聖徳太子を祀る山です。他の山と違い真木に杉を用いており、そこに厨子に入った如意輪観音像を懸けています。前掛は緋羅紗地に中国泰代の阿房宮の刺繍を施したものです。見送は中国清代の婦人官服を使用して作られたものです。特に、地の部分がすべて金糸で刺繍されている豪華なインド刺繍の胴掛と巧緻な細工の欄縁金具や角房掛金具は必見の名品です。
太子山の由来は、山鉾の魅力細見・山鉾由来記のページをご覧ください。

御神体は少年時代の聖徳太子で、白装束姿で右手に金箔置の斧、左手には柏扇を持つ。前掛けは『緋羅紗地に阿房宮』の刺繍
太子山
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町家の飾り席風景。浴衣の女性が箸でつまむのは、聖徳太子にちなんで授けられる『知恵のお守り』と『杉守り』

角房掛金具は、荒波厚肉彫の座金物に羽ばたく飛龍の丸彫をあしらった豪快な作りのものである
太子山
角房掛金具の拡大写真(ファイル名:p14-b2.jpg サイズ:30.01 キロバイト)
御供車の新旧。

昔は中に茶道具を入れ、巡行中に茶を点てたりした。

現在は中に椅子や粽などを入れる

飾り席の太子像。手前にある『如意輪観音像』は太子が念持仏にしたといわれるもので、真杉に憩けられる

見送は、上部に大きく玉を抱く真向きの五爪龍1頭を、下部に向かい合う2頭の龍を配した官服を裁断したもの

欄緑金具には時計草の厚肉彫渡金金物が用いられている。時計草をモチーフにした江戸時代の工芸金物は珍しい

胴掛の『金地孔雀唐草文インド刺繍』は目もくらむ美しさ。水引は組紐の七宝編みで、胴掛を透かして見せる

安永4年(1775)に京都で製作された前掛の『阿房宮図』は、緋羅紗地に刺繍で表現。宮殿の下に、4頭立ての馬車に乗る始皇帝がいる


見送上の飾金具は雲に動物を配した厚肉彫のもの。右側に烏、左側に兔を飾って見送を引き立てる