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上京区の史蹟百選,区民の誇りの木/本法寺,イブキ・クロマツ

ページ番号12452

2008年10月21日

Cエリア
本法寺
本法寺の写真

 門前に小川の名残を止める本法寺は,日蓮宗京都16本山の一つで,叡昌山と号します。開基は不受不施を唱えた日親で永享年間(1429~41)に創建されたようです。日親は幕府の庇護をたのみとする禅宗を批判して立正治国論を著わして将軍義教に献上したため,その怒りに触れて投獄され,焼鍋をかぶらされるという拷問を受けたところから鍋冠(なべかぶ)り日親といわれて,その不屈の精神を称えられました。嘉吉の乱(1441)で義教が殺されたあと出獄し,獄中で知り合った本阿弥本光(光悦の曽祖父)の力によって本法寺を再興します。
 天文法華の乱で一時堺に避難しますが,やがて一条堀川に再建,聚楽第造営によって現在の地に移されました。天明の大火後に再建されたのが今の堂宇で,本堂・開山堂・多宝塔・仁王門の4棟は棟札によって,寛政8年(1796)から文化5年(1808)の間に建立されたことが明らかです。その他の府指定の建造物とともに日蓮宗本山の伽藍景観を伝えているとして京都府指定有形文化財となっています。また国指定名勝の書院の庭園は光悦の豪放な作で,三巴(みつどもえ)の庭と呼ばれています。
 本阿弥家は刀剣の鑑定や拭いを業とした家で,その一族の光悦(1558~1637)は,書画や工芸に秀でた芸術家です。墓地には本阿弥一族の墓があり,光悦筆になる法華題目抄や如説修行抄,長谷川等伯関係資料,金銅宝塔,平安時代の紫字金字法華経など8件が重要文化財,開基日親の画像と狩野山楽筆の唐獅子図屏風は京都府や京都市の指定有形文化財となっています。

 

DATA
・小川通寺之内上る 本法寺前町

 

■誇りの木
イブキ
・高さ 9.50m   
・枝張 7.50m
・幹周 1.54m
・ひのき科/常緑高木

 

クロマツ
・高さ 3.70m   
・枝張 7.00m
・幹周 0.53m
・まつ科/常緑高木

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