山と名付けられていますが、鉾と同様に車を付けた曳山です。室町末期に曳山に改造されたもので、その名残りとして、鉾頭の替わりに松を立てています。また、屋根に御神体を乗せる珍しい山としても知られています。屋根裏には今尾景年の晩年の力作絵画が、前後軒裏は景年の意思を受け継ぎ弟子の中島華鳳が描き上げた、師弟の絵の競演が楽しめる山でもあります。
岩戸山の由来は、山鉾の魅力細見・山鉾由来記のページをご覧ください。

前掛は中国で吉祥文とされる『唐獅子玉取文様』の中国緞通。天水引は『緋羅紗地鳳凰丸刺繍』、下水引は『金地鳳凰瑞華彩雲岩波文綴錦』。いずれも明治
岩戸山
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胴掛と後掛は『段地十字花章緞通』。18世紀初頭にインドで製作されたもの。元文5年購入

染織作家、皆川泰蔵作の見送『ヴェネチア』。ロウ染の特徴を生かして表現された、昭和54年作の清涼感漂う見送

大屋根にまたがる伊弉諾尊(いざなぎのみこと)。大胆な発想で誕生した、岩戸山のシンボル
岩戸山
伊弉諾尊像の拡大写真(ファイル名:p07-b2.jpg サイズ:30.75 キロバイト)

岩戸山の御神体、右から手力男命、天照大神、伊弉諾尊が祀られた宵山飾り。岩戸山はその名が示すように、天照大神の日本神話を趣向にした山である

両側屋根裏は、今尾景年73歳の作。金箔地に菊、木蓮、芍薬などを流麗な筆致で描いた『極彩色四季草花図』

軒裏絵は中島華鳳筆『鶴鴒図』。日本書記の国生みの話に因んだ絵柄。破風奥は金色の雲を背景にした山村光月作の彩色彫刻

明治の日本画壇で花鳥画を得意とした今尾景年(1845-1924)の真髄を見せる屋根裏の草花図。必見の名作である

近年復元された見送『日月龍百人唐子遊文綴錦』。少し小型だが、生き生きとした愛らしい図柄が印象的な見送