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2008年10月21日



夜泣止(よなきどめ)の松がある本隆寺は,慧光(えこう)山と号し,法華宗真門流の本山で,十界曼荼羅を本尊としています。妙顕寺の日具の弟子であった日真は,本迹勝劣を強調して師と意見を異にし,長享2年(1488)に六角西洞院の草庵で本隆寺として独立します。翌年,四条坊城に堂宇を構え,京都法華21本山の一つとして栄えます。天文法華の乱で叡山の焼打ちにより堺に逃れますが,天正12年(1584)に現在の地に再建しました。
その後,享保・天明の大火に遭いますが,明暦3年(1657)に建てられた本堂は焼け残り,祖師堂とともに京都府指定有形文化財となっています。これは本堂に安置されていた鬼子母神の霊験によるとして不焼寺(やけずのてら)と呼ばれるようになりました。
祖師堂前にある夜泣止の松は,第5世日諦が一婦人より幼児の養育を頼まれますが,その子が夜泣きをして困らせたので,題目を唱えながら松の木を廻ると泣き止んだという霊験譚から,この松の皮や松葉を枕の下に敷くと,幼児の夜泣きがやむといわれました。
また本堂前の千代野井は,無外如大尼(千代野姫)が満月の夜,この井戸で水を汲んでいたところ,桶の底が抜けて月影が水とともに消えたので,仏道に入ったという由緒を伝えています。この地は無外如大尼の開創になる景愛寺の旧地とされています。
重要文化財の法花玄論10巻は比叡山に伝来した奈良時代書写の貴重な完本です。また同じく重要文化財の法華経10巻は平安時代後期の装飾経で,巻尾に天正11年(1583)の寄進記があります。
DATA
・智恵光院通五辻上る 紋屋町
■誇りの木
イロハモミジ
・高さ 9.50m
・枝張 11.8m
・幹周 1.74m
・かえで科/落葉高木
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