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■平成17年度実践UD第5回講義の様子(宇津﨑 光代先生)

ページ番号27605

2016年4月14日

「実践ユニバーサルデザイン」第5回講義の様子

講義の様子

第5回講義
 5月21日(土曜日)

講師
 株)ミセスリビング 宇津﨑 光代 氏

テーマ
 なぜユニバーサルデザインなの?

 

講義の概要

 今回は,「お母さんのやさしい視点で住まいづくり」の設計をしたり,工務店をご紹介したり,お客様の悩みを聞き,子育てから介護まで,暮らしを考えた設計提案をしている会社を経営している宇津﨑光代さんの授業でした。

 

 まず,自己紹介から始まりました。40年前は教師だったのが,建築家と結婚されたことを契機に,建設業に転職。その中で,住まいづくりには,家事や子育てや介護に大変な主婦の視点が欠けていると強く感じられたそうです。このため,何とかして,日本の住まいづくりに女性の視点が取り入れられることを目指して,会社や現場に足を運ぶ中,建築・インテリア関係の勉強に取り組まれたそうです。その背景には,ご自身が家の中の事故で家族を3人も失ったことがあるそうです。この経験により「一番安心できる場所が家であるはずなのにどうして?」という疑問を強く持ち,「おかあちゃん」の視点から,安心して生活できる家づくりにこれまで努められてきたそうです。

 

 次に,今の家のあり方に対していくつかの問題点を挙げられました。その主なものとして,シックハウス,バリアー(段差)の存在,家族のコミュニケーションが取れないようなレイアウト,気流の流れがよどんでいるようなレイアウト,お風呂や廊下とダイニングの温度差の問題などを挙げられました。また,バリアフリーは物理的なものだけではなく,そこに住む家族の心も通うようなつくりにすることが必要であるとも指摘されました。

 

 宇津﨑さんの考えるユニバーサルデザインは,「すべての人にやさしいもの」と考えておられるそうです。御自身が取り組まれている住まいづくりの分野では,「母の視点で家を作る」ことで「だれにでもやさしいもの」が出来ると考え,ユニバーサルデザインを「おかあちゃんのすまい」と表現してきたそうです。

 

 次に,御自身のお住まいでもある,オープンハウスのスライドを紹介されました。玄関を入ればすぐに家族の顔が見えるようにリビングを配置していること,二階への階段の手すり,木製の引き戸,料理を作る所から皆の顔が見えて皆で一緒にキッチンを囲み料理を作り楽しめるスタイルのキッチン,そして廊下を活用し,そこに洗面・トイレ・浴室を一列に配置したウオークスルーする廊下など,16坪の敷地を創意工夫でレイアウトし,家族にも,介護にも,子育てにもやさしい構造になっている住まいでした。この他にも,いくつかの施工事例を説明されました。

 

 最後に,受講生から「オープンハウスは見せてもらえるのか?」との質問に「今日でもいいよ。」と回答され,何人かの生徒が,百聞は一見にしかずと見学に行かれたそうです。


 

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キャンパスプラザ講義「実践ユニバーサルデザイン」について

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