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京都市の基本構想・基本計画(資料編)/京都市基本構想等審議会/第4回 教育・人づくり部会

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2001年2月1日

21世紀・京都のグランドビジョン 京都市基本構想等審議会 記録/第4回 教育・人づくり部会

日 時 : 平成11年3月23日(火) 午前10時~12時

 

場 所 : 京都ロイヤルホテル「青雲の間」

 

議 事 :

(1) テーマ別討論「子育て支援について」     

(2) その他

 

出席者 :

◎金井 秀子(京都教育大学名誉教授,京都文教短期大学児童教育学科教授) 

川阪 宏子(市民公募委員) 

北川 龍市(京都市日本保育協会会長,京都市社会福祉協議会会長) 

佐々 満郎(京都府私立中・高等学校長会事務局長) 

佐々木博邦(市民公募委員) 

庄村 正男(京都市PTA連絡協議会会長) 

永田  萠(イラストレーター) 

西川 國代(京都市保育園連盟副理事長) 

八田 英二(大学コンソーシアム京都理事長) 

韓  銀順(京都市生涯学習総合センター講師) 

福田 義明(京都市私立幼稚園協会副会長)                               

 

以上11名 

◎…部会長     (50音順/敬称略)     

 

 

1 開会

金井部会長

  第4回「教育・人づくり」部会を開催させていただく。

 

 

2 議事

(1) テーマ別討論「子育て支援について」

金井部会長

  本日のテーマは「子育て支援」で,最初に事務局から資料を説明いただく。

 

事務局(堀岡民生局福祉部長)

  ――(資料「「子育て支援」の視点から新基本構想(グランドビジョン)を考える」に基づき説明,パソコンによるプレゼンテーション併用)――

 

事務局(崎野教育長)

  ――(資料「「子育て支援」の視点から新基本構想(グランドビジョン)を考える」に基づき説明)――

 

金井部会長

  ただいまの事務局の報告について,ご意見,ご質問を賜りたい。

 

福田委員

  私立幼稚園の代表として,京都市子育て支援総合センター「こどもみらい館」に非常に大きな期待を寄せている。幼稚園・保育園,公立・私立が1つになって,子育て支援の中核をなしていく,その1つとして私どもは父親セミナーの開催を重ねている。また希望する保護者に対しては幼児教育相談,研修講座などを設けてそれを受講していただく。受講していただいた保護者については,各幼稚園や「みらい館」における子育て相談のお手伝いをしていただけるような組織づくりができればいいと考えている。

  子育て支援と言うと「エンゼルプラン」や,24時間保育,駅型保育等がニュースになり,生後2,3ヵ月から長時間公的機関で預かることが子育て支援であるかのように考えられがちだが,子育ては父親・母親2人でするものだという声を強め,父親には母親の相談相手になってほしい。同時に母親の子育て不安を取り除きフォローしていく仕組みをつくっていきたい。

 

北川龍市委員

  子育てを重視しなければならないということでいろいろな行政施策が打たれ,京都市も非常に真剣に取り組んでいる。家族関係が崩れているのが問題で,前回も申し上げたが,2世帯同居が可能な環境を整えていただきたい。京都市の出生率が低いという現状があるが,住宅環境を整えないとどんどん人口は減っていく。3人産みたくても,家が狭い,ローンが払えないので産めないという実態を見ると,京都市だけでは無理かもしれないが,税金の控除などが受けられるように国の制度を見直さなければならない。

  この会で地域での子育てのあり方や取り組み方を答申できればいい。行政の力だけでは子育て支援はできない。地域ぐるみの子育て対策を考え,行政の指針に添って児童館など地域の推進母体により,少ない子供を立派に育てたい。

  また,子供たちがのびのびと遊べる広場がほしい。野球やサッカーのできる運動広場がない地域もあるが,そういう地域間の格差をなくしてほしい。

 

西川委員

  地域子育て支援ステーションの指定園として,子育て相談や講座の開催をはじめ,保健 所の身長体重測定がない1歳半から3歳までの期間の身長体重測定を実施したり,子育て情報を流したり,地域に出かけて絵本を読み聞かせるといった地道な活動に取り組んでいる。その中で家庭児童相談員と主任児童委員の連携パイプが機能していないと感じる。形式的な対症療法的ネットワークでなく,地域での人と人のつながりの再生を基本においた施設ネットワークづくりをする必要がある。

  京都市の保育内容は全国的に見ても充実しているが,地域での取組を見たとき,もっと具体的に母親の目に見えるパイプづくりをする必要がある。今の若い母親たちは自分自身が少子化,核家族化の中で育っており,人間関係がうまくいかない,子供とどう関係を持っていいのか分からないので悩んでいる。そういった母親は電話1本の連絡がなかなかできない。そういう意味でも地域の中で人と人の輪を広げられるネットワークづくりが望ましい。

 

庄村委員

  PTAは今までは縦割り的な活動が多かったが,児童虐待の問題などはPTAだけ,学校だけでは解決できない。こういう問題に対応するには行政区内のいろんな団体や代表者のネットワーク,横のつながりが大事だ。今後のPTA活動では地域に根ざした活動に取り組みたい。いろんな相談センターを活用すると同時に,組織内のシステムを整理し,21世紀に向けたネットワークづくりに取り組みたい。

 

佐々木委員

  少子化を悲観的にとらえず,より細やかな少数精鋭の教育が可能になる,育てる大人が増え,その知恵を生かすことができる,というように,いい方向にとらえる意識改革が必要だ。また,家庭や親だけで育てるのでなく,21世紀を担う大切な子供たちを家庭や地域,行政,社会みんなで育てるという市民の意識改革が必要だということをグランドビジョンに盛り込むべきだ。

  子供の社会性や社会への責任についての教育がなおざりにされがちだが,小さいうちから社会に対する責任を自覚させ,人間としてしてはならないことを教える姿勢が大人に求められる。そのためには地域に密着した普段着で出入りできる施設が近くにほしい。児童館は高校生まで利用できる施設らしいが,「児童館」という名称では子供しか利用できないように思われる。「寺子屋プロジェクト」のような名称に改め,大人も子供も出入りできる場にしていただきたい。児童館を拡充し地域に密着した施設にすれば,施設管理者だけでなく地域の大人がかかわり,高齢者が実人生で培った知恵を共有する場ができるのではないか。グランドビジョンとしては京都らしさがそこで伝えられるようにしてほしい。

  以前は社寺など子供が自由に遊べる公的施設があったが,今は立入禁止だったり,管理されていて遊べない。もう少し子供がのびのび集える場をつくってほしい。また,車椅子の祖母を連れて外出したとき,道路の状態が悪く危険なことを実感した。子供の安全を見直せば,それが障害者や高齢者の安全につながる。トータルな目で都市環境の整備を考えてほしい。

  事務局への質問だが,いろんな施策があるのに,市民1人ひとりがそれを知らず,実際に必要な人が情報を得られない状況がある。市としてどういう広報活動をしているのか。もう1つは,「京・子どもいきいきプラン」で「子供を社会全体で育てていくことが必要」とあるが,具体的にはどのように進めているのか。

 

事務局(松井民生局長)

  市民に対する広報活動は,「市民しんぶん」やTV等市の広報媒体で子育て支援施策についても広報している。また,保育園連盟でも「京都の保育園ガイドブック」という冊子を発行している。

  社会全体での子育て支援として,「子育て支援ネットワーク」で関係者以外のいろんな団体の人にも入っていただいている。また,「人づくり21世紀委員会」では企業の人にも参加していただいている。

  児童館のネーミングの変更についての提案は今までになかった。「昼間里親」という事業があるが,ネーミングが時代に合わないというので本年4月から「京(みやこ)・ベビーハウス」に変えることになった。児童館の名称についても検討したい。

  小学校の空き教室を利用して児童館と老人デイサービスセンターを一緒にした施設があり,また,南区の「塔南の園」では特別養護老人ホームと児童館,デイサービスなどが一体整備され,年に何回か子供とお年寄りの交流事業を実施してきており,その中でお年寄りから戦争の体験談などを聞いて感動したという話があった。4月末には左京区にデイサービスセンターと図書館,児童館等が一緒になった施設の竣工式が予定されている。今後とも他施設との合築等,多世代が触れ合える施設づくりをしていきたい。

 

川阪委員

  今までの各委員のご発言と同感で,それを早く実現していただきたい。また広報にもっと力を入れていただきたい。きめ細かな施策が案外住民に知られていない。

  子育て支援は男女共同参画によって実現できる。市民の意識改革が大切で,この対策としては,市民が積極的なボランティア活動に参画することで意識改革を図ることや,京都市では他府県と比較して社会人を対象とする人権啓発の機会が少ないのでもっと増やすことだ。講師を務める人は企業や教育界のOBなどたくさんいるはずだ。豊富な人材が活用されていないのではないか。

  子育て支援については現在の子育て世代の希望を聞くことが重要だ。京都市児童育成計画を広報し,活用していただきたい。また,児童館の充実もお願いしたい。子供の数を増やすだけでなく,今いる子供が能力を開花することが重要だ。少子化や子育ては女性の問題のように言われるが,男女共同参画が大切だと思う。この度保育所設置基準が緩和されるが,時間も1時間でなく必要に応じてもっと延長する,地域の小児科の医師や看護婦と連携して子供が病気のとき預けられるようにするなど,本当に困っている親を手厚く支援していただきたい。

  経済企画庁の統計によると女性の働きやすい国ほど出生率が高いが,子育て支援はそういうこととも連動する。京都市にはいろんな機関やネットワークがあり,私は民生委員,児童委員の両方を務めているが,民生委員としての活動が活発である一方,児童委員としてはあまり活用されていないように思う。研修会などを積極的にしていただきたい。

 

八田委員

  極論を申し上げるが,例えば,自由に子供を育てる場所を選べと言われたら,私は左京区や北区で育てたい。各区が同じような子育て支援施設を整えるのでなく,この地域では子育てしやすいというような地域の魅力を増す資源配分を考え,重点配置してはどうか。1億円の予算を同じように全区に配分するのでなく,例えば北区,左京区,西京区,右京区に重点的に子育て支援施設をつくり,市内で子育てをしようという人が住居を選ぶときはそれらの区に住んでもらうようにしてはどうか。そうしないとますます京都市外に人が出ていく。重点的にメリハリのきいた施策を考えるべきだ。

  京都市の子育て支援施策は充実しているが,従来家庭内で行っていたしつけや人格形成を学校や公的施設に任せられると考えている人が多いのではないか。時間的にも空間的にも家庭以外のところが子供を預かることが増え,精神的な部分をどこが担当するかが曖昧になっている。行政が人格形成まで引き受けるのであれば,心の問題を扱う専門家を幼稚園や保育園に配置したり,地域で人格形成を伴うスポーツ活動を行うなどの施策を考えるべきだ。しつけや心の問題に行政がどこまで踏み込むかをはっきりしておかなければならない。

 

金井部会長

  人格形成については親がすべきことではないか。行政がするならどういう方策があるのか考えていかなければならない。地域がみんなで人格形成に手を差し伸べなければならない時代が来ているのかもしれない。地域のしつけも考えなければならない課題だ。

 

事務局(松井民生局長)

  平成9年1月に京都市版エンゼルプランを策定したが,その前年に就学前,小学校低学年の子供を持つ市民7,000人を対象に意識調査を実施し,子育て世代の意向をとらえて,計画を策定してきているので,ご理解いただきたい。

  病気の子供の保育については,2年前から乳幼児健康支援デイサービスセンターを設置し,病気からの回復期で保育所に預けられない子供のために病院と提携した事業を実施している。現在は1カ所だが,利用状況をみながら増設も検討したい。

  また,施設の重点配置に関しては,ネットワークシステム等は地域に根ざしたものをつくり,児童福祉センターや子育て支援総合センター「こどもみらい館」,永松記念教育センターなどの中核施設,センター機能は中心部に設置している。例えば児童福祉センターは上京区にあるが,伏見区などからは通園が大変なので,本年7月に伏見区の深草支所跡に療育センターを開設する予定である。南部の皆さんに役立つものと考えている。

  保育所や児童館に子育てステーションとして相談や情報発信などの活動をしていただいているが,特に地域との結びつきということでは,民生児童委員や社会福祉協議会の会員,ボランティアなどと子育てステーションが手を組んで子育て支援に取り組めるよう働きかけたい。

 

韓委員

  日本の子育ては女性の実家の母親に依存しがちだが,現在の社会では実家の母親に頼ることのできない人も多い。また1歳半までは保健所の検診や相談があるが,その後は突き放される印象がある。3歳児検診までどうしようか非常に不安だった。また,少子化には経済的問題も関係しているというが,子供の医療費の問題もあるのではないか。

  ハード面で幼児教育センターなど中核施設ができるのはすばらしいが,子育ての真最中の母親が頻繁にでかけるとは思えない。普段着で話が聞けたり,イベントに参加できるという意味で,身近な児童館が子育てで大変な時期に活用されるものになればいい。子育て相談や,育児に関する新しい知識を吸収したいという母親の欲求を満たすような講演会を児童館で催していただけると,母親が自信を持ち楽しく子育てできるようになるのではないか。

  社会が子供を育てることについて,日本の大人は子供が悪いことをしているとき,口で注意しないが,口で言わないと子供には分からない。他国の大人は子供がまちがったことをするとその場で注意するので,子供はやっていいことと悪いことを学んでいく。社会が子供を育てるためには,まわりの大人が心をこめてアドバイスする必要がある。

  京都市では最近公園離れが進んでいる。砂場の衛生状態が悪いなど公園で安心して遊ばせる気持ちになれないし,遊び相手がいないのでますます連れて行かなくなる。仕方なく家にいたり,デパートに連れて行くなど,子供にふさわしくない環境をつくることになる。公園の整備も考えていただきたい。

 

永田委員

  自らの子育てに昼間里親の制度などいろいろな施策を利用してきたが,以前と比べると市の施策はずいぶん充実してきた。今度できる幼児教育センターでは情報発信機能も含めて,相談機能が心臓部分になると思う。こういう施設は立派さ故に普通の若い母親の足をすくませる部分がある。壁の色や絵や部屋の雰囲気なども工夫してほしい。相談員の人選も重要だ。ぜひ顔のみえる人を選んでほしい。知識や経験が豊富で立派に子育てしている人が相談にのることや,同じ悩みを持つ母親同士が話すことでずいぶん勇気を与えられる。PRと人選に配慮してほしい。

  私は,子供が2歳のときに右京区から中京区に移った。中京は子供を他人がしかってくれるという伝統がかろうじて残っているところで,子育ての場として中京を選んだことは誤りではなかったと思う。

 

佐々委員

  20年ほど前に「就学前教育」と言われていたことが「子育て支援」に変わり,施設で子供を預かる時期が早くなってきた。人格形成の大事な時期に何を育てていくかについて,親と保育園,幼稚園など幼児教育機関で統一した考え方を持ってやっていかなければならない。3歳までに身につけなければならないことは2つあると思う。1つはマナーで,3歳までの人格形成時期に身につけておかないと,中学や高校で道徳教育や心の教育をいくらやってもだめだ。もう1つは本の読み聞かせで,子供がおとぎの世界に飛び込めるような経験を与える必要がある。

  PTAなどで「聞いてほしい親ほど会合に来てくれない」ということが言われるが,地域でのネットワークの必要性を感じる。幼児教育センターで講座を受けた人が次に核になってネットワークを広げていく形ができなければならない。

  資料に子供の虐待の理由として「子供の頃虐待を受けた親がまた子供を虐待する」ということがいちばん上に書かれているが,虐待の体験を持ち悩んでいる親に対する配慮がもう少し必要ではないか。

 

金井部会長

  本日は活発なご意見をいただいた。民生局や教育委員会でも本日の意見を盛り込み,子供や親,地域の人々が活用できるよう計画を推進していただきたい。

 

(2) その他

事務局(門川教育委員会総務部長)

  前回質問のあった学級崩壊についての資料を添付しているので,ご高覧いただきたい。

 

金井部会長

  次回は4月の開催,テーマとして「生涯学習・大学」を予定している。日程については事務局で調整の後,最も出席率が高い日時に決めたい。

  なお,起草委員会では現在新基本構想の文案化に向けた検討を進めているが,素案が示される6月頃に各部会が一斉に討論することになっているのでよろしくお願いしたい。

 

 

3 閉 会

 

 

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