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京都市指定・登録文化財-名勝(北区)

ページ番号189623

2020年4月6日

京都市指定・登録文化財-名勝(北区)

正伝寺庭園(しょうでんじていえん)

 寛永年間(1624~44)に,伏見城から移建したものと伝えられている,重要文化財の本堂の東に広がる庭園である。白砂敷に,サツキを主体とした丈の低い刈り込みを南から七・五・三に配し,漆喰仕上げの土塀越しに比叡山を望むことができる。なお,庭園が現在のような形態になったのは,昭和10年(1935)の改修によるもの。土塀越しに庭園が取り入れられた比叡山が美しい姿を見せる,借景の庭園として貴重である。
正伝寺庭園

岩佐家庭園(いわさけていえん)

 岩佐家は,上賀茂社家十六流れのうち「氏」の流れに属している。現在の庭園の原型は,南側に敷地を拡幅した天明2年(1782)頃に築かれたものと考えられる。園池は,現在も明神川支流から流水を取り入れ,再び川に戻している。また,園地には,紐連飾りなどに用いられるユズリハがあるのも,社家の庭園らしさを感じさせている。建造物と一体のものとして,江戸時代から比較的良好に保存されてきた上賀茂社家の庭園であり,貴重なものである。
岩佐家庭園

西村家庭園(にしむらけていえん)

 上賀茂神社の社家であった錦部家の旧宅の庭園である。かつては,明神川の流水を引き入れて二筋の鑓水とし,再び川に返す構造になっていた。水垢離の場として使われたと推測される円形の窪みや,神社の北に位置する神山の降臨石をかたどったといわれる石組みなどがある。池を設けず,幅広い二つの鑓水としている点で,他の社家庭園とは異なった印象を受ける。今もなお,社家の庭園らしい意匠を有する庭園として貴重である。
西村家庭園

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