国際UD会議京都コーナーイベント概要10月24日
ページ番号5056
2021年11月5日
らくらく観光 in 京都
(主催 京都工芸繊維大学久保研究室)
京都観光の代表は社寺仏閣訪問である。歴史的建造物への観光に対して、UDの観点からどのような提言ができるのか、景観を損なわず出来るだけ多くの観光客の満足度を高める提案を検討した。「歴史や文化、自然に触れる」という体験型観光に注目が集まっている中、魅力要素をどのように体験していただくのか、UDを応用した京都の観光を考察し、これからのUDツーリズムのあるべき姿を検討した。
発表者:京都工芸繊維大学 山本筆子
会場へのアクセスマップ
(主催 京都工芸繊維大学久保研究室)
第2回国際UD会議の来場者が、無事に会場に到着するためのアクセスマップを作成した。進め方は、UDタスク分析を行い、被験者による実地検証実験を行った。IAUD標準化研究WGのUDマトリックスをベースに、京都駅~会場へのアクセスマトリックスを作成し、実地検証を行った。その結果から、会場までのアクセスにおける問題点を抽出し、健常一般人と課題がある2ケース「①車椅子利用者」、「②視覚障害者(全盲)」に対応したアクセスマップを作成し、ホームページに掲載した。
発表者:京都工芸繊維大学 佐藤圭一
京町家とUD
(主催 京都工芸繊維大学久保研究室)
京町家は平安朝から今に至るまで、京都人の生活や町並みを守り続けてきた。しかし、今日京町家はその住人にとって安全で住みやすいとは言いがたい。残すべき京町家を対象に、誰もが安心して住まう町家とは、UD概念を投入し今後の京町家とはどうあるべきかを検討した。このことは、伝統文化を継承し、激しい時代変化に対応していくことを同時に満たすこと目的としている。京町家の歴史的意義や建築的価値を学び、快適かつ利便な生活の課題を取り上げ、UDによる解決を検討した。ケーススタディとして西陣の某家における二律背反する課題の具体的解決を図る提案をまとめた。
発表者:京都工芸繊維大学 大北志帆
UD教育と実践
(主催 京都府立大学三橋俊雄教授、京都工芸繊維大学提供)
ホームヘルパーの労働軽減・効率化をはかる在宅高齢者介護用具の最適化に関し、京都市内の介護実態(食事・排泄介護、手動リフトによる移動・入浴介護、車椅子による移動介護、シャワーキャリーによるシャワー介護、身体介護と家事援助)について、デジタルビデオ撮影、インタビュー調査、間取り調査を実施した。その結果、最適化の設計指針として、1)適正介護姿勢誘導性デザイン、2)自助能力誘導性デザイン、3)要介護者の介護参加性デザイン、4)一連介護合理性デザイン、5)介護用具が浮いていることのデザイン問題、6)癒し・心の安寧のデザイン、7)十分なヘルパー介護技術、などの最適化の設計指針を明らかにした。
発表者:京都府立大学 三橋教授
人にやさしいものづくり
(主催 株式会社 ワコール、京都工芸繊維大学提供)
発表者:(株)ワコール 坂本晶子
ワコールの主力商品であるブラジャーを例に、人間研究をもとに開発した事例を紹介。ワコールのブラジャー開発は年間数百種類以上にのぼるが、これらは顧客の年齢や生活シーンの違いを考慮し開発している。即ち年齢をとるごとに体型や体質が変化するため、その変化に対応したブラジャーの開発が必要である。ある女性ひとりをとってみてもその人はいろんな生活をしており、その生活シーンに対応したブラジャーが必要となる。その開発事例を具体的に紹介した。
ユビキタス時代におけるインタラクションのユニバーサリティ
ソフトディバイスは、モノとユーザーの認知関係に注目し、人間にとって使いやすく、分かりやすいモノのあり方や、対話の中で生まれる価値づくりを目指すインタフェースデザインを研究開発している企業である。これらの取組を具体的に紹介した。
発表者:(株)ソフトディバイス 宮南雅也
「楽しみ」のノーマライゼーション
(主催 株式会社GK京都,京都工芸繊維大学提供)
発表者:(株)GK京都 梶川伸二
“univehicle”とは、“universal (全ての人の)”と“vehicle (乗り物、表現手段)”とを合成した造語である。GK京都は univehicle の開発を通じて、障害者と健常者の区別なく、全ての人がありのままに生き、そして共に暮らせる社会の実現を、ものづくりの視点から提案するものである。univehicle.net (ユニビークル・ドット・ネット)”は、身体能力や年齢に関係なく多くの人が楽しめるスポーツ遊具を開発する、利用者と設計者と製作者が一体となったコミュニティ。
カラーユニバーサルデザイン
(主催 大平印刷株式会社,京都工芸繊維大学提供)
大平印刷は、ユニバーサルデザインの要素を印刷物に盛り込み、「ユニバーサルプリンティング」という名称で人と地球に優しい印刷物の作成に取り組んでいる。
今回は、色覚に障害のある方に配慮した“カラーユニバーサルデザイン”をテーマに、同じ研究を行っている伊藤光学工業と共同で研究や取り組み事例を紹介した。
発表者:大平印刷(株) 西岡隆男
お問い合わせ先
京都市 保健福祉局障害保健福祉推進室
電話:075-222-4161
ファックス:075-251-2940