やましなを歩く奈良街道1小山
ページ番号11977
2007年11月7日
白石神社の巨岩
音羽山
追分を起点とする奈良街道は、音羽山を左に見て、山科盆地の東部を南下する。周辺には多くの史跡が知られているが、「音羽山」「音羽川」「音羽の滝」は歌枕として著名で、多くの歌に詠まれ、親しまれてきた。
逢坂の 関の行き来に 色変わる
音羽の山の 秋のもみぢ葉
後鳥羽院
白石神社
緩い下り坂となる街道には、所々に土塀のある古い民家が見られる。
名神高速道路手前の「牛尾山道」道標から、奈良街道と離れて、小山に向かう。
昔の仕事と暮らしの道具等を展示している「京の田舎民具資料館」からしばらく進むと、左方に白石神社が望まれる。境内には前方高さ約4メートル、長さ9メートル程の白石巨岩があり、伊弉(いざなぎ)・伊弉那美命(いざなみのみこと)を祭る。巨岩をご神体とする神社で、古代の信仰の姿をよくとどめている。名所図会には社殿の横に巨岩が描かれている。
神社西の民家裏には、蓮如の孫、円如(1521年没)の墓がある。円如は蓮如が門徒に与えた手紙を「御文章」(御文)として編纂した。
神社の前から音羽川に沿い、蛙岩、音羽滝、大蛇塚等を見ながら牛尾観音に至る山道はハイキングコースとしてよく知られている。
白石明神 捨遺都名所図会(1787年)
山の神
白石神社近くの三叉路から、曲がりくねった道を西北に向かう。かつては数基の水車が回っていた。
名神高速道路近く、音羽川堤の松の木に、藁製の大蛇が吊り下げられている。毎年2月9日、「にのこう」といわれる山の神を祭る行事が行われ、新しく作られた大蛇が吊り下げられる。京都市無形民俗文化財(登録)。
音羽水路紀功碑
前記の「牛尾山道」道標からさらに進んでいくと、奈良街道は音羽病院の前に出る。病院の裏には、音羽水路「紀功碑」(明治41年建立)がある。農業用水不足に対処するため疏水の水を利用、水路の開通に尽力した人々の功績を称える碑で、水路はその近くを通っている。街道は病院前を東南に進み、国道1号線を越える。
関連コンテンツ
やましなを歩く もくじ
お問い合わせ先
京都市 山科区役所地域力推進室総務・防災担当
電話:庶務担当:(1)075-592-3065 地域防災担当:(2) 075-592-3066 調査担当:(3)~(4) 075-592-3066 企画担当:(5)~(6) 075-592-3066
ファックス:075-502-8881