やましなを歩く東海道7四宮~追分
ページ番号11961
2007年11月7日
飛脚マーク
飛脚遺跡
江戸時代、東海道を往来した飛脚は徳林庵境内で休憩した。地蔵堂前の茶所には、飛脚が寄進した茶釜や文化10年(1813年)の銘のある竈(かまど)があり、茶釜には「京都三度宰領中」、竈には「京順番定飛脚問屋中同宰領中」や、「江戸定飛脚問屋(じょうびきゃくとんや)嶋屋佐右衛門 京屋弥兵衛」の名が刻まれている。
また、牛や馬が水をのんだ場所の井筒にも、飛脚共通のマーク「」や「京都大坂名古屋金澤奥州上州宰領中」の文字があり、江戸時代の街道の歴史を読みとることができる。
小関越道標
地蔵堂から少し東、小川が街道を横切る所が大津市との境界となっている。ここから緩い坂となるが、少し進むと北側に常夜灯と大きい道標が見える。「三井寺観音道」「小関越」「定飛脚問屋 京都江戸大阪 (商標)三店」等とある。高さ約2.5メートルで、文政5年(1822年)建立。
小関越はここから東北に向かい、西近江へ出る道で、また三井寺から今熊野観音への巡礼道でもあった。
追分
街道は国道一号線で遮られている。
陸橋を越えると、落ちついた民家が並ぶ街道に入る。石垣や軒下には、車の運行を容易にするために敷かれていた「車石」が目につくが、年々少なくなっているようだ。
「旧藤尾小学校跡」碑や「閑栖寺」の前を通り、ゆるい坂道を登りきったところが東海道と奈良街道の分岐点「追分」。
『伊勢参宮名所図会』(下図)には、「此所東国より来る人宇治ふし見への別れ道也。故に追分といふ」「札場の傍らに柳緑花紅の標石あり」と記され、算盤・大津絵等を売る店、巡礼、駕籠等、にぎやかな街道風景が描かれている。
道標には「みきハ京みち」「ひだりハふしミみち」「柳緑花紅」とあり、昭和29年再建の3代目。横には大津市と京都市の境界を示す標示板がある。
大津追分 伊勢参宮名所図会(1797年)
現在の追分(図会右方,高礼場のあたり)
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