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消費者が見た聞いたユニバーサルデザイン(HTML版)

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2020年8月25日

そもそもユニバーサルデザインって何のこと?

 ユニバーサルの意味は「すべてに共通であるさま」「普遍的」ということ。ユニバーサルデザインは「すべての人に共通して普遍的なデザイン」と訳すことができます。つまり,高齢であることや障害の有無などにかかわらず,すべての人が快適に利用できるように製品や建造物,生活空間などをデザインすることが「ユニバーサルデザイン」なのです。
 たとえば,身体の不自由な人に限らず,妊婦さんやベビーカーを押すママさん,重い荷物を持っている人,またはケガをして松葉杖をついている人にとって,階段の上り下りはつらいものがあります。特に妊婦さんは階段を下りるとき,下が見えないので恐怖を感じると言います。こんなときにエレベーターやエスカレーターが使いやすい場所に設置されていると快適に利用できます。
 誰かを特別扱いするのではなく,みんなが快適に安全に使えるようにしていこうというのが「ユニバーサルデザイン」です。

誰もが乗りやすいノンステップバスの画像

誰もが乗りやすいノンステップバス

古いタイプの高いステップのバスの画像

古いタイプの高いステップのバス

バリアフリーとどう違うの?
 ユニバーサルデザインとバリアフリーは「誰もが快適・安全に過ごすために」という点で大きな違いはありません。バリアフリーは,たとえば車いすが必要な人やお年寄りにとって住宅の中や玄関などに段差があるとバリア(障壁)になってしまうので,スロープをつけたりして段差をなくし快適・安全にしましょう,という考え方です。ユニバーサルデザインは,はじめから段差をなくしておけば,どんな人も利用しやすくて快適・安全に過ごすことができる,という考え方です。

この冊子は,京都市が主催し,特定非営利活動法人コンシューマーズ京都(京都消団連)が企画・運営した消費者のためのユニバーサルデザイン・ワークショップでの議論を軸に構成しました。私たちがご案内しま~す。

住宅の玄関をリフォームして造ったバリアフリーのスロープの画像

住宅の玄関をリフォームして造ったバリアフリーのスロープ

最初から段差なしのユニバーサルデザインの画像

最初から段差なしのユニバーサルデザイン

 

 

製品のユニバーサルデザインを考える

IT難民!?
「最近の電化製品は機能が多すぎてチンプンカンプン。もっと単純にならんかのぅ」っておじいちゃんが話してたよ。それから,ママが電話で,エアコンの操作の仕方をおばあちゃんに説明してたけど,結局,通じなかったみたい。


難しすぎます取扱い説明書
いろいろと工夫されているとは思いますが,地上波デジタル対応のテレビの分厚い取扱い説明書は,見ただけで読む気がなくなります。携帯電話の取扱い説明書は文字も小さくて…。もっと,やさしい取扱い説明書にしてください。そうそう,説明書でよく使われている横文字(英語のカタカナ表示)もハナから「なんのこっちゃ」です。

アレルギーで困ってます!!
子どもにアレルギーがあってスーパーに並んでいる食品の表示をしっかり見てます。でも,食品衛生法には規定が無いものの,食物アレルギーを起こしやすいとされるものもあるし,もっと徹底できないものかしら。あと,レストランでも食べられない食材をあらかじめ聞いてくれると,うれしいなぁ。


見つけました!!
 いろいろなユニバーサルデザインの製品が開発されていますが,その代表例はシャンプーのボトルに付けられた凹凸のある線。シャンプーかリンスかを区別するために付けられていますが,目が見えない人に便利ですし,目を閉じて頭を洗っているときにも,手でさわって確認できるので,みんなに便利なデザインです。これを1991年に視覚に障害のある方たちの協力を得て開発したのはK社ですが,業界のきまりにしていかないと,かえって混乱すると考え,実用新案の権利を放棄し,業界全体に働きかけました。現在,日本ではほとんどのメーカーがこの方式を取り入れています。

シャンプーとリンスのボトルの画像

フタがあけられません!!
ペットボトルのフタもけっこうな力が必要ね。缶切りがいらないEOE(イージー・オープン・エンド)のフタは便利でも,指が痛くなるし…。私のお父さんは紙パックのお酒の中フタ(小指をかけて引っ張るタイプ)に,いつも苦労してるわ。


見つけました!!
 身のまわりを見渡してみると,いろいろなユニバーサルデザインが見つかりました。牛乳とそれ以外の飲料を区別する“切欠き”は開け口と反対側についています。ビールなどの缶にはプルタブの横に点字で「お酒」と表示されていて,目の不自由な人でも区別できます。ペットボトルのくぼみも,小さな手であっても,弱い力でも握りやすいように工夫されたものでしたよ。

牛乳についた“切欠き”とジュースには切欠きがない画像

牛乳についた“切欠き”。右のジュースにはありません。

くぼみのないペットボトルとくぼみがあり握りやすくなっているペットボトルの画像。

左は何もくぼみのないもの。右の二つは握りやすくなっています。

ワークショップでの議論から【製品】
 グループ討論では,指が入らない缶のプルタブ,切り口がわからないお菓子の袋,つまみにくい容器のフィルム,手についてしまう納豆のタレの小袋など,製品の容器・包装材が「使いにくい」という事例が指摘されました。また,消費期限や原料原産地などの表示が小さくて読めない,分厚いカタカナだらけの説明書,ズラッと並んだリモコンのボタンなど,「わかりにくい」ことへの不満も多くだされました。電子レンジの出力ワット数がメーカーによってバラバラであること,携帯電話の充電装置も各社バラバラであることなど「選びにくい」という指摘も。そのなかで「使いやすい」「分かりやすい」「選びやすい」という,私たち消費者が求める製品のキーワードが浮かび上がりました。
 店舗見学では,こうした議論をふまえて注意深く観察。すると,色分けしてあって切り口が目立つ袋,ふたになっているフィルムのつまみ部分が長くてひっぱりやすい容器,パキッと折れて手が汚れない納豆のタレ,大きく書かれた消費期限表示など,さまざまに工夫された便利な製品をあちこちで見つけることができました(写真)。店舗の方にうかがうと「お客様の声を商品に反映させています」とのこと。「誰にとっても使いやすいユニバーサルデザイン」という観点からのアプローチではないようですが,消費者が声をあげていくことが,さまざまな製品のユニバーサルデザイン化の原動力であることは間違いないようです。
開けやすいパッケージや開けにくいパッケージなどの様々な製品の画像

 

 

お店のユニバーサルデザインを考える

スーパーの袋詰めする台を低く!!
車いすの人が言ってました。
「買い物すると不便なのが袋詰めする台の高さ。あと20センチ低いのがあるといいんだけど…」。
洗面台で普通の高さと低いのと並んで設置されているように,一つくらい低い台があってもいいんじゃないかな。

子ども用の便座を!!
お店のトイレに子ども用便座を用意してもらえないかなぁ。ふたのかわりに子ども用の小さい便座をつけた「親子便座」がすでに商品化されているし,そんなに高額なものじゃないから,何とかならないかなぁ。

「ひと・まち交流館京都」で見つけた高さの異なる2つの水飲み場の画像

「ひと・まち交流館京都」で見つけた高さの異なる水飲み場。気をつけて見渡すと,いろんな工夫があります。

見つけました!!

ワークショップ・店舗見学にて
 参加者一同から感激の声があがったのは「授乳室」と「キッズトイレ」です。清潔な授乳室には体重計や身長計,給湯器が完備されていました。キッズトイレは子どもが自分で用をたす様子を大人が見守ることができるようにできていました。
 多目的トイレも車いすの絵が描かれるとともに「FAMILY」「みんなのトイレ」とも表示され,ユニバーサルデザインが意識されたもので,各階のトレイに必ず設置されていました。男性のすべてのトイレにもおむつ交換ができるベビーシートが設置されていたのも特筆ものです。ほかにも,二人乗りベビーカートの貸し出し,店舗入り口に「介添えを希望される方は係員を呼び出してください」というインターホンが設置されているなど気配りを感じさせるものを見つけることができました。

協力:イオン京都五条店

授乳室に備えられている給湯器の画像

授乳室に備えられている給湯器

壁の高さが低くなっており,外から見守ることができる子ども用トイレの画像

見守ることができるキッズトイレ

子どもが二人乗れるベビーカーの画像

二人乗りベビーカート。「いつも兄弟で取り合いのケンカになるので二人乗りがほしかった」と好評です

トイレの案内表示をわかりやすく!!
トイレの案内とかエレベーターやエスカレーターの位置の案内とか,表示に従って歩いたつもりだけど,「あれ~?」ってこと多いんですよね。子どもが「オシッコ!!」って言ってからは時間が勝負。もっと分かりやすい表示,お願いします!!


エレベーターの開閉ボタン,間違えませんか!?
閉まりかけにあわてて乗り込んできた人のためにドアを開けようとして,閉めるほうのボタンを押してしまったこと,ありませんか。▼▼の表示もいいけど,大人の日本人なら「開」「閉」の漢字が一番わかりやすいのですが…。記号とあわせて漢字表記があってもいいんじゃないかな。

京阪電鉄三条京阪駅付近にある大きな文字で書かれたトイレ看板の画像

お店ではないのですが,三条京阪で見つけた大きなトイレ看板。遠くからもよくわかりますよ。

ワークショップでの議論から【お店】
 欲しいものを買いに行って,「何がどこにあるかわからない」というのが困ります。「わかりやすい店内地図」「商品のある場所が一見してわかる空間表示」や「めだつ絵文字」で商品の棚に迷わずに行きつきたいものです。めざす商品棚を探しあてても,「棚に手が届かない」ということもあります。高齢者用の少量サイズのものが高い所に置いてあることも多いようです。しかしそこに「ちょっと声をかけると気軽に対応してくれる売り場の店員さん」や「なんでも聞けるサービスカウンター」があることでずいぶん違うようです。
 「カートやベビーカー,車いすが安心して通れる通路幅」「段差がなく歩きやすい床」など安全に買い物ができることも重要です。またトイレなどの設備にも多くの声が出ました。「しくみがわかりやすく操作が簡単」「大きなスイッチや小さな力で動くレバーやドア」「手すり」「杖,傘,荷物おき」など施設の使い勝手も大切なようです。
 今回のワークショップで多様なニーズがあることを知りました。「いろんな人が使える多機能トイレ」「男性が子どものおしめを交換するための設備や授乳室」また「子ども用のトイレ」などです。
 最後に「お店がほっと息抜きの場であってほしい」というのがありました。みんなで安心して過ごす楽しい空間やベンチ,思いやり駐車場などもお店のユニバーサルデザインのめざすひとつの要素でもあるようです。
ワークショップではカードにそれぞれ気づいたことを書いていくKJ法で議論をすすめていく様子の画像

ワークショップではカードにそれぞれ気づいたことを書いていくKJ法で議論をすすめました

 

 

情報・サービスのユニバーサルデザインを考える

ゆっくり話してくださいな
スーパーのレジで「お箸はご入り用ですか」などと尋ねてくれるとき,もう少しゆっくり,はっきり話してほしいなあ。耳も遠いし,頭の回転もにぶくなっているから,よく聞き取れない。──そんなお年寄りの声を聞きましたよ。


「何かお困りですか」の一言がうれしかった
「捜していた品物が見当たらなくて困っていたら,お店の人がやさしく“何かお困りですか”って声をかけてくれたの。うれしかったわ」とおばあちゃんが言ってたよ。設備だけじゃなくて,やさしい心遣いのこもったサービスも,ユニバーサルデザインじゃないかな。

文字を大きく見やすく
市バス車内に設置されるようになった停留所の表示装置は,大きな文字と音声アナウンスの両方で案内してくれるので,放送が聞こえない人に限らず,観光客やお年寄りにも便利で安心です。また大きな文字の印刷物は,弱視の方をはじめ,より多くの人が見やすくていいですね。

見つけました!!
 お店などでの会話に便利なのが「コミュニケーションボード」です。よく交わされる会話や単語を絵や記号にして,それを指さして会話する仕組みです。もともとは知的障害のある人のために工夫されたのですが,外国の方との会話にも役立つと評判で,駅や救急車に備えられたりと広く活用されています。
 同様に,レストランなどで写真メニューを作り,指さしで注文できるようにしたら誰でも簡単に注文できますね。

市バスの車内案内の画像

市バスの車内案内

文字の大きな時刻表の画像

こんな時刻表を見つけました

コミュニケーションボードの画像

いろいろなユニバーサルデザイン

だれもが文化芸術を楽しむために
 映画のユニバーサル上映ってご存じですか?  外国語がわからない方が,字幕や日本語吹き替えの助けを得て,洋画を楽しむのと同じように,邦画に日本語字幕と場面ごとの状況を説明する音声ガイドを付与します。そうしたら,視覚や聴覚に障害のある方だけでなく,目が悪くなったり耳が遠くなったお年寄りも含め,みんなが一緒に映画を楽しめるようになりますね。こんな取組が舞台芸術やコンサートなどいろんな文化芸術の鑑賞に広がっていくといいですね。


「こころのユニバーサルデザイン」も
 妊婦さんが言っていました。「今まで何の不自由もない良い町だと思っていたけど,妊娠してからは意外に不便なことが多いことに気づかされました。弱者にやさしいとはどういうことか考えさせられました。でも,電車で席を譲ってもらったときは本当にうれしかった」──。
 若くて元気いっぱいの女性でも妊娠したら,とたんに生活のしづらさを感じることになります。そこで見えてきたのは,町の不便さと同時に,やさしい心づかいのありがたさ。
 ▼困っている人を見かけたら「何か手助けできることはありませんか」と声をかけてみる,▼バスや電車ではお年寄りや妊婦さん,ケガをしている人に席を譲る,▼歩道に自転車を放置したり,ものを置いたりしない,▼障害のある人用の駐車スペースには停めないなどのルールを守る──など,みんなで「こころのユニバーサルデザイン」を始めましょう。


ワークショップでの議論から【情報・サービス】
 サービスに関するワークショップの議論では,多くの方から携帯電話の契約や商品の取扱説明書が複雑すぎるとの声が出ました。便利な機械がどんどん私たちの生活を便利にしていくようですが,実は多すぎる情報に振り回され,使いこなせていない実態が浮き彫りになりました。
 また,買い物時のサービス面で課題として指摘されたものはほとんど「コミュニケーション」に関するものでした。例えば,店員さんの話し方に関して「ゆっくり話してほしい」「専門用語ばかりで説明されてもわからない」などの不満や,「売り場で何か尋ねようとしても店の人がその場にいないので困る」とか「商品に関するお問い合わせはホームページまでと書いてあることが多いが,パソコンを扱えない者には不親切」などの声もあり,人による丁寧な対応が求められているようです。
 商品説明なども文字が小さくて読みにくかったり,カタカナ用語が多くてわかりづらいといった指摘もあり,「どんな人がこれを利用するのかという想像力が社会全般に不足しているのでは?」といった意見も。
 今回は様々な立場の方々が集まり検証することで,参加者の想像力をより高めることができたと思います。

 

 

京都市では「人にやさしいサービス宣言店」を募集しています

 京都市では平成17年(2005年)4月から,みやこユニバーサルデザイン推進条例を施行し,まちづくり,ものづくり,情報の受発信やサービスの提供などあらゆる分野でユニバーサルデザインが広がっていくよう,市民や事業者のみなさんと一緒に取り組んでいます。
 その取組の一つである「人にやさしいサービス宣言制度」とは,高齢の方,心身に障害のある方,小さなお子様連れの方,外国の方等,より多くのお客様に安心してご来店(ご利用)いただけるよう,各店ですでに取り組まれている,人にやさしいちょっとした取組(工夫)をお客様に知っていただく制度です。
 宣言していただいた店舗には,ステッカー及び宣言書を交付し,これらの店舗の取組状況をホームページ等にて情報発信いたします。ご参加お待ちしております。

【連絡先】京都市保健福祉局保健福祉総務課みやこユニバーサルデザイン推進担当
〒604‐8571 京都市中京区寺町通御池上る上本能寺前町488
Tel:075‐222‐3366  Fax:075‐222‐3386
【ホームページ】「みやこユニバーサルトップ」で

人にやさしいサービス宣言のステッカーの画像
人にやさしいサービス宣言の宣言書の画像

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京都市 保健福祉局障害保健福祉推進室

電話:075-222-4161

ファックス:075-251-2940

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