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京都市の基本構想・基本計画(資料編)/京都市基本構想等審議会/第9回 福祉・保健部会

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2001年2月1日

21世紀・京都のグランドビジョン 京都市基本構想等審議会 記録/第9回 福祉・保健部会

日  時  : 平成12年6月29日(木) 午後2時~4時

 

場  所  : 都ホテル「愛宕の間」

 

議  事  :

(1) テーマ別討論「保健・医療」について     

(2) その他

 

出席者 : 

小林 達弥(市民公募委員) 

竹下 義樹(京都市身体障害者団体連合会副会長) 

中原 俊隆(京都大学大学院医学研究科教授)

◎浜岡 政好(佛教大学社会学部長) 

宮下れい子(市民公募委員) 

横田 耕三(京都府医師会会長)

○渡邊 能行(京都府立医科大学付属脳・血管系老化研究センター教授) 

高木 壽一(京都市副市長)                               

 

以上8名 

◎…部会長     (50音順/敬称略) 

○…副部会長

 

 

1 開 会

浜岡部会長

  第9回「福祉・保健部会」を開催させていただく。

  本日は基本計画素案づくりに向けたテーマ別討論の最終回である。本日までの討論を受け調整委員会で素案を作成することになるので,よろしくお願いしたい。

  議事に入る前に,本日初めてご出席の高木委員から自己紹介をお願いしたい。

 

高木委員

  一昨年の当審議会の発足当時から担当させていただいている。副市長として担当する局や事業に関わる部会に委員として出席するほか,引き続き審議会や基本計画づくりを担当させていただくので,よろしくお願いしたい。

 

 

2 議 事 

(1) テーマ別討論「保健・医療」について

浜岡部会長

  最初に本日のテーマについて,京都市から資料を説明していただく。

 

保健福祉局(明石保健衛生推進室部長)

  ――(資料「基本計画検討資料「保健・医療」」について説明)――

 

浜岡部会長

  質問も含めご意見をいただきたい。

 

横田委員

  いくつか提言をさせていただきたい。現在京都市の医療で最も大きな課題は,精神科救急医療の整備である。京都市の医療政策は全国的にも上位にあるが,法的整備が遅かったこともあって,精神科救急医療の分野は遅れている。強制入院者の処置も休日のある一定時間に限ってしか取り扱っておらず,救急医療の体をなしていない。これは京都市だけの責任ではなく医師の責任でもあるが,最近は精神科医会も協力的になっているので,協議の場を設けて早急に対応していただきたい。

  2点目は少子化対策で,京都市の出生率は全国的にも最低レベルにある。医療面から少子化対策を考える場合,保健所をバックアップできるような小児救急体制を整備する必要がある。もう1つは,高齢者についての在宅介護支援センターのように,現在厚生省が設置数を増やしつつある「地域子育て支援センター」を学区ごとに医療機関に設置して,不妊相談や働く母親のバックアップ,核家族化に対応する子育て相談に医師や看護婦が応じられるようにしてはどうか。

  3点目は高齢者対策で,10年後には75歳以上の高齢者が大変な社会負担になると言われており,国レベルで新たな医療保険制度が創設されることも想定される。現行の京都市の介護保険事業計画は5年後までの施設や居宅サービスの機関の必要数を検討したものだが,6年目以降,10年,15年,20年後の必要数を今から検討すべきではないか。

  また,核家族化が進み,特別養護老人ホームや老健施設よりケアハウスへの入所数が増加すると考えられる。医療機関に隣接していたり,少子化対策と関連して,高齢者が子育て経験を生かして保護者や保育者の支援ができるよう,保育所,幼稚園を併設するケアハウスの設置を考えてはどうか。

  4点目は市立病院で,京都の市立病院は伝染病棟を持っていることに特徴があったが,近年は伝染病の大流行はなくなりその特徴を失った。大学附属病院を除く京都市内の高度医療病院は4つあるが,市立病院以外の3つの病院はそれぞれ特徴を持っている。市立病院のあり方についてはいろいろな意見があり,気軽に入れて一定レベルの医療水準を満たしていればいいという考え方もあれば,特徴を持たせるべきだという考え方もある。10年後の市立病院のあるべき姿を識者が集まって検討すべきだ。

  最後に,質の高い看護や介護を提供するためには人材の育成が重要になる。京都には日本で2番目に古い歴史を持った看護短大があるが,4年制の看護大学が1つもない。近年全国各地に4年制看護大学ができている。府立医大が看護短大を4年制にする方針を決めたようだが,今の状況では困るのでぜひ4年制の看護大学をつくってほしい。

 

中原委員

  公衆衛生学や厚生行政の立場では基盤整備という考え方がある。保健所,人材養成,休日診療所の運営といったインフラストラクチャーの整備のことを指すが,その基盤整備が部門別計画では重要になる。

  現在全国的に大都市における保健所のあり方が2分化しており,札幌市,北九州市,大阪市,神戸市などでは1つの大きな保健所の下に区ごとの保健センターを置いて運営しているし,仙台市や京都市などは区ごとに保健所を置く体制をとっている。両者の利害得失について,ここ数年厚生省を中心に調査・研究されているが,京都市の保健所は1つの典型であり,市民生活に密着して活気が感じられるので,是非この体制を堅持し,充実強化を図っていただきたい。

  もう1つは「保健医療施策の計画的推進」に関係するが,このたび厚生省が「健康日本21」という施策を打ち出した。国全体の施策として健康づくりの側面で具体的な数値目標を示し,保健所等を中心として健康づくりを進めようとしている。京都市としても基本計画とは別になるが,地方の計画を策定して積極的に推進すべきで,その際にも保健所は大きな役割を果すのではないか。

  京都市の保健・医療に関する施策は全般的に水準以上だと思うが,より向上させるために基盤整備や新しい方法を採り入れて推進していってほしい。

 

小林委員

  平成10年度予算で保健・医療・福祉は2,000億円くらいの財政規模だったが,今年度はどうなっていて,今後の見通しはどうなのか。また,その中身についても,どの部分に重点を置いて増やし,どの部分を減らしていこうと考えているのか。

  もう1点は,最近青少年の心の問題が話題になっているが,京都市では保健所にカウンセラーを置いているのか,もしくは今後置く予定はあるのか。学校にはどうか。

 

保健福祉局(明石保健衛生推進室部長)

  平成12年度の本市の一般会計予算は7,179億円であり,そのうち保健福祉局に関わる保健福祉費は2,294億円強で,厳しい財政状況の中で前年比にして1.3%の伸びとなっている。市政において保健・福祉・医療は高く位置付けられていると思う。

  カウンセラーについては,精神保健福祉相談員を各保健所に配置し,各種の相談に応じている。教育関係者が,こころのふれあいネットワークに参加している場合もある。

 

渡邊副部会長

  前回の障害者福祉とも関わるが,地域でどう組み立てていくかという視点が保健・医療でも必要になる。京都市は150万人という人口を抱え,互いの顔が見えない中で保健・医療や福祉を行っている。人口3~4,000人の町村では,保健センターの保健婦が一人一人の住民の名前を覚えており,生活環境や健康状態,問題点を把握している。ただ,こうした小さい町村では近くに病院がないなど医療が非常に弱い。京都市の保健・医療の特性は,顔が見えない匿名性の中でたくさんの資源を各自が選択して使えるところにあるが,それが強みにも弱みにもなっており,例えば障害者などがとことん悪くなるまで気付かずに放っておかれるというマイナス面もある。地域の中でお互いの顔が見えるような方向性をどう打ち立てていくかという視点から,保健・医療と福祉を一緒に考えていかなければならない。

  健康はすべての基礎であり,健康がなければ経済活動を盛んにして都市に活力を取り戻すこともできない。お金をかけて検診等を実施しても,すぐには結果が出るわけではないが,今投資しておけば5年先,10年先には効果が現れる。保健・福祉部会として健康づくりの重要性を訴えると同時に,地域で保健婦が担っている役割を市民がいかにサポートしていくのかを考えなければならない。そのコーディネーションが行政の役割であり,財政的にもしっかり位置付けてほしい。

 

宮下委員

  家族が痴呆になったとき,いちばん助けになってくれたのは保健所だった。保健婦さんが何回も家に訪ねてきてくれ,施設も紹介していただいた。その後,保健所で痴呆の家族を抱える者同士が集まって月1回話し合いの場を持ってきたが,この3月のグループの立ち上げに際しても,保健婦さんにたいへん尽力していただいた。現在は話し合いや音楽療法等介護する側の気持ちをリフレッシュするための取組をしている。

  障害のある子どもを持っていると,親として満足のいく医療を受けられる病院があればいいと思う。高齢者でも痴呆があったりアルコール障害があったりすると,診てもらえる病院が少ないと聞く。障害のある人が満足のいく医療が受けられる病院についての情報を提供してほしい。

 

竹下委員

  地域での精神障害者のケアが,どこまで進んでいてどこに限界があるのか分からない。「京都市こころのふれあいプラン」はどこまで達成できているのか。「各保健所における地域精神保健福祉活動」に挙がっている取組はどこまで進んでいるのか。単純計算すれば,京都市では1人の保健婦が500~1000人以上の精神障害者を担当していることになるそうだが,それでは訪問指導などが計画的にできるとは思えない。相談員との連携はどうなっているのか。訪問指導はどういう形で実施されているのか。また,実際に問題が起こったときの体制がどういう形で組まれているのか。例えば精神障害者の救急医療について,保健所はどういう体制で対応しているのか。

 

保健福祉局(明石保健衛生推進室部長)

  「京都市こころのふれあいプラン」の進捗状況を項目別に申し上げると,授産施設・福祉工場は平成14年度の目標数100人分に対して平成10年度で40人分,援護寮・福祉ホームは50人分に対して10人分,地域生活支援センターは6カ所に対して2カ所,グループホームは98人分に対して23人分,精神障害者のふれあい交流サロンは20カ所に対して1カ所,心の健康支援パートナーの養成については目標数1,000人に対して現在156人である。平成14年度までの目標数値であり,今後とも計画で掲げられた目標数の達成に全力で取り組んでいきたい。

  精神障害者に問題が起こったときの体制については,先に横田委員からもご意見をいただいたが,京都市でも現在緊急搬送システムの構築を検討している。現在は病院の輪番制を活用し,休日等における警察官通報等の対応を行っている。

 

竹下委員

  計画に対する達成率ではなく,計画が達成されることで地域においてどれだけ精神障害者のケアができる状態になり,何が不足しているのかということが出てこないと議論できない。それはどうやって把握しておられるのか。

 

保健福祉局(明石保健衛生推進室部長)

  調査に基づき数値目標を掲げているわけだが,ご指摘のようにハード的な施設整備だけでは対応できないので,ソフト面で関連する諸機関とのネットワーク機能を強化していきたい。精神に障害のある市民の主体性の確立,住みなれた地域の中で在宅で能力に応じて生活できるよう行政として支援していく視点が重要だと考えている。精神障害者を対象とした「京都市こころのふれあいプラン」以外に身体に障害のある人の「障害者いきいきプラン」もあり,精神障害者,知的障害者,身体障害者という3障害あわせた計画をつくっていきたい。

 

保健福祉局(田中保健政策監)

  平成5年に障害者基本法が成立し,その中で初めて精神障害者が施策の対象として位置付けられた。平成8年度に精神保健福祉法の改正により,精神障害者の保健・医療・福祉政策を京都市が主体となって行うことになった。京都市としては平成9年に精神保健福祉に関する調査を実施し,その結果に基づき,また精神障害者の家族会や専門家からもご意見をいただき,昨年3月に「京都市こころのふれあいプラン」を策定した。京都市における精神保健福祉施策は緒についたばかりであり,今後ともご指導賜りたい。竹下委員 これまで取り組んできた主な施策・事業の(4)オの中の「看護・介護人材確保調査」の調査内容と結果について説明していただきたい。また, (5)ア(ウ)「訪問指導」の具体的実施計画とその基礎となる数字の把握の仕方を教えていただきたい。

 

保健福祉局(明石保健衛生推進室部長)

  先に横田委員から市立看護短大のあり方についてご提言をいただいたが,時代の変遷により,看護士や保健婦の必要性は増大している。介護保険の導入に伴い,昨年度から各種の資格を持った人材をどう育成していくかについて内部で検討している。近隣自治体では公立看護学校の4年制大学への移行が進んでおり,本市でもこれについて今年度中には結論を出し,21世紀に向けた人材確保の取組の基礎としていきたい。

  保健婦の訪問指導については数字を持ち合わせていないので,調べて後ほどご報告したい。

 

横田委員

  障害者のニーズにどこまでこたえられているかを把握するのは難しい。特に精神障害者については,家族や周囲は入院させてほしいけれども本人が承知しないということもある。市内で何床あれば十分かといった評価は難しい。目標値は国の指針に基づいて設定されているが,実際は具体的に精神障害者の人が入院できないためにどれだけの社会的不利益があるかによって評価するしかないのではないか。

 

浜岡部会長

  先に渡邊副部会長から健康が基礎になるということを強調すべきということと,地域を重視すべきというご意見があったが,地域の健康度は測定可能なのか。ここに力を入れると地域全体の健康度が上がるというようなモノサシづくりはできるのか。

 

渡邊副部会長

  健康都市構想の策定時にそういう尺度づくりを議論したが,1つの代表値でこうだとは言えない。健康にはいろいろな側面がある。平均寿命や主観的な市民の評価,脳卒中や寝たきり等の発生率など,多角的・総合的な観点で見ていく必要がある。死亡率や罹患率や有病率といった数字もあるが,精神障害者が困っているときにどう対応していくかというように数値で割り切れないものも多い。実際に困ったときに目に見える形でだれが対応してくれるかというと,保健所の保健婦になる。そういう部分をいかに強化していくかが課題で,1つの数値で一面的に評価すると切り捨てられるところが出る。

 

浜岡部会長

  介護保険で地域の介護力を指標化し,在宅介護力と施設介護力をレーダーチャートにして,この地域は在宅介護力が弱いので人材等を強化する必要があるという評価をしたグラフを見たことがある。

 

中原委員

  「健康マップ」というものがあって,市町村別に標準化死亡率や平均寿命を出したり,保健事業の実施率等を地図に表わしている。老人保健事業の必要性を認めてもらい,なおかつ事業がどれだけ行われているか,利用率がどのくらいかという切り口で示すものだ。全体的な健康の指標については昔からいろんな試みがされているが,成功事例はない。

  「健康日本21」は厚生省ベースで全国的な健康づくりの指標やサービス指標を具体的な数値目標で示すものだが,市民の健康状況の指標として京都市がそれにどうアプローチしていくのかの検討が必要なのではないか。

 

浜岡部会長

  冒頭で横田委員から精神科医療から人材育成に至るまで包括的な提案がなされたが,京都市からこれは実現が難しいとか,これはすでに実施しているといったコメントがあればうかがいたい。

 

保健福祉局(明石保健衛生推進室部長)

  精神医療システム構築の重要性については行政としても十分承知しているが,ネットワークが整っていないので,現在京都府や関連機関と協議している。病院に入院する必要があるにもかかわらず本人が入院を拒否する場合,親族の同意を得て病院に搬送するシステム等を立ち上げて行きたい。

  少子化対策として学区ごとに乳幼児医療のデイサービスを設けてはどうかというご提案については,現在1カ所に乳幼児医療のデイサービスを設けており,今後2年かけて5カ所に増やしていく計画で,今年度中に2カ所整備する予定だ。

  人材育成については,今後21世紀の少子高齢社会に向けて有能な人材確保は大きな課題であり,今年度もいろいろ調査・研究している。

  高齢社会における保育所とケアハウスの併設については,高齢者と幼児のふれあいは大切だと考えており,現在も特別養護老人ホームと保育所の併設施設がある。

 

保健福祉局(三田村京都市立病院事務局長)

  横田委員から市立病院の拡充に当たり特徴を持たせるべきというご意見があった。京都市立病院は昭和40年12月に成人病の治療を中心とする総合病院として発足したが,少子高齢化や疾病構造の変化の中で,自治体病院として感染症の医療や救急医療,高度医療など民間の医療機関では採算面等で十分対応し切れない分野に取り組んできた。災害医療活動,救急活動の拠点病院という位置付けをされているが,北館の老朽化等の問題もある。補強するか新設するかも含め,多方面からのご意見をいただきながら市立病院のあり方を見極めていきたい。

 

竹下委員

  2つ提案したい。1つは広報の問題で,生活習慣病などの広報は進んでいるが,精神障害に関する広報は非常に遅れている。初期段階でのカウンセリングの機会を導くための広報も含め,市民に精神障害への理解を深めるための広報を充実すべきだ。

  もう1つは精神障害者の人権に配慮した医療の中身の問題で,精神医療におけるインフォームド・コンセントは遅れている。一般医療の中では医療の主体は患者であるのが当たり前になっており,精神障害医療の中でも患者の主体性をきっちりと位置付けた研修等を行う必要がある。

 

保健福祉局(明石保健衛生推進室部長)

  精神障害に対する啓発の取組としては,『市民しんぶん』の人権コーナーへの掲載,こころの健康センターでのパンフレットの発行,研修会,シンポジウムの開催等の取組を行っている。ただ,施設コンフリクトの問題もあり,まだまだ啓発は遅れていると認識している。

  精神障害者の人権の問題については,本市には医療審査会があり,退院請求等があればその審査会に諮り合議制で対応している。

 

小林委員

  人権と関連して,エイズ感染者数は増えていると思うが,近年の青少年の性風俗の乱れ等もあり,京都市としてはどういう形で予防対策をしているのか,また感染者に対するケアはどうなっているのか。

 

保健福祉局(土井保健衛生推進室部長)

  エイズが国民的パニックを引き起こしてから十数年たつが,今なお感染者は増えつつある。病気に対する正しい理解を進めるために,毎年12月のエイズ予防月間に京都駅でキャンペーンを行ったり,パンフレット等を発行して市民の理解を求めている。また,保健所では週1回エイズに関する相談と検査を無料で行っている。感染症発生動向調査の中で発生件数を知らせ,通常の接触では感染しないという普及啓発活動も行っている。さらに,一般に広く浅くというだけでなく,青少年や風俗産業従事者等特定の対象に向けての啓発活動を求める運動も出てきている。まだこれから取り組んでいくことも多くあると考えている。

 

浜岡部会長

  京都市ではホスピスに対する取組や市民からのニーズはあるのか。

 

保健福祉局(土井保健衛生推進室部長)

  今後研究させていただくという段階である。市民からの要望は現段階ではない。

 

渡邊副部会長

  京都市内には現在2つのホスピスがある。玄琢にできた新しいホスピスの場合は病床が3分の2が埋まっている状況で,認知度が低いせいもあるかもしれないが,満床になるほどの需要はない。

 

浜岡部会長

  検討項目案として施策の柱立てが示されているが,ここを補強したほうがいいとか,新しくこういう柱をたてたほうがいいといったご意見があればうかがいたい。

 

渡邊副部会長

  感染症対策だけでなく生活習慣病対策もこころのふれあいも必要であり,横にいろんな施策をつないでいくソフト的な動かし方がこの分野では重要になる。項目立てはこれでいいと思うが,心の病気,身体の病気,介護の問題というように細切れにするのでなく,一人の人間を全体像としてとらえどう支援していくかという視点がなければならない。精神障害者についても保健・医療・福祉がどう実態としてつながっていくのか,医師の取組を地域としてどうバックアップしていくのか。地域の資源としての保健婦や相談員がどう関わっていくのか。そういう横糸的な部分が今の柱立てでは見えにくい。また,医療の専門家だから介護のことは分からないというのでなく,そういう横糸が見える人材が現在の保健・医療・福祉には必要だ。横につないでいくことによって市民に見える保健・医療・福祉になると思うので,そこを強調してほしい。

 

浜岡部会長

  横田委員も同じような視点を出されていたが,個々の施策を計画的にどう実現していくかということと合わせて,健康という問題に総合的に取り組むという意味では,「計画の推進のあり方」かその上の「計画についての基本的考え方」に盛り込んだほうがいいのか。京都市の計画はこういう点に重点を置いて進めていきたいという部分が必要だ。地域を重視するとかネットワークを強化するといった内容を盛り込むことになるのではないかと思う。

 

竹下委員

  東京都が高齢者や障害者の住宅を改造するマネジメントの資格をつくったそうだが,先進的な取組だと思う。高齢者や障害者の住宅改造は注目されているが,保健・医療・福祉の基本を理解した人がマネジメントしないとできない。京都市では先進的取組がされてきているが,専門家や中心となってマネジメントする人がいない。精神障害者への施策にしても,財政状況を考えると保健婦は増やせないが,相談員を増やすことは可能だ。相談員をレベルアップして,精神障害者のケアや生活資源を整えるための社会資源をうまく横につなぐためのマネジメント能力を持てるよう,行政として研修を行い,それを修了した人に資格を与えてはどうか。

 

渡邊副部会長

  いまどき公務員の数が増えるとは思えない。ボランティアとして社会的活動をしてきた人の中に能力を持った人がたくさんいるので,そういう人をうまく組織し,保健・医療・福祉についての情報を提供してさらに深く関わっていただくことは可能ではないか。時間や余裕があり,社会的に貢献したいと考えている前期高齢者も多いので,そういう市民に一緒に取り組んでもらうことが,高齢者対策としての地域の活性化と結びつく。お金がかからないやり方を工夫していただきたい。

 

高木委員

  基本構想の中で,この分野については支え,支えられる地域社会をつくっていこうという大きなテーマ設定がされており,また第3章で市民参加でよりよい地域づくりをしていこうということが謳われている。個々の施策や施設の理想像は描けるが,調整委員会では財政問題にも配慮して検討していただかなければならない。広報・啓発の問題や住民と一緒になった安心して暮らせる地域づくりについても,この部会として基本計画への提言の形で,この部会でまとめる専門分野のまとめ自体が啓発や広報になるようにしてほしい。生活習慣病などは皆が自分の問題と捉えるので広報や知識が浸透しやすいが,精神障害については自分とは関係ないという意識があるので広報や啓発が届きにくい。精神障害は誰にも関わりがあり,知らなければならないテーマであり,人間に関する基本的認識の1つとして盛り込んでいただきたい。

  地域の問題に関しては,精神・身体両面で障害のある人に対してどう手をさしのべるかという話があったが,地域で一人の人間として,市民としてどう支え合うかという,暮らし方全体の中での考え方を打ち出してほしい。精神障害のある人が地域で社会に復帰できなければ健康なまちにはならない。精神障害者の共同作業所等が地域に受け入れられないという問題があるが,そうした施設を皆で支え合っていくまちこそ誇りにできるまちだというように,市民の暮らし方や考え方の面で力が得られる提案をいただきたい。

 

浜岡部会長

  最後は自分たち自身で自分たちの地域をつくるというところが基本になる。

 

(2) その他

浜岡部会長

  前回の部会終了後,本部会及び他部会の委員からご意見が提出されているので,目を通しておいていただきたい。

  本日のご意見については調整委員会に報告し,素案づくりに生かしたい。次回は8月下旬に基本計画の素案についてご検討いただく予定である。

  それでは,本日はこれで閉会としたい。

 

 

3 閉 会

 

 

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