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京都市の基本構想・基本計画(資料編)/京都市基本構想等審議会/第10回 福祉・保健部会

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2001年2月1日

21世紀・京都のグランドビジョン 京都市基本構想等審議会 記録/第10回 福祉・保健部会

日 時 : 平成12年8月30日(水) 午後1時30分~4時

 

場 所 : 京都ロイヤルホテル「青雲」

 

議 事 :

(1) 京都市基本計画素案について     

(2) その他

 

出席者 : 

北川 龍彦(京都市民生児童委員連盟会長) 

北村よしえ(京都市精神障害者家族会連絡協議会会長) 

玄武 淑子(京都市老人クラブ連合会会長) 

小林 達弥(市民公募委員) 

竹下 義樹(京都市身体障害者団体連合会副会長) 

中原 俊隆(京都大学大学院医学研究科教授)

◎浜岡 政好(佛教大学社会学部長) 

浜田きよ子(高齢生活研究所代表) 

宮下れい子(市民公募委員) 

森田 久男(北区基本計画策定懇談会座長,元佛教大学教授) 

横田 耕三(京都府医師会会長)

○渡邊 能行(京都府立医科大学付属脳・血管系老化研究センター教授)                               

 

以上12名 

◎…部会長     (50音順/敬称略) 

○…副部会長

 

 

1 開 会

浜岡部会長

  第10回「福祉・保健部会」を開催させていただく。

 

 

2 議 事

(1) 京都市基本計画素案について

浜岡部会長

  本日は京都市基本計画素案についてご審議いただくが,最初に素案の位置付け等について説明したい。この素案は5つの部会での検討結果を持ち寄り調整委員会で作成したものであり,今後の各部会での議論やパブリックコメントでいただく市民意見を踏まえて,調整委員会で「基本計画第1次案」を作成することになる。その第1次案を10月20日の総会で審議し,その後さらに必要に応じて修正を加えて,年内に市長に答申することを想定している。以上のように,この素案は第1次案を作成するためのたたき台というべき位置付けである。

  引き続き,素案の概要について当部会とかかわりの深い部分を中心に説明したい。全体で3章構成になっており,基本構想の流れに沿って政策を体系化しているため,従来のような行政分野別の縦割りでない,市民の視点から見た横断的な構成となっている。

 ――(資料1「京都市基本計画素案」に基づき説明)――

  なお,前回の部会開催後,横田委員,宮下委員からいただいた文書でのご提案をお配りしている。また,参考資料として「第2次京都市高齢者保健福祉計画・京都市介護保険事業計画」及び「介護保険エリアマップ」「京都市ハンディマップ」の冊子のほか,前回要請のあった保健婦の訪問指導についての統計資料を保健福祉局から配布している。

  議論の前に3つの視点について改めてお願いしておきたい。

  1つ目は「政策の取捨選択」という視点である。事前に送付された資料『京都市財政のあらまし』でもたいへん厳しい財政見通しが示されており,調整委員会においても「法定外目的税を設けるなど積極的な議論をすべき」,「予算配分にメリハリをつけるべきで,これまでやってきたことをやらないというのも一つの計画だ」といったご意見が出ていた。新たに取り組んだり継続して取り組む政策だけでなく,縮小すべき,廃止すべき政策についてもご議論いただきたい。

  2つ目は「しくみや制度のあり方まで踏み込んだ,京都ならではの前例にとらわれない大胆な政策の立案」という視点で,これまでの部会や調整委員会において十分に議論されていないところでもあり,改めて大胆な発想でご議論をお願いしたい。

  3つ目は「計画にメリハリをつけるための重点政策の抽出」という視点である。調整委員会では「網羅的に政策を掲げた素案を基にして何を重点に取り組むのかを議論すべき」,「基本構想にある「信頼の構築」や新たな市民生活の理想を世界に先駆けて見出し実現していくという文章に対する具体的な答えを提示すべき」といったご意見があり,それも踏まえてご議論いただきたい。

  それでは,素案全体について当部会の観点からご意見をいただきたい。

 

横田委員

  「計画の推進」のところに「具体的内容の開示と進捗状況等の定期的公表」とあり,今後記述予定とされているが,いつできるのか。

 

事務局(葛西政策企画室長)

  「計画の推進」についてはこれから調整委員会で検討され,10月20日の総会で第1次案を提示する段階では,完成形に近い形で記述されている予定である。 

 

横田委員

  高齢者対策について,第1章第1節1(4)ア(イ)は介護保険スタート時から全国的な問題になっており,ぜひいつまでに確立するということを数字で示して明記していただきたい。

  第1章第2節3(3)オで京都市立看護短期大学の「充実」となっているが,近隣自治体には4年制看護大学ができており,京都市看護短大のレベル低下が始まっている。これまでは看護婦の数が問題になっていたが,今後は質が問われる時代であり,このままでは優秀な人材が他へ流れ,京都の医療水準が下がっていくことになるので,ぜひ「京都市立看護短期大学の4年制大学への昇格」を明記していただきたい。

 

中原委員

  市立看護短期大学の「充実」が何を示すのかが分かるよう,もう少し具体的な記述をすべきだ。専門学校,短期大学,大学等,多様な看護婦,保健婦の養成コースがあるが,優秀な学生や教員を集めるというところまで踏み込んだ議論が必要ではないか。

  第1章第2節3(1)アに「「健康日本21」の趣旨を踏まえた「市民健康づくりプラン」の策定」という記述があるが,厚生省の「健康日本21」は生活習慣病を中心に,はっきりした学術的根拠をもって医療・保健を推進していくというものだ。保健医療と健康づくりに関して,「健康日本21」の枠組みの中ですべてについて計画的に目標を示していくことは難しい。国の施策は保健医療計画,老人福祉計画,母子保健計画がばらばらで,「健康日本21」とこれらの計画との連動性もあまり考えられていない。京都市が市民に対し,実際に事業をやっていくレベルでは,いろんな計画がばらばらでは効果が上がらない。健康づくりプランの策定だけでは不十分で,保健医療計画やその部門別計画としての老人福祉計画や母子保健計画,さらにその中で保健所の位置付けや保健医療体制の充実,生活衛生の問題を記述したような計画を策定すると明示し,京都市としての保健医療に対するスタンスを示してはどうか。資料『市政の各分野の構想・計画等について』によれば,今の保健医療計画を2001年から2002年にかけて見直すとされており,実際に取り組もうとしているのだから,それを明確に基本計画の中に書き込むべきだ。「健康日本21」はあくまでも保健医療計画,老人福祉計画,母子保健計画で示されたものの上に立って,生活習慣病を中心とした具体的な目標値を示す性格のものであり,これだけを強調することでは不十分である。

 

渡邊副部会長

  当部会の関連部分について抜けている点を指摘したい。1点目は歯科保健に関する項目であり,「8020運動」など,自分の歯で噛んで食べることが健康寿命を延ばすためにも痴呆対策としても重要とされている。第1章第2節3に歯科保健についての記述を加えるべきだ。

  2点目は,難病については第1章第2節1(1)ア(イ)にしか出てこないが,ネットワークを整備することだけで難病患者に対するサポートができるのか。保健医療の強化を考えるべきで,第1章第2節3(2)に追加してはどうか。感染症と結核があってどうして難病についての記述がないのかと思う。

  3点目は母子保健についてで,第1章第1節1(2)キの「母性の尊重と健康の保持・増進」だけでは弱い。保健所の検診時に妊娠した女性に対して母親になる準備教育や子育てに関する相談への対応がされているが,母親の子育てノイローゼは社会的問題になっている。妊娠した女性への対応は子どもの教育という観点からも重要だと思う。第1章第2節2(1)イで子どもについては書かれているが,もう少し産前産後の母親に対するサポートという観点からの記載が必要ではないか。

 

宮下委員

  第1章第2節3(3)オの京都市看護短期大学の充実と関連して,文系の生徒でも希望者は進学できるような制度の見直しも必要ではないか。また,第1章第2節1(2)イ(ア)ではひとり暮らしの高齢者だけでなく高齢者夫婦に対する支援サービスも必要だ。

  第1章第2節2ではいじめの問題などと関連して,学校に子どもが相談できる場はあるが,保健所に親が相談できる場がほしい。そこが学校と連携していれば,親も相談しやすいのではないか。また,いじめに遭ったとき地元以外の学校に転校できる制度があればいい。(1)エに関しても,障害者の子どもがグループホームで生活していくとき,医療面でのケアができるようなシステムが必要で,そういう意味でも保健所がいろんなネットワークを構築できればいい。

 

浜岡部会長

  学校で子どもが相談できる場所については,第1章第1節3(2)イ(ア)にカウンセリングセンターの設置やスクールカウンセラーの配置拡大が盛り込まれている。

 

宮下委員

  親が相談できるところが身近に必要だ。

 

横田委員

  渡邊副部会長のご指摘にあったように,歯科は健康づくりに欠かせない。また,子育て支援については,産んでからの健康づくりや精神面での支援については書かれているが,産前産後の経済的補助を含めた施策が必要だ。 また,精神科救急医療システムづくりについては,府市及び医師会で連絡協議会を設けて本腰を入れて取り組んでおり,ぜひ項を起こしていただきたい。

 

竹下委員

  当部会では高齢者や障害者について,ノーマライゼーションやバリアフリー,ユニバーサルデザインという理念を議論してきたが,この素案からはそういう理念によって貫かれているまちづくりのイメージが浮かび上がってこない。基本計画には具体的な項目が並ぶものと思っていたが,この素案を見ると抽象的な文章が並んでいる。もっと具体的な書き方はできないのか。

  もう一つは,精神障害者の問題への取組が遅れていることは認識されているが,保健衛生やケア,啓発といった面からの具体的な取組にはたいへんなエネルギーが必要であり,基本計画の中でも大きく位置付けておかなければならない。

  なお,計画策定後,計画の達成度や問題点,社会の変化に伴うずれ等について,各当事者が加わって定期的に点検するシステムを盛り込んでおくべきだ。

 

北川龍彦委員

  医学で解決するか医療で解決していくのかが問題で,昔は「あの病院にいい先生がいる」と言われたが,今は「あの病院にいい機械がある」と言われる。機械や設備の充実ではなく,医師を援助し,いい医療ができる条件を整備していくべきだ。また,いくら京都市がすばらしい計画を立てても,厚生省がそれを反映してくれるのかが問題だ。10年という短い期間で一体何ができるのかということもある。京都の医学は全国的にも水準が高いと聞くが,医学のまちとして厚生省を変えていくぐらいの意気込みを持って取り組んでいただきたい。基本計画の中でも,全国の医療関係者がなるほどという保健医療関連の記述をしていただきたい。

 

浜田委員

  第1章第1節1(4)の内容が介護と痴呆の2点しかないのは不十分ではないか。身体の不自由な高齢者には介護,元気な高齢者には医療という分け方がされているが,「高齢者が自立し,すこやかにくらせる基盤づくり」のためには高齢者が元気に暮らし続けるためのシステムが必要だ。以前にもお話ししたが,デンマークでは特別法をつくって高齢者自身が元気に暮らし続けられるための予防システムに取り組んでいる。高齢者の本音を聞けるスタッフが一人いて,その背後には多くのプロジェクトがあり,医療だけでなく,孤立させないことや栄養状態や住宅環境のチェックなど,75歳以上の高齢者が元気で暮らし続けられるさまざまな手立てを講じている。多額の費用を投じているが,特別養護老人ホームに入居する人や医療関係者の緊急呼び出しが大幅に減少し,結果として安上がりだということもある。この部分では京都も独自のシステムを構築していく必要がある。介護だけではなく,高齢者が元気さを保ち続けられるシステムが見えるような記述をすべきだ。

  介護が必要な高齢者に対しても,介護サービスだけでいいわけではない。身体が不自由になると,いくら丁寧に介護されても生きる形を見失い,途方にくれる高齢者も多い。介護が必要な人に生きる形が見えるような施策が必要だ。高齢者には介護,元気な人には生きがいだけという時代ではない。

 

玄武委員

  元気な高齢者については,第1章第1節2に関連する記述があり,介護が必要な高齢者については第1章第1節1(4)で記述があり,書き分けられており,これでいいのではないか。

  難病患者に関する施策や,高齢者の健康にとって重要な問題である歯や耳,目に関する項目が欠けていることが気になっていたが,いずれも先ほど渡邊副部会長からご指摘があった。全体的に網羅的に記述されており,安心して読むことができる。

 

北村よしえ委員

  横田委員から精神科の救急医療システム整備を強調すべきという趣旨のご発言があったが,精神医療が入院医療から地域医療に移って以来家族が悩んでいる問題であり,ぜひとも盛り込んでいただきたい。最近はまちなかに精神科の診療所が増え,地域に住みながら治療に通える時代になったが,それだけでは精神障害者が地域で暮らしていくことはできない。生活支援センターのような基盤をつくり,精神障害者を理解しケアする人材を養成するなど,精神医療には環境が大切であることを付け加えていただきたい。

 

小林委員

  前文の「スクラップ・アンド・ビルド」という言葉には,公共工事でつくってはつぶすというイメージがあるので,他の言葉に変えられないか。

  取捨選択が大切という話があったが,それを判断できる材料が少ない。個人的には箱ものを廃止し,人づくりやしくみづくりにお金をかけるべきだと思うが,具体的に市として取捨選択のプランを考えているのであればうかがいたい。また,第3章第4節で書かれている行政評価のしくみについても,市としての具体的プランがあれば教えてほしい。

 

浜岡部会長

  市への質問については後ほどまとめてお答えいただきたい。竹下委員のご指摘にあったように,抽象度の高い表記がされている部分と具体的な表記がされている部分があり,当部会の関連部分については比較的抽象度が高いように感じる。

 

中原委員

  府市の連携についてはあまり書かれていないが,保健福祉の立場で京都市と京都府は同格であり,昔から連携が難しかった。第1章第2節3(3)ウ「京都市衛生公害研究所と京都府保健環境研究所の共同化」が実現するとすればすばらしいと思う。できればこの内容について説明していただきたい。

 

竹下委員

  65歳以上を高齢者とすることは現実にそぐわないように感じるが,年齢ではなく健康状態などによる高齢者の基準はないのか。

 

浜岡部会長

  社会生活その他を考慮して65歳以上となっているが,高齢者の活動力はここ10,20年で上がってきており,そういう意味では65歳以上という高齢者の基準は見直す必要があるかもしれない。ただ,年金などすべてに関係してくるので,見直すとなるとたいへんなことになる。

 

北川龍彦委員

  介護保険が被保険者や医療関係者に対してどれだけメリットがあるのか分からない。厚生省に問い合わせても回答がない。お金をとることになる以上,有効にそのお金を使ってもらわなければならない。そういう点で,基本計画の中に京都市として介護保険について安心できるような具体的記述を書き加えられないか。

 

横田委員

  発足後間がないこともありいろいろな混乱があるが,長期的に見れば介護保険制度は必要だと思う。具体的な運営についてはいろいろな問題があるが,特に評価が非常に難しい。今後介護保険が良くなるかどうかは厚生省や医療関係者や病院だけの問題ではなく国民全体の問題であり,今後この制度を国民全体で育てていかなければならない。

 

渡邊副部会長

  介護保険について危惧している点は,低所得者が今までの福祉制度の中で受けられていたサービスを受けられなくなることであり,高齢者や障害者,難病患者等にしても,社会のセーフティネットとしてどれだけのことを考えていくのか,いかに弱者をサポートしていくかが大事だ。昔は地域社会で互いに助け合っていたが,今日のような地域社会のない時代にはお互いがどう支え合うのか。互いに顔が見える形で地域社会を築き上げ,いざというとき助け合えるシステムを,法的なシステムとしてではなく社会的システムとしてどうつくるかという内容を盛り込めるといい。

  技術的な問題としては,項目立てのレベルを一定にしないと分かりにくい。保健福祉関連の部分ではせいぜい(ア)(イ)(ウ)レベルだが,他分野ではabc,さらには(a)(b)(c)のレベルまで書き込まれているところもある。

 

竹下委員

  年齢を基準にすることは,社会的に客観性を持たせるためにやむを得ないのかもしれないが,今日では合理性がなくなってきている。年齢によってニーズが違うという考え方は過去の遺物であり,一人一人の健康状態や置かれた状況によってニーズをとらえるべきで,それが差別を取り除いたところでものを考えるという個人主義の出発点のように思う。

  厚生省はめまぐるしく制度を変えようとしている。2004年に障害者に関する介護・介助が介護保険に吸収され,2007年に老人保健も吸収しようという話もある。介護・介助に関する制度が1つに統合されていく以上,障害者,高齢者など個々の人の持つ特性を種別分けする発想を克服し,それをいかにいいものにしていくかが,将来を先取りする計画をつくるうえでは大切だと思う。

 

浜岡部会長

  これまでにいくつか質問が出ているが,市からお答えいただきたい。

 

事務局(葛西政策企画室長)

  進行管理と評価については,今後調整委員会で議論していただき,「計画の推進」のところに書き込むことになる。第1次案で明示できるよう,この場でも知恵をお借りしたい。

  「スクラップ・アンド・ビルド」という言葉にこだわりはないので,適当な言葉を選んでいただければよい。

  また,取捨選択の判断基準については,単純に積み上げて財源の足りない分を削るというわけにはいかない。全体を考える中で,しくみや制度の合目的性に沿って,充実すべきものは充実し,役割を終えているものは廃止するということを考えている。

 

保健福祉局(明石保健衛生推進室部長)

  中原委員のご質問にあった第1章第2節3(3)ウについては,府市ともその気になっており,実現に向けて具体的な議論を始めている。市長の方針でもあり,何とか形にしたいという決意を持って取り組んでいる。

 

北川龍彦委員

  高齢者対策も重要だが,30年たったとき高齢者問題より少子化問題のほうが深刻になっているかもしれない。少子化がなぜ起こっているのかを考えると,経済的な問題が大きい。今は1人の子どもを育てるために何千万円もかかる。きれいな言葉だけですませるのでなく,そういった問題についても考えていただきたい。家庭や地域,学校がいくら優れていても,肝心の子どもがいなくては何にもならない。以前は3世代が一緒に住んでおり,子どもたちが祖父母と接する中で自然にしつけができていたが,今は核家族化が進み,子どもを保育所に預けて働きに出ており,親子の絆にしても送り迎えのときだけという状況である。問題が起こると保育所や学校のせいにする風潮があるが,家庭が豊かでなければ子どもも豊かにならない。そういう問題をどう解決していくのかについても考えなければならないのではないか。

 

北村よしえ委員

  日本の社会の構造が変わって核家族が普通になっており,少子化対策は難しい問題だと思う。

  第1章第1節2(3)アと関連して,先日シルバー人材センターに庭仕事や家事援助をお願いしたところ,たいへんよく働いてくださったので感心した。シルバー人材センターへの支援はとてもいいことだと思う。

 

浜岡部会長

  高齢者が働くことには収入を得るという意味もあるが,社会参加という意味でも重要だ。同じような機能を果たす高齢者のNPOなども含めて支援が可能になると,高齢者の社会参加の場が広がるのではないか。

 

北川龍彦委員

  元気な高齢者に活動の場を提供する具体的施策がほしい。ハワイ州かホノルル市では70歳以上は無税であり,京都でも65歳以上は働いても税金をとらないようにすれば,どんどん働く元気な高齢者は増えるのではないか。

 

横田委員

  少子化問題は深刻だが,高齢者のように目に見えている問題ではないので誰も本気で考えない。人口が急激に減ると国が滅びる。人口の回復には50年から70年かかる。少子化問題を解決するためには,長期的には教育,短期的には経済的支援が必要だ。このへんで真剣に少子化に取り組む姿勢を明示する必要がある。

 

北川龍彦委員

  情報社会の進展もあり今の6歳の子どもは昔の10歳の子どもと同じ能力を持っているかもしれない。6歳という就学年齢も見直していいのではないか。

 

中原委員

  先に歯科の施策がないというご指摘があったが,そういう視点で見直すと,薬剤や医薬分業についての施策が抜けているのではないか。

 

浜岡部会長

  医薬については第1章第2節3(2)アの危機管理体制のところだけに出ている。

 

森田委員

  細かいことだが,第1章第2節3(1)イに公共の場での分煙運動を入れてはどうか。

 

渡邊副部会長

  京都府では会議はすべて禁煙であり,この10年で府庁職員の喫煙率も下がっている。京都市は遅れているように思うので,ぜひ禁煙対策を言葉として挙げてほしい。

 

浜岡部会長

  抜けている視点ということでは,情報についてはいろんなところに記述されているが,これからは新しいメディアを使いこなせるかどうかが生活の質や社会参加の質を変えてしまう可能性がある。情報弱者をどうサポートするのかという視点も必要ではないか。障害者についても情報機器を利用してコミュニケーションを確保するというところまでは書かれているが,その能力をどうやってつけていくかというところで,特に高齢者や障害者についてはバックアップが必要なのではないか。

 

北川龍彦委員

  第3章の頭書きに「市長と市会には車の両輪としての役割を果たすことが強く求められている」とあるが,それでは今まではこうした役割を果たしていなかったのか。

 

浜岡部会長

  住民投票や市民が直接政策決定に参加する動きが強まっているが,それに対して従来からの議会などを通した間接的な政策決定への参加がある。直接参加に対して今までどおり市会も大きな役割を果たしてもらいたい,という意味でこういう記述がされている。

  浜田委員から第1章第1節1(4)で介護と痴呆の問題しか出ていないのはあまりに貧弱ではないかというご意見があったが,少し援助すれば自立できる高齢者も含めて,高齢者が自立できるためにどういう基盤づくりが必要かという中身としては,少し限定され過ぎている。基盤づくりという点ではもう少しほかのものも必要ではないか。他の章や節にも高齢者にかかわる施策が入っているので,全体を合わせるとまとまった対応になっているのかもしれないが,章や節にどうふさわしい施策を配置するかについての工夫がもう少し必要だ。

 

竹下委員

  デジタル・デバイス(情報格差)の問題は過渡的な問題で,特定の習練を積んだ人しか処理できない技術は不十分な技術であり,情報処理教育が義務教育の場におりてくること等により,誰でも使えるようになると思う。

  アメリカではADAという法律ができた影響で,2004年からすべてのネットワーク関係の報道について,1日4時間の音声や手話での情報提供が義務化される。そういうところまでアメリカは進んでいるが,京都市レベルでも,少なくとも広報紙や行政から提供される情報が聴覚や視覚,知的障害者に対してそれぞれの障害に合った形で提供されない状況は早く改善すべきだ。

  もう一つは,情報社会が進むと氾濫する情報の中から自分に必要な情報を見つけ出す能力が必要になってくる。必要な情報を処理するための援助者がなければ,ハンディを持った人に対する十分な情報提供はできない。

 

横田委員

  この部会の審議の最初に10年前の計画がどこまで達成されているか点検すべきと申し上げたが,答申がまとまったとき,一定期間で進捗状況を開示して点検する機会を設けてほしい。当事者が変わると分からなくなる。特に医療関係や社会保障関係の法律はしょっちゅう変わるため,3年前に提言したことが実現できなくなることもある。

 

森田委員

  第1章第2節3(6)と関連して,周辺の山をもっとハイキングやトレッキングなどに活用するという視点を入れてはどうか。第1章第3節3(1)や(2)にも周辺の山を活用する視点がない。北山トレイル,東山トレイルについても,便所の設置などもっと整備することを入れてほしい。

  第2章第3節1(3)ア(ア)に「周辺の山々や山ろくの保全」が挙がっているが,ここにも市民の健康やレクリエーションのために活用するという視点を付け加えてほしい。

 

浜岡部会長

  第1章,第3章に議論が集中しているが,第2章についても当部会の観点から付け加えるべきことがあればご意見をいただきたい。

 

森田委員

  第1章第3節2(2)のところで,山間部や河川敷の不法投棄の問題への対策を盛り込むべきだ。民有地ということもあり行政の手がつかないのだと思うが,一度きれいにしてから対策をとるなど,解決するという決意表明をどこかでしてほしい。 北川龍彦委員 産業を育てようとしても,京都ではいろいろな規制があったり市民の協力が得られなかったりする。他力本願的な行政のままではこの先やっていけないので,思い切った改革を考えるべきだ。 伝統産業にしても,何が伝統で伝統の何を活かすのか分からない。

 

渡邊副部会長

  京都に来る学生に対して,入学時に京都にはこういうサポート制度があるとか,ゴミ出しのルール等こういうところは守ってほしいという行政からのアプローチがあってもいいのではないか。学生にとっては大学の顔は見えていても京都市という行政の顔は見えていない。学生の中には京都市の将来を支える人もいるかもしれないし,東京や大阪で活躍してまた京都に戻ってくる人もあるかもしれない。若い人ががんばらないと,京都は華やかにならない。大学コンソーシアムはいい試みだと思うが,市民を大事にするのと同様に学生も大事にする施策を第2章第1節3のあたりに盛り込めないか。

 

浜岡部会長

  学生も市民としてまちづくりに参加してもらうということだが,介護保険の運営協議会のメンバーを公募したところ学生が一人応募してきた。地域やまちづくりに関心を持った学生は増えているので,それを活かす取組をもっと強めていくべきだ。

 

宮下委員

  伝統工芸を小学校の段階から教育に取り入れてはどうか。実際にものづくりを体験できる場をつくったり,祭りや行事に参加してもらうことも重要だと思う。京都の子どもたちが京都の伝統産業についてもっと知る機会が必要だ。

 

中原委員

  ボランティア行政についてあまり書かれていない。若い人には人のために役に立ちたいという気持ちはあるが,何をしていいか分からないところがある。行政の側がこういうことをやってほしいということを提示すれば,やってくれるのではないか。そのあたりでの工夫をしていただきたい。

 

浜岡部会長

  ボランティアについては福祉ボランティアや学校ボランティアなどばらばらに記述されている。全体としてどう活かすかということについては,どの部分に書き込むべきか。

 

北川龍彦委員

  キャンバスがないと絵は描けないが,今はそのキャンバスがない。学生に対しても地域社会に対しても,もっと活動の場を提供すべきだ。

 

(2) その他

浜岡部会長

  本日いただいたご意見については調整委員会に報告し,第1次案づくりに反映したい。第1次案の審議は10月20日の総会の場で行うことになっている。また,その際に行政区別計画案もご参照いただく。

  それでは,本日はこれで閉会したい。

 

 

3 閉 会

 

 

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