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国際UD会議京都コーナーイベント概要10月25日

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2020年8月25日

10月25日

親と子のエコ&ユニバーサルデザインのためのワークショップ

(主催 京都造形芸術大学 子ども芸術大学外部サイトへリンクします

 

2006年10月25日(水曜日)、国立京都国際会議場で「第2回国際ユニヴァーサルデザイン会議2006in京都」が開催された。トヨタや日産、SONYなど名だたる会社が力を入れて自社の製品を展示するなかで、そのブースの脇に設置された京都コーナーでひときわ目立つイベントが行われていた。それが「親と子のエコ&ユニバーサルデザインのためのワークショップ」である。

 

開始前の挨拶画像
遊ぶ子どもたちの画像
遊ぶ子どもたちの画像

 

このワークショップの主旨は、「ユニバーサルデザイン」とは何かという問いかけを身体を通して感じ、考えてみるきっかけを作ろうというものである。
家庭用プールに大量のシュレッダーで裂かれた紙が投げ込まれ、このワークショップに集まった「こども芸術大学」の子ども達や他の幼稚園の園児達がいっせいにプールに飛び込み、紙を投げ合い紙まみれになりながら遊んだ。ひととおり遊んだ後、風船やのり、ビニール袋を使い子どもたち一人一人が紙切れに思い思いの個性豊かな創作を加えていった。一見何かのお遊戯会のようだが、このような遊びにこそ「ユニバーサルデザイン」というものを人々に深く考えさてくれるものがあった。そこには、子どもは世界共通の存在であり、世界みんなの宝である「子ども=ユニバーサル」という考えがあった。子どもにはボーダー(境界線)などなく、日々遊び、発見し、成長していく。時や場所やものを選ばず、生き生きと遊び、楽しみ、感じているのだ。このワークショップの根底には、このような子どもの持つ生きる力から「ユニバーサル」というものを感じ、考えていこうではないかという意図が据えられていたように思う。子どもたちは体を動かすことで、大人は子どもの遊びや創造の中で、子どもに内包された力を感じ学んだワークショップであった。

 

子どもたちと遊ぶ外国の方の画像
子どもたちと遊ぶお母さんの画像
子どもたちと遊ぶ学生の画像

飛び入りの外国の人も、お母さんも、ボランティアの学生の皆さんも、子どもたちと一緒になって!!!!!

 

日本はますます高度高齢化社会になり、同時に国際化も進んでいく。これからの社会は、子どもからお年寄りまでという縦の繋がりはもちろんのこと、世界という横のつながりも見越した幅広い商品開発、設備が求められていく。高度な機能だけでなく、万人が安全で無理なく快適に過ごせる暮らしが見直され、重要視されている今、「ユニバーサルデザイン」という考え方をもはや避けては通れない。今回の「親と子のエコ&ユニバーサルデザインのためのワークショップ」は「ユニバーサル」というものを見直す良い機会であったように思う。子どもや大人たちが笑顔で帰っていく姿を見た時、まさに子どもの遊びのなかに「ユニバーサル」の原点があったのだと感じずにはいられなかった。

 

(取材、文章:京都造形芸術大学 芸術学部ASP学科外部サイトへリンクします 徳永佑奈)

この企画にあたって、本学の水野哲雄教授外部サイトへリンクします山崎亮選任講師外部サイトへリンクします、笠原広一専任講師、綿貫尚子氏をはじめ、学生の皆さん、そして、華頂短期大学付属幼稚園外部サイトへリンクします大田木副園長ほか多くの方々から多大な御協力を頂いたことに、深く感謝の意を表したい。

(文章:京都造形芸術大学教授、みやこユニバーサルデザイン審議会委員 曽和治好)

 

水野教授の画像

今回の「仕掛け人」
水野教授

京都の3大学共同プロジェクト「公共空間のユニバーサルデザイン」

(主催 京都造形芸術大学外部サイトへリンクします立命館大学外部サイトへリンクします京都工芸繊維大学外部サイトへリンクします

 

■京都の3大学共同プロジェクト「公共空間のユニバーサルデザイン」の総括


(京都造形芸術大学教授、みやこユニバーサルデザイン審議会委員 曽和治好)

公共空間のユニバーサルデザインについての大学共同プロジェクトに関し、簡単に報告します。参加した大学は、京都工芸繊維大学、立命館大学、京都造形芸術大学の3大学です。京都市左京区の出町柳、賀茂川と高野川が合流する地点にある、京都府立鴨川公園出町地区を題材に、UDの視点から、公園のUDについて研究やデザイン提案を行いました。公園は代表的な公共空間のひとつですから、小さな乳幼児を連れたお母さんから、大人、高齢者、身体に障害がある人、国内外の人など、さまざまな特性を持った方が利用できる空間を目指して計画されています。しかし、UDという意識を持って公園を見つめ直した学生の皆さんからは、たくさんのユニークな意見が提案されました。

まず、京都工芸繊維大学からは、公園に代表される公共空間において、ピクトグラムという絵記号を用いて、外国から来られた方や観光客の方などに、様々な情報を効果的に伝達するための研究について報告が行われました。効果的な絵記号の利用は、言葉の壁を超えて、様々な人が理解しあえる手助けとなります。

次に立命館大学からは、公園を出来るだけ多様な方に利用してもらうために、公園の計画やデザインの段階から市民が参加すべきであり、また出来上がった公園の維持管理など、様々な場面において市民が参加できる仕組みをつくるべきだという意見が発表されました。学生達は、この提案をつくりあげるために、京都府や京都市の方から多くの聞き取り調査を行い、鴨川公園で48時間、つまり丸2日間かけて定点観測を行いました。実際の利用者をしっかりとみつめること、これは公園デザインだけではなく、すべてのデザインの原点です。

最後に、京都造形芸術大学から、デザイン提案が行われました。スロープで高低差をつなぐことは基本として、それをいかに景観にマッチしたものにするか?さりげなく効果的なデザインを行うなど、難しいテーマに挑み、設計図や完成予想模型などを駆使してデザイン提案を行いました。公園の維持管理に市民が参加できるシステムを提案するグループや、出来るだけ多くの人々が賀茂川の水辺に近づくことができるデザインなどもありました。

 

パースの画像
パースの画像

 

彼らに共通するのは、京都の歴史や風土を引き継ぎながら、UDにチャレンジしようという思いです。限られた時間ではありましたが、これらの発表について、様々な方と意見交換を行いました。国際文化都市京都の歴史を大切に継承しながら、出来るだけ多くの方に使いやすい、また、ひとにやさしいものづくり、まちづくりを目指すこと。
学生の皆さんからの提案には、みやこユニバーサルデザイン推進条例と共通する、世界へ向けての思いが、しっかりと込められていました。

 

作品を講評する講師陣の画像

河合、三宅教授、西川社長などから優しくも厳しい好評を頂く。

 

■コミュニケーション支援記号の評価と改善法の提案
(京都工芸繊維大学教授、みやこユニバーサルデザイン審議会委員 森本一成、同大学生 松本健吾、候 建軍)

 

コミュニケーション支援用絵記号JIS原案作成委員会によって作成されたコミュニケーション支援記号(絵記号)のわかりやすさについて評価実験を行いました。評価対象とした絵記号は人・動物、動き・様子、飲食物、家の中、家の外ならびに社会・文化の6カテゴリーで、総数は150個でした。実験から得られた正答率を0%~33%、34%~67%、68%~100%の3グループに分け、各グループにある絵記号の形状や描かれている内容について分析しました。その結果、わかりにくい記号には組合せ記号が使われている場合が多いとか、わかりやすい絵記号には印象性の強い記号が用いられていることなどがわかってきました。こうして各グループに属している絵記号の特徴を明らかにし、今までより多くの人に分かりやすい記号にするにはどうすればよいかについて検討し、新たなデザイン案を提案しました。今後は、そのデザイン案にそって作成した絵記号のわかりやすさの評価実験を行う予定です。

 

松本健吾さんの画像

 

.■公園のユニバーサルデザイン~鴨川公園出町地区観察から
(立命館大学 国際機構課長補佐、講師、DRL環境ものづくりラボ、藤山一郎,同ラボ大学生 遠藤明日香他)

 

色々ある「公共空間」、その一つが公園です。地域の皆さんから愛されている公園と、人の少ない公園の違いはなんだろう?という疑問から研究は始まりました。「皆が使いたくなる、ユニバーサルデザインな公園は、“住民参加の公園作り”でできるのかも」。これを、住民参加で作られた鴨川公園・出町地区で確かめてみることに!資料を読んで、出町地区の皆さんはどんな公園が欲しかったのか調べたり、専門家にお話を聞いたり・・・。自分たちの目で公園の現状を見ようと、連続48時間の観測も実施!これらを通してわかったのは、「住民参加でたくさんの声が反映されたから、色々な使い方ができる、ユニバーサルデザインな公園になった」ということ。皆が使いたくなる公園は、皆で作ってこそできるものでした。

 

鴨川公園の風景画像
鴨川公園の風景画像

鴨川公園の様子

 

■学生による公園設計の提案をふりかえって
(京都造形芸術大学環境デザイン学科 准教授 河合 健)

 

京都造形芸術大学環境デザイン学科ランドスケープデザインコースでは、毎年3回生の後期後半11月半ばから、病院のランドスケープなど、ユニバーサルデザインに関連する課題を与えている。その中で2006年度は、「第2回 国際ユニヴァーサルデザイン会議2006 in京都」が開催され、そこに学生達の作品を発表できるという機会が与えられた。
ランドスケープデザインとは、公園、街路、広場などをつくり、また建築物の配置やデザインなどを調整しながら、人と人、人と自然をつなぐより良い屋外環境を創出する分野である。21世紀のよりよい環境づくりに向けて、多くの都市がその土地の個性を活かした魅力作りに取り組んでいる。ランドスケープデザインは、そうしたこれからの社会全体のニーズと密接につながった分野である。

したがって、大学で学生達に与える設計課題にも、社会としっかりつながりをもったテーマが求められる。今回与えられた機会は、国際会議という場を通して国際社会にメッセージを発信できる、またとない貴重な機会となった。学生達もそのことを敏感に感じ取り、普段には見せたことのないものすごい集中力で課題作成に向かった。無理をするなとこちらが諭しているにもかかわらず、何日間も夜を徹しての作業に進んで取り組む学生もおり、それでもなお、すがすがしい表情をしていたのには驚かされた。普段はっきり伝えてくることはあまりないが、学生達は、「社会の役に立ちたい」、「自分の技を人々のために活かしたい」、そう切実に願っているのだということがこの機会を通してよく分かった。今後も京都市や実社会で活動される方々と連携しながら、今回のようなリアルなプロジェクトに学生達を関わらせていけることを願う。

 

製作に取り組む学生の画像
製作に取り組む学生の画像
製作に取り組む学生の画像

グループ単位で,連日,深夜まで,熱心に意見交換をしながら,模型の作成作業に取組みました。

 

さて、本学が今回出品した作品のテーマは、「公園におけるユニバーサルデザイン:アートと自然環境との融合」である。ユニバーサルデザインを、アートと自然環境に融合させるような公園をつくること、これが目標となった。特に、アートはユニバーサルデザインにおいて、どのような役割を果たし得るのかが重要な検討事項となった。その一つの試みとして、イサムノグチ、ヘンリームーアらの彫刻作品を屋外に置くとすれば、何処にどのように置けば、彫刻作品の力によって、その場所の体験が五感を通して人々の記憶に刻まれるのかを検討した。

 

作品の画像

 

賀茂川と高野川の合流地点を敷地として、2006年7月に本学ランドスケープデザインコース3回生6グループと本学通信教育部ランドスケープデザインコースから有志1グループが結成された。またこれに、立命館大学のLCA研究会とATE研究会の学生からなる1グループや京都工芸繊維大学も加わる合同プロジェクトとなった。このような大学間の共同作業が行なわれ、学生同志が異なる視点を学び合えることは、大学の街・京都にふさわしいことと言える。立命館大学のグループは、鴨川公園で、なんと48時間連続の定点観測を行ない、そこから得られた貴重なデータに基づいて提案を行なった。

 

作品の画像

 

「サンカクムスビ」では、優美な曲線のスロープと広場、並木道が融合するデザインである。下鴨神社糺の森からつながる並木道を抜けてスロープをたどってゆくと、車椅子に乗る人でもいつしか川面にたどりつけるという空間構成になっている。「森のオンガク」では、敷地に必要なものは世代を超えて集える音楽広場であると考え、その音楽広場を使えるようになるためには公園全体を掃除してもらえるチケットを何枚かためる必要がある、というプログラムまでを含めた提案であった。「たまゆらばしの した かもがわが ながれる。」は、提案する公園の環境を実際に手に触って、触覚を通して伝えるという、ユニークなパネル展示が行なわれた。2006年10月25日午後、イベントホール展示場でこれらの作品についての公開講評会を行なった。

 

作品の画像

 

今回の展示をご覧になった韓国の団体から、12月にソウルで行なう展示会に学生達の作品を展示させてもらえないかとのお誘いをうけることとなった。結果として、展示作品のパネルが韓国で展示されることとなった。韓国での反応など、まだ聞かせていただいていないが、いずれにせよ、学生達の作品がいきなり国境を超えてゆくあたりが、国際会議の力であることを目の当たりにした。
最後に、この企画に当たって、本学の講師である三宅祥介氏、寺田裕美子氏、西川浩司氏、山崎亮氏、にも多大な御指導、御助言を頂いたことに、心から感謝したい。

 

発表する学生の画像
発表する学生の画像
発表する学生の画像

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