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京都市の基本構想・基本計画(資料編)/京都市基本計画第2次案/第2次案 第1章2

ページ番号35900

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2001年2月1日

第2節 ひとりひとりが支え,支えられるまち

1 すべてのひとが相互に支え合い安心してくらす

基本的方向
 だれもが住み慣れた地域社会のなかで,そのひとらしい幸せな日常生活が健やかに送れるよう,保健・医療・福祉などくらしの基盤となるサービスや支援ネットワークが充実しているまちの実現をめざす。

 

(1) 住み慣れた地域のなかで支え合い安心してくらせるしくみづくり

ア 地域社会での相互支援のしくみの再構築

 (ア) 地域コミュニティの活性化

 地域住民,社会福祉協議会や保健協議会などの保健福祉関係団体,民生委員・児童委員,ボランティア,医療機関や社会福祉事業者等との連携を強めることにより,地域社会全体で支援の必要なひとの生活を支える地域コミュニティの活性化を図る。

 (イ) 「地域福祉計画」の策定と推進

 家庭や地域において,年齢や障害の有無にかかわらず,そのひとらしい幸せな生活が送れるよう,「地域福祉計画」を策定して,身近なところでの保健・医療・福祉サービスの総合的な展開を図る。

イ 福祉ボランティア活動の推進

 (ア) 「ボランティアセンター」の整備

 市全域を網羅して市民の福祉ボランティアに関するあらゆる活動を支援する中核的機能をもち,災害時には福祉ボランティア活動の総合的な拠点となる「ボランティアセンター」を開設するとともに,行政区域における福祉ボランティア活動の拠点である「各区ボランティアセンター」の運営についても支援を行う。

 また,高齢者や障害のあるひとを含め,ボランティア活動への参加意欲をもったさまざまな立場の市民が実際に活動しやすいよう,同センター等における多種多様な活動プログラムの開発を支援する。

 (イ) 福祉ボランティア活動に関する情報システムやネットワークの構築

 「ボランティアセンター」の整備に合わせ,「各区ボランティアセンター」とのネットワーク化により,市域・区域における福祉ボランティアに関する情報の収集や提供,個人・グループの登録,需給調整等ができる情報システムを充実させる。

 また,ボランティア活動の推進団体などの関係機関やグループ等が,相互に情報交換したり共同で事業を行うための全市的なネットワークとして「京都市ボランティア活動連絡会議」の創設を支援する。

 (ウ) 地域における精神保健福祉に関するボランティア活動の推進

 地域で生活する精神に障害のあるひとを地域で支える取組を支援するとともに,その活動を通じて効果的な啓発を進めるための「こころの健康支援パートナー」を養成する。

ウ 相談・援助活動の推進

 生活に困窮する市民に対し,的確な相談や情報の提供をはじめ,福祉や保健等のサービスの調整など,総合的な援助ができるよう,福祉事務所を中心に総合相談・援助活動を進める。

 

ちょっと注目!

「ボランティアセンター」の整備

  • 市全域の福祉ボランティア活動を総合的に支援する中核施設として,菊浜小学校跡地(下京区)に2003年に開館予定
  • 福祉ボランティア活動に関する情報の提供,ボランティアの登録や紹介,コーディネーター等の養成や研修等の実施
  • 災害時における福祉支援ボランティア活動の総合的な拠点

 

(2) 高齢者とその家族の生活を支えるサービスの充実

ア 介護保険給付対象の在宅及び施設サービスの基盤整備

 (ア) 介護サービスを安定して供給するための人材の育成と確保

 介護サービスの安定した供給のために不可欠である専門職種についての人材確保や,高い倫理性やプライバシー尊重の徹底など介護サービスに携わる人材の質的な向上に向けて,事業者の努力に任せるのみではなく,人材の育成や研修の充実など必要な支援を行う。

 (イ) 地域的なバランスを考慮した施設整備の促進

 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム),介護老人保健施設や介護療養型医療施設(療養型病床群等)について,地域的なバランスも考慮しながらさまざまな手法により,社会福祉法人や医療法人による整備を促進する。

 (ウ) サービス事業者の参入促進のための情報提供

 介護サービスの量的確保や利用者の選択と競争によるサービスの質的な向上を図るため,多様な事業者が介護サービス市場に参入し,地域のなかで活動できるよう,市民のニーズや他の事業者によるサービスの供給状況などの情報を提供する。

 (エ) 介護保険施設の運営に係る情報提供や助言・指導

 介護保険施設から利用者の処遇や施設の運営,設備等についての相談があった場合,「市民すこやかセンター」において必要な情報の提供や助言・指導を行うとともに,施設に対して先進的な処遇例などの紹介を行う。

 (オ) 介護サービスの評価と苦情処理体制の構築

 市民がより良質の介護サービスを提供する事業者を選択できるよう,サービス評価事業として事業者による自己評価と利用者によるユーザー評価を実施し,その結果を公表する。

 また,第三者による評価の導入をめざし,評価機関のあり方や実施方法についての検討を進め,サービスの質をより正確に計測するシステムをつくる。

 市民からの介護サービスに関する苦情・相談については,その内容を分析したうえで事業者にフィードバックできる体制を充実させるとともに,中立的な第三者による苦情・相談処理体制の導入をめざす。

イ 介護保険給付対象外の在宅サービスの充実

 (ア) ひとり暮らしの高齢者等に対する支援サービスの充実

 ひとり暮らしの高齢者等が安心して生活できるよう,社会福祉法人をはじめ民間事業者等も活用した配食サービス事業の充実,老人福祉員の増員,緊急通報システム事業の充実など,その需要の増加に応じて支援サービスを充実させる。

 (イ) 京都市高齢者すこやか生活支援事業の実施

 介護保険の対象とはならないが,在宅生活を営むうえで援助が必要な概ね60歳以上の高齢者に対して,要介護状態への進行を予防するとともに,住み慣れた地域で生活できるよう,訪問介護(ホームヘルパーの派遣),日帰り介護(デイサービス),短期入所生活介護(ショートステイ)等の支援サービスを実施する。

 (ウ) 家庭で高齢者を介護する家族に対する支援

 介護技術の向上による介護負担の軽減を図るため,家族向けの介護実習等について学習内容を充実させるとともに,ホームヘルパー養成研修の受講に対する支援を行う。 

 また,短期入所施設に緊急対応用の入所枠を確保し,家族の急な入院,葬祭への出席など,緊急の利用に対応できる体制を整備する。

ウ 介護保険給付対象外の施設サービスの充実

 介護利用型軽費老人ホーム(ケアハウス)や痴ほう性高齢者向けのグループホームについては,今後,施設の内容が市民の間に浸透していくにしたがって,需要が増大すると考えられるため,立地条件等も考慮しながら,引き続き事業者による整備を促進する。

 また,老朽化した養護老人ホームについて,入所者の処遇向上の観点から改修や建替えなどの整備を進める。

エ 痴ほう性高齢者施策の推進

 (ア) 専門相談体制の整備

 「市民すこやかセンター」において,本人や家族からの生活や介護等に関する相談に応じる総合相談事業に加え,地域では対応の難しい高度な相談の受け皿として,専門スタッフによる相談体制をつくり,センター内の短期入所施設(ショートステイ)を活用しながら相談に応じるとともに,介護技術の指導・助言を行う。

 また,それらのノウハウを生かし,痴ほう介護の研究及び研修を実施する拠点としての役割を充実させる。

 (イ) 権利擁護施策の推進 [P22「1 ひとりひとりが個人として厚く尊重される」(4)イに再掲]

 介護保険制度の導入により,これまで措置として実施してきた介護サービスはそのほとんどが事業者と利用者の契約を基本とすることになるため,民法上の「成年後見制度」やそれを福祉面から補完する「地域福祉権利擁護事業」についての情報提供や啓発,介護に従事するひとに対する研修,虐待や権利侵害等に対応する訪問相談援助員制度の創設,法律関係や社会福祉,医療関係等の機関や団体による権利擁護ネットワークの構築などに取り組む。

 

ちょっと注目!

介護サービスの評価と苦情処理体制の構築

  • 事業者サービスの質の向上と利用者のサービス選択に役立つ介護サービスの評価の実施と結果の公表
  • 第三者による評価の実施に向けたサービスの質を正確に計測するシステムの構築
  • 苦情や相談に適切に対応し,内容を分析して事業者の提供するサービスに反映できるシステムの構築
  • 中立的な第三者による苦情や相談の処理体制の導入

     

    (3) 障害のあるひととその家族を支えるサービスの充実

    ア 介護等支援サービス体制整備(ケアマネジメント体制整備)

     福祉サービスの提供方式が,措置制度から利用契約制度へと移行(社会福祉基礎構造改革)することに伴い,地域でくらす障害のあるひとや家族が,必要とする保健・医療・福祉サービスを適切に利用できるよう,本人の心身の状況や希望等を勘案して,利用するサービスの種類や内容を選択した計画を作成し,それに基づくサービスが確保できる体制を整備する。

    イ 地域社会での生活を支援する在宅サービスの充実

     (ア) 地域社会のなかでのサービスや支援ネットワークの充実

     障害のあるひとに対して,在宅福祉サービス等の利用援助や障害当事者同士の相談(ピアカウンセリング)など,身近な地域で総合的な生活支援や情報提供等を行う「障害者生活支援事業」を実施する。

     また,障害の特性や日常生活の状況に応じた訪問介護(ホームヘルパーの派遣)の充実,利用施設の拡大による短期入所生活介護(ショートステイ)の充実とともに,それらの精神に障害のあるひとへの適用拡大を図る。

     (イ) コミュニケーション(情報伝達)手段等の確保

     障害,とくに視覚,聴覚,音声言語の機能障害のあるひとが,地域で安心して生活し社会参加できるよう,情報通信機器の活用や手話通訳などの専門職員の養成等,多様なコミュニケーション(情報伝達)手段を確保することにより,障害の状況に応じて必要な情報を必要な時期に容易に入手できる体制を整備する。

     (ウ) 地域における障害児(者)療育体制の充実

     既存の社会福祉施設等を有効に利用し,在宅の障害児(者)に対して外来の方法や家庭等に出向いての療育や相談,各種福祉サービスの利用に関する援助等を実施する体制を整備するとともに,重症の心身障害児(者)が運動機能等の訓練を行い,あわせて保護者等の家庭における療育技術を習得できるよう,身近な地域での通園による療育を促進する。

     (エ) 障害のあるひとを介護する家族への支援の充実

     障害のあるひとを介護する家族等が一時的に介護から離れ,心身をリフレッシュして介護力や家族機能を活性化できる「レスパイトサービス事業」を充実する。

     また,精神に障害のあるひとへの適用拡大を図る。

     (オ) 権利擁護対策の推進

     これまで措置として実施してきているサービスが,今後,事業者と利用者の契約が基本となるため,民法上の「成年後見制度」やそれを福祉面から補完する「地域福祉権利擁護事業」についての情報提供や啓発,介護に従事するひとに対する研修,虐待や権利侵害等に対応する訪問相談援助員制度の創設,法律関係や社会福祉,医療関係等の機関や団体による権利擁護ネットワークの構築などに取り組む。

    ウ 施設サービスの充実

     (ア) 福祉ホーム,グループホーム設置の促進

     障害のあるひとの社会復帰や自立を促進できるとともに,地域での生活の場である福祉ホームやグループホームの設置を促進する。グループホームについては公営住宅等の活用を図る。

     (イ) 地域生活支援センター設置の促進

     精神に障害のあるひとに対する日常生活の支援や相談機能,地域交流活動などを行うことにより,社会復帰と自立,社会参加の促進を図る地域生活支援センターの設置を促進する。

     (ウ) 老朽化した障害者福祉施設等の整備

     「京都ライトハウス」等の老朽化した障害者福祉施設について,改修や建替などの整備を進める。

     また,新たに障害のあるひとの在宅生活を支援する,通所型の総合施設としての「ふれあいセンター」の整備を進めるとともに,市南東部に障害者福祉施設を中心とした総合的な福祉の拠点となる施設を整備する。

     (エ) 対象者の枠を越えた施設の相互利用の推進

     障害のあるひとが身近な地域において授産施設等の各種施設が利用できるよう,障害の種別を越えた相互利用を促進する。

    エ 「次期障害者基本計画」の策定と推進

     障害のあるひとの「完全参加と平等」という理念を継承するとともに,社会福祉基礎構造改革を踏まえた「次期障害者基本計画」を策定し,障害の種別を越えた総合的な施策を進める。

     

    ちょっと注目!

    障害のあるひとの意思を尊重したサービス利用体制の整備
    • 2003年度以降の障害者福祉の分野における,福祉サービスの提供方式の措置制度から利用契約制度への移行(社会福祉基礎構造改革)に伴う,障害のあるひと本人の意思を尊重したサービスの選択や決定が可能となるケアマネジメント体制の構築
    • 障害のあるひとが地域でくらし続けられるよう,本人の心身の状況や希望等を尊重し,そのひとにとって最も適切な保健・医療・福祉サービスをコーディネートする,ケアマネージャーの育成
    • 2003年度の制度改正が円滑に行われるよう,各障害分野においてケアマネジメントを試行的に実施

    権利擁護対策の推進

    • 痴ほう性高齢者や知的障害のあるひと,精神に障害のあるひとが,適切な福祉サービスを選択して契約し,安心して生活できるための支援
    • 「成年後見制度」や「地域福祉権利擁護事業」についての情報提供や普及啓発の実施
    • 法律,社会福祉,医療関係等の機関や団体による権利擁護ネットワークの構築

     

     

    2 子どもを安心して産み育てる

    基本的方向
     全国的に少子化が進むなか,子どもたちにとって最も大切な役割を担う家庭を基本として,それを補完するかたちで,社会全体で子育てを支援し,子どもを安心して産み育てられるしくみづくり,子どもたちがのびのびと健やかに成長できるしくみづくりを進める。
     このことにより,親が子育てを楽しいと感じ,子どもたちがいきいきと活動できる場所や機会に恵まれ,親と子の笑顔あふれる,子育てのしやすいまちをめざす。

     

    (1) 母と子のいのち・健康を守る保健医療の充実

    ア 妊産婦の心身の健康の保持・増進

     健康な子どもを産み育てるためには,妊産婦の心と身体の健康が重要であることから,妊産婦の疾病や妊娠の異常を検査,指導する健康相談の実施,妊娠や子育てに関する基本的な知識を普及するとともに,仲間づくりの場でもある母親教室の開催など,女性の出産前後に対する支援を進める。

    イ 母子保健医療体制の充実

     保健医療面での子育ての不安解消を図るため,乳幼児の健康診断の充実や現代病ともいわれているアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患,子ども特有の病気への対応など,母親と子どもの総合的な保健医療体制を充実する。

     また,子育て家庭の医療費の負担を軽減し,乳幼児が安心して医療を受けられるよう乳幼児医療費助成制度を充実する。

    ウ 子どもの事故防止

     子どもの事故情報の収集や広報・普及活動の推進を図ることにより,子どもたちの不慮の事故を防ぐための拠点となる「子ども事故防止センター」を開設する。

     

    ちょっと注目!

    子ども事故防止センターの整備
    • 子どもたちの不慮の事故防止の拠点として整備
    • モデルハウスでの体験や事故予防の学習,応急処置の講習の実施

     

    (2) 安心して子育てができる保育サービス等の提供

    ア 子育て家庭のニーズに応じた保育サービスの充実

     男女共同参画社会づくりが求められるなか,女性の社会進出の増加などに対応する「低年齢児保育」,就労時間帯の多様化などに対応する「時間延長保育」や「休日保育」,短時間就労や緊急時などに対応する「一時保育」を充実するなど子育て家庭のニーズに対応した多様な保育サービスを提供する。その一環として保育所に通所中の児童が病気回復期にあり,集団での保育が困難な時期に一時保育を行う「乳幼児健康支援デイサービス」の実施個所を拡大する。

     また,地域の保育需要に合わせて保育所定員を調整し,保育所入所の待機児童の解消を図る。

     さらに,保育所の開所前後や急な残業,軽い病気の時などに,子育て家庭が相互に育児援助を行う「ファミリーサポート事業」を創設する。

    イ 幼児保育・教育の充実

     民営保育所の運営の安定化を支えている職員の処遇改善制度への支援を行う。

     また,子育て家庭の負担を軽減するため,保育所における適切な保育料の設定,本市の幼稚園児の9割以上が通園している私立幼稚園における就園奨励費や教材費の補助,事業費助成などを行うとともに,私立幼稚園の振興を図るため,国と府に対し助成措置の充実を要望する。

     

    ちょっと注目!

    多様な保育サービスの充実

    • 0歳児から保育する「低年齢児保育」の充実
    • 11時間以上開所して保育を行う「時間延長保育」の充実
    • 日曜日や祝日に保育する「休日保育」の充実
    • 残業や病気,リフレッシュなどのため一時的に保育する「一時保育」の充実
    • 病気回復期の児童の一時保育を行う「乳幼児健康支援デイサービス」の実施箇所の拡大

    ファミリーサポート事業の創設

    • 育児の応援をしてほしいひと(依頼会員)と,応援したいひと(提供会員)がそれぞれ会員登録して,行政がその両者を橋渡しすることで,育児の相互援助活動を行う会員組織の創設

     

    (3) 障害のある子ども,養護に欠ける子どもの子育て支援

    ア 障害のある子どもの保育の充実

     障害児を受け入れている保育所に対し保育士の加配を行うとともに,新たな受入れに必要な施設のバリアフリー化に対し助成するなど,障害児の保育環境の向上を図る。

     また,「学童クラブ事業」における障害のある子どもの受入れ体制の充実を図る。

    イ 児童養護施設等における子育て支援の充実

     仕事などにより親の帰宅が夜間になることが多い家庭の子どもを対象に,児童養護施設などで親が帰宅するまで夕食をとりながら過ごす「トワイライトステイ事業」を進めるとともに,児童養護施設などの児童が宿泊を伴う家庭生活を体験する「週末里親等短期里親事業」を推進する。

     また,虐待を受けた児童を養護するため,児童養護施設などの受入れ体制を充実する。

     

    (4) 子育ての支援を求める家庭への応援体制の構築

    ア 子育て支援の総合センター機能の充実

     「子育て支援総合センターこどもみらい館」において,保育所・幼稚園,国・公・私立の垣根を越えた共同機構としての研究・研修機能を充実するとともに,医療機関等との連携による総合相談機能,市民の多様な子育てニーズに合った講座やセミナーなどを通じた情報発信・交流機能を強化する。

    イ 地域から全市レベルまでの重層的な子育て支援ネットワークの充実

     [P29「3 子どもたちが心豊かで社会性を身につけみずからの生き方を学ぶ」(1)イに再掲]

     子育てを家庭だけの責任にとどめるのではなく,地域の各種団体などと連携しながら重層的に子どもを見守るネットワークを構築し,社会全体で子育てを支援する必要がある。

     このため,保育所をはじめ,児童館,幼稚園において子育てに関する情報提供や相談・講座,子育てサークルの育成を行うなど,地域における子育て力の向上をめざし「地域子育て支援ステーション」の設置を進める。

     また,児童福祉施設や関係機関における行政区レベルの子育て支援ネットワークとしての「子ども支援センター」の機能を強化するとともに,「児童福祉センター」などの拠点施設を中心とした「京都子どもネットワーク連絡会議」,たくましく思いやりのある子どもたちの育成等について,市民みんなで考え,行動し,情報発信する「人づくり21世紀委員会」の活動など全市レベルの取組を進める。

     

    ちょっと注目!

    「子育て支援総合センターこどもみらい館」の機能強化

    • 子育て支援の中核施設としての親と子どもの新しい「集いの場」の提供
    • いつでも気軽に相談ができる総合相談窓口機能の充実
    • インターネット等による子育て情報の発信
    • 保育所・幼稚園,国・公・私立の垣根を越えた子育ての共同機構による研究・研修機能の充実
    • 市民と関係機関等が一体となった子育て支援ネットワークづくり

     

    (5) 子どもたちがのびのびと健やかに成長できるしくみづくり

    ア 子どもたちのさまざまな体験の場づくり

     (ア) 高齢者と子どもの交流促進

     子どもたちが老人ホームを訪れるなど,長い人生経験のなかでさまざまな知恵を蓄え,またゆとりのある時間をもつ高齢者と世代を超えて交流できるしくみをつくる。

     (イ) 子どもの遊び場や居場所の確保[P64「1 美しいまちをつくる」(3)ア(ア)に再掲]

     自然のなかでの体験やふれあいを通じて,子どもたちの感性を豊かにする身近な遊び場として,宝が池公園「新・子どもの楽園」や地域の公園緑地を整備する。

     また,地域における学校施設の活用や神社仏閣などの開放の促進と,地域のボランティアの協力により子どもたちの多彩な体験的活動の場の提供を図る。

     (ウ) 児童館・学童クラブ事業の充実

     学校の余裕教室や敷地なども活用しつつ,「1中学校区1児童館」を基本に,地域の需要に応じた児童館の計画的な整備を進めるとともに「学童クラブ事業」の実施箇所を拡大する。

     また,子育て家庭の就労時間の多様化に対応するため,同事業の実施時間を延長する。

    イ 子どもの権利擁護,虐待防止[P22「1 ひとりひとりが個人として厚く尊重される」(3)アに再掲]

     児童虐待の早期発見,早期対応,未然防止を図るため,児童相談所の機能や体制の充実を図るとともに,市民への広報・啓発活動の推進,関係機関の協力体制を強化する。

     また,「児童の権利に関する条約」,「児童福祉法」の理念に基づき,子どもを大人が保護・指導する対象としてではなく,子ども自身の意思を尊重した権利擁護システムを構築する。

     

    ちょっと注目!

    児童館・学童クラブ事業の充実
    • 「1中学校区1児童館」を基本に,地域の子ども数に応じ複数設置を視野に入れた柔軟な児童館整備
    • 就労形態の多様化に対応し,学童クラブ事業を時間延長

     

     

    3 心身ともに健やかにくらす

    基本的方向
     すべての市民が,その生涯を通して心身ともに健やかにいきいきとくらせるよう,市民ひとりひとりの心身の健康づくりへの意識を高めるとともに,総合的な保健予防対策や衛生的な生活環境づくりによって健康に生活できる環境が整備され,適切な保健・医療サービスが受けられるまちの実現をめざす。
     また,生涯を通して,だれでも,いつでも,どこでもスポーツに親しむことができる豊かなくらしの実現に向け,市民やスポーツ振興団体等とのパートナーシップの下,スポーツに親しむ機会と場の提供に努める。

     

    (1) 市民ひとりひとりの健康の増進

    ア 市民みずからが主体となって行う健康づくり

     (ア) 健康の自己管理意識の促進

     健康診査や健康教育などの保健事業を通じて,自分の健康は自分で守るという市民ひとりひとりの健康に対する意識の高揚を図る。とくに喫煙については,その健康に及ぼす影響に関する情報の提供や公共の場所における分煙対策,禁煙支援等を進める。

     (イ) 多様な健康づくり活動の促進

     市民がその年齢や体力に応じて,安全かつ効果的な健康づくりを自主的に行えるよう,「健康増進センター」や保健所等における健康づくり事業を進めるとともに,地域のなかで自主的に健康づくりの実践活動を進めるグループに対する支援を行う。

     (ウ) 地域ボランティア活動の促進

     市民参加による地域に根ざした保健事業を展開するため,保健協議会等の活動を通じて地域ボランティアの育成を促進する。

    イ 保健所を中心とした健康づくり

     (ア) 病気の原因をもとから絶つ一次予防の推進

     各世代に応じた健康づくりに関する正しい知識を普及するため,健康に関する情報の収集や発信を充実させる。

     また,生活習慣の改善が重要であることから,栄養,運動,休養,喫煙,アルコール等に関する正しい生活習慣の普及啓発を進める。

     (イ) 健康についての評価(ヘルスアセスメント)に基づく保健サービスの実施

     老人保健事業の機会を活用して個人の生活習慣や社会・生活環境などを把握し,それらの評価をもとに個々人に応じた健康教育や訪問指導等の保健サービスを計画的に実施する。

     また,健康診査等の結果資料を最大限に活用し,効率的,総合的な保健事業を実施するための情報システムの導入を図る。

     (ウ) 介護を要する状態になることの予防の推進

     寝たきりや痴ほうの原因となる疾患を予防し,高齢期になってからの生活の質を高めるため,機能訓練や訪問指導などの老人保健事業,歯科疾患予防対策等を進める。

     また,退院した脳卒中患者等が寝たきりになることを防止し,充実した生活が送れるよう,地域におけるリハビリテーションを支援する体制を整備する。

     

    (2) 市民の健康をしっかりと守る取組の推進

    ア 健康危機管理体制の整備

     医薬品,毒物・劇物,食中毒,感染症その他何らかの原因による市民の生命や健康を脅かす事態に対し,情報の入手から医療体制の確保等までを円滑に進め,被害の発生予防や拡大防止のために迅速な対応がとれるよう,関係機関との連携の下に危機管理体制の整備を進める。

    イ 難病対策の推進

     難病患者等が地域において安心して生活できるよう,医療相談や介護サービス等を実施するとともに,訪問相談の体制整備を行うなど,保健所が中心となって,在宅の難病患者等に対するきめ細かな療養支援を行う。

    ウ 結核をはじめとした感染症対策の推進

     (ア) 結核をはじめとした感染症についての正しい知識と理解の普及・啓発の推進

     再興感染症である結核をはじめとした感染症やその予防について,正しい知識や患者・感染者の人権擁護に関する正しい理解を高めるための啓発を行う。とくに再興感染症である結核については,結核検診が確実に実施され,早期に発病予防及び発見ができるよう,健康診断の実施義務者や検診対象者への働きかけを進める。

     (イ) 発生に関する情報の提供

     市民や医療機関等に対して注意を喚起するとともに,適切な予防対策が講じられるよう,発生動向調査等の情報を速やかに提供する。

     (ウ) 感染症医療についての基盤整備

     市民が安心して感染症医療を受けることができるよう,習熟した医師等の育成や確保,指定医療機関の施設整備や搬送体制の充実など,地域医療の基盤整備を進める。

    エ 歯科保健対策の推進

     高齢化が進展するなか,生活の質を高める快適な食生活を支える歯の健康はますます重要になるが,壮年期から増加する歯科疾患は個人の生活習慣に大きく影響されるため,8020運動(80歳で20本の歯を残す運動)を推進し,幼児期,学齢期からの歯科保健指導や学童う歯対策事業をはじめ,成人,妊婦歯科健診相談指導,歯周病予防の健康教育など,「歯の健康づくり」を進める。

     

    (3) 保健医療サービスを支える体制の整備

    ア 保健所の機能強化

     人口の高齢化や出生率の低下,疾病構造の変化など,地域保健を取り巻く状況の変化を踏まえ,企画調整機能を有する中核機関としての役割を果たせるよう,健康づくりを市民とともに進める拠点,あるいは地域における健康危機管理の拠点,精神保健福祉を推進する拠点等として保健所の機能強化を図る。

    イ 「京都市立病院」の整備

     市民の健康と福祉を保持増進することを目的とした医療を推進するとともに,生命の尊重と人間愛を基本に高い倫理観と徹底したインフォームドコンセントに基づいた医療サービスを提供する自治体病院として,さらに災害時における後方医療活動や応急救援活動等の地域医療を支える拠点として整備を行う。 

    ウ 「京都市衛生公害研究所」の再編・整備

     地域の特性に応じた地域保健対策を効果的に進め,健康危機管理能力を向上させるため「京都府保健環境研究所」との共同化を図り,京都における地域保健,生活衛生,環境保全に関する中核研究所として,より効率的に密度の高い調査研究,試験検査等を行えるよう再編・整備する。

    エ 看護婦(士)確保対策

     高齢化の進展や介護保険制度の導入,疾病構造の変化など,市民の健康を取り巻く状況の変化に的確に対応し,求められる人材を育成,確保するため,「京都市立看護短期大学」について,そのあり方を検討するとともに,看護婦(士)養成施設への助成等を通じて看護婦(士)の確保に向けた対策を進める。

     

    (4) 精神保健・医療・福祉サービスを支える体制の整備

    ア 「こころの健康増進センター」の機能強化

     市民のこころの健康の保持増進から,専門スタッフの育成,保健所の地域精神保健福祉活動に対する支援,精神障害の予防や治療,精神障害者の社会復帰の促進まで,本市の精神保健福祉の中核機関としての役割を果たせるよう,その組織体制を含め機能の強化を図る。

    イ 安心して地域生活が送れる精神科救急医療システムの整備

     精神科医療が入院中心の治療体制から通院や地域ケアを中心とする体制へと変化するなか,精神に障害のあるひとが地域で安心して生活できるよう,精神疾患の急激な発症や症状の悪化に対応し,早期に治療できる精神科救急医療システムの整備を進める。

     

    (5) 生活衛生の推進

    ア 食品衛生対策の推進

     食品を取り扱う営業者に対し,原材料の調達から最終製品の出荷までの全工程を対象とした新たな管理手法であるHACCP方式の導入について助言,指導を行い,食品の製造,加工等の各段階における衛生管理の高度化を図る。

     また,食中毒を予防するための情報提供,講習会,家庭用手引書の作成などの啓発活動や原因究明の迅速化を図る検査機器の整備を進める。

    イ 総合的な居住衛生対策の推進

     住まいの空気に起因するアレルギーや化学物質過敏症等の健康被害に関する市民への情報提供,居住衛生の調査や指導など,従来の害虫や飲用水対策と合わせた居住衛生対策を進める。

    ウ 動物愛護対策等の推進

     家庭動物の飼育,健康相談や危害の防止,生活環境の保全など家庭動物の諸問題に対応するとともに,児童・幼児に対する情操教育の場としての「動物愛護センター」を設置するなど,動物愛護事業を進める。  

     また,ペットを介して感染症に罹患する危険性が増大していることから,人畜共通感染症の流行状況を把握するとともに,市民に対する啓発や指導を行う。

     

    (6) 保健医療施策の計画的な推進

    ア 「新京都市保健医療計画」の策定と推進

     少子高齢化の進展,疾病構造の変化,健康への関心の高まり,介護保険制度の導入や社会保障の基礎構造改革など,市民の保健,医療,福祉を取り巻く状況が大きく変化するなかで,今後の保健医療施策を総合的,計画的に実施していくため,新たな「京都市保健医療計画」を策定する。

    イ 「市民健康づくりプラン」の策定と推進

     国が進めている21世紀における国民の健康づくり運動「健康日本21」の趣旨を踏まえ,壮年期死亡の減少や,寝たきりや痴ほうにならずに生活できる期間(健康寿命)の延伸を目的とし,生活習慣上の危険因子など指標となる具体的な目標を定めて,その目標を達成するための諸施策を体系化した「市民健康づくりプラン」を策定する。

     また,それに基づき,医療機関,企業,団体,マスメディア,非営利団体,職域保険者,学校などとの連携体制の構築による市民健康づくり運動を進める。

     

    ちょっと注目!

    「市民健康づくりプラン」の策定と推進

    • 21世紀における市民健康づくり運動を展開
    • 人生の各段階に応じた健康づくり(一次予防)の推進
    • 生活習慣を改善し,健康づくりに取り組もうとする個人を社会全体として支援していく環境を整備
    • 医療機関をはじめ,企業,団体,マスメディアなどの連携のとれた効果的な運動の推進

     

    ア スポーツ振興事業の充実 

     (ア) 地域における市民の自主的なスポーツ・レクリエーション活動への支援の充実

     地域を中心としたスポーツサークル活動の振興など,地域における市民の自主的なスポーツ・レクリエーション活動や青少年のスポーツ活動の場の確保をはじめとした支援を充実する。

     (イ) みんなで楽しめるニュースポーツの普及 [P27「2 すべてのひとがいきいきと活動する」(2)オに再掲]

     これまでスポーツに参加しなかった人でも気軽に体を動かすことができるよう,市民に親しみやすいニュースポーツの普及・振興を図ることにより,高齢者や障害のあるひと,女性や子どもたちもみんなでスポーツに親しめる環境づくりを進める。

     (ウ) 国際的な競技大会の開催

     「京都シティハーフマラソン」を開催することにより,スポーツの振興のみならず永い歴史と文化の都を舞台に展開する新しい「スポーツ文化」の世界への発信をめざすとともに,多くの市民との交流を深め,国際親善意識などを高める。

    イ スポーツ及びレクリエーション施設の整備

     (ア) 全天候型運動施設の整備

     天候などに左右されることなく市民がスポーツやレクリエーションなど,多目的に利用できる全天候型運動施設の整備を進める。

     (イ) 地域体育館の全市的な配置及び公共空間等の活用

     地域におけるスポーツ活動拠点となる,地域体育館の全市的な配置を進めるとともに,河川敷など公共空間の多目的利用や,民間施設や遊休地のスポーツ施設としての活用策を検討する。

     (ウ) 自然とふれあえるスポーツ・レクリエーション活動の場の整備,充実

     京都の豊かな自然環境を育(はぐく)んでいる周辺の山々や河川などの水辺環境を生かした,自然とふれあえるスポーツ・レクリエーション活動の場を整備,充実する。

    ウ スポーツ振興体制の充実

     体育振興会,体育協会などスポーツ振興組織の活動への支援を行うとともに,体育指導委員や有資格指導者などの活用により,市民がスポーツ活動に取り組みやすい体制づくりを進める。

     また,スポーツ教室やスポーツサークル,各種大会などのスポーツに関するさまざまな情報を提供できる体制の整備を図る。

    エ 市民スポーツ振興計画の推進

     多種多様化する市民のスポーツに対するニーズにこたえ,地域と共生したスポーツ文化を築くため,市民と行政の協働により策定した「市民スポーツ振興計画」を推進する。

     

    ちょっと注目!

    多目的に利用できる全天候型運動施設の整備

    • 市民スポーツにおける中核施設として位置付け,屋外種目に対応し,市民 がスポーツやレクリエーションなど,多目的に利用できる施設の整備

     

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