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■平成19年度実践UD第4回講義の様子(坪野えり子、エニー先生)

ページ番号27593

2016年4月14日

「実践ユニバーサルデザイン」第6回講義の様子

坪野先生とエニー先生の講義の様子


第4回講義
6月9日(土曜日)

講師
 京都外国語専門学校講師 ENI SRI BUDI LESTRAI氏    
京都YWCA理事 坪野えり子 氏

テーマ
 違いを超えて,「みやこユニバーサルデザイン」を語る,インドネシアと日本

 

講義の概要

 

「実践ユニバーサルデザイン」第4回講義の様子

第4回講義6月9日

講師
 京都外国語専門学校講師 ENI SRI BUDI LESTRAI氏    

 京都YWCA理事 坪野えり子 氏

テーマ
 違いを超えて,「みやこユニバーサルデザイン」を語る,インドネシアと日本


 


講義の概要

(エニーさんの自己紹介)
 考古学者として,1993年に文化財保存修復技術を学ぶために来日し京都市埋蔵文化財研究所で研修。1995年に福岡大学で日本語を勉強し,福岡市埋蔵文化財研究所で文化財管理を研究する。現在インドネシア語講師として外国語専門学校に勤務。仕事以外はボランティアとして,インドネシアの文化を紹介している。1996年は,今と比べたら外国人も少なくて,どこにいても目立つと感じた。日常生活もまだ慣れなかった私は非常に不安で寂しく感じた。近状付き合いも出来なかった。外国に住む事はいろんな,新しい生活,文化,環境に合わせなければならず,生活に一番不便なのは言葉であった。そのころから比べれば,現在は,道路案内の看板にはローマ字も書いてあるので非常に助かる。2004年京都市UD審議会員に選ばれた。UDと言う意識がまずまず深く感じるし周りの事に関心を持って見る。バスに乗る時,椅子やバスの案内,バス中の雰囲気を確認する。条例が出来てから変化もみえる。特に新しい建物,駅,公園などの設備はUDのコンセプトを使って作られている。誰でも使いやすい,快適,安全と感じた。しかし,今の京都は悲しくないっている。時代とともに,新しいシステムが出来て,便利な設備が増えました,日本の生活様式が変わってきた。自分一人で何でも出来なくなった。他人にお願いのは面度になり,係わりたくなくなりました。このままでは心が冷たくなると心配する。UDと言うコンセプトは物つくりや街作るためだけではなくてもっと大事なのは人々の対話,交流,協働のコンセプトではないか?

(坪野さんの自己紹介)
 京都YWCAという女性団体に所属している。活動は,今年度は,組織の運営と事業として「子どものプログラム」を担当している。世界的な組織で,京都市での創設は1923年。その活動は時代の流れとともに変化したが、理念は変わらず「共に生きる世界を目指して,自分の身の回りの出来ることからはじめよう」「女性が平和であれば,世界の平和につながる・弱いたち場にある視点に基づく活動,それは公益性にかなう」というものだ。そのYWCAの立場からUD条例の検討委員会に参加した。大阪市大の檜谷先生をむかえて,UDの目標、概念や,考え方,実践例などを委員全員が学習することから始まり,ワークショップなどを重ねながら,2005年4月にみやこUD条例が施行された。このため,ある種の達成感やこの条例に対する愛着があり,ここに立っている。
 最近のわたしのUD体験をふたつ。1.8リットルペットボトルのくぼみ,握力が小さい私には,とても持ちやすいデザイン。また二条城。3月に年寄りを連れて行ったが,車椅子での出入り,移動がとてもスムーズで,本丸のある高台へも少し遠回りであるが,スロープが付いて,のぼりおりのしにくい階段を使わずにいけた。警備の方や,案内の方も年寄りにとても親切に対応してくれた。

(みやこUD指針について)
 第1章は条例の概要と希望的ビジョンが記載されている。UD的な理念は1999年に制定された「京都市基本構想」にも表されていて,「京都市民は子どもも,高齢者も女性も男性も,障がいのあるひともないひとも,また国籍や民族,生まれや生い立ちに関係なく,すべてのひとが自分の居場所を確認し,自己の資質を十分に発揮しつつ,いきいきと活動できる場所と機会に恵まれたまちをめざす」とある。イメージすることは容易いが、現実はまだほど遠い。困っている人に声をかけ,必要ならお手伝いをする勇気からUD的世界がはじまるような気がする。実践にはマイナス面も体験するかもしれないが,そのことで世界が広がり,社会は一人ひとりで成り立っていることに自覚を持てる。自 分ひとりだけは特別,誰かがこの社会の成り行きに責任をもってくれるという気持ちは,格差社会を助長するだけで,結局は自分の首を自分で締めることになる。その逆の発想がUDではないかなと考える。

(エニーさんの感じた不便)
 「言葉の壁により情報の収集が困難である。案内の多言語化等の外国人への配慮が進んでいて,便利である一方,ものに頼りすぎて人との交流がなくならないようにしないといけない。また,自転車はエコだし,便利である。しかしそれを歩道などに放置する人の心はどう?」

(坪野さんの感じる不便です。)
 「自転車が歩道に止めてあり非常に歩きにくい。雨天時や足を怪我した場合などはなお更。車椅子場合は言うまでもない。マナーを守ってほしい。小さな取組だが大切である。しっかりやってほしい。」

(UD的社会の実現を目指したワークショップ)
 キーワードの「個人,対話,交流,協働,共生,多様性(みやこユニバーサルデザイン推進指針から抜粋)」の定義をグループ毎で議論し,それぞれの関係性を線引きしてみる。不足するキーワードはアイテムとして書き加え,ユニバーサル社会のイメージ図を作成するというもの。それぞれの意味や関係性を議論することでユニバーサルな社会の実現に向けた心構えを理解してもらうことがねらい

ワークショップの様子

先生から出されたキーワードの定義について熱心にワークショップを行う受講生の皆さん

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キャンパスプラザ講義「実践ユニバーサルデザイン」について

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京都市 保健福祉局障害保健福祉推進室

電話:075-222-4161

ファックス:075-251-2940

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