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京都市の基本構想・基本計画(資料編)/京都市基本構想等審議会/第4回 環境・市民生活部会

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2001年2月1日

21世紀・京都のグランドビジョン 京都市基本構想等審議会 記録/第4回 環境・市民生活部会

日 時 : 平成11年3月29日(月) 午後2時~4時

 

場 所 : 都ホテル「愛宕の間」

 

議 事 :

(1) テーマ別討論「消防・防災」について     

(2) テーマ別討論「仕事・くらし」について     

(3) その他

 

出席者 : 

浅岡 美恵(気候ネットワーク代表) 

石田 一美(京都市東山消防団団長) 

片山戈一郎(日本労働組合総連合会京都府連合会会長) 

笹谷 康之(西京区基本計画策定懇談会座長,立命館大学理工学部助教授) 

田尾 雅夫(京都大学大学院経済学研究科教授)

○高月  紘(京都大学環境保全センター教授) 

滝川 文子(京都市地域女性連合会会長) 

田端 泰子(山科区基本計画策定懇談会座長,京都橘女子大学文学部教授) 

土岐 憲三(京都大学大学院工学研究科長) 

内藤 しげ(住みよい京都をつくる婦人の会会長)

◎内藤 正明(京都大学大学院工学研究科教授) 

仲尾  宏(京都芸術短期大学造形芸術学科教授) 

J.A.T.D.にしゃんた(市民公募委員) 

野口 寿長(京都市体育振興会連合会副会長) 

村井 信夫(各区市政協力委員連絡協議会代表者会議幹事)                                

 

以上15名 

◎…部会長     (50音順/敬称略) 

○…副部会長

 

 

1 開 会

内藤正明部会長

  第4回環境・市民生活部会を開催させていただく。

 

 

2 部会委員紹介

内藤正明部会長

  本日初めてご出席の土岐委員から自己紹介をお願いしたい。

 

土岐委員

  専門は地震工学,防災工学で,最大の関心事は京都に次の地震がきたとき火災からどう文化財を守るかである。今,それを国家の事業としてやるべきだという一種のキャンペーンを行っている。よろしくお願いしたい。

 

 

3 議 事

(1) テーマ別討論「消防・防災」について

内藤正明部会長

  本日は2つのテーマを予定している。最初に「消防・防災」についての京都市の取組状況や今後の課題について事務局から説明いただく。

 

事務局(増田消防局長)

  ――(資料1「「消防・防災」の視点から新基本構想(グランドビジョン)を考える」について説明)――

 

内藤正明部会長

  ご質問,ご意見などご自由に発言いただきたい。

 

笹谷委員

  地域防災的にコミュニティを重視した防災計画を立てているところは評価できるが,雨水利用の貯水タンクなど,環境を守るために日頃使っているものがいざというときに防災の拠点になるといった考え方が必要だ。環境と防災が裏表のような感じでできないか。阪神淡路大震災以降議論されているが,今までの行政の縦割りを脱し,環境など他のセクションと連携することが必要だ。また,より地域に視点をおき,学区ごとに自主防災の内実を整えていくことが必要ではないか。

  2点目は,地震にシフトしているように思う。京都では洪水も起こるが,それについてどう考えているのかお聞きしたい。

  3点目は,第4部会でヘリ視察を実施したということだが,本部会でもヘリ視察による空からの防災や環境状況の見学をしてはどうか。

 

事務局(増田消防局長)

  環境と防災の関係については,山の緑を守る緑化週間や山林防火運動を実施している。緑の基本計画とタイアップして,環境セクションと連絡をとって進めていくつもりだ。

  また,高齢者の緊急通報システムなどは,設置は福祉部門だが,現場に出動するのは消防部門であり,一定の役割分担のもとで連携を密にして取り組んでいきたい。今後高齢者対策は一層重要になり,福祉部門との連携の必要性はますます高まると認識している。

  地震以外の自然災害については,地震災害対策を講じておけば,火災,洪水,土石流災害等々にも援用できる。そういう意味で地震災害対策を基本的に押さえ,技術的には建設・治水部門との連携をとり,地域防災計画の中で応急,予防計画としてしつらえていく。

 

滝川委員

  消防分団は地域で重要な役割を果たしているが,現在は全学区にはない。団員の平均年齢は何歳くらいか。女性消防団員は何人ぐらいか。また,どのように若い人が入れる消防分団を考えているかお聞きしたい。

 

事務局(増田消防局長)

  消防分団の数については,現在消防分団は195,自主防災会は221あり,いくつかの学区を担当している分団がある。団員の平均年齢は45歳くらいで,周辺部では35歳が定年の分団もあるが,地域の高齢化が進み,それを超えて在団していただく傾向も出てきている。女性消防団員は全団員4,000名強のうち182人で,年々増えている。

  若い人に魅力ある消防団にするために,平成11年度には根本から組織を見直したい。阪神・淡路大震災以降地域に密着した消防団活動の重要性がクローズアップされたが,PR等が行きとどいていない。現役の消防団員とともに考えていきたい。

 

内藤しげ委員

  東山の消防署管内に少年消防クラブがあるが,東山の11学区のうち清水学区と六波羅学区の加入者が圧倒的に多く,他学区には知らない人もいる。小学校4年生から中学3年生までの50名が対象で,防災センターの見学など防災の勉強を年10回程度しているということで,制服もある。その費用は消防署の予算から出ているらしいが,各学区10名くらいの子どもが入会できるようにすれば,その子たちが10年後には地域防災の指導者的役割を果たしてくれるのではないか。

 

事務局(増田消防局長)

  今のところ,各行政区に1つ,全体で11の消防少年クラブを結成し,424名が活動している。活動拠点は,子供たちが自転車で来られる場所として,消防署とし,そこを中心に活動している。

 

土岐委員

  京都市の文化財の防火対策は進んでおり,文化財を所有している方々も努力しておられる。ただし,それは通常の防災対策であり,地震時にも機能するシステムをつくらなければならない。神戸の地震のとき仁和寺や醍醐寺の防火施設が壊れたが,京都で地震が起こればたいへんなことになる。

  例えば金閣寺の場合,30分だけ完全に持つようにしてある。そのうち市の消防関係が助けに来てくれるだろうということだ。しかし,地震のときには30分たっても誰も来てくれない。通常の火災を防ぐ機能とは別に,地震のときに確実に機能するシステムをつくりあげる必要がある。

  もう1つは京都市内のことも重要だが,遠隔地も含めた広域の相互助け合いシステムにもっと重点をおいてもいいのではないか。

 

内藤正明部会長

  広域というのは府下を越えたスケールか。

 

土岐委員

  近畿2府7県の首長レベルでの協定のようなものが結ばれているが,協定だけではあまり意味がない。それを実際の場に生かすシステムをつくりあげ,常時訓練を重ねて初めて非常時に役立つ。行政の区画はどうでもいい。人間の活動の範囲でどこまでを対象に検討すべきかはおのずから決まってくるのではないか。

 

事務局(増田消防局長)

  文化財防火については,現在整備されている施設は通常時の火災対策をベースにしており,地震時については検討が必要である。

  広域応援体制については,政令指定都市を始め都市間で相互応援協定を結び,備蓄資財の提供,給水体制の応援,医療協力体制などの取組を進めている。

  阪神・淡路大震災後,消防,自衛隊,警察の連携ということで災害対策基本法の一部改正があり,また,消防でも消防緊急援助隊制度をつくり,全国から応援がかけつける仕組みを整えている。昨年は2府11県で福井地震50周年を記念し福井県を中心に大規模な応援訓練を実施した。地道ではあるが広域応援体制を整えてきている。

 

野口委員

  京都は戦災を受けていないため,道が狭くて消防車が火災現場に到達できないところがある。軽四程度の消防車とか,小型自動動力ポンプを配置していただきたい。

  大きな地震が起こった場合,蛇口があっても水道管が破れて水が出ない。貯水槽が大事だ。寺社の横を流れている川の水を水槽に貯めておけば,ポンプがあれば放水ができる。

 

仲尾委員

  危険なのは木造住宅だけではなく,道路の幅員の問題も大きい。東山や下京には火事になったらどうするのか心配になるところが多い。南区の東九条などは,道路の幅員が狭いことと同時に高齢者夫婦だけの世帯が多く脱出が困難ということがある。木造住宅だけでなく,道路幅員や老齢者世帯がどの学区に多いかなど多面的にとらえて,学区ごと,町内ごとの対策に踏み込まないと通り一辺のものになってしまう。

  山林火災や高層建築物の防火対策についての言及がないのも問題だ。

  もう1点は災害時の情報で,日本語の分からない外国籍住民に対して数ヶ国語の情報を流す必要がある。英語,ハングル,中国語,スペイン語,ポルトガル語などによる誘導や避難対策も盛り込むべきだ。

 

事務局(増田消防局長)

  消火栓がだめになったとき水をどう供給するかは,阪神・淡路大震災の教訓として出てきた課題だ。京都市では広域避難場所,避難経路等に100トンの耐震性のある防火水槽を埋める事業を続けており,本年度で148基が終わっている。阪神・淡路大震災では小学校,駐車場,公園等々が住民の身近な避難所となったことを踏まえ,身近な場所に防火水槽を設置する100基増設計画を新たに進めている。

  今年度は河川など京都の水をいかに防災に活用するかということで,消火用水と災害時の生活用水としての利用も含めて水利のシミュレーションを開発し,それに基づき水利設置の計画を具体化したい。

  消防車両の小型化については,積載の問題もあり限界がある。

  阪神・淡路大震災時には幅員6m以下の道路では,大部分が倒壊のため通行できないという調査が出ている。また,学区ごとに防災マップをつくり,地域の皆さんに地域における防災の弱点を把握していただく取組を進めている。

  外国人向けの情報ということだが,障害者を含め地域防災計画の見直しの中身がよく分かるパンフレットをつくっている。絵文字の研究もしなければならないと考えている。

  山林火災については,年2回山の緑を守る防火運動を進めているが,消防水利の確保や効果的な消火活動などを検討する必要がある。

 

土岐委員

  地震のとき水をどう確保するのかについては,我々の協議会でも考えている。例えば東山区であれば,疏水の水から消火栓用の水道管をひく。堀川通の地下にトンネルをつくって常時水を流しておき,地震時の消火に当てる。そういう技術的検討も進めている。本来は京都市がやるべきことかもしれないが,市の行政だけでは実現が難しい。市財政や文化財のことを考えると国レベルで短期間で整備すべきだと協議会で提唱している。

  1990年から国際防災10年の事業の1つとして,災害特有の絵文字をつくっている。まもなく成果が出るはずで,それを活用してはどうか。

 

内藤正明部会長

  そういう情報を市は把握されているのか。

 

土岐委員

  市のほうでは把握しておられないと思うが,結果が出れば国土庁の防災局から情報が流れると思う。

  我々の協議会も全国的な任意団体なので,京都市長に顧問という形でメンバーに入っていただいてはいるが,広く認知していただくには至っていない。ターゲットは京都,奈良なので,京都市の行政にも取り入れていただきたい。

 

石田委員

  東山消防団長として,地域の安全と防災のために一生懸命活動している。市の消防団では阪神・淡路大震災後新たに機器・器材を導入したが,災害時に使えなければ意味がないので,分団ごとに絶え間なく訓練し,学区の運動会行事に訓練を取り入れるなど市民アピールにも励んでいる。洲本市の団長との懇談会で防災意識が薄れているという話が出たが,住民が防災意識を持ってくれなければ意味がない。自主防災会の組織はあるが,すべての委員に町内の人に話をする気持ちを持っていただきたい。

 

内藤正明部会長

  環境でも同じだが,結局は施設プラスそういうソフト,人の問題に尽きる。そういったことをどうグランドビジョンの中にうたい込むかが難しい。

 

笹谷委員

  ヘリ視察の件についても検討をお願いしたい。

 

事務局(前葉政策企画室参事)

  部会の判断で,今後の審議に必要であるとのご決定があれば,事務局で準備させていただきたい。

 

(2) テーマ別討論「仕事・くらし」について

内藤正明部会長

  次の議題「仕事・くらし」について,最初に事務局から取組の状況や今後の課題をご説明いただく。

 

事務局(坪倉文化市民局長)

  多くの関係局を代表して,「仕事」については斉藤理事から,「くらし」については中井市民生活部長から説明したい。

 

事務局(斉藤文化市民局理事)

  ――(資料2「「仕事・くらし」の視点から新基本構想(グランドビジョン)を考える」に基づき「仕事」について説明)――

 

事務局(中井市民生活部長)

  ――(資料2「「仕事・くらし」の視点から新基本構想(グランドビジョン)を考える」に基づき「くらし」について説明)――

 

内藤正明部会長

  質問,ご意見等ご自由に発言いただきたい。

 

仲尾委員

  「現代の労働観と社会の動き」のところで,「今の企業の求人活動が大学3年生にまで対象が広がっている」とあるが,プラスにとらえず,大学教育に悪い影響を与えているという認識をしていただきたい。

  第2に,外国籍市民のところで留学生卒業生の積極採用が抜けている。京都には今2,400人の留学生がおり,法務省も積極的に留学生が日本社会に残り,新しい活力となって働いてくれることが望ましいという認識を示している。本市企業での留学生卒業生の積極採用を視野に入れていただきたい。

  労働基準法にも職業安定法にも国籍条項はないが,「不法就労」という言葉が問題で,法務省入管だけがこういう用語を使っている。まるでその人たちが犯罪を犯しているようだが,入管法上の超過滞在に当たるか,資格外活動をやっているということで,犯罪者ではない。正確に使わないと,不法就労者であることを逆用した労働条件の切り下げや人権無視が起こる。

  「本名でなく日本式の名称を採用する人が多い」のは,本名では働きにくいという日本社会の環境があるからで,本名で安心して働けるような職場の実現に努めるべきであるというように見方を変える必要がある。

  京都市は一般事務職,技術職,消防職,学校事務職の4職種について国籍条項を設けているが,旧6大都市は条件付きではあるが全部門戸開放しており,京都がいちばん遅れている。外国籍市民施策懇話会でも提言したが,一刻も早く国籍条項を緩和すべきだ。

 

内藤正明部会長

  3回生まで求人活動の対象を広げるとか,本名でなく日本式の名称を採用しているなどについては,誤解のないよう表現に気をつけるべきだ。

 

事務局(保坂国際化推進室担当課長)

  市職員採用における国籍要件の緩和については,外国籍市民施策懇話会の提言を受け,市民コンセンサスを得ながら検討していきたい。全69職種のうち65職種については外国籍市民の方にも受験資格が認められているが,残る4職種に数の最も多い一般事務職員等が含まれている。

  公権力の行使,又は公の意思形成への参画に携わる公務員となるためには日本国籍が必要という,公務員の基本原則についての自治省の見解及び同趣旨の内閣法制局見解がある。他の政令指定都市の中には一定の任用制限を設けたうえで,一般事務職等の受験資格を認めているところもある。京都市でもどういう職務に外国籍市民の方がつくことができるのか整理作業をしている。

 

にしゃんた委員

  京都市では2,400人の留学生が生活しており,政令指定都市でも最も多いが,市民は留学生は勉強が終われば自国へ帰ればいいという意識を持っているのではないか。留学生の多くは日本を離れたくないのに国に帰ったり,行きたくないのに大学院に行っている。1982年の中曽根内閣の留学生10万人計画以降,各大学の国際化を進める形で急速に留学生が増えたが,留学生としてしか受け入れないところに問題がある。留学が終わった後の責任を感じる人が誰もいない。

  企業に積極的に外国人の採用を求める呼び掛けをなるべく早い段階でしていただきたい。国際と名のつく団体でも一部に通訳まがいの英語ができる人の採用があるが,日本語ができ日本の大学を卒業した,日本のことを知っている留学生を採用していない。

 

笹谷委員

  大学や学生の位置付けということで,京都には大学関係者が12%と非常に多く,学生も世界から来て世界に散っている。インターンシップ以外にも学生が市民との交流の中でビジネスを始めるといった,学生が多いという特色を労働などの中に生かせないか。都市生活の中ではアーバン・コンプレックス,都市的複合の中でいろいろな魅力を感じて人が生きている。そういう市民の感覚に合わせた書き方をしていかなければならない。

  第2点は,地域差が非常にあるので,地域特性に合わせていただきたい。例えば西京区では保育所が足りないと言われているが,他のところでは高齢化が進んでおり,さまざまな意味で地域での連携ができるようにすべきだ。それが働きやすさとリンクしてくる。

  消費者行政では,積極的に京都方式の中小企業を支援するとか,京野菜などをブランドとして積極的に売り込んでいくということと,一般市民・消費者の保護をリンクさせるべきだ。ISOの環境ラベルがあるが,独自に京都の方式で宣言していくことも可能ではないか。消費者と共につくるがゆえに生産者のブランド力が高まっていくという観点でまとめていただきたい。

 

田端委員

  2点申し上げたい。1つは,昨年男子学生と女子学生の就職率に20%ほどの格差が出たという新聞記事を目にした。これまではどんなに大きくても5%程度だったということで,それだけ女子学生に厳しい世の中になっている。また,労基法が改正され逆に女性が労働しにくい条件が増しているような気がする。女性が安心して働き続けられる社会の実現という点では,もっと厳しい現実を踏まえた書き方をしていただきたい。具体的施策としては,労働条件,特に非正社員の労働条件の改善ということで,非正社員の健康保険加入など具体的に提言する内容にしていただきたい。

  もう1点は消費者の自立促進という項目があるが,インターネットなどの情報が把握でき判断できる消費者にということと同時に,ゴミの分別減量など消費者としての責任も大事ではないか。そのあたりも加えていただきたい。

 

内藤正明部会長

  テーマごとのクロスオーバーが必要ということで,それをうまくつなぐことで1足す1が3にも4にもなるというのがこれからの特徴ではないか。

 

滝川委員

  消費者保護審議会があるが,未来をめざした消費者の審議会をつくっていかなければならない。消費者団体は旧態依然の体制であり,消費者団体の見直しが必要だ。メンバー,団体を指名する際に行政に考えていただきたい。

 

事務局(中井市民生活部長)

  京都市の消費者保護審議会を構成している消費者団体の見直しをという提言だが,メンバーはすでに委嘱しており,意見としてお聞きしておくに止めたい。

 

浅岡委員

  関連する審議会にかかわったことがあるが,労働部門や,くらしについても今消費者行政でやっている部分については,基本の権限や基準が国の構想の中にあり,市に何ができるかは難しい。労働行政に市が直接かかわれるわけではなく,一般啓発に終わってしまう。市の行政の中でどうすれば何ができるかを考え続けているが妙案がない。

  市にできることは消費者行政でも防災でも,市民の活動がもっと育つようにすることではないか。女性の労働の問題にしても,女性自身が自発的に取り組んでいける市民活動,日常活動を多彩に育て,そういう人たちが企業に問題提起していけるようにすれば,単なる啓発に終わらないものになる。消費者団体の動きでも今はそういうところがほとんどなくなってしまっている。消費者行政については,消費者センターを市民生活相談センターに統合したが,その成果はどうなっているのか。

  消費者行政では国の制度が大きく動いており,金融ビッグバンでも,今までの悪徳商法対策に加えて,経済の規制緩和の中で起こる問題に現場で対応しなければならない。

  もう1つは消費者と環境の接点をどこが担うのかが未解決で,ゴミの減量化についても,消費者の役割,消費者の側からのアプローチが可能だ。この部分も主体的運動が欠けており,行政も抜けている。

  防災でも,神戸の例を見ても地域活動に地道に取り組んでいたところは被害も少なく,立直りも早かった。ありとあらゆるところに,関心のある人が関心のある部分で,自ら行政を高める推進役になる組織づくりをどうしてできるかが課題だ。

 

内藤正明部会長

  国の制度との関係で大きく変わりつつあるところをどう織り込んで市の計画をつくれるか。その辺は工夫がいるのではないか。

 

片山委員

  個別具体的な事例でいくと反対賛成という議論が出てくる。働くことは幸せなくらしをいかに築いていくかというくらしとかかわっており,幸せなくらしの実現には,いかに現状の不安を払拭するかがいちばん大事だ。健康や防災,雇用等さまざまな不安をどう払拭していくかが行政に求められている。

  働く中での不安の解消には,社会的セーフティネットをどう築き上げるかが重要になる。労働の再生産や65歳定年延長など,高齢化の中で働くことの意味をどう考えていくかとなるとリカレント教育も重要だ。中小企業を多数抱える京都の産業界には非常に厳しい問題だと思うが,それを含めてセーフティネットやリカレントにもう少しポイントをおいていただきたい。

 

事務局(斎藤文化市民局理事)

  労働者のリカレント教育の重要性についてはご指摘のとおりで,京都市には労働者教育,勤労者教育の良き伝統がある。京都市として労働にかかわれる部分は勤労者福祉と勤労者教育なので,今日的な意義を再度勤労者学園や労働学校に見つけて,その充実に努めたい。

 

高月紘委員

  午前中にゴミ減量の審議会があり,現状より15%減量を図る提言を出した。今までは消費者行政はいかに安定して安いものを消費者に供給するかが中心だったが,「豊かなくらし」の「豊か」の意味を考え直す時期にきている。

  モノがどんどん供給されるということから,いかに安心してくらせるかということで,ダイオキシンの問題も含めて全体の環境負荷を減らしていくような生活を消費者生活の中に位置付けることも重要だ。ゴミ減量は環境局の所管だが,全市的取組でもあり,消費者行政を担当しているところも連動して,違った視点での豊かなくらしを構想に盛り込んでいただきたい。

 

田尾委員

  超高齢社会に対する危機感が見えてこない。高齢者が増えることで行政のフレームワークを変えなければならないことは分かっているはずだが,市民生活ということではそういうテーマを前面に出していく文章があってもいいのではないか。

 

村井信夫委員

  消防・防災について,地域の各種団体が,それぞれ目的,性格は違ってもセクト的にならず幅広く協力しようと言っているのだが,例えば消防団で地域に貢献された方が表彰を受けられる式典に団以外の人はほとんど招待されない。これまでの苦労をねぎらい,啓発の意味もこめて地域で活動されている多くの人に呼び掛けてはどうかと提案したが,なかなか返事が返ってこない。行政から分団との関係についてもう少し指導があればいい。

 

内藤正明部会長

  本日のテーマについての議論は以上で終わりたい。

 

(3) その他

内藤正明部会長

  笹谷委員にボランティア団体のヒアリングをお願いし,本日資料を用意していただいているので,簡単に説明をお願いしたい。

 

笹谷委員

  龍谷大学の白石先生ときょうとNPOセンターの深尾事務局長に話を聞いた。白石先生によると,NPOは社会的使命を持っており,行政はNPOをサポートしてもコントロールすべきではないということだった。

  また,前回ボランティアの定義についての議論があったが,ガバナンスボランティア,専門家ボランティア,サービスボランティアの3つに分けて整理すればいいのではないか。

  きょうとNPOセンターの深尾事務局長によれば,まだ責任を持って活動できる団体は少なく,NPO法人の取得が望まれるかどうかのボーダーラインの団体が多いということだ。

  NPOをめぐる情勢は大きく変動しており,グランドビジョンでも情勢の変化に応じたNPOの見直しが必要になる。アリバイ的な市民参加ではなく,行政が市民に仕事を任せ,行政がそれを財政面などで支える仕組みをつくるべきで,そのためには外郭団体の見直しも必要だ。NPO,ボランティアだけでなく,コミュニティや市民参加の話に広げて議論ができればいい。

 

内藤正明部会長

  ヘリ視察の件だが,特に反対がなければヘリ視察を実施する方向で希望者の日程調整を事務局にお願いしたい。

  4月には「人権」「青少年・スポーツ」,5月には「環境・エネルギー」をテーマに開催を予定している。起草委員会では第2回審議会のご意見を踏まえながら文案化の検討を進めており,素案のできる6月頃に各部会で一斉に討論することになる。部会と起草委員会のチャンネルを多様につくりたいと考えているので,ご協力をお願いしたい。

  それでは,本日はこれで閉会としたい。

 

 

4 閉 会

 

 

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