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山鉾の魅力細見 -長刀鉾-

ページ番号11773

2013年3月22日

くじ取らずで先頭を進む唯一の稚児が乗る鉾

 

 謡曲「小鍛冶」で有名な三条小鍛冶宗近作の刀を飾っていましたが、現在は模製に替えています。巡行の際、常に先頭を進む鉾で、稚児が鉾に乗り稚児舞を舞うのは、現在、この鉾だけになっています。鉾頭に大長刀を付けるのでこの名前で呼ばれています。破風彫刻、欄縁金具、屋根裏絵画、前掛や胴掛、見送など名品が多いことでも有名な鉾です。

 

長刀鉾の由来は、山鉾の魅力細見・山鉾由来記のページをご覧ください。

 

 

外観前面の写真

天水引は緋羅紗地に白羅紗を切付にして八坂神社の神紋、か紋を表す。前掛は『ペルシア華文緞通』

 

 

外観背面の写真

見送は天保8年(1837)調。中央に宝蓋を冠した四爪の大真向龍を置き、周囲に小龍を配した中国明代の『雲龍文綴錦』

 

 

稚児の写真

稚児は両手の撥で胸の翔鼓を打つ稚児舞を、巡行中再々披露する

内部天井周囲の写真1
内部天井周囲の写真2

内部の天井周囲は28区割にして、赤地錦を貼り、大小の銀鋲(びょう)を打ち黒漆塗細棒をつないで星辰28宿(星座)を表している。星座の意匠が斬新な印象を与える興味深い装飾

長刀の写真

長刀の正面が八坂神社や御所に向かないように南向きに付けられている

全景の写真

長刀の先端まで21.7メートル。棟までで7.6メートルある威風堂々の鉾

鯱の写真

この鉾の屋根だけに鯱(しゃち)が飾られる。お城とは逆に外向きに付いている

蟇股の写真

前部蟇股(かえるまた=破風裏)の彫刻『厭舞(えんぶ)』。悪魔調伏して災消除の舞楽を表す

柱金具の写真

4本の柱を飾る柱金具、唐松。天保5年(1834)作の見事な厚彫の飾金具

見送裾房金具の写真1

見送裾房金具、『鉄線花と虫尽し』。天保7年(1836)山城屋彦兵衛作

見送裾房金具の写真2

円形に意匠した鉄線の小枝に蝉や胡蝶などを配した見送裾房金具の秀作

天井軒裏絵の写真1

天井軒裏(前)を飾る『金地彩色飛鶴図』四条派の祖、松村呉春の弟、松村景文作

天井軒裏絵の写真2

花鳥写生画の名人といわれた松村景文が描いた天井軒裏(後)絵『金地彩色孔雀図』

天井軒裏絵の写真3

文政12年(1829)松村景文筆、『金地彩色群鳥図』。四方すべて軒裏絵の名品

胴掛の写真

胴掛は中国緞通の『玉取獅子』。中国の吉祥模様をユーモラスに織り表している

お問い合わせ先

京都市 下京区役所地域力推進室企画担当

電話:075-371-7164

ファックス:075-351-4439