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■平成19年度実践UD第4回講義の様子(森本一成先生)

ページ番号27594

2016年4月14日

「実践ユニバーサルデザイン」第7回講義の様子

森本先生の講義の様子


第4回講義
6月9日(土曜日)

講師
 京都工芸繊維大学教授 森本 一成 氏

テーマ
 ・ヒューマンインターフェイス設計の考え方

講義の概要

 森本先生からは,専門のヒューマンインターフェイスを中心に講義がありました。以下にその概要を掲載します。

(ヒューマンインターフェイスとは)
 ヒューマンインターフェイス(Human Interface以下 HI と略)とは,もともと人間と人間の周りの様々な機械・機器との間で情報をうまくやりとり(コミュニケーション)できるように,人間の特性を応用していこうとする技術のこと

(実例)
○赤と緑のランプの教室の照明ボタン。一般的に緑だと動いていると類推するのが普通。ところがこの照明は赤が「照明をつける」になっている。一方,パソコンは作動中が緑。このような齟齬をなくし,考え方を統一して負担なく使えるようにすること。つまり,認知的な負担が少ないものづくり。一目見て動作が判断できるものをつくろうとする取組である。
○エレベーターの5回の表示をフロントがあるから「F」と表記してしまって分からなくなった事例。「5」と表記すればよかった。
○工繊大にある人間特性を考えていないBF事例の紹介(スロープの前の自転車,建物の後ろに取り付たスロープなど)
○最近のエレベーターの事例。色でボタンを識別,白黒でコントラストをつけた文字,開閉ボタンはサインだけでなく文字表記もされており使いやすいものが出てきた。
また,トイレのマークでは男性が青と女性が赤の場合が多い¥いが,それを固定観念だということで批判されることもある。そこで,色は同じで形(イラスト)だけで表記するケースも出てきた。また視覚障害者に配慮し,浮き出しイラストの活用し触って男女が分かるようにするサインもある。

(ヒューマンインターフェイスの重要な視点)
 ユーザを知る(身体的,心理的,認知的など)
 ユーザを計る(簡単に,正確に,多くのサンプルを)
 ユーザに合わせる(人は機械の一部ではない)
 ユーザによる評価を得る(簡単な評価ではわからないことがある)

(UD事例紹介)
 コクヨのUD文具,持ちやすいスプーン,ビニール袋を持ちやすくする取っ手,ほのぼの湯のみ,斜めドラム式洗濯機,高さを調節できるキッチン,二人用の傘,親子傘,プリペードカードの切れ込みとデザイン,フラッシュ式点字ブロック,聴覚障害者用の振動式時計,振動式タイマー(振動と光)

(研究事例)
○聴覚障害者のための手話アニメーションの実演
 主として医療機関での活用を想定している。実例は胃のレントゲン用のアニメ。ユ ーザの識別実験をした上で市場に出して行きたい。

(最後に)
 立命館大学DRL村田京子さんから,7月21日のデザインチャレンジの説明
(概要)
 ・4グループに分け,グループごとに「健康」をキーワードにUD課題を決める。
 ・80分間でグループごとにアイデアについての話合い
 ・30分間でアイデアを模造紙の中に描写する。
 ・各グループごとに5分以内でアイデアを発表する。
 ・発表の際には
  テーマのどこがUDであるか,誰が喜ぶのかが説明でき,ある程度現実性があること。


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キャンパスプラザ講義「実践ユニバーサルデザイン」について

お問い合わせ先

京都市 保健福祉局障害保健福祉推進室

電話:075-222-4161

ファックス:075-251-2940

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