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もっと,みんなと,コミュニケーション~ユニバーサルコミュニケーションのススメ~(HTML版)

ページ番号120806

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2020年9月30日

もっと,みんなと,コミュニケーション~ユニバーサルコミュニケーションのススメ~(HTML版)

この冊子の目的

 この冊子は,お店や施設における店員さんやスタッフと,お客様とのコミュニケーションを円滑にすることで,より多くの方に利用してもらえるようにするためのご提案を目的として作成しました。

 お店や施設では,お客様とのコミュニケーションについて,すでにさまざまな工夫をされていると思います。しかし,知らず知らずのうちに,お客様のちょっとした「困った」に気付くことができず,利用してもらえる機会を失っていることがあるのもまた事実です。たとえば,店員さんとうまくコミュニケーションできなかったお客様は,次第にそのお店から足が遠のいてしまいます。また,お店に行きたくても,利用情報がどこにもないため躊躇してしまい,結局来店しないお客様もいます。 

 そのような,コミュニケーションにおけるお客様の隠れた「困った」にスポットをあて,誰もが快適にお店や施設を利用しやすい環境づくりをしていただくためのポイントをまとめてみました。

 ぜひ,お店でのコミュニケーションを「もっと,みんなと」していただくために,この冊子をご活用ください。

3つのコミュニケーションシーン

・「知らせじょうず」になるために

 商品やサービスについて「知りたい」ときに,お客様が困っていることを解決するポイントを提案します。特に,ホームページ作成において気をつけたいことにスポットをあてます。

・「聞きじょうず」になるために

 商品やサービスについて「たずねたい」ときに,お客様が困っていることを解決するポイントを提案します。特に,筆談の効用と,筆談器の紹介にスポットをあてます。

・「選ばせじょうず」になるために

 商品やサービスについて「選びたい」ときに,お客様が困っていることを解決するポイントを提案します。特に,指さしメニュー(コミュニケーションボード)にスポットをあてます。

 

 

「知らせじょうず」になるために

「知りたい」ときのお店が気付かない困りごと

商品やサービスについて「知りたい」ときに実はお客様が困っていること

・どのようなお店や施設なのかわからないので入るのが不安

・外出先でお店を探すのは大変

・入店や利用のためのサポートを頼みたいがどうしてよいかわからない

 

もっと,みんなと,コミュニケーション「知らせじょうず」になるための3つのポイント

ポイント1  「探される」つもりで情報発信使用

 普段,お店の広告などを目にしていても,いざ利用するとなると所在地などの記憶があやふやなことはよくあることです。そのようなとき,多くの人はインターネットの「検索」を利用して,お店のホームページを探し,「下調べ」をします。探す項目は,住所,地図,電話番号,メニューなど多岐にわたりますが,それらについて的確な情報をホームページに掲載しておくことが「知らせじょうず」につながります。「自分たちは探されている」というつもりで,情報発信しましょう。

ポイント2 店頭にメニューやサンプルを並べよう

 店頭や入口に,商品のサンプルやサービスのメニュー,あるいはお店からのメッセージや「本日のおすすめ」のように,お客様が知りたい思っている情報があると,理解・納得・安心して入店することができます。

ポイント3 人による対応は融通がききます

 店頭にスタッフが立っていたり,入り口から話しかけることができることは,お客様にとってありがたいことです。お店の特徴や価格帯,おすすめや現在の混雑状況など,さまざまなことを質問できます。また,障害があるために入店にサポートが必要な方への介助もスムーズにできます。

お客様がうれしい,こんな心くばり

 お店や施設の紹介について,簡潔にわかりやすく整理されていることは,求める情報が見つけやすいので,利用する側にとってとてもうれしいものです。これは,お店の店頭に掲示してあるメニューやパネルでもそうですし,ホームページでも同様のことが言えます。

また,ホームページに知りたい情報がきちんと掲載されていたり,障害のある方でも使いやすい工夫がされていると,実際の利用におけるお店の心くばりも期待できると感じます

もっと「知らせじょうず」になるためにホームページをひと工夫しよう

 ホームページは,障害のある方や高齢者などを含めて,多くの人に利用されます。また,近年はスマートフォンやタブレットPCの普及により,どこででもホームページを閲覧したり,検索をすることが可能となりました。生活に深く浸透したホームページをもうひと工夫し,活用することで,お客様とのコミュニケーションでプラスとなる知らせ方を考えてみませんか?

活用法1 店内のようすやスタッフの紹介を掲載しよう

 お店や施設の中を写真で見ることができると,歩行が困難な方などは事前に動線の想定ができます。トイレなどの設備の情報が掲載してあると助かります。また,スタッフの顔写真や各々の得意な分野の自己紹介が掲載してあると,来店して相談する際の目安にすることができます。

活用法2 「よくある質問」や「利用者の声」を掲載しよう

 お客様からよく質問されることをまとめて掲載することで,ホームページを見る他のお客様がもつ疑問の解消にも役立ちます。また,買い物や利用されたお客様の感想や評価を掲載することも,他のお客様の利用の参考となります。ホームページを通じて積極的にお客様の感想を集め,商品やサービスの改善に役立てましょう。

活用法3 屋外や店内での利用も想定しよう

スマートフォンやタブレットPCを使えば屋外や出先でもホームページを見ることができます。これらのモバイル機器での表示は,ズーム機能で拡大したり,音声で読み上げたり,また暗い場所でも見ることができますから,たとえば,ホームページにお店のメニューを掲載しておけば,視覚に障害のある方がお店に常備のメニュー帳ではなく,モバイル機器に表示されるメニューを見ながら注文することができます。また,メニューに商品の写真や各国語表示をしておけば,より多くの人にわかりやすいメニューになります。

ポイント1 さまざまな利用者を想定しよう

 ホームページを見る人の中には,文字が読みづらかったり,色の識別が苦手な方も含まれます。そのようなことを想定して,ホームページを作る際には,「文字を拡大できるようにする」「音声読み上げソフトや,点字ディスプレイでも内容が伝わるようにする」「色のついた背景の上に文字を重ねる場合などは,十分なコントラスト(明るさの差)があるようにする」などの点をチェックしましょう。

ポイント2 「バリアフリー」についての情報も掲載しよう

 「バリアフリー」とは,障害のある方が利用する上での障壁が取り除かれた状態のことです。段差のない店内や,使いやすいトイレ,あるいは玄関・入口での呼出し用インターホンなどが上げられます。これらの設置状況などをホームページで紹介することで,誰もが安心して来店できることにつながります。

モバイル機器のコミュニケーション支援機能音声入力

 近年,急速に普及しているスマートフォンやタブレットPCは,通信やホームページの閲覧以外に,障害がある方のコミュニケーションを助けるさまざまな機能を付加させることができます

・音声入力

話した言葉を文字列に変換して表示したり,Webを検索したりできます。

・集音機能

マイクで集めた音声を調整することで,にぎやかな場所での会話を聞き取りやすくします。

・意思伝達機能

言葉での表現が難しい人の気持ちや考えていることを絵記号で表現してくれます。

・手書きメモ

画面に手書きすることで,筆談ができます。Bluetooth機能で通信も可能です。

 

 

「聞きじょうず(伝えじょうず)」になるために

「たずねたい」ときのお店が気付かない困りごと

商品やサービスについて「たずねたい」ときに,実はお客様が困っていること

・どの人にたずねて良いのかわからない

・店内がにぎやかで会話がうまく聞き取れない

・知りたいこと,伝えたいことがじょうずに表現できない

もっと,みんなと,コミュニケーション「聞きじょうず(伝えじょうず)」になるための3つのポイント

ポイント1 目立つ服装と余裕の表情

 お客様が声をかけやすい雰囲気づくりを心がけましょう。「いつでも声をかけてください」という余裕の表情が大事です。例えば,道を聞くときに忙しい人でなく,余裕のある人に聞いてしまうのが,人間の自然な心理なのです。

 そして,遠くからでもお店の人であることが一目で分かることが大切です。

 胸のネームプレートに「なんでもご質問ください」などと書いてあれば,お客様が気兼ねなく質問できることにつながります。さらに,外国語や手話などでの対応ができる場合は,それをバッジなどで表示することでお客様に伝わります。

ポイント2 「言葉(音声)」だけでなく,いろいろなものを使って

 言葉だけでは伝わりにくいことも,文字や簡単な絵にすると理解しあえることがあります。特に,聴覚に障害のある方や,日本語が話せない外国人とのコミュニケーションには有効です。ぜひ,「書く」のための道具を手近に備えておくようにしましょう。

ポイント3 ゆっくりと話ができるゆとりの時間とスペースを

 詳しく説明を聞いたり,相談したいお客様のために,十分な時間の確保に努めましょう。後ろに人がいる場合は対応者を増やして場所を変える等の配慮が必要です。他に座って話ができるスペースを用意できればなおよいでしょう。

お客様がうれしい,こんな心くばり

 お客様の話を聞くときに大切なのは,ただ質問に答えるだけなく,答えた内容が理解できたかどうかを確認することです。お客様の多くは,もう一度聞くのに気を遣い,わかっていないのに,つい,わかったふりをしてしまいます。

 お客様を焦らせない雰囲気をつくり,「伝わっているか」の確認をする,「聞きじょうず」を目指しましょう。

 

もっと「聞きじょうず(伝えじょうず)」になるために筆談を活用しよう

 筆談とは,目の前にいる人と互いに文字や絵を書いて意思を伝え合う,コミュニケーションの大切な方法のひとつです。筆談をすることで,口頭での会話が不自由な方とのコミュニケーションだけでなく,日常的に活用することで,「聞きじょうず」ひいては「伝えじょうず」になることができます。

・紙と鉛筆

 もっとも手近な道具で,携帯性にも優れています。また,筆談の内容が書き残された紙を,そのままお客様に差し上げることもできます。

・マグネット式筆談器

 マグネットペンで書いて,簡単に消去できる筆談器です。消しカスが出ず,くりかえし使用できます。

・電子メモパッド

 本来は職場などでのメモや伝言用に開発された商品です。筆談器としての活用も可能です。書いたものがワンプッシュで消去できます。

ススメ1 話の要点を書きとめる。図表,絵を書きながら説明する

 紙や筆談器に要点を書きとめ,それを見ていただくことは,双方が「聞いた」「理解した」の確認の証になります。また,言葉だけでは理解しづらいことも,図や表にすると一気に理解が広がります。さらにイラストを交えながら説明すると理解の助けになる他,お客様に親しみを持ってもらうことができます。

ススメ2 スタッフ間の連絡ツールとして

 伝達事項をスタッフに漏れなく伝えるためや,お客様に聞かれては困るやりとりには,小さなホワイトボードやメモパッド等を活用しましょう。このとき,要点を簡潔にすることを心がけると,説明の際に手際よく伝えられる訓練になります。

ススメ3 メッセージボードや子ども向けのお絵かきツールとして

 筆談器が必要な時に「どこにいったかわからない」では意味がありません。普段使いとして筆談器の様々な活用方法を考えましょう。たとえば,メッセージボードやお絵かきツールとしての利用もOKです。

ススメ4 「耳マーク」の掲示

 筆談OKのマークです。特別な技術や道具が無くても構いません。普段から筆談や文字による情報提供を行い,気軽に応じられるようにしておきましょう。

コツ1 相手の理解を確認する 

 筆談は「対話」ですので,言葉での会話と同様にテンポが大切です。ただし,交互に書く性質上,お互いの伝えたいことが食い違ってしまうことが時としてありますので,注意が必要です。節目節目で,「わかりましたか?」「OK?」など,こまめな確認をとることが筆談のポイントです。

コツ2 筆談の内容は残さない

 筆談内容はプライバシーに関わることです。書いたものを相手に渡す場合の他は,相手にメモの破棄(消去)を確認してもらいましょう。

 

 

「選ばせじょうず」になるために

「選びたい」ときのお店が気付かない困りごと

商品やサービスについて「選びたい」ときに,実はお客様が困っていること

・メニューの文字が小さすぎて読めない,日本語がわからない

・注文するときに後ろに並ばれると焦ってしまう

・品数が多すぎたり選び方が複雑すぎて決めきれない

もっと,みんなと,コミュニケーション「選ばせじょうず」になるための3つのポイント

ポイント1 コミュニケーションボードを活用しよう 

 コミュニケーションボードとは,文字や話し言葉によらず,絵記号や写真などを指さすことで自分の意思を伝え,コミュニケーションを助ける道具です。お店や施設において,よく質問される事項については,コミュニケーションボードにまとめておくことで,お客様とのスムーズな意思疎通ができるようになります。

ポイント2 「お店のおすすめ」をさりげなく紹介

 品数が多い商品の中から,ひとつに決めるのは大変です。さりげなくサポートしてあげましょう。お客様の人気ランキングを表示したり,スポット照明でおすすめ商品を照らし出すなどの演出が効果的です。

ポイント3 わかりやすくて,選びやすい表示や商品陳列を心がけましょう

 どんな商品やサービスがあるのかすべてが一覧できることは,利用する側にとって大変うれしいことです。お店としては,お客様の利用手順を想定した上で,わかりやすくて選びやすいように,商品の特徴や価格の表示,また陳列を工夫をしましょう。

 たとえば,順番待ちの列に並んでいる時間を利用して,写真パネルを見ながら商品を決められるしくみなどは,初めてのお店でも戸惑うことのない利用につながります。

お客様がうれしい,こんな心くばり

 新しい商品やサービスは次々と生み出されてきます。そのため,選択肢が多く,どんな人でも商品選びには時間がかかってしまいます。選ばせ上手になるためには,自分がお客様になりきり,選ぶときの気持ちになって,メニューやディスプレイなどを考えましょう。また,おすすめ商品については,「何故おすすめなのか?」を説明できるように心がけると,説明を受けたお客様も納得のいく商品選びができます。

もっと「選ばせじょうず」になるために指さしメニューを広げていこう

 「指さしメニュー」とは,文字や話し言葉によらず,絵記号や写真などを指さすことで自分の意思を伝えることができるコミュニケーションツールです。文字が読めない場合や,日本語がわからない外国人でも,快適に商品を選択できますので,飲食店などではすでにいたるところで使われています。

この指さしメニューのしくみを,お客様とのコミュニケーションツールとして取り入れてみませんか?

効用1 商品を楽しく,快適に選ぶことができます

 「指さしメニュー」には,文字だけでなく,絵記号や写真で商品やサービスを一覧できるようにすることで,お客様にとってはたいへんわかりやすいメニューになります。また,商品を選ぶ手順が矢印で示されていると,お客様は要望に合った商品やサービスを快適に探し出すことができます。

効用2 「立体化」や「音声」でさらに楽しく

 写真だけでなく,商品の一部をサンプルとして貼付けたり,立体的なイラストにすることで,より分かりやすいメニューになります。また,写真やサンプルにタッチすると音声で商品名を言ったり,紹介するしくみも考えられます。このような工夫は,誰にとっても楽しくわかりやすいですし,視覚に障害がある方にとっても助かるものです。

実例1 銀行における応用例【(社)全国銀行協会】

 全国銀行協会は,耳の不自由な方や外国人などが,銀行の店頭で希望する取引や手続を円滑に伝えられるように「全国銀行協会コミュニケーション支援用絵記号デザイン」を作成しています。また,この記号デザインを利用したコミュニケーションボードを作成し,全国の銀行への普及を図っています。

実例2 スーツのオーダーシステム

 スーツのオーダーシステムスーツの生地,スタイル,サイズから,裏地やボタンのの素材,ポケットの位置といった細かいところまで,好みの素材やデザインを,商品を選ぶ手順に沿って順番にチェックをしていくだけで,自分だけのスーツがオーダーができます。

 

もっと,みんなが「楽しく選べる」社会に

点字メニューを広げよう

視覚に障害のない方は,メニューや陳列された商品を見て「選択」を自由に楽しむことができます。しかし,視覚に障害がある方の中には,ともに行動する友人と同じ物やお勧めのもの,いつも決まったものを選びがちになります。視覚に障害のある方も無い方も,ともに「選ぶ」楽しみを満喫できるよう,飲食などのメニューを設置する店舗や施設では,点字メニューの普及に努めて欲しいと考えます。

「楽しく選べる」社会に

現在普及し始めているタッチパネルによるメニューにより,言葉によるコミュニケーションが不自由な人をはじめ,より多くの人が「選ぶこと」を楽しめるようになりました。また,タッチパネルの注文システムが導入できない小規模な店舗でも,ホームページやスマートフォンの活用で,音声メニューの提供ができるかもしれません。このような技術や工夫により,いずれはだれもが一緒にメニュー選びを楽しめる社会となることを期待します。

 

 

身近なIT機器でコミュニケーションUP!

 コミュニケーションを改善するとき,さまざまな機器を用いることが考えられます。しかし,専用の機器を導入することは利用頻度やコストを考えると二の足を踏んでしまうお店が多いのではないでしょうか。

 ここでは,そのようなお悩みを解決する方法のひとつとして,携帯電話やタブレットPCといった,身近なIT機器を利用することで,お客様とのコミュニケーションをスムーズにする事例を紹介します。

例えば1 携帯電話の文字の表示機能を活用する

 携帯電話やスマートフォンのメモ機能は,筆談器の代わりとして伝えたいことを文字として表示する時に便利です。さらに最近は,マイクに向かって話した言葉が,そのまま文章となって表示されたり,画面に指で手書きした文字が表示されるなど,よりスピーディに文字入力を行うこともできます。

例えば2 スマートフォンをコミュニケーションカード代わりに

 スマートフォンは画面表示と音声機能を使って,コミュニケーションカードとして利用できます。言語の認知に困難のある人たちは,思いを伝えることに不自由を感じており,それが日常生活の支障にもなっています。そのような人のために,このコミュニケーションカードを用意しておけば,誰とでも気軽に,確実にコミュニケーションできる可能性が広がります。

例えば3 にぎやかな店内で,会話を伝わりやすくする

 スマートフォンのマイクで集めた音を音声処理することで,「会話のために最適化」された音にする技術があります。食器があたるときの鋭い音や,車の騒音など,耳が痛くなるような音を程よく抑制することで,にぎやかな場所でも自然に会話ができるようなります。

 「お客様が聞き取りにくさを感じている」と気づいたら,使ってもらうような利用シーンが考えられます。

[事例紹介]ヘアサロンにおけるオリジナルヘアカタログの作成

 タブレットPCを使って,タッチ操作でサロン独自のオリジナルヘアカタログを簡単に作成できる事例の紹介です。作成したヘアカタログの使い方は様々です。お客様へのカウンセリングに活用したり,フォトフレームのようにサロン内に飾ったり,作成したカタログをWebサイトに公開してサロンの宣伝をすることもできます。

Step1 ヘアスタイルの写真データを用意します。アプリで利用する写真データはデジタルカメラで撮った写真を使います。正面,横,背面の3パターンの写真をひとつのヘアカタログに登録することができます。

Step2 タブレットPCに写真データを取り込みます。デジタルカメラとタブレットPCを直接接続するなどで簡単に写真を取り込むことができます。

Step3 タブレットPCに取り込んだ写真を選び,スタイルの詳細情報を設定します。スタイル詳細情報の設定のほとんどは指でタッチしていくだけの簡単操作です。ガイドに沿ってレイアウトを設定するだけで,統一感のあるカタログを作成することができます。

完成です。

□作成したカタログは雑誌をめくるように指でなぞるか,タッチすることでページを移動することができます。また,スタイルを簡単に検索できます。

□お店の宣伝として入口に飾ってみたり,ウェイティングスペースに置いてお客様に自由に見てもらえます。

□簡単に持ち運べるというタブレットPCならではの携帯性を生かして,お客様へのカウンセリングに活用できます。

□登録したヘアスタイルはインターネット上で共有できるので,他店が登録したヘアスタイルを自分のオリジナルカタログに取り込むこともできます。

[取材協力:株式会社クロノス]

 

コラム ユニバーサルコミュニケーションの広場

ユニバーサルコミュニケーションの広場

 お客様を想定したさまざな人たち(障害のない方はもちろん,障害のある方やデザイナー,学生などのユニバーサルコミュニケーション)の体験をもとに,各自の工夫や感想を集めて紹介します。

みんなも使える電卓の活用法!(聴覚に障害のある方の工夫)

 買い物のとき,ショッピングセンターやコンビニなどではレジスターで金額表示をしていますが,商店街の小さなお店などでは,まだまだ,口頭による金銭のやりとりがほとんどです。そうなると,聴覚に障害のある方は金額を間違えるのを恐れ,つい多いめの金額のお札を出したりするので,積もり積もった「おつり」で財布が太ることも...。こんなことを回避するために電卓を金額の伝達に利用すると非常に便利です!

 例えば,お客様が電卓に「このくらい?」の値段を打ち込めば,お店の人はその電卓を使い本当の値段で答えるといったコミュニケションができます。また,フリーマーケットのような所なら,その場で値切り交渉!なんてすばらしいやりとりもできたりします。

 この方法は,障害のない方でも,海外旅行の小さなお店の買い物のやりとりに応用することができます。ちょっとしたものの工夫で,ユニバーサルコミュニケーションが実現します。

財布とクレジットカードの工夫!(視覚に障害のある方の工夫) 

 買い物で気になるのは,商品だけではありません。特にお金のやりとりは,自分だけでなく,お店の人にも気を使うので,間違いはお互い避けたいものです。 視覚に障害のある方は,「お札」は横の長さの違いで,「硬貨」は手触りと大きさの違いで区別しています。最近は,お札を見分けるための機能が付いた便利な財布があります。でも,財布からお金を出しながら,「千円でお願いします」など,一言添えるようにしています。財布に工夫がされていたとしても,出し間違いはどうしても起こり得るからです。また,おつりは金額を言ってもらい,レシートと一緒に手渡しで受け取ります。

 その点,以外と便利なのがクレジットカードです。サインをする書き初めの位置(書きやすいガイドなど)や金額の説明などを店員さんにサポートしていただければ,大変スムーズに買い物ができます。

コミュニケーションをあきらめない(編集後記)

 この冊子を編集するにあたり,みやこユニバーサルデザインフォーラムでは,「たずねる,選ぶ,伝える」というテーマで,プチセミナーとワークショップを3回にわたり開催しました。実際のコミュニケーション体験を障害のある方,ない方,デザイナーが共に行い,その後,各テーマのユニバーサルコミュニケーションについてアイデアをみんなで出しあうというものでした。

 街へ出てのコミュニケーション体験では,白杖をもつ視覚に障害のある方がバスターミナルの案内所で乗り場をたずねた時,対応窓口の人がカウンターに置いてある地図に指をさして場所の説明を始めてしまったことがありました。あるいは,聴覚に障害のある方が,オーダー式のサンドイッチ店で注文しようとするとき,店員さんはお客様の障害に気づかずに,つい,「パンは何にしますか?」とたずねてしまうこともありました。

 今回,私たちはこの冊子をつくるための調査を通じて,障害を持つ方とともに買い物やサービスの現場を体験して,様々な気づきを得ました。

 実際,参加されたみなさんには,本当に楽しいアイデアを出していただきました。また,さまざまな人が参加し,やりとりするこの場面こそが,ユニバーサルコミュニケーションそのものではないかとも感じました。

 例えば,聴覚に障害のある方の発表の時は,視覚に障害のある方には画面投影した文字が見えないので,スタッフが急遽フォローしたり,あるいは,聴覚に障害のある方からは,プチセミナー(講演)には,ノートテイカー(パソコンによる要約筆記)をつけたのに,アイデア出しでは,まわりの参加者のフォローに任せたことについて,「会の主旨と言えど,やはり手話かノートテイカーのプロをつけるべきだ」と厳しいアドバイスもいただきました。

 主催スタッフが不慣れなため,みなさんに迷惑をかけながらも,共に行動・体験する中で気付かされたのは,「コミュニケーションがはじめから上手い人なんていないんだ」ということでした。だから,コミュニケーションしようとすることにおいて最も大切なのは,「あきらめないこと」ということだと。そのことは,この冊子づくりにも大きく影響したように思います。

 最後になりますが,この場を借りてワークショップに参加され,私たちにそんな気づきと経験を与えてくれた皆様に心から感謝させていただきます。 

(編集スタッフ一同)

 

「みやこユニバーサルデザインフォーラム」とは

京都市のユニバーサルデザイン推進に関して,市長に意見を述べるために設置された「京都市みやこユニバーサルデザイン審議会」の委員有志が中心となり設立された市民グループです。市民や事業者などが主体的に参画し,メンバーがそれぞれの関心や得意分野に応じて相互に協力し合って,ユニバーサルデザイン普及のための取組を進めていくことを目的としています。

 

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京都市 保健福祉局障害保健福祉推進室

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