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京都市の基本構想・基本計画(資料編)/京都市基本構想等審議会/第2回 都市整備・交通部会

ページ番号35831

2001年2月1日

21世紀・京都のグランドビジョン 京都市基本構想等審議会 記録/第2回 都市整備・交通部会

日 時 : 平成10年12月3日(木) 午前10時~12時

 

場 所 : 京都ロイヤルホテル「翠峰の間」

 

議 事 :

(1) 審議会の進め方について

(2) 第1・2回起草委員会開催結果報告

(3) 都市整備・交通分野についての基礎資料説明

(4) テーマ別討論「交通について」

(5) その他

 

出席者 :

◎飯田 恭敬(京都大学大学院工学研究科教授)

上村多恵子(詩人,京南倉庫(株)代表取締役社長)

奥田 正治(市民公募委員)

川崎  清(左京区基本計画策定懇談会座長,京都大学名誉教授,立命館大学理工学部教授)

○北村 隆一(京都大学大学院工学研究科教授)

木村 陸朗(京都府バス協会会長)

清水 三雄(異業種交流コスモクラブ会長)

高松  伸(京都大学大学院工学研究科教授)

野間光輪子(京町家再生研究会幹事)

エルウィン・ビライ(京都工芸繊維大学工芸学部講師)

三木 千種(市民公募委員)

三村 浩史(南区基本計画策定懇談会座長,京都大学名誉教授,関西福祉大学教授)

宗田 好史(中京区基本計画策定懇談会座長,京都府立大学人間環境学部助教授)

山田 浩之(下京区基本計画策定懇談会座長,京都大学名誉教授,大阪商業大学大学院地域政策学研究科長)

中谷 佑一(京都市副市長)

増田 優一(京都市副市長)

 

以上16名

◎…部会長     (50音順/敬称略)

○…副部会長

 

 

1 開 会

飯田部会長

    ただいまから,第2回都市整備・交通部会を開催させていただく。 

 

 

2 委員紹介(前回欠席委員)

飯田部会長

    最初に,前回ご欠席の委員から自己紹介をお願いしたい。 

 

上村委員

  京南倉庫株式会社という,倉庫・物流業を営んでいる。倉庫・物流業は都市整備・交通と非常にかかわりが深く,現在新しい局面を迎えている。古都で観光都市である京都の都市特性と,新しい物流の局面の問題や交通問題がどうかかわっていくのか,次の世紀に向かって意見を述べさせていただきたい。

 

木村委員

  京阪バス株式会社の社長をしているが,この審議会には京都府バス協会の会長という立場で参画させていただいている。

 

増田委員

  主としてハード部門と産業政策を,市役所の局で言うと,都市計画局,都市住宅局,都市建設局,産業観光局,消防局を担当している。

 

清水委員

  異業種経営者の交流会・コスモクラブを主宰し,会長を務めている。前回の市長選挙では一時立候補を表明したほど,京都を住みよいまちにしたいということでは誰にも負けない情熱を持っている。皆さんと議論していく中で,いいプランをつくり上げたいと思っている。

 

飯田部会長

  お見えになり次第,山田委員には自己紹介をお願いしたい。

 

 

3 議 事

(1) 審議会の進め方について

飯田部会長

    最初に,私のほうから3件ばかりご報告させていただきたい。まず審議会の進め方についてご報告させていただく。 ――(資料1「審議会の進め方について」に基づき報告)――

 

(2) 第1回,第2回起草委員会開催結果報告

飯田部会長

  次に,起草委員会についての報告だが,起草委員会はすでに2回開催されている。第1回は出席させていただいたが,第2回は部会長,副部会長ともに都合で出席できなかった。 ――(資料2-1「第1回起草委員会検討状況報告」に基づき報告)――

  ここで,山田委員がお見えになったので,簡単に自己紹介をお願いしたい。

 

山田委員

  以前は京都大学経済学部,現在は大阪商業大学大学院地域政策学研究科に勤務している。下京区の基本計画策定懇談会の座長でもある。都市や地域との関係で文化の問題を考えたいと思っている。

 

飯田部会長

 それでは,第2回起草委員会について事務局から報告いただく。

 

事務局(人見政策企画室長)

  ――(資料2-2「第2回起草委員会検討状況報告」に基づき報告)――

 

飯田部会長

  起草委員会から現段階で部会に特に議論を求めるということではないので,進捗状況をご報告し,質問がないようであれば本題に移りたい。

 

(3) 都市整備・交通分野についての基礎資料説明

飯田部会長

  審議会で議論していくための基礎資料として,これまで実施されてきた調査や事業結果の報告書がある。すでにお読みいただいている委員もあるかと思うが,膨大な資料なので,当部会に関連する部分について事務局から説明していただく。

 

事務局(前葉政策企画室参事)

  ――(基礎資料「市民3万人アンケート調査報告書」「国際コンペ「21世紀・京都の未来」報告書」「市民の皆さんからの提案・意見集」「審議会委員応募小論文意見一覧」「都市構造・交通体系調査研究報告書」「市政の各分野の構想・計画等について」「主要指標に見る京都市の位置(大都市比較)」のうち,都市整備・交通にかかわる部分及び関連冊子「京都市財政のあらまし」について説明)――

 

飯田部会長

  膨大な資料であるが,細かい点については各委員で目を通していただきたい。

 

(4) テーマ別討論「交通について」

飯田部会長

  本日は,テーマを交通にしぼってご議論いただきたい。最初に,交通についてのこれまでの京都市の取組の状況や今後の課題等について事務局から資料を説明していただきたい。

 

事務局(人見政策企画室長)

  ――(資料3「「交通」の視点から新基本構想を考える」に基づき総括的に説明)――

 

事務局(植村都市建設局街路部参事)

  ――(同上資料に基づき「自動車交通への対応,歩行者・自転車交通環境形成」等について説明)――

 

事務局(下薗交通局長)

  ――(同上資料に基づき公共交通の現況と課題について説明)――

 

事務局(粟津文化市民局地域振興担当課長)

  ――(同上資料に基づき現行の「交通安全対策会議条例」「違法駐車等防止条例」等について説明)――

 

事務局(板倉環境局環境管理課自動車公害係長)

  ――(同上資料に基づき「自動車公害防止計画」等について説明)――   

 

飯田部会長

  それでは討議に入っていきたいと思う。これまでの取組やその評価,今後の課題とすべきことがらについてご意見をいただきたい。

  現状を念頭に置きながら,できれば前向きに 21世紀の都市交通をどうするのかについてご意見をいただきたい。

 

清水委員

  説明を聞く時間が長すぎる。できれば公式の会と別に,非公式のざっくばらんに意見交換できる会を持てればよい。

  もう1つは,確かに数字の上では京都市の全体像が分かったが, 21世紀の長期ビジョンを考えるうえで,ヘリコプターにでも乗って上空から京都市の現状を見て将来のイメージをつくってみてはどうか。

 

三村委員

  いくつか問題提起させていただきたい。1つは自動車交通対策を中心とする京都市の交通対策について,この際新しい交通手段を含め,歴史的文化環境と交通が共存できる世界的なモデルをつくり上げるくらいの心意気がほしい。私が座長を務めている南区でも,東寺は国道1号線,九条通の公害の真っただ中にある。南区については油小路通等をどうしていくかも含め,相当思い切った交通対策を考えてほしい。道路をつくることと交通の抑制は同じではない。世界遺産を抱える都市のモデルとなるシステムをつくる気概を持っていただきたい。

  2つめは,大都市ではマクロな交通量をどう交通サービスで供給していくかが問題になるが,京都市には交通サービスの孤島になっている地域があるので,エリアごとに公共交通サービスが入っているかどうか点検していく必要がある。

  交通安全やバリアフリーの観点からすると,違法駐輪の問題は非常に大きいのだが,自転車置場が満杯で停められないという現状がある。都市計画に駐輪場をきちんと位置付け,都市施設として計画的に整備する必要がある。

  また,市民の交通にしても環境とのかかわりにしても,問題を抱えている地区があるので,そうした地区にプライオリティを与え,重点的に対策をとっていくような全体方針を基本構想で掲げてほしい。

 

上村委員

  交通局長から切実な交通財政の話があったが,都市の交通は地下鉄にしても市バスにしても,単独で採算がとれているところはほとんどない。民間の私鉄の場合は企業がコングロマリットなので,デパートや住宅開発,劇場やホテル経営など他の事業で収益をあげて鉄道事業に注ぎ込むことで採算を採っているようだ。京都市の場合も,交通機関を整備することで定住人口が増え固定資産税が上がり市民税が入るとか,企業が来て法人税や事業税が入るということを考えるべきだ。洛西ニュータウンは開発当初は地下鉄をセットで考えられていたようだが,東西線の場合,山科区における人口増や企業増とどのくらいリンクしているかを考えると,何千億というお金をかけたわりには市税の増収につながっていないように思う。

  「まずアクセスありき」でまちづくりをしていくのか,ある程度人口がないと地下鉄を通さないのか。神戸がやっているように,人のいない山を切り崩して先に地下鉄をつくり,住宅の分譲などによって地下鉄の費用を後から別の手段で捻出することを考えるべきだ。国からの補助が引き出しにくいといった事情はあるかもしれないが,人がいるところに地下鉄を通そうとすると,補償費その他の費用で建設費がふくらんでしまう。投資金額に対する効果を,京都市の場合は市税アップとどうリンクさせるのかもっと計画的に考えなければならない。南部開発も,単独で採算をとるのではないやり方で補填していくことを考えるべきだ。

  身近な問題では,市バスの系統を整理する必要があるのではないか。岩倉や嵯峨野の奥に住んでいる人が1つの系統で京都駅に行けるようにしようとすると,市バスの系統は減らない。せっかく地下鉄ができたのだから地下鉄に乗り換えてもらうようにすべきだ。

  もう1つは,道路混雑の解消のために,市内の商業地に荷さばき場の設置を考えてほしい。荷物搬入のための一時駐車が京都の場合多過ぎる。建築基準法には緑地帯の設置基準があるが,京都では荷さばき場の設置基準も義務付けるようにすれば,多少は道路混雑の解消が図れるのではないか。

 

北村隆一副部会長

  京都市の自転車条例の附置義務は標準条例より緩く,それを改める条例を現在つくろうとしている。ただし,これは新規に建設される施設にしか適用されないと思う。違法駐輪の問題についても,駐輪場の整備計画を新しく検討している。問題は四条河原町などの歩道上の違法駐輪で,地価が高く新規の土地を購入することができないので,道路空間の使い方の再考が必要になるのではないか。

  財政の問題については,地下鉄の使用料をなぜ地下鉄利用者のみが払わなければならないのか常々疑問に思っている。路面電車にすれば1km当たり10億円ですむ建設費が,地下鉄にすると1km当たり 300億円かかる。なぜ差額の 290億を払うのかを考えると,1つには運輸容量を高めるためもあるが,何より地上を自動車が利用できるようにするためだ。地下鉄利用者だけでなく,その上を使う自動車利用者も地下鉄の受益者であり,受益者負担の原則からすれば,自動車利用者に 290億の少なくとも一部を負担してもらうべきではないかと思う。

 

三村委員

  民営の自転車預かり場も,中心部からはずれた場所では成り立つ場合があると思う。公設の駐輪場だけでは限界があるのではないか。

 

清水委員

  交通問題の解決の大前提は,スムーズに安全に車が道路を走れるようにすることで,そのために自動車の数を減らすことと公共交通機関の利用率を高めることが大切になる。自転車の利用率を高めることもマイカー利用を減らすことと関連する。地下鉄や市バスの利用率を高めるいちばんいい方法は,料金を下げることだ。市バスと地下鉄が利用できる無記名の定期券を企業に発行するとか,自転車にしても1人ひとりが所有するのでなく,市が1万台所有して共用できるようにするとか,アイデアはいろいろ出てくる。

  この部会で道路交通を考えるとき,ハードと同じくらい,またそれ以上の比重でそういったソフト面についても考えていく必要がある。

 

川崎委員

  都市計画と都市管理の両面があって,いかに道路や交通機関をつくっても,管理がうまくいかないとそれが生きない。交通問題の大半は交通管理に関係しているのではないかと思う。例えば,路上駐車のために市内の道路が走りにくくなっている。信号のシステムも良くない。無灯火の自転車が非常に多い。都市秩序が守られるという前提の下で自由な交通が保障されるのであって,都市管理をもっと重点的に考えていただきたい。

  もう1つは,京都は「伝統と創生」をうたい文句にしているが, 20世紀はその伝統と創生がうまくいかなかったのではないかと思う。 21世紀はそれをうまく生かすように考えなければならない。道づくりにしても,「文化の道づくり」を考えるべきだ。文化的資源をつなぐような道づくりとは別に,文化的でない道を文化的にすることも京都には必要だ。御池通をアートの道にするのも1つの方法であるし,油小路や京阪バイパスの高速道路のような道路構造物をデザイン化していくことも重要な課題だと思う。デザイン化すると高くつくという既成概念があるようだが,京都の道は文化的でなければならないということを徹底してほしい。

  京都にはもう1つ「自然保護と生産」というテーマがある。先日台風で比叡山の杉が何千何万と倒れたが,ある意味では行き過ぎた保護主義の結果そうなったのではないか。現在京都の山林はほとんど保全林化していて,枝打ちもされないまま放置されている。左京区には広大な山林があるが今はほとんど林産が行われていない。林産の再興を考えるべきだ。そのための施策の1つが林道の整備だと思う。自然と生産が共生するためには適度な林産が必要であり,それが市民の健康の道づくりにもなる。人件費の問題などは中国の雲南省との交流を深めるとか,いろいろな解決の方法がある。京都市内部だけでなく国際的連携プレーの中で解決していく必要がある。

 

野間委員

  京都のまちをどうしていくかという具体的な話がない中で,交通の話が進んでいくので当惑している。都市というのは人が活動しモノが動いていなければならない。まちの中から自動車を減らさなければならないということは実感として分かる。車を減らすということの中に,台数を減らすことと道を変えることの2つがあると思う。

  台数を減らすことについては,ただ台数を減らすだけでなく,自転車利用の推進や,自転車プラスアルファのようなものを開発していくとか,業者と連携して今の自動車とは異なる京都型の自動車を考えるといった方向で,京都型の移動手段として何が理想的なのか考えてみてはどうか。

  自転車については,先ほどご提案のあった市の自転車が乗り捨てできるシステムについても考えていた。駐輪場については電鉄会社に附置義務を課すことも考えてほしい。駐車違反については,車は止まることで役に立つものだが,道路に止めざるをえない状況もあるので,そのあたりも議論してほしい。

  道路を変えるということでは,今は生活道路と京都市外に出入りする道路が一緒になっているが,京都のまちを通らないで京都に出入りできるパリの地下道のような地下道をつくってはどうか。

  本当はビジョンを考えてから交通について議論するべきだと思うが,今ある問題について考えるということでは,とにかく自動車を減らすこと,それにはどういう方法があるのかを考えるしかない。

 

飯田部会長

  本当は都市のあり方を先に議論して,それを実現するために都市の交通システムはどうあるべきかという進め方をすべきとも思ったが,具体的議論を進める中でまたそのあたりも議論していきたい。

  交通はあくまでも手段であって目的ではない。大事なことは交通システムを改善することが,我々の生活にどう影響してくるかだと思うので,それも含めてご意見をいただきたい。

 

山田委員

  3点ほど問題提起したい。先ほど京都の道は文化的でないという話があったが,外国人に「日本には美しい道をつくろうという思想がない」と言われて,そのとおりだと思った。美しい道をつくることを考えなければならないと思う。ハードの問題と,放置自転車がないといった利用の方法の両面から美しい道を考えたい。

  2点めは,世界的に自動車をどう抑制するかが交通行政の課題になっていて,交通需要管理(TDM)のいろんな手法が開発されている。京都のまちにはどんな手法がふさわしいかを真剣に考えていかなければならない。先日ソウルの混雑料金制度を見てきたが,割合うまくいっていると感じた。

  バスの問題は大都市にとって大きな問題だが,幹線系の路線と赤字路線を分けて分析しながら,コミュニティバスの導入や民営化など経営方法についても考えなければならないと思う。経営にまで踏み込んでバスを利用しやすいものにしていかなければならない。

 

宗田委員

  交通需要管理の施策は,まだまだ抑制することを前提に手段を考えていて,本当のマネジメントになっていない。マネジメントのためには,ミクロなデータの採り方をすることと,いかに合意を形成するかという2つが重要になるが,この2つに関する手法がまだまだ弱い。「歩くまち・京都」ということでは一定の合意が得られていると思う。

  前回も申し上げたが,計画のつくり方をそろそろ変えたほうがいい。今まではリーダーや専門家が方針を決定し,上意下達的に計画を決めてきた。しかし,例えば交通問題については,運送業やタクシー業界,観光業者や商店街といった道路を利用するいろいろな人がいる。自動車利用を抑制するために,みんながどのあたりなら協力できるか。例えば荷さばき場が必要だという話があったが,どのくらいのスペースでどのくらいの頻度であればいいのかということが,分かっていない。商店街にとって通過交通量がどれだけあるかも分かっていない。今までの調査は道路をつくるための調査で,どれだけ需要があるからどれだけ道路をつくるというような成長主義的なものだったが,需要を管理する,抑制するということになるとミクロな視点が必要になる。

  都心部の交差点の角に立って交通量を数えたことがあるが,排気ガスがひどくてとても立っていられない。こういった現状を1つひとつミクロにとらえていって,それがどういう影響を周辺の商店街や都心を歩く人に与えているかを説明できるようなデータの採り方をする必要がある。

  計画の仕方ともかかわるが,アンケート調査などは漠然と市民が交通に関して思っていることが分かるだけだ。それは非常に大きなサポートにはなるが,実際自動車を使っている当事者たちがどこまで情報を持っていて,どこまでなら譲れるかを知るのが合意形成だと思う。世論やリーダーがどう言っても,実際に自動車を使って商売している人や毎日車に乗っている人は簡単に協力できない。その人たちを説得する材料を持って,いろいろな機関の間をまわって合意を形成するボトムアップ式の計画のつくり方をしていかないと,自動車交通は抑制できない。部会のあり方としても,我々委員が各方面をまわって合意を得てくるというような取組方ができないかと考えている。

 

奥田委員

  旧市街地と南部をどうつないでいくのか,JR東海道線を越えるスムーズな交通体系をつくっていただきたいと思う。東海道線をくぐっている道路の高架下は人が歩けるようなところではなく,人にやさしい道路ということからかけ離れている。

 

木村委員

  マイカーを減らすのにこんな方法もあるという事例を2つ紹介したい。1つは札幌でやっている,バスを優先的に走らせるためにマイカーを排除するハードの工夫で,もう1つは休日にはマイカーを市内に入れず,大きな駐車場から無料のシャトルバスで輸送するという大津の実験である。いずれも一定の成果があったように思う。

 

清水委員

  先ほど都市のあり方を抜きにしてスタートしているというご意見があったが,都市のあり方とは住みよい京都をつくるためということだと思う。車を持っている人がスムーズに走れるというのも住みよいまちづくりの1つだ。移動するために何を手段に使うかは,時間を重視するか,快適度や費用を重視するかによって決まる。

  公共交通の利用率を高めればマイカー利用が減るが,マイカー利用が減るとスムーズに走れるようになり,またマイカー利用者が増える。そのバランスのとれるところをどうするか。交差点の通行容量を上げ,信号の時間を調節することで,お金をかけずに交通渋滞を解消し快適な道路づくりができるのではないか。

 

飯田部会長

  まだまだご意見をいただきたいが,このあたりでひとまず本日の議論は終わりにしたい。本日は京都における未来の交通のあり方ということでいろいろなご意見をいただいた。まとめるところまではいかないが,これを事務局で整理していただき,起草委員会に持って上がるようにしたい。交通についての議論はこれで終わりということではなく,後の部会で改めてご意見をうかがうこともあると思う。

  当部会の第3回は12月21日,第4回は1月19日ということになっている。よろしくお願いしたい。 

 

(5) その他

高松委員

  会議の時間は2時間では短いのではないか。

 

事務局(人見政策企画室長)

  基本的には2時間ということでご案内させていただいているが,場合によっては時間の延長も考えていただいてよい。

 

清水委員

  「非公式の意見交換の場」「ヘリコプター視察」の提案については,次回にでも諮ってもらいたい。

 

飯田部会長

  この場だけでなく,何かご意見があれば事務局か部会長にご連絡いただければと思う。それではこれで本日は終了させていただきたい。

 

 

4 閉会

 

 

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