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■平成19年度実践UD第7回講義の様子(小池禎先生,村田京子先生)

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2016年4月14日

「実践ユニバーサルデザイン」第7回講義の様子

 

講義の概要

第7回講義 7月21日

講 師:小池 禎(オムロンヘルスケアー株式会社,村田京子(立命館大学DRL)

 

テーマー:デザインチャレンジ「実践してみよう」


 

 今回の講義では,受講生が14回のこれまでの講義を通じて得たユニバーサルデザインに関する知識や関心を生かし,村田先生の企画・運営と企業のプロダクトデザイナーである小池先生の指導の下,「健康とユニバーサルデザイン」をテーマに実際のデザインする「デザインチャレンジ」に取り組みました。

 受講生を4グループに分け,事前に各グループに取り組むテーマを設定させました。そのテーマは,(1)薬の容器,(2)病院の診察システム,(3)高齢者向けインターネット健康情報サイト,(4)血圧計の4つになりました。

 180分の授業のうち,前半の120分をデザインチャレンジの時間とし,各グループで議論をしながら,デザインをしてもらいました。ここでは,受講生が漠然と議論を展開することを防止するために,講師が各グループの生徒に対し,多くのアドバイスや質問を投げかけました。この際には「利用者はどのような過程でそれを利用するのか?」,「誰のためのサービスであるのか」といったことを考えさせつつ,ユニバーサルデザインの7原則などの評価項目を意識させるなど,できる限り受講生たちが客観的に考えられるように配慮されていました。

 この結果,デザインされた製品の概要は以下の通りです。

(1)「くるくるぽん」(薬の容器)

 片手で使用できることに重点を置いた容器。スライド式の開け閉め,薬の大きさによって薬が出てくる穴の大きさを調整できる仕組み,飲み間違いを防止できるデザインのもの。

(2)「よびだし君」(病院の診療システム)

 現在ある病院の携帯型呼び出しシステムを題材に改良を加えたもの。光,振動,音などの豊かな情報感知方法,身体プロダクトを身につけ置忘れを防ぐ工夫,分かりやすいボタン表示などの工夫をしたデザイン。

(3)高齢者向けインターネット健康情報サイト

 高齢者はパソコンを使用するのが不得意な方が多いため,テレビを活用したインターネットの健康サイトを考えた。テレビの12の各チャンネルに「病院情報」「症状」「薬」などの情報を入れておき,その選択によって情報が簡単に得られるというデザイン。

(4)「のびまき君」(片手で使える血圧計)

 若年層も使いたくなるような視点を加味した。音声ガイダンス,見やすいバックライト表示方式,データ保存,洗浄可能な手首の部分,標示部分を1段にすることによる軽量化など様々な工夫を盛り込んだデザイン。

 残りの時間を活用して,これらの,アイデアについて,各グループが模造紙を活用して発表をしました。その発表に対して,各グループや村田先生,森本先生から問題点の指摘や提案をしてもらいました。また,小池先生からは,プロダクトデザイナートとしての視点から厳しい(シビアな)講評をされつつ,プロとしての視点からの実現に向けての様々なアドバイスもしっかりと受講生にしていただきました。

 そして,授業の最後に,村田先生が以下のようにまとめられました。

「実践講義を通じて,受講生の皆さんは,デザインの難しさを肌で感じることができたのではないでしょうか。この体験により,単に「これはユニバーサルデザインではないのでだめだ」という批判にとどまるのではなく,「ではどうしたらよいのだろう」という解決に向けた思考への転換が大切です。今回の実践で得た「気づき」を,将来の社会構築にユニバーサルデザインの視点を取り入れるような優しい姿勢を持ってくれることや,ユニバーサルデザインに「対して更なる関心を持ってほしい。」

 

 

 

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キャンパスプラザ講義「実践ユニバーサルデザイン」について

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京都市 保健福祉局障害保健福祉推進室

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