L.天龍寺
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2019年1月24日
天龍寺(てんりゅうじ)は,嵐山を背景として建長7年(1255)に造営された離宮を,暦応2年(1339)に禅寺へ改めたものです。当初は三門,仏殿,法堂,方丈が一直線上に並ぶ典型的な禅宗寺院の伽藍が整えられ,さらに方丈の裏には夢窓疎石が携わって,自然の地形を大きな築山に見立てた庭園が造られました。その後,たびたびの兵火によって主要伽藍は失われましたが,庭園は現在も残されており,園池の北汀から東汀にかけては作庭後何回か手が加えられているものの,当時の趣を伝えています。
滝組竜門瀑(りゅうもんばく),石橋,岩島といった石組を立てたダイナミックでしかも繊細な趣の池庭で,方丈からの眺めを重視した構成や石組の手法は室町時代以降発展する枯山水庭園や護岸石組に影響を与えています。
写真撮影 神崎順一 氏
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