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京都市南区

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基本計画 --- 4つの重点プロジェクト4-1

ページ番号10824

2008年2月26日

4 区民のシンボルゾーンづくりと地域交通体系の再編成

 

基本的な視点と方向

 

 南区には、昭和のはじめごろから戦後の高度成長期を通じて、工場や流通施設用地への需要が集中し、それに呼応して、桂川左岸における土地区画整理事業や幹線道路などの基盤整備が進められました。その結果、JR京都駅から南西方向に向けて放射状に急速な市街化が進みましたが、まちづくりの明確なビジョンがない中で、土地区画整理事業により画一的に拡大していったために、「まちの顔」となる中心的な核が形成されませんでした。また、歴史的なまとまりを維持してきた複数の集落とそれらの周辺の市街地という地域構成になっています。

 このため、まず第一に、「南区民」全体やそれぞれの学区相互が交流し、一体感を醸成できる「洛南」の中心核となるような、新しいシンボルゾーンの整備が強く求められます。

 第二に、幹線道路の整備が進んで いるものの、大量の自動車の通過交通がこの地域に集中することになり、大気汚染や騒音、交通事故の悩みが深刻になっています。また、鉄道は区内の西側及び北側の区域界付近と東部に偏っているため、駅から離れた地域や公共交通サービスが不便な地域が区内の広範囲に広がっています。

 このため、交通公害などの環境対策を強化するとともに、安心して移動できる交通安全対策に取り組む必要があります。さらに、区民の日常生活の利便性を向上させること、特に区役所や地域の主だった公的な施設の利用を容易にするためには、各地域とシンボルゾーンを結ぶきめ細かい交通サービス、例えば歩行者ルート、自転車道、コミュニティバスサービスなど、誰もが利用しやすい暮らしの交通ネットワークを整備する必要があります。

 

(1)区民が集うシンボルゾーン

 

 【計画の考え方】

 区役所をはじめ、区民の交流拠点や各種の公的な施設がまとまりをもって立地し、「南区の顔」となるような中心核=シンボルゾーンの整備を進めます。

 整備にあたっては、いずれ老朽化が進行する区役所の建替え時期を早め、区民交流や区民防災の拠点となる機能を含む様々な機能や、交通アクセス、用地選定の可能性など様々な条件を検討しながら、区民や各種団体の意見やアイデアをできるだけ取り入れ、区民が楽しんで利用できるものにします。特に、これからの時代を担う、若い世代の意見も十分に反映していきます。

 

 

*計画の内容

● 「南区の顔」となるシンボルゾーンとしては、区役所、シンボル広場・庭園、体育施設、ボランティアや文化活動の拠点としての国際交流を含む区民ふれあいセンターなど、区民の交流拠点ゾーンの整備を目指します。

● さしあたり、区役所からヘルスピア21、京都テルサ、殿田近隣公園、鉄道駅を結ぶ歩行者ルートを整備します。

● シンボルゾーンの整備に向けて、「南区シンボルゾーン部会」(仮称)を立ち上げて検討を始めます。

 

シンボルゾーンのイメージ

シンボルゾーンのイメージ

シンボルゾーンのイメージ(広域)
コミュニティバス

コミュニティバス

(2)地域と共生する総合的な交通システムづくり

 

【計画の考え方】

 年寄りや障害のあるひとを含め、すべての区民と南区を訪れるひとが利用しやすい地域交通システムの実現を目指します。そのため、シンボルゾーンを核として、主要な鉄道駅や住宅地域をつなぐ、新しい地域交通システムを検討します。特に、地域ごとの交通利便性の格差を減らすためには、公共交通サービスを強化すべき地域をネットワークする循環路線を検討します。また、区内の歩行者や自転車ルート、鳥羽処理場と鴨川、桂川などの合流地域一帯の水と緑のふれあいゾーンの整備にあわせたルートとも整合のとれる生活交通ネットワークの実現を目指します。

 

*計画の内容

● シンボルゾーンを核として、主要な鉄道駅や住宅地域をつなぎ、住民、通勤通学者の利便性を高める新しい地域交通システムとして、例えば区民サイクルネットワークや、循環型のバス路線の設置、将来的には新しい高性能の路面電車=LRTなどの導入について、区民や交通事業者、立地企業などによる協議会を設けて検討を進めます。

● 京都市環境管理計画、京都市自動車公害防止計画に照らして、大気汚染や騒音が慢性的に環境基準を達成できていない状態を解消します。また、大型車の大量通行から発生するSPM(浮遊粒子状物質)による大気汚染についても影響調査と対策の検討を進めます。

● これらの原因となる、大量の自動車の通過交通を抑制したり、適切に配分するために、もっとも影響を被っている南区について、まず、環境に配慮したTDM(交通需要調整)を検討します。さらに、今後の道路建設についても、TDMの見地及び土地利用、都市計画、コミュニティ形成、新たな汚染物質等の影響などを含めたアセスメントができるように検討し、区民の生活と交通とが共存できる状態を目指します。

 

LRTのイメージ

LRTイメージ図


「TDM」とは、交通需要マネージメントのこと。時間別や地域別の交通特性に応じた交通規制などの対策をとり、交通全体の誘導を行うこと。

 「TDM」とは、交通需要マネージメントのこと。時間別や地域別の交通特性に応じた交通規制などの対策をとり、交通全体の誘導を行うこと。

 


「区民サイクルネットワーク」は、区内の公園、河川、公共公益施設などと鉄道駅を自転車道でつなぎ、それぞれの拠点に自転車駐車場や休憩所などの拠点を設け、また、レンタサイクルなどの仕組みとあわせて、サイクリングや公共共益施設への自転車でのアクセスを容易にするなど、自転車が利用しやすいように整備されたネットワークをイメージしたものです。

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お問い合わせ先

京都市 南区役所地域力推進室企画担当

電話:075-681-3417

ファックス:075-671-9653