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■平成17年度実践UD第9回講義の様子(三浦 研先生)

ページ番号27609

2016年4月14日

「実践ユニバーサルデザイン」第9回講義の様子

講義の様子


第9回講義
 6月18日(土曜日)

講師
 三浦 研 氏
 (大阪市立大学助教授)

テーマ
 視覚障害者からの視点から 見たユニバーサルデザイン

 

講義の概要

 第9回は,大阪市立大学助教授の三浦 研さんが研究されているユニバーサルデザインについての講義でした。
 まず,ユニバーサルデザインは「これまで,障害のある方に特別な対応をすることを考えてきたが,そのことを考えつつも,全ての人にとって普遍的であることを目指す考えを進めることである。簡単なことではないが,既にそんな取組も始まっている。」と説明されました。
 その取組の例として,高齢者福祉施設の変遷を例に挙げて講義されました。その概要は次のとおりです。
 「高齢者に対する捉え方は,60年代は「患者」,80年代は「尊厳ある個人」,90年代は「生活者」と変遷してきている。これは,施設を見れば明らかで,60年代の特養はホスピタリティをモデルとした,病院形式(大部屋)の建物であり,ベッドがその生活空間であった。レクレーションも集団的で個性を尊重せず,身体的拘束や施設内での拘束が行われてきた。しかし,最近はグループホームの建設が進み,高齢者も小規模な家庭的な雰囲気で,なじみのある「家」の中の生活者として過ごせるようになった。設計にも工夫が凝らされており,多目的スペースの複数設置(何人かで近所付き合いが出来る。),共用のキッチン,個室(私物が置ける),和風のスロープ,窓枠の高さや桟を工夫した手すりの設置など,生活者として生活できるよう住まいの雰囲気を残したものとなっている。この他特養もこれまでの,集団的介護から,10人程度毎のグループで家族のように介護するユニットケアー制度を導入し始めている。」
 次に,視覚障害者からみたUDの取組について講義されました。このなかで,障害のある方がどのような状況に置かれているのかということについての教育が遅れていることや,建築技術者の理解が遅れていると指摘されました。
 次に,視覚障害者の方が,街に出るビデオを上映され,音の出ない信号機,乱暴な自転車の運転,電車に乗っても空席かどうか分からない(周囲の配慮の必要性),工作物の場所の示し方(「そこ」,「その」はだめ,液晶パネルでは商品が購入できない等の街中の様々なバリアーを紹介され,晴眼者に,視覚に障害のある方がどのような点に困るのかを紹介されました。
 次に,京都ライトハウスの建築における工夫や実証実験について講義されました。
 まず,建築上のユニバーサルデザイン工夫ですが,以下がその概要です。
 (1)廊下の照明は弱視の方に配慮して明るくしている。
 (2)各部屋の入り口には点字表示がされている。
 (3)壁と廊下の境目が判別できるように,夫々の色にコントラストをつ  けた。
 (4)エレベーターの入り口床には大きく階表示をしている。
 (5)各種サインはなるべく大きく,廊下に突き出す形で設置している。
 (6)手すりには点字とともに,音声案内機能も付加している。
 (7)階段室は入るとすぐのところには上りの階段を設置(不安解消)
 次に,ライトハウスの「廊下と廊下の交差部における環境操作実験」について講義されました。その実験結果に基づく結論としては以下のとおりでした。
(知見のまとめ)
 (1)視覚障害者の情報認識手段の多様性
 (2)情報形態の変化に対する基本動作の変化
 (3)線情報利用による歩行軌跡の変化
 (4)床材のコントラストによる線情報
(実用に向けての提言)
 視覚障害者の歩行特性を考慮し,よりニーズに即した床面計画の手法に現状の画一的な床面誘導計画からの脱却,及び床面のUDへ向けての展望が示された。

 

 

 

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