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第3回「京都市道徳教育振興市民会議」概要

ページ番号6454

2008年2月12日

日  時 平成13年12月13日(木) 10:00~12:00

場  所 京都市大学のまち交流センター キャンパスプラザ京都 第1会議室

出席者

【委 員】
牛尾 誠三   京都市立中学校道徳研究会会長・滋野中学校長
小鴨 梨辺華  能楽金剛流師範
(リベッカ・ティール)
小野山正彦   京都新聞社論説委員長
梶 寿美子   市民公募委員
河合 隼雄   京都市教育委員会専門委員・京都大学名誉教授
小寺 正一   京都教育大学副学長
高田 道弘   市民公募委員
中井 隆栄   (社)京都青年会議所副理事長
中野 悦子   平成12年度京都市中学校PTA連絡協議会副会長
橋本三千代   市民公募委員
藤本奈々子   平成12年度京都市小学校PTA連絡協議会副会長
正木 隆之   人づくり21世紀委員会副幹事長
          (財)京都ユースホステル協会事務局長

 

【専門員】
村田 喬子   京都市立永松記念教育センター研究課主任研究員

 

【教育委員会事務局】
谷口賢司教育企画監,生田義久指導部担当部長,向井宣生学校指導課長 


1 報告
  教育委員会事務局の山田修指導主事・佐藤卓也指導主事から,「京都市における道徳 教育の現状」についての報告が行われた。

2 報告を受けての感想

○ 道徳教育の子どもの反応はどうか。

○ 今報告した新しい取組の反応はいい。生徒自身が話す機会を作るとよく話す。資料の提示の仕方でも反応は異なる。

○ 躾といった必要最低限のことなど日常で解決する問題は日常で行い,「道徳の時間」では,より専門的でその時間でしかできない内容を扱うべきだ。

○ 「道徳の時間の中で内容項目を絞り込むことが重要」という意見があったが,その絞り込むのが内容なのか,狙いなのか。今の道徳の授業の中では,狙いの中で絞り込む形になっている。例えば,「挨拶をきちっとする。」という行為よりも「なぜその行為が重要か。」という価値を自覚してもらう形になっている。その価値への理解が深まれば実戦力となって跳ね返ってくるのだが。ただ,なかなかうまくいっていないのが現状なので,中学では実践を交えた教育を行っているのではないか。これから,道徳の授業を見る場合に,どれだけ具体的な教育を行っているかという観点だけではなく,どれだけ価値を深める教育を行っているかという観点でも見てほしい。

○ 授業をより効率的にするために,青年会議所での親子の取組を参考にしてほしい。小学校を対象に取組を限定すると必ず親が一緒にきた。一緒に親にも事業に参加してもらうと子どもとともに親も学習できて一石二鳥の反応だった。「授業参観」の時に,親子で一緒に学習を行えば,家庭教育と学校教育を一緒に行えて効果が上がるのではないか。

○ 道徳の授業参観の中でも,子どもだけでなく大人も一緒に参加して,自殺した子どもの手記をもとに自殺に賛成する側と反対する側に別れて意見を述べ合う取組を行った。子ども達は,自殺しても仕方が無いという意見に流れたが,親の意見を聞く中で命の大切さに気付く。保護者参画型の授業はいいと感じた。

○ 逆に,子どもの一言が親を変えることもある。

○ 保護者も共に授業を受けるべきだと言っていたが,保護者だけでなく保護者以外の地域の親を巻き込んでやってもらいたい。今は,入る余地が無い。

○ 指導の面が一つ,授業参観等の案内を送るというのが一つの二つの側面があるが,まだ学校で検討中だ。案内をすでに配布している学校もあり,いくつかの授業ではオープンになっている。ただ,安全上いくつかの問題があってできていない。

○ 安全上の問題がどうしてもある。名前を確かめるなどルールを整理した上でないと難しい。

3意見交換-道徳アンケート調査の実施について-
 -向井課長より「アンケート予備調査の結果報告」が行われた。-

 

○ 昭和29年生れで鉄腕アトムの世代の私としては,「正義感や社会貢献」が低いことに驚いた。

○ わざと,漠然とした質問をしている影響もあって,正義感が低くなるのではないか。

○ 「仕事・お手伝い」についても,今の子ども達は少なくなっている。自分達の世では,家の手伝いを当たり前にしていたので驚いた。

○ やはり子どもを大事にしすぎである。勉強を大事にしすぎて手伝いをさせていない家庭が多い。

○ 子どもを使うと,より手のかかることが多いので,子どもに頼まない親が増えているが,それでも子どもにさせて勉強させるべきだ。そういう親の自覚が必要だ。

○障害者についても,手伝うことが当たり前となってるが,たとえ時間がかかっても私たち一人でやらせてほしい。

○ 1歳前後の子どもが箸を使ってものを食べる際に,汚れても待てる親と待てずに手助けをする親がいて,家庭教育の差が出るのを感じた。

○ 私の家では,舅と姑の面倒を見なければならなかった。その時期には,子どもが小学生でも家事を頼まなければならなかったが,そういった親が忙しい状況で頼むと,子どもが食事を作ってくれるなどきちんと手伝ってくれた。

○ いくら世の中が豊かになっても,子どもに役割を与えることが大事である。役割の意味を説明して,補助的でなく全部任せるとちゃんとできるのではないか。

○ 子どもが小さい時には時間を作れ,まだ手伝いを頼めるが,子どもが大きくなってくると,塾やクラブで非常に忙しくなり,家にいる時間が少ない。その中で子どもに手伝いをさせるのは時間的に難しいし,させていない。ただ,外に出た時にこうして欲しいという気持ちだけを伝えている。

○ 躾をするにもしやすい年代があると思う。このアンケートでも,小学校は同じ回答が目に付いた。教育の成果ではあるが,すりこみがしやすい時期だということだ。

○ 躾をどの時期にどのくらいすればいいのかが大事なことだ。ただ,躾の基盤にあるのは,人間関係だ。

○ 予備調査を見て,自分なりにだぶるなという意見だが,もっと対象を広げたら同じ答になったかどうか疑問だ。小・中学生で身の回りの他人を大事にすることが,そして高校・大学生で自立心が一番になっていて安心した。ただ,アンケートの回答が漠然としているので,本アンケートではもっと細分化したり,対象を広げて考えたい。

○ アンケートは「読み方」が大事だ。今回,興味が少ないからといって,設問を持たないというのもおかしい。例えば最近は,自己中心的で回答は少ないが,「仕事」も大事なことだ。予備調査では回答は少ないが,大事な問題をどう設問にしていくかが本アンケートにむけて大事だ。
 予備調査の結果だけでは最後の提言にまとめるのは無理である。もっと他の視点も持つべきである。

○ 本アンケートでは予備調査にあがらなかった項目を提示することが大事だ。例えば,「性」に関する回答が出なかったが,大事なことであるし,本アンケートでは考えねばならない。「心のノート」の会議の中でも議論になったが,結局ほとんど出せなかった。設問の出し方が非常に難しい。

○ 欧米では,麻薬・性・学校の暴力・いじめの問題が出てくる。

○ 欧米では,躾をするのに家庭と地域に境界がある。日本では,全て学校任せになっており,それが問題である。最近は,小学生に入るまでに全く家庭教育がなく入ってくる子どもが多い。

4 その他今後の活動内容等 

 今日の報告・意見交換をもとにして,ワーキンググループで原案を考えることとなった。
 また,次回会議を2月14日(木)に開催することとなった。

 

 

 

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