■受講生感想
ページ番号45862
2016年4月14日
京都女子大学 Aさん
宿泊施設の方(ホテルグランヴィアの吉野先生)の講義では,宿泊施設に求められるUDの一つに「全ての人にやさしい配慮がなされた,使いやすい施設や空間を提供すること。かつ,非日常性を感じていただけるような快適空間であること。」が挙げられるとのことでした。「非日常性」(特別感)をお客様に感じていただくという点では,あまりにUDに偏りすぎると,特別感を感じてもらいにくくなってしまい,その差は紙一重だということでした。業界によっては,このような考え方もあることは印象的でした。しかし,この点については,前提として,このホテルでは,さりげない配慮と工夫がなされたUD活動に数多く取り組んでおられることも知りました。講義を聞き,どの業界もそうですが,そのバランスは大切だと思いました。
佛教大学 Bさん
デザインなどについての知識は専門外でもあり,まったく知らなかったのですが,いろんな空間のデザインや写真などを見ることができたのがとても新鮮で楽しかったです。UDというと福祉の専門であるイメージが強かったのですが,デザインや建築関係の専門の方ともつながっていく必要があると思いました。ほかにも,当事者の方から企業の方までいろんなゲストのお話が聞けて刺激的な授業になりました。(中略)ゲストの方の生の声を聞くことによって,感情を伴う実感として自分の中に定着させることができたと思います。いろんな立場の方であるゲストにお会いすることによって,社会の縮図のようなものを感じることができましたし,なにより楽しかったです。
同志社大学 Cさん
今回,ユニバーサルデザインについて学んできましたが,私は最初は言葉しか知らないというような状態でした。しかし,毎回来られる講師の方々(の話)を聞くうちに授業外でも外に出た時に目に触れたものに対して「もっとこうすればみんな使いやすいのに」と思うようになりました。私は全ての人がUDについて考えることがUDを今よりももっともっと推進することになると思います。ですが,それにはやはりきっかけが必要だと思います。そして,まずUDについて知ることがきっかけになると考えています。(中略)具体的には小学校,中学校など教育機関でUDについて学ぶ時間を設けるというものです。若いうちからUDに慣れ親しむことでUDの基礎知識が得られると思います。また,既存のモノ,サービスをUD化するにはどうしたらいいかを考えることによって子供の考える力を養うことが出来,また教える大人は子供の自由な発想から本当に実現できるUDのヒントを見つけることが出来るのではないかと思いました。
立命館大学 Dさん
これからさらにUDを推進していくためには,この講義でも何度か講演していただいたような企業がユニバーサルデザインに取り組むことが重要ではないかと私は考えています。自治体が取り組んでいても,企業が何もしなければ社会全体としてはユニバーサルデザインにはなりません。道を歩いているときはユニバーサルデザインだが,一歩,店などに入るとそうではないというような状況ができてしまうと思います。まず,大きな企業がユニバーサルデザインについて考え,それがさらに個人やより小さな企業に伝わっていくような広がり方が,今後のUDの推進をする最良の方法だと思います。企業は,UD推進それ自体にお金をかけるのではなく,自身のユニバーサルデザインされた商品や店舗などそのものを,広告として使えるような状態が,私の理想です。
佛教大学 Eさん
UDを推進するためには,身近にUDがあって,利用することを通して,UDの受益感を感じて貰うことだと思います。当然のことですが,万人の支持がなければUDは浸透するはずがありません。ゆえに,7原則にも登場しますが誰にでも利用出来る手軽さが必要です。「身近にある」という所が私の意見のまずポイントです。現段階のUDの普及はとてもピンポイントだし,ばらつきが目立ちます。例えば,公共性の高い駅のトイレ。駅のトイレのUD化は身近なこととなっているでしょうか?新しい駅や利用者の多い駅には力を注いで,完璧なUDトイレが設けられています。しかし,利用者の少ない既存の駅では何ら応急処置さえありません。このような身近でない所を改善し,身近に利用出来るような努力が大切だと思います。
平安女学院大学 Fさん
バリアフリーにしてもUDにしても,ただ作ればいい,で終わるものではない。その後使用する人がどう使っているのかが重要で,今までそんなことを考えたことが無かったので,これは新しい気づきだった。デザインチャレンジをするとき,最初はまったく何も浮かばなかったけれども,講義を受けてからは考えやすくなった。何か一つの機能を付けるにしても,何でもかんでも搭載してしまわないで,「これは絶対にいるもの?いらないもの?」と深く考えられるようにもなった。UDは,ただ備え付けておくもの,などではなくて,製作者から使用者への優しさだと,私は講義を通して思った。
立命館大学 Gさん
これまでUDというと,今まではどうしても真っ先に障がい者や高齢者というイメージが出てきたのですが,この授業を受けてUDは身体が不自由な方の為だけでなく,健常者にとっても住みよい生活,社会を創造すること,ということを知りました。つまり社会的弱者のみを対象にしているのではなく,なにより自分自身に直結するとても身近で重要なことであると考えるようになりました。遠くて実感しにくいことではなく,とても身近な存在だということをこの授業を通して知ることが出来たと思います。
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