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一般環境大気中のアスベストについて

ページ番号8950

2024年8月28日

一般環境大気中アスベストの測定

 アスベスト(石綿)は、天然の鉱物繊維で、酸、アルカリ、熱、摩擦に強く、丈夫という優れた性質を持っているので、工業材料や建築材料などに、広く使用されてきました。

 しかし、アスベストの繊維は、細く、軽く、丈夫で、吸い込むと、長い潜伏期間を経た後、石綿肺、肺がん、悪性中皮腫(ちゅうひしゅ)などを引き起こすことがあります。

 アスベストは、蛇紋岩(じゃもんがん)系のクリソタイル(白石綿)、角閃石(かくせんせき)系のアモサイト(茶石綿)、クロシドライト(青石綿)、アンソフィライト(直閃石綿)、アクチノライト(緑閃石綿)、トレモライト(透角閃石綿)の6種類があります。

 このうち、日本国内での使用量が最も多かったのはクリソタイルで約9割を占めていると言われています。

 しかし、クリソタイルを主に原料として使用していたアスベスト製品製造工場は現在、すべて廃止されています。

 今後はクリソタイル以外のアスベストも含め、これらが使用されている建築物等の解体現場などがアスベストの主な発生源となることが予想されます。

 京都市においては環境省が策定したアスベスト濃度の測定方法の技術的指針である「アスベストモニタリングマニュアル(第4.0版)」に基づき、光学顕微鏡法により一般環境大気中のアスベストの調査を毎年度2地点(市役所(*1)、衛生環境研究所((*2)(*3))において実施しています。)

(*1)市役所は平成28年度から庁舎整備工事実施中の期間、一般環境大気中のアスベスト調査を欠測としています。

(*2)衛生環境研究所の中京区(壬生)から伏見区への移設工事に伴い、令和元年度~令和3年度は伏見区総合庁舎で調査を実施しました。

(*3)令和4年度より、伏見区移設後の衛生環境研究所で調査を実施しています。

市役所の屋上で採取

 京都市役所の屋上で採取


伏見区総合庁舎屋上で採取

伏見区総合庁舎屋上で採取

 結果は以下のグラフのとおり、平成2年度以降、1本/リットル未満が保たれています。

 一般環境大気中アスベスト濃度の環境基準はありませんが、大気汚染防止法に基づく「特定粉じん発生施設」(アスベストを原材料とする製造工場、アスベストを含む建築資材の加工施設等)の敷地境界基準(10本/リットル)と比べると、十分に低く、また、WHO(世界保健機関)の環境保健クライテリア(*2)の「世界の都市部の一般環境中の石綿濃度は1本~10本/リットル程度でありこの程度であれば、健康リスクは検出できないほど低い」との記述と比較しても十分低い値です。

(*2)環境保健クライテリア:世界の専門家による調査会員が化学物質の種類ごとに、人の健康に及ぶ影響を総合的に評価し、公表した評価書


          一般環境大気中アスベスト濃度の経年変化(グラフ)

一般環境大気中アスベスト濃度の経年変化表

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