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京都市指定・登録文化財-無形民俗文化財(東山区)

ページ番号189603

2020年4月6日

京都市指定・登録文化財-無形民俗文化財(東山区)

おけらまいり(おけらまいり)

 おけらまいりは,12月31日の夜から,元日の早朝にかけて,八坂神社において「おけら火」が授与されることで,広く市民に親しまれてきた行事。おけらとは,キク科の多年生草本で,根茎を乾燥させ,外皮を取り除いたものを使用する。おけらは,焼くと強い匂いを発することから,魔除けとして,年頭の招福除災の行事に使用された。

おけらまいり

建仁寺四頭茶礼(よつがしらされい)

 建仁寺四頭茶礼(よつがしらされい)とは,毎年4月20日の栄西禅師の降誕会に続いて行われる四頭茶会での喫茶儀礼である。 正客4名にそれぞれの相伴客8名の合計36名に対し, 供給(くきゅう)の雲衲衆(うんのうしゅう)(修行僧)が給仕する。醤油で炊いた蒟蒻などを盛った縁高(ふちだか)と抹茶入りの天目茶碗を配った後,口に茶筅を挿した浄瓶(じんびん)を持って,客人が捧げ持つ天目茶碗に湯を注ぎ,茶筅で点てる。この時,供給は正客の前では胡跪(こき)(左立膝)するが,相伴客の前では中腰のままである。この作法は,すでに室町時代の『条々聞書』(1528年成立)に「菓子はふち(縁)高にすはり候也、七種五種、長老の前けんさん(建盞)の上にふち高をすへて被出候也」「天目も茶を入候て盆にすへて持て出候、是を一ヅツ被取候、扨とうびんに湯を入、口に茶せん(筅)をさして持て、湯を天目に入て、そとふりて被通侯、喝食小僧の役にて候、立ながら茶せんをふられ侯」とみえ,現在の四頭茶礼とほぼ共通する。建仁寺では,江戸時代には開山忌の食事儀礼の一部として行われていたが(『東山建仁禅寺月分須知』),昭和29年より,降誕会に茶礼のみ独立した四頭茶会となった。茶の湯が成立する以前から伝わる喫茶儀礼で,椅子による唐礼から畳の上での坐礼への過渡期の形式を伝え,貴重である。
建仁寺四頭茶礼

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