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第2回 御池沿道関係者協議会・景観形成部会の記録

ページ番号4707

2010年11月22日

 

日時:平成15年7月2日(水)午前10時~正午
場所:葆光ビル 7階ホール
出席者:
  宮崎 健次 (城巽学区自治連合会)
  香川 史郎 (城巽学区自治連合会)
  谷岡 英治 (龍池学区自治連合会)
  澤野 輝彦 (龍池学区自治連合会)
  作屋 栄次郎(初音学区自治連合会)
  藤野 英雄 (柳池学区自治連合会)
  山本 日大 (柳池学区自治連合会)
  松本 泰治 (銅駝学区自治連合会)
  市古 和弘 (柳池学区自治連合会)
  竹田 征史 (㈲竹田卯三郎商店)
  伊藤 公一 (㈱伊と幸代表取締役社長)
  小玉 正美 (ニチコン㈱代表取締役社長:武田委員代理)
  吉田 忠嗣 (吉忠㈱代表取締役社長)
  西村 勝  (柊家㈱取締役社長)
  平井 義久 (京都商工会議所地域開発都市整備委員会委員長)
 ◎宗田 好史 (京都府立大学助教授)
 ○若林 靖永 (京都大学大学院教授)
   (以上17名,委員名簿順,敬称略)

◎=座長
○=座長代理

 

1.開会挨拶

2.座長挨拶

3.配布資料確認

4.意見交換

 

<座長> 
○ 本日は,御池通の目標像と建築物の規制に関するアンケート結果について説明した上でみなさまと意見交換を始めたい。

 

<事務局>資料説明

 

<委員> 
○ 店舗・事務所という義務付けだが,事務所を含めてもにぎわいが本当にできてくるのか疑問に思う。

 

<座長> 
○ 神戸・元町の大丸デパートの周辺では,証券会社や銀行の1階にショーウィンドウを借りたり,お店を借りたりしている例がある。
○ アンケートでは,店舗は繁盛しなければ気の毒であるとか,御池通は人通りがないのだとの意見もある。そうした意見を踏まえ,義務付けするときに,どのあたりが現実的かということを検討している。

 

<委員> 
○ 先日,京都の若い人の考えを聞くために私的な会合を開いた。
○ 若い女性の意見は,歩いて楽しいショッピングができることを御池通に求めていることが分かった。また,店が閉店しても明るく,中が見えるシャッターを取り付けるような店舗作りをして欲しいという意見もあった。
○ 男性の意見で,御池通に面して交番がないという指摘があった。景観とか賑わいを考える事も大事だか,セキュリティーのこともしっかりと考えて欲しいという意見である。

 

<座長> 
○ 御池通の目標像については,多数の賛同を得ている。
○ 御池通に面する1階に店舗・事務所等を義務付けることについても多くの賛同を得ている。
○ 問題は,にぎわいといったときに,事務所よりも店舗が望ましいということ。店舗が望ましいということを含んだ上で,1階に店舗・事務所等を義務付けるという表現になっているが,事務所を禁止するとまでは言えないのではないか。

 

<委員> 
○ 既存の建物については,少しでも明るい道路に出来るという方向でお願い事としてやって欲しい。

 

<座長> 
○ にぎわいづくりの方法というのは,条例等をつくって進めていく方法だけでなく,商業地域の中の商店街振興組合などが,主体的に話を進める方法もある。
○ 御池沿道関係者協議会もできたし,地権者の方,地元の住民の方,企業の方が一緒に協議できる土壌ができたので,地元や企業の方たちの組織が一定のルールをつくって,夜は何時までお店を明るくするとかを取り決めるのが望ましい形と思う。

 

<委員> 
○ にぎわいづくり部会では,人が集まるイベントなどいろいろ話が出て来ており,すぐできる取組などを議論しているが,御池通にどのような建物を建てようかとかいう話は,遠大な計画であり,その辺のイメージがまだつかめない。
○ 建物の議論については,地元の意見というよりも,商工会議所やいろいろな店舗や事業関係をやっている方の意見を聞きたい。将来実現性のある話をするのがよいと思うが,夢のある話も含めて興味を持って聞いている。

 

<座長> 
○ にぎわいづくり部会の中では,具体的な夢のある話も出ている。
○ 経済同友会の北イタリアの店舗誘致のような具体的な動きがにぎわいづくり部会で議論されている。そういう話を抜きにしては,確かに1階に店舗・事務所等を義務付けることが実効性を持たない。
○ 商工会議所の力も借りて,にぎわいづくりの動きが期待できるかと思う。

 

<委員> 
○ 景観形成部会とにぎわいづくり部会を分けて議論することも必要だが,それぞれの部会の議論は密接に関わっているので,一度両方合わせて議論する必要があるのではないか。
○ 根本的ににぎわいづくりと景観形成の方向性は一致したいと思う。両方の話を整理していく方がいいのではないか。
○ 市民が御池通をどう考えているのか,シンボルロードをどう考えているのか,その中の景観をどう考えているのか,賑わいをどのように考えているのかを知ることは地権者としても非常にプラスになる。ヒアリングも行われているようだが,地権者以外の意見も参考にしながら検討する必要があるのではないか。

 

<座長> 
○ 景観形成部会としては,建物の1階部分の用途や形態に関する議論が中心になる。
○ 地権者以外の意見はどこにあるかということだが,アンケートでも読めるか?

 

<事務局> 
○ 前回,沿道地権者以外の意見も伺って欲しいという意見を踏まえ,各学区の協力で沿道地権者以外の方にもアンケートをさせていただいた。

 

<座長> 
○ 高さ31mを超える建築物に対する調査結果に関して,顕著な傾向の違いはあるのか。

 

<事務局> 
○ 沿道地権者と同様,意見のばらつきが目立っている。また,分からないといった意見も多い。

 

<委員> 
○ 市民の考え方が,アンケート結果とかなり違う可能性もあるので,意見を聞いてほしい。

 

<委員> 
○ 昨年北イタリアへ産業視察団を出した。企業交流する中で,京都へ店舗誘致の話をしたら,喜んで一度検討したいということで話し合いが出来た。
○ この秋頃に,イタリアの老舗協会の方々を京都に招聘する。北イタリアの技術と西陣の技術を融合させて,何か新しい商品を御池通のどこかで販売していこうというアクションを起こす予定である。
○ 若い人の意見を聞く会合で,自由でオープンで大胆な規制緩和をしていかないと,世界に誇れるようなにぎわいづくりはできないとの声が聞かれた。
○ 烏丸通に,御池通に出して欲しいと思うような大変すばらしい店舗がどんどんと出来ている。これを早く御池通にも作りたい。
○ 御池通シンボルロードについては,みんながその気にならないと,景観もにぎわいも形成できないと考えており,商工会議所委員として,危機感を持っている。

 

<座長> 
○ 御池通の賑わいと風格の観点から,店舗・事務所等の義務付けに関して,アンケートでも74%,またこの席でも理解と賛同があった。もう1点,風俗営業の禁止に関しても高い率で賛同を得た。
○ 31mの水平ラインの強調等については,皆さんの意見がひとつにまとまっていない。
○ まず,1階部分の店舗・事務所等の義務付けと,風俗営業の禁止ということに関しては具体化をし,高さ等形態に関しては引き続き検討するということで話をしていきたい。

 

<委員> 
○ 烏丸御池に本社があり,ビルの計画をする予定だが,今後いろいろと規制をかけられると実際には新たな計画を辞めようかという気にもなる。
○ 企業なので,儲けることが大事。あまり厳しい規制をかけられた状態で計画をしようとすると,非常に難しい。
○ 賑わいというのは,1~2年の話ではなく,これから30年あるいは50年先を考えて,地権者が新しく御池通に建物を建てて商売をしようと思えるように考えてもらう必要もある。
○ 御池通の既設の建物については,10年間や15年間など期間を決めて,その規制に沿う建物に改修するようにするなど,将来的に沿道の建物がこのようになるのだというような絵を描く必要もあるのではないか。

 

<座長> 
○ 既存の建物に関しては,次の建替え時期には,規制の対象になると思うが,建て替えられるのを待って,望む方向に導いていくのでは足りないので,もう少し踏み込んではどうかという意見である。
○ 建築投資をする時に,当然そのビルの風格が高くなるような形で,同時に賑わいもあるという方向でまちを創っていきたいという大前提がある。結果として,地価も上がりまちも発展していく。
○ 一定のルールがあった方が企業活動にも,まちの発展にもいい効果が出るのではないかという議論である。
○ 烏丸通は四条から御池に向かって商業地化してきている。我々はこれを一気に御池通まで広げることで,この界隈のにぎわいを創っていきたい。

 

<委員> 
○ 明るい,京都にあった,次に見た時に京都を思い出すようないいビルだなと思われるようなものを造りたい。

 

<委員> 
○ 御池通のために景観に配慮をしながらやって欲しい。御池を愛する気持ち,御池に夢を託すという考え方である。
○ 残念ながら配慮をしていただけない人もいるので,規制について議論をすることも大事だと思う。
○ 単にクローズドな形の1階を作るのではなくて,シースルー的に見える形にして人の目を和ませる形ということを意識されれば非常にいい。結果的に会社の宣伝にもなる。

 

<委員> 
○ 東京の人は,ビジネスに関しては,今すごく烏丸通を意識している。
○ 観光客に地元の歴史を紹介することによって,御池通というものが,京都以外の人にも認識してもらえるようになるのではないか。 

 

<委員> 
○ これからビルを建てられる場合は,1階の天井を高くして,少なくとも天井は3mなどになるような建物を建てるよう指導して欲しい。

 

<座長> 
○ 1階部分の用途に関する規制に関しては,店舗・事務所等にすることで一致しているが,具体的な内容については,いろいろ工夫がいるという意見である。これに関しては,どのような規制が可能であるかを含め,更に検討させてもらう。
○ 賑わいを創出するために,用途を義務付けるためだけではなくて,ソフトな施策もリンクしなければならない。
○ テナント誘致とか,1階部分の使い方に関することは,事業者の方に中心になって進めてもらうことが相応しいのではないか。

 

<委員> 
○ 商工会議所や経済同友会も,御池通がシンボルロードであるので,すばらしい店舗を誘致して,にぎわいが出来るようにしていこうではないかと取り組んでいる。
○ 商工会議所の呼びかけで,沿道の事業者を集めて情報交換も行っている。
○ 御池中学校のにぎわい施設についてだが,商工会議所は,京都市に対して,あそこもにぎわいの創出ができるような施設にしてくださいとお願いし,協力していただいた。沿道のみなさんも,是非協力してくださいというのが商工会議所の気持ちである。

 

<事務局> 
○ シャッターのシースルー化については,商店街振興の施策として既に制度がある。支援の対象は,商店街の組合,団体に対して,助成金や補助金を支援するもので,限度額があるという制度だが,最近は全然使われていない。
○ 京都市商い創出事業とは,商業分野での企業支援,商業分野でのベンチャー育成である。従来の商業の支援から1歩進んで個店支援に踏み込んだ,初めての制度になっている。特徴としては,店の出店場所について自分で選んでもらい,その家賃等に応援をしていく考え方に立っている。経営コンサルについては,経営指導の指導員の方と交流会を実施するという内容である。制度としては,御池シンボルロード沿道でテナントを出す場合にも適用は可能である。
○ 6月30日の締め切り日までに30店の応募があった。その中で,京都らしい斬新な企画が選考委員会の中で選ばれる。
○ きらめき事業支援融資の融資条件は,従来の比率よりも安く,安心借り換え融資の内容と同じ制度で,これに付け加え,京都市商い創出事業との関係で,新しく選考されてお店を出す場合は,自己資金比率も引き下げ20%でいいとなっている。

 

<座長> 
○ にぎわい創出に関しては,是非,商工会議所と一体になってシンボルロードのにぎわい創出を検討してもらいたい。

 

<委員> 
○ 堀川から30m東に小さな通りがあり,昔から妹図子通と言われている。洒落た名前が付いているにも関わらず,通りに名前の表示がないので,なぜか教えて欲しい。

 

<座長代理> 
○ にぎわいづくりについて,地元住民や自治連合会の意見も伺ったし,商工会議所,沿道事業者,また関連していろいろ商業者や雑誌社などの話も伺ってきたので次回に話をしたい。
○ いろいろな人たちが協力をし合いながら,今できることは取り組んでいった方がよい。しかし,直ぐ来年結果を出すとか,ビジネスの時間のスケールだけで進めるような取組ではなくて,10年,20年と取り組んでいくような射程の長い見方も,この道路をシンボルロードにしていくという場合には必要である。
○ 景観形成ということでは,御池通には,沿道景観形成計画というものがあり,方向性やイメージ図は出されているが,強制力がないことが問題である。
○ 今の御池通を前提に話をすると,御池通に出店するのはリスクが大きいのではないかというように見られることもわかる。烏丸通も10年前はそうだったように,何がきっかけで変わるか分からないのがこのような世界でもある。だからこそシンボルロードにしようという方向性を広く市民にも理解してもらい,実際それが動きになるようなアクションになっていけば,また変わっていくのかとも思う。

 

<委員> 
○ 先日,NPO法人「都心界隈まちづくりネット」の取組で,大阪の長堀通を活性化させるNPO法人の理事長の話を聞いた。
○ にぎわいを中心に,NPO法人,企業の方を入れてまちづくりをしようという形で進んできた。今,それが芽を出しつつあるというような話である。
○ 現在,有名なブランドの店舗が入っているが,誰かの力で引っ張ってきたわけでもない。地下鉄が通ったのを機会に何とかにぎやかにしようという運動をしているという状況と,まちづくりの高い意識を市民あるいはその他の業者の方に植え付けることによって将来の長堀がどのようになるのかイメージできるようになった。そのような背景から,世界のブランドの店が自ら出てきた。
○ 御池シンボルロードも,そのように評価される通りになっていかないといけない。そのためには地道な運動をしていく必要がある。
○ 京都の文化的価値,芸術的価値のある通りであるからこそ,その場を賑やかにし,御池通に店舗を持ってくるという考え方なのではないか。
○ 御池通の南には,文化博物館があるし,西の端には二条城がある。それで東にも文化性,芸術性の高い市民も観光客も集まることができる施設があればいいのではないか。
○ そこでいいものが出来たら,それに惹かれてくる商売人の人もあれば,違った形で芸術性のあるもの,ギャラリーなどが出来たりするのではないか。

 

<座長> 
○ 沿道景観形成計画をどうこれから具体化していくかという議論に集約されつつあるかと思う。
○ 特に,1階部分の用途に関しては,具体的な内容に関して議論が膨らんだ。これに関しては,具体化に向けて事務局案を作っていくことで了解いただきたい。
○ 風俗営業に関しては,大いに賛同を得たので,これも具体化することにしたい。
○ 31m水平ラインの強調については,御池の沿道景観に相応しい建物の形態についての協議をさらに重ねていきたい。
○ 協議会,景観形成部会,にぎわいづくり部会など様々な機会を設け議論を重ねてきたが,次回は今までの意見等を踏まえ一定の方向性を取りまとめて提示したい。
○ 沿道地権者の方にも理解を得られる形で有効な案を作っていく検討作業を事務局によろしくお願いする。

 

<事務局> 閉会挨拶

 

(閉会)

 

<傍聴者の意見>
○ 観光に力を入れることも大切。妹図子通の道路標示も大切だと思う。大きなイベントも考えてほしい。

お問い合わせ先

京都市 都市計画局まち再生・創造推進室

電話:075-222-3503

ファックス:075-222-3478

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