第5章 数値目標(第1期京都市障害福祉計画)
ページ番号51416
2021年5月25日
数値目標の設定
障害者自立支援法の施行に伴い,市町村は,国の定める基本指針に即して,障害福祉サービス,相談支援及び地域生活支援事業の提供体制の確保に関する計画(市町村障害福祉計画)を定めることとされました。
このため,本市では,平成19年3月に,「第1期京都市障害福祉計画」を策定し,障害のある市民の地域生活や一般就労への移行に関して,現行の福祉施設が新たなサービス体系への移行を完了する平成23年度末に向けた数値目標を設定するとともに,平成18年度から平成20年度までのサービス量等の必要量の見込みとその確保のための方策を定めました。
同計画については,障害福祉サービス等に関する京都市障害者施策推進プランの実施計画として位置付けたものであり,その後継プランである「支えあうまち・京(みやこ)のほほえみプラン」における数値目標とします。
○ 第1期障害福祉計画(抄)
1 平成23年度の数値目標の設定
障害のある市民の自立支援の観点から,地域生活移行や就労支援といった新たな課題に対応するため,現行の福祉施設が新しいサービス体系への移行を完了する平成23年度を目標年度として,次に掲げる事項について,それぞれの数値目標を設定する。
なお,これらの実施に当たっては,本人やご家族のご希望などを十分に考慮する。
項目 | 数値 | 備考 |
---|---|---|
現在の施設入所者数(A) | 1,236人 | 平成17年10月1日現在 |
平成23年度末の入所者数(B) | 1,171人 | 入所施設の定員減予定数を105人分と見込むが,待機者や新規施設整備等を考慮し,65人分の定員減を見込む。 |
(目標値) | 65人 | |
(目標値) | 130人 | 平成23年度末までに施設からグループホーム等に移行する方の数。現入所者数の10%程度が地域生活に移行することを目指す。 |
項目 | 数値 | 備考 |
---|---|---|
現入院者数 | 3,614人 | 平成16年6月30日現在の市内病院の入院者数 |
退院可能精神障害者数 | 328人 | 京都府調査による受入条件が整えば退院可能な精神障害者数(現在) |
(目標値) | 281人 | 平成23年度末までに減少を目指す数。平成18年度の本市退院促進支援事業対象者数などを基に積算した。 |
項目 | 数値 | 備考 |
---|---|---|
現在の年間一般就労移行者数 | 11人 | 平成17年度中に福祉施設を退所し,一般就労した方の数 |
(目標値) | 50人 | 平成23年度において福祉施設を退所し一般就労する方の数。現在の4倍程度とする。 |
2 各年度における指定障害福祉サービス又は指定相談支援の種類ごとの必要な量の見込み及びその見込量の確保のための方策
(1) 訪問系サービス
ア 必要な量の見込み
最近における利用者の増加と入院中の精神障害のある市民の地域生活への移行を推計し,平成18年度の約1.3倍のサービス利用者を見込み,平成23年度のサービス見込量を設定した。
区分 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 23年度 |
---|---|---|---|---|
居宅介護 | 1,941人分(70,846) | 2,077人分(75,810) | 2,221人分(81,066) | 2,698人分(98,477) |
イ 見込量の確保のための方策
訪問系サービスについては,地域生活への移行を推進する観点から,ニーズに応じたサービス量の確保が必要となるため,新サービス体系に基づく提供体制の今後の進ちょく状況の把握に努める。
また,見込量の確保のため,サービス提供事業者の新規参入を促していく。さらに,身体・知的障害分野に比べて精神障害のある市民を対象とする事業者が少ない状況を踏まえ,本市独自に「精神障害者ホームヘルプ研修会」を開催しホームヘルパーの養成を図るとともに,身体・知的障害のある市民を対象とする事業者等との協議を行い,3障害を対象とする事業者が増加するよう努める。
(2) 日中活動系サービス
ア 必要な量の見込み
日中活動系のサービス利用については,利用者の状況に応じて居住系サービスと組み合わせて必要なサービスを選択することができるようになり,多様なサービスニーズへの対応が必要である。
サービス提供体制については,サービス提供事業者が利用者の意向などを踏まえながら新体系へ移行することになるため,事業者の現在の移行希望を基に必要なサービス提供量を推計した。
区分 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 23年度 |
---|---|---|---|---|
生活介護※ | 413人分 | 803人分 | 1,065人分 | 1,598人分 |
自立訓練(機能訓練)※ |
| 12人分 | 12人分 | 141人分 |
自立訓練(生活訓練)※ | 23人分 | 78人分 | 103人分 | 208人分 |
就労移行支援※ | 45人分 | 161人分 | 244人分 | 387人分 |
就労継続支援(A型)※ |
| 21人分 | 74人分 | 281人分 |
就労継続支援(B型)※ | 161人分 | 633人分 | 1,036人分 | 2,089人分 |
療養介護 | 23人分 | 23人分 | 23人分 | 23人分 |
児童デイサービス | 50人分 | 60人分 | 60人分 | 70人分 |
短期入所 | 559人分 | 587人分 | 617人分 | 714人分 |
※は,旧体系(17年10月)4,540人分⇒新体系4,979人分(地域生活支援事業への移行分も含め439人分増)
イ 見込量の確保のための方
今後,事業者の新体系への移行の状況把握に努め,円滑な移行を支援するとともに,利用期限の定めのある事業もあるため,途切れることなく時機に応じた支援が提供できる支援体制の構築を目指していく。
また,平成19年度から,事業者に対する激変緩和措置として,旧体系施設に対して日払い方式導入により減収となる場合に従前報酬の90%を保障する補助を行うとともに,新体系への移行後,旧体系の平均単価の90%を報酬が下回る場合にその差額を補助する「事業運営円滑化事業」を実施していく。通所サービスを実施する事業者に対しては,利用者の送迎に要する費用を補助する「通所サービス利用促進事業」を創設するなどの措置を実施する。
さらに,市内地域活動支援センター(共同作業所)及び小規模通所授産施設が障害福祉サービスを提供する事業所へ移行する際に事業基準等を満たすために必要となる改修・移転等の経費を補助する「就労支援等新体系移行支援事業」を平成19年度から本市独自に創設し,円滑な移行を支援する。
加えて,小学校5,6年生を対象とした「障害のある児童のサマーステイ事業」,養護学校に在籍する中高生を対象とした「障害のある中高生のタイムケア事業」を平成19年度から実施し,障害のある児童・生徒が放課後等に活動する場の充実を図っていく。
なお,京都府高齢・障害者雇用支援協会や福祉関係団体等で構成する「巣立ちのネットワーク」など,既存の関係機関とも連携しながら,「就労移行支援」事業の円滑な実施を支援していく。
(3) 居住系サービス
ア 必要な量の見込み
平成23年度までの地域生活移行者数(目標値),精神障害のある市民の地域生活への移行及び施設の新体系への移行状況に基づき,サービス量を推計した。
区分 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 23年度 |
---|---|---|---|---|
共同生活援助 | 315 | 362 | 409 | 551 |
施設入所支援 | 27 | 419 | 702 | 1,171 |
旧体系(17年10月)1,537人分⇒新体系1,722人分(入所者数65人分減だが,グループホーム等増で185人分増)
イ 見込量の確保のための方策
今後,地域生活移行の状況を把握し,適切なサービス量を見込んでいくとともに,共同生活援助(グループホーム)・共同生活介護(ケアホーム)の増設のため,経営安定化施策の検討と併せて,市民の皆様に障害福祉に関する関心と理解を一層深めていただくための啓発活動を進める。
平成19年度からは,グループホーム・ケアホームの安定的な運営を確保するため,介護サービスに要する経費や,精神障害のある方の一時的な入院時の支援経費について,本市独自の補助制度を創設する。
また,障害者地域生活支援センターにおいて,平成19年度から居住サポート事業を実施するとともに,居宅介護等の訪問系事業によるソフト面での支援充実を図り,より多様な住居確保の支援を検討していく。
なお,施設入所支援については,今後,事業者の新体系への移行の状況等の把握に努め,円滑な移行を支援していく。
(4) その他のサービス
ア 必要な量の見込み
地域生活移行を推進することにより,相談支援のニーズが高まることが予想されるため,サービス利用対象者の状況等の把握に努め,適切なサービス量を見込んでいく。
区分 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 23年度 |
---|---|---|---|---|
相談支援 | 319 | 358 | 399 | 528 |
イ 見込量の確保のための方策
相談支援事業の効果的な実施を図るため,今後,地域自立支援協議会を設置し,関係機関による連携強化の推進などについて協議を進めていく。
相談支援については,とりわけ退院された精神障害のある市民の地域生活の定着のために重要な役割を担っており,精神科病院等と十分に連携しながら,障害者地域生活支援センターを中心に取り組んでいく。
平成19年度には,身体,知的,精神の3障害に対応する障害者地域生活支援センターを2箇所増設する。
なお,障害者ケアマネジメントの実施については,個々のサービス利用対象者の生活の質の向上を図るほか,地域における必要なサービスの種類や量を明らかにする効果も期待される。
3 地域生活支援事業の実施に関する事項
各年度における事業の種類ごとの量の見込み,実施に関する考え方等について,下記のとおり定める。
事業名 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 23年度 | 事業内容,実施の考え方,見込量確保の方策等 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
箇所数 | 利用者数 | 箇所数 | 利用者数 | 箇所数 | 利用者数 | 箇所数 | 利用者数 | ||
(1)相談支援事業 |
|
|
|
|
| ||||
(1.1) 障害者相談支援事業 | 13箇所 |
| 15箇所 |
| 15箇所 |
| 15箇所 |
| 障害者地域生活支援センターを設置し,相談,福祉サービス利用の援助,ケアプラン作成,関係機関のネットワーク作り等を行う。 |
(1.2) 市町村相談支援機能強化事業 | 5箇所 |
| 5箇所 |
| 5箇所 |
| 5箇所 | 障害者地域生活支援センターのうち5箇所に精神保健福祉士等の専門職を配置する。 | |
(1.3) 住宅入居等支援事業 | ― |
| 15箇所 |
| 15箇所 |
| 15箇所 |
| 一般住宅入居希望者に,必要な調整等の支援を行う。 |
(1.4) 成年後見制度利用支援事業 | ― |
| 15箇所 |
| 15箇所 |
| 15箇所 | 普及啓発等を行う。なお,市長申立ては本市が直接行う。 | |
(2)コミュニケーション支援事業 |
| 12,295件 |
| 12,755件 |
| 13,215件 |
| 14,595件 | 手話通訳者・要約筆記者の派遣,手話通訳者の設置等を行う。 |
(3)日常生活用具給付等事業 |
|
|
| 重度障害児者に日常生活用具の給付・貸与を行う。 | |||||
(3.1) 介護・訓練支援用具 | 119件 | 120件 | 121件 | 124件 | 身体介護を支援する用具等 | ||||
(3.2) 自立生活支援用具 | 1,280件 | 1,318件 | 1,358件 | 1,484件 | 入浴,食事,移動等の自立生活を支援する用具 | ||||
(3.3) 在宅療養等支援用具 | 467件 | 518件 | 575件 | 786件 | 在宅療養等を支援する用具 | ||||
(3.4) 情報・意思疎通支援用具 | 823件 | 946件 | 1,088件 | 1,655件 | 情報収集・伝達,意思疎通を支援する用具 | ||||
(3.5) 排泄管理支援用具 | 28,255件 | 28,255件 | 28,255件 | 28,255件 | ストマ装具等の排泄管理を支援する用具 | ||||
(3.6) 居宅生活動作補助用具(住宅改修費) | 69件 | 78件 | 88件 | 127件 | 居宅生活動作等を円滑にするための住宅改修 | ||||
(4)移動支援事業 | 113箇所 | 2,913人 | 125箇所 | 3,249人 | 137箇所 | 3,585人 | 173箇所 | 4,593人 | 個別支援を基本として,社会参加,余暇活動のための外出支援を行う。 |
| 34,082時間 |
| 40,558時間 |
| 47,034時間 |
| 66,462時間 | 延べ利用見込時間数 | |
(5)地域活動支援センター | |||||||||
基礎的事業 | 66箇所 | 1,643人 | 53箇所 | 1,343人 | 46箇所 | 1,190人 | 20箇所 | 765人 | 全て機能強化型として設置し,Ⅲ型は自立支援給付への移行を支援する。 |
機能強化型Ⅰ型 | 5箇所 | 490人 | 5箇所 | 490人 | 5箇所 | 490人 | 5箇所 | 490人 | 精神保健福祉士等の専門職を配置し,関係機関との連携強化等を図る(障害者相談支援事業再掲)。 |
機能強化型Ⅱ型 | 3箇所 | 75人 | 3箇所 | 75人 | 5箇所 | 125人 | 5箇所 | 125人 | 従前のデイサービスと同様の事業内容で実施する。 |
機能強化型Ⅲ型 | 58箇所 | 1,078人 | 45箇所 | 778人 | 36箇所 | 575人 | 10箇所 | 150人 | 従前の共同作業所と同様の事業内容で実施する。自立支援給付への移行を支援していく。 |
(6)発達障害者支援センター運営事業 | 1箇所 | 2,700人 | 1箇所 | 2,700人 | 1箇所 | 2,700人 | 1箇所 | 2,700人 | 関係機関と連携しながら,発達障害者への支援を強化していく。 |
【参考1】
日中活動系の推計結果(概要)
1. 平成17年10月
- 旧体系 4,540人分
- 法定施設 2,981人分
- デイサービス 483人分
- 作業所 1,076人分
合計 4,540人分
(参考)施設数
- 法定施設 195施設
- デイサービス 24施設
- 作業所 59施設
2. 平成18年度
- 新体系(日中活動系)642人分
- 生活介護 413人分
- 生活訓練 23人分
- 就労移行 45人分
- 就労B型 161人分
新体系(地域生活支援事業) 1,153人分
旧体系(法定施設)2,828人分
合計 4,623人分
3. 平成19年度
新体系(日中活動系)1,708人分
生活介護 803人分
機能訓練 12人分
生活訓練 78人分
就労移行 161人分
就労A型 21人分
就労B型 633人分
新体系(地域生活支援事業) 853人分
旧体系(法定施設)2,123人分
合計 4,684人分
4. 平成20年度
新体系(日中活動系)2,534人分
生活介護 1,065人分
機能訓練 12人分
生活訓練 103人分
就労移行 244人分
就労A型 74人分
就労B型 1,036人分
新体系(地域生活支援事業) 700人分
旧体系(法定施設) 1,619人分
合計 4,853人分
5. 平成23年度
新体系(日中活動系)4,704人分
生活介護 1,598人分
機能訓練 141人分
生活訓練 208人分
就労移行 387人分
就労A型 281人分
就労B型 2,089人分
新体系(地域生活支援事業) 275人分
合計 4,979人分
- 退院可能精神障害者の約4割,総合養護学校卒業生などを見込み,17年10月と比べ439人分増
- 一般就労へ移行 年間50人
【参考2】
居住系の推計結果(概要)
1. 平成17年10月
- 旧体系 1,537人分
- グループホーム 301人分
- 施設入所 1,236人分
合計 1,537人分
(参考)施設数
グループホーム 82施設
施設入所110施設
2. 平成18年度
新体系(グループホーム・ケアホーム) 315人分
新体系(施設入所支援)27人分
旧体系(施設入所)1,209人分
合計 1,551人分
(参考)施設数
新体系(グループホーム・ケアホーム) 85施設
新体系(施設入所支援) 3施設
旧体系(施設入所)107施設
3. 平成19年度
新体系(グループホーム・ケアホーム) 362人分
新体系(施設入所支援) 419人分
旧体系(施設入所) 810人分
合計 1,591人分
(参考)施設数
- 新体系(グループホーム・ケアホーム) 93施設
- 新体系(施設入所支援) 18施設
- 旧体系(施設入所) 93施設
4. 平成20年度
- 新体系(グループホーム・ケアホーム) 409人分
- 新体系(施設入所支援) 702人分
旧体系(施設入所)520人分
合計 1,631人分
(参考)施設数
- 新体系(グループホーム・ケアホーム)101施設
- 新体系(施設入所支援) 28施設
- 旧体系(施設入所) 83施設
5. 平成23年度
- 新体系(グループホーム・ケアホーム) 551人分
新体系(施設入所支援) 1,171人分
合計 1,722人分
(参考)施設数
- 新体系(グループホーム・ケアホーム)125施設
- 新体系(施設入所支援)110施設
- 退院可能精神障害者の約3割,施設入所から地域生活への移行者などを見込み,17年10月と比べ185人分増(施設入所の旧体系と新体系では▲65人)
- 130人が地域生活へ移行
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