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京都市指定・登録文化財-天然記念物(北区)

ページ番号189636

2020年4月6日

京都市指定・登録文化財-天然記念物(北区)

総見院のワビスケ(そうけんいんのわびすけ)

 織田信長没後1年目の天正11年(1583)に総見院の建造時に植栽された木である。豊臣秀吉が千利休から譲り受けて植えたものから大きくなったとも伝えられている。また,かたわらには「豊公遺愛わびすけ」の碑が設置されている。樹高は6.4mで,東幹と西幹は地上75cmまで合着し,次いで地上110cmで東幹からさらに南幹,北幹が分離している。胸高幹周は43~98cmある。優れた園芸品種の巨木として貴重である。
総見院のワビスケ

大徳寺のイブキ(だいとくじのいぶき)

 大徳寺の仏殿南庭にある,イブキの巨木である。仏殿が焼失し,再建された寛文5年(1665)に植えられたものである可能性が大きく,樹齢は350年ほどと考えられる。地上約3mで5つの幹に分枝し各幹ともねじれながら斜上している。樹高幹周は4.67mに達している。イブキの希に見る巨木として貴重である。
大徳寺のイブキ

鹿苑寺(金閣寺)のイチイガシ(ろくおんじ(きんかくじ)のいちいがし)

 鹿苑寺(金閣寺)境内にあるイチイガシの巨樹である。現在の境内が再建,整備された330年ほど前に植えられたものとも思われるが,通常イチイガシは境内などには植えられないものなので,自然植生と考えられ,かつて存在した極相性のカシ林の残存木とも考えられる。樹高19.5m,胸高幹周4.93mに達し,幹の基部は1mくらいまで根上りして板根(幹の支持のために,幹の基部から張り出している根)状になっている。

 イチイガシの巨木として貴重である。
鹿苑寺(金閣寺)のイチイガシ

柊野のチリツバキ(ひいらぎののちりつばき)

 このチリツバキは個人住宅に生育しており,周囲はコケで覆われている。本来1本の樹木であるが,跡に土盛りされたため,地上では4本となっている。花は赤と白の咲き分けで,毎年4月には見事な花がつき,チリツバキの名のとおり,花弁がそれぞれ離れて散る。

 樹高は8.80m,胸高幹周は最も広い東幹で1.01m,枝葉は100?以上にわたって広がっており,京都市内はいうに及ばず,全国的に見ても有数の規模のツバキとして貴重なものである。
柊野のチリツバキ

岩屋山志明院の岩峰植生(いわややましみょういんのいわみねしょくせい)

 本植生は,岩屋山志明院の境内南側,岩屋山に続く尾根上のチャートを基岩とした薄い表土壌に育成している自然植生である。周辺は,貧栄養の土壌でも育成できるヒノキ,ゴヨウマツ,ホンシャクナゲ,ヒカゲツツジなどの植物で構成されている。特にホンシャクナゲは低木のかなりの部分を占めており,その低木林となっている部分もみられる。本植生は,貧栄養の土壌という限られた条件でしか成立しないだけでなく,今もなお自然の状態が保たれ,更新していく点で重要である。
岩屋山志明院の岩峰植生

天寧寺のカヤ(てんねいじのかや)

 本堂南西にあるカヤは,樹高は14m,胸高幹周は4.78mある。主幹は,右廻りにねじれながら直上し,地上5~7m,同9m,さらに同12~14m付近で枝を出している。独立木であるため,樹冠は南北方向18m,東西方向17mに及び,樹勢もまずまず旺盛である。主幹北側の地際から地上6mにかけての傷痕は,天明8年(1788)の大火で本堂が類焼した時に受けた損傷といわれている。樹齢や植栽されたものかどうかなどは不明であるが,カヤとして市内有数の大木であり,貴重である。
天寧寺のカヤ

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