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京都市の基本構想・基本計画(資料編)/中間報告/3.策定に当たっての基本姿勢

ページ番号35800

2001年2月1日

21世紀・京都のグランドビジョン  中間報告  第2部:将来像検討編

(1) グランドビジョン策定に当たっての基本姿勢

 

グランドビジョンの策定に当たっては,次の4つの基本姿勢を大切にすべきと考えました。 

  1. パラダイムシフト(枠組みの転換)の時代にふさわしい都市像と政策課題を明確にする 
  2. 広域的,歴史的,国際的な視野を重視する 
  3. 歴史,文化等の資源を新しい京都的手法で活用する 
  4. 市民の英知を集め,市民の共同作品としてのグランドビジョンを策定する 

 

 

  • パラダイムシフト(枠組みの転換)の時代にふさわしい都市像と政策課題を明確にする

 21世紀が思考の枠組みの転換(パラダイムシフト)の時代であるとの観点から,文明史的な視点を持って,既成の概念にとらわれない大胆な発想により,あるべき京都像を明確にし,その実現に向けて長期的に意味のある政策課題を適切に抽出する。
 その際,施策の重要性,波及効果などを勘案して,21世紀の第一四半期(2001年~2025年)に取り組むべき政策課題について総花的な列挙を避け,できる限りの優先順位を示す。

 

  • 広域的,歴史的,国際的な視野を重視する

 京都は第一義的には京都に住む人々のものであるが,京都に働き,学び,憩う人々や京都を愛する人々の意向を受けとめ,また,これらの人々の共感を得つつ,さらには将来世代の利害をも視野に入れて,京都の将来像とその実現のための政策課題を検討する。
 また,京都は1200年にわたる長い歴史を有する歴史都市であることを自覚し, 現在取り組もうとする施策が,これからも続く長い都市の歴史の中でどのような意義を有し後世の歴史家によりどういった評価を受けるかという歴史意識を持ち,日本全体や世界に京都が果たすべき役割を念頭に置いて,2025年までの施策体系の構築を目指す。
 さらに,国家間の障壁がますます低くなり,都市が国家を経由せずに直接海外との結びつきを強め,都市に独自の国際政策が必要となる時代を迎え,深刻化する人口問題や南北格差問題,EU(欧州連合)やAPEC(アジア太平洋経済協力会議)などの国際統合の進展,文化的差異等に起因する民族主義の台頭,食糧・エネルギーの多くを海外に依存している現状と将来の需給見通し,アジア太平洋地域との交流拠点としての近畿にとって影響の大きいアジア地域の経済の成長,国境を超えて深刻化する地球環境問題などの動向に十分配慮していく。

 

  • 歴史,文化等の資源を新しい京都的手法で活用する

 21世紀の都市づくりには,ボーダーレス(無境界)化によって文明の均質化が進む一方,逆にローカルな(地方,その土地の)個性としての歴史や文化が,これまで以上に重視されると考えられる。歴史・文化の都市資源を他都市に比べ圧倒的に豊富に,しかも1200年の歴史を凝縮して蓄積している京都の地位を正しく認識し,これらを個性的で魅力ある都市づくり,都市のリノベーション(修復,改善)の源泉として活用する視点を持つ。
 また,これらを含め地域に存在する人,もの,知恵,土地などの資源を有効に活用するため,既存の手法にとらわれない実験的手法を大胆に導入するほか,全国画一の制度や基準の抜本的見直しを働きかけるなどにより,市民の暮らしの充実,都市の魅力の向上を図り,他都市のモデルとなる京都型まちづくり手法の確立に努める。

 

  • 市民の英知を集め,市民の共同作品としてのグランドビジョンを策定する

 地域づくりに積極的に参画し,自ら責任を持とうとする市民と,その市民の協働を基礎に,地域共同体を総合的に運営する行政とが良好な協力関係を構築し,それぞれの役割を具体的に実践することなしには,グランドビジョンの理念を実現することはできない。こうした認識のもと,市民の英知と内外の多彩な分野の英知を集めて21世紀を展望しながら,グランドビジョンの策定着手段階からさまざまな方法で市民参加の手立てを講じるとともに,行政が市民各層の意見を公平でトータル(総合的)な立場から調整しつつ,市民が自ら築き守っていきたいと思える市民の共同作品としてのグランドビジョンを策定する。
 そして,市民一人一人が「京都に住んでいて本当に良かった。いつまでも住みつづけたい」,また,京都を訪れた人々が「京都は本当に素晴らしい。ぜひまた訪れたい」と実感し,多くの人々が誇りと愛着を持てる都市をつくり,運営していく施策体系を構築する。

 

 

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