江戸中期を代表する画家、円山応挙やその流れをくむ四条派の下絵による水引により、その画風が堪能できる鉾です。同時に16世紀ベルギーで製作され、重要文化財の指定を受けた飾毛綴(かざりけつづれ)の秀作見送もあり、和洋の美の出会いが楽しめる鉾といえます。また、幕末の人形ならではの大人びた風貌に鶏を飾った天冠を戴く稚児人形も必見です。
鶏鉾の由来は、山鉾の魅力細見・山鉾由来記のページをご覧ください。

航海の神である守護神にちなみ、近年製織された新感覚の『蓬莱山』前掛
鶏鉾
前掛の拡大写真(ファイル名:p03-b1.jpg サイズ:42.39 キロバイト)

文化12年(1815)に購入されたといわれる重要文化の見送。トロイ戦争でトロイの王子ヘクトルが妻子と別れを告げる場面を表現した壁掛の左半分
鶏鉾
見送の拡大写真(ファイル名:p03-b2.jpg サイズ:42.11 キロバイト)

幕末の人形らしく大人びた顔立ちで歯を見せている。町会所飾りの時から雄鶏を中心に置いた、華麗な天冠を付けている

文久3年(1863)山口源ノ光好作と伝えられる稚児人形。なぜか名は不明。欄縁は雲鶴模様厚肉彫の優美な金具

四条派の祖、松村呉春下絵の金地綴錦『唐宮廷楼閣人物図』の下水引。綴による精密な描写が圧巻

文政8年作の『瑞雲、日輪と麒麟図』綴錦。四条派画家、下河辺玉鉉下絵の明快で華麗な天水引である

二番下水引『春秋蝶図』。呉春の弟で花鳥画を得意とした松村景文の下絵で、蝶50余を刺繍で表現

赤地が2番水引、紺地に白の木瓜取りが3番水引。3番水引は『生花図』綴錦で円山応挙下絵との伝

鉾の守護神、住吉明神にちなんだ清水寺の重要文化財の絵馬『朱印船』を織り表した綴錦の昭和55年新調の胴掛