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京都市外国籍市民施策懇話会2000(平成12)年度報告

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2019年4月16日

京都市外国籍市民施策懇話会2000(平成12)年度報告

目次

第1 会議概要

 1 開催状況

 2 調査・審議内容

第2 提言

 1 ニューカマーの差し迫った課題について

 2 市政参画について

資料

 1 市職員採用における国籍要件にかかる申入書

 2 京都市外国籍市民施策懇話会設置要綱

 3 京都市外国籍市民施策懇話会委員名簿

第1 会議概要

1 開催状況

第1回会議 2000年(平成12年)6月1日(木曜日) 午後2時30分から午後5時まで 京都市国際交流会館

第2回会議 2000年(平成12年)9月14日(木曜日) 午後2時30分から午後5時まで 京都市国際交流会館

第3回会議 2000年(平成12年)11月16日(木曜日) 午後2時30分から午後5時まで 向島学生センター・セミナーハウス

第4回会議 2001年(平成13年)1月23日(水曜日) 午後3時から午後5時まで 京都市国際交流会館

2 調査・審議内容

(1) 第1回会議

ア 座長の選出

京都市外国籍市民施策懇話会設置要綱第4条第2項に基づき,全会一致で仲尾宏委員を座長に選出した。

イ 各委員からの意見発表

○ NGOでボランティアとして活動してきた。電話相談が主な活動であるが,家庭のトラブル等による子どもの人権や国籍の問題など,その内容が複雑化してきている。また,超過滞在の外国人も多数おり,どこにも相談できない難しい問題を抱えている場合が多い。この場でも議論していきたい。

○ 留学生をいろいろな面で助けてほしい。また,多文化教育についても発言していきたい。

○ 市政協力委員をしているが,日本人でない自分が委員を務めてよいのかどうかわからなかった。休日には,釜が崎のホームレスのためのボランティア活動にも参加してきた。また,福祉や交通安全指導等の町内の仕事もしている。これらの体験を踏まえ,この懇話会では発言していきたい。

○ タイ語の講師や国際交流会館での受付アルバイトのほか,在日のタイ人のためにボランティア通訳をしている。京都市にはたくさんの留学生が暮らしており,日本の子どもにいろいろな国の文化を知る機会を提供している。多文化教育について考えたい。

○ 20年以上にわたり外国人留学生と交流してきた。現在,大学の留学生センターで相談業務に携わっている。いろいろな文化があり,そのいずれもが等しく尊重されるべきであるという認識がこの懇話会の議論においても,また,教育の問題を考えていくうえでも重要である。

○ 今後,地方分権が急速に進んでいくことになる。外国籍市民にとっては,地方参政権が認められることがより短い時間での問題解決につながる。また,国や府の所管の問題もたくさんあり,それらに対する議論も必要であるが,市の所管を見極めないと議論が空回りすることにもなる。

○ 自分の子どもたちの経験も交え,引き続き多文化理解教育について議論していきたい。また,自分の実体験から朝鮮籍に対する誤解が多いことを感じる。マスコミ等でも朝鮮籍イコール北朝鮮との報道が見られ,歴史的経過も含めこの点についても訴えていきたい。

○ オールドカマーの問題については,この懇話会の議論が問題解決に結びついた例はあるが,根本的な問題解決にはかなりの時間が必要だと思う。ニューカマーの問題を取り上げる中でオールドカマーの問題にも触れていくようにしたい。

○ この懇話会での重要ポイントとして,市職員採用における国籍要件の問題に取り組んでほしい。また,外国籍市民各々の立場により問題の所在も異なるため,専門家も含めた多様な相談体制を確立することが必要である。行政としては専門の窓口を紹介できるだけでもかなりプラスになる。

○ 外国籍市民がたくさんいる現場に出向き,そこで何が起こっているのか聞くことが必要である。学校に行けていない子どもたちの問題(未就学の問題)については,事態把握を行い,具体的な施策を打つ必要がある。また,福祉の領域で言えば,ケースワーカー的なことをボランティアで対応することは難しく,職業的な位置付けを検討していく必要がある。

ウ 懇話会で調査・審議する事項について

◆     市職員採用における国籍要件について

◆     ニューカマーの差し迫った諸課題

◆     市政参画・地方参政権問題

◆     外国籍市民の高齢化に伴う問題

◆     教育問題

◆     留学生の問題

 

(2) 第2回会議:市職員採用における国籍要件について

ア 現状報告

総務局から説明を受けた。

イ 問題提起

担当委員から問題提起があった。

ウ 主な意見

○ なぜ,国籍要件を撤廃する必要があるのかといった京都市としての独自の基本理念を持つべきである。法の下の平等や職業選択の自由といった考え方を前面に掲げる必要がある。京都市は,国際化を掲げているが,もっとも身近な職員採用で国籍要件設けているようでは自己矛盾ではないか。民間企業に差別的な採用を行わないよう指導する立場にある京都市が,職員採用において外国人に門戸を閉ざしているのは基本的におかしい。地方分権を推進するという意味から,積極的に外国籍市民を登用してもよいのではないか。外国籍市民の能力を行政サービスに生かすことにもつながる。市民にどこまで国籍要件の撤廃の意味を認識してもらうかが今後は重要である。

○ 国籍要件を撤廃すれば,市役所が外国人に乗っ取られるのではないかという見方がある。また,日本人でさえ就職が難しいのに,なぜ外国人に公務員の門戸を開けるのかという声もある。さらに,日本国籍を取得すればよいではないかという意見がある。在日韓国・朝鮮人が日本で暮らすことになった歴史的経過の認識が必要であるとともに,日本人優先の外国人排外主義を打ち砕く必要がある。市役所の幹部の方には,高い理念や理想を持ってほしい。武生市が国籍要件を完全撤廃している。近年,工場で働く中国人やブラジル人が増え,急速に国際化が進み,市の幹部が,日本人のことだけを考えるわけにはいかないということに気付いたのではないか。この国籍要件の問題は,政治的判断の問題ではなく,むしろ国際都市・京都の市政理念の問題であるという認識を持たなければ,感情的な反対論や技術的な折衷主義に陥ってしまう。

○ 公権力の行使は市長がするもので,公務員はそれに従っているだけとの考え方もある。税の徴収や営業の許可,停止を恣意的に行うことは,日本人であっても許されず,国籍とはまったく関係のない問題である。具体的にどういう支障があるのか議論し,それが無ければ,国籍要件を撤廃してもよいのではないかという論理をこの懇話会として出し,要求していく姿勢が必要である。

○ 京都市が一歩を踏み出せずにいる理由が,国籍要件の完全撤廃といった画期的なことを考えてのことであればよいが,政令指定都市のうち8都市がすでに緩和を打ち出している状況で,在日コリアンの数では上位にある京都市として,少なくとも他都市と足並みをそろえるところからまず出発してくれればよいのだからという思いがある。

○ 世論へのアプローチも必要であり,川崎市や武生市の場合,必ずしも市のトップの判断だけでなく,地域社会での様々な議論があったのではないか。公の意思形成のプロセスに日本国籍でない人が関わることに対しての反対が心配されているようであるが,感情的なものであり,客観的でない。

○ 最近,「在日外国人による犯罪が過去最高を記録しています」という見出しの,ある防犯設備会社の宣伝ビラが自宅のポストに入れられていた。会社宛に抗議したが,こういったことが社会一般の在住外国人に対する意識に与える影響は大きい。能力のある外国籍市民が市役所の係長等に昇進していくことは何ら問題はなく,そういう社会の活力のある社会である。

○ 公務員が職務を行う際の原則として,(1)全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではないこと,(2)上司の命令に従わなければならないことが法律上規定されていることを考えれば,公権力の行使や公の意思形成への参画において,外国籍が問題になることは基本的にないはずである。例えば,消防職において,自分と同じ国籍の人の家を優先的に消火したりといった,国籍や民族を代表するような職務の行使は想定し得ない。

○ 日本国籍を取れば公務員になれると言うなら,例えば,見るからに風貌の異なる欧米人が市役所に大勢いてもよいということになる。しかし,国籍要件の撤廃に反対の人たちの中には,これをよしとしない人も多い。日本国籍を取得すればよいとの意見も方便に過ぎず,その根底にあるのは,外国人を排斥する意識だと思う。ある企業は差別事件を起こした後,外国人にも採用の門戸を広げることになった。しかし,「採用後の配属や管理職への登用については考慮します」と,まさに公務員の任用制限と同じようなことをいっている。また,ある高校の先生が,銀行に採用された外国籍の卒業生を訪ねたところ,「本名の名札をつけて窓口に座ってもらうのは困る」との理由窓口業務には配置されていなかった。企業と公務員では違う面はあるが,根底にある意識は同じような気がする。

○ 国籍要件が撤廃された場合,そのことを報道機関に取り上げてもらうとともに,職員採用の募集要項に国籍を問わない旨を明記する必要がある。撤廃した場合には,「外国籍市民の方もぜひ公務員になってください」という姿勢で臨んでほしい。

* 市職員採用における国籍要件については,2000(平成12)年11月9日に「早急に大胆かつ抜本的な見直しを行なわれますよう」との緊急申入れを京都市長に行った。

 

(3) 第3回会議:ニューカマーの差し迫った諸課題

ア 現状報告

向島・藤ノ木コミュニティハウス日本語教室,醍醐・小栗栖団地日本語教室,特定非営利活動法人多文化共生センターきょうとから報告を受けた。

イ 主な意見

○ 中国系のタイ人である両親や祖父母は,家では中国語を話し,商売のとき以外はあまりタイ人との交流がない。中国帰国者のひきこもりについては考えさせられるところがある。中国帰国者やその家族同士のグループをつくり,それを支援することを検討してもよいのではないか。

○ 中国では各々の資格や技能を生かして仕事をしていた帰国者の方も多い。日本に来てもその能力を生かせるような支援が必要である。

○ 中国帰国者が日本人に中国語を教える場をつくってはどうか。また,片言でも日本語ができる帰国者に通訳者として学校現場に出てきてもらってはどうか。活躍の場をつくってあげることが地域の人ももっと積極的に交流しようという意欲を持ってもらうことにつながるのではないか。

○ 中国帰国者には,(日本語の習得も必要であるが)中国語も忘れずに使ってほしい。中国語をどのようにして保障していくかといった点も取組として必要である。

○ 中国帰国者の世帯間の連絡網のようなものができれば,地域とのコミュニケーションの面でも有効である。自治会と相反するものではなく,その中に組み込まれた存在として,中国帰国者全体に情報が伝わるような連絡網ができればと考えている。自分たちの属性を確認したうえで,連絡網を通じて少しずつ社会に浸透していけばよいのではないか。

○ 中国帰国者に日本文化への同化を強いることはできない。お互いの文化の違いを認め合うことも必要である。これからは,日本も「多文化が共生する社会」へと向かっていかざるを得ないのではないか。日本人としても自覚を要する問題である。

 

(4) 市政参画・地方参政権問題

ア 問題提起

担当委員から問題提起,座長より説明があった。

イ 主な意見

○ 参政権の付与には日本国籍が必要」との意見があるが,戦後の国籍処理にかかる歴史的経緯が考慮されていない。サンフランシスコ平和条約を機に法務省の局長通達をもって,旧植民地出身者から日本国籍が一方的に取り上げられた経緯がある。参政権問題を論じるに当たっては,この歴史的な経緯を踏まえる必要があり,参政権付与の方向で問題解決が図られるべきである。国レベルの参政権についても,希望すれば与えられるべきだと考えている。参政権付与に反対の立場から安全保障上の問題を指摘する声があるが,あまりに原理や原則のみを強調している感が否めない。また,国があって国民があるとの考え方は,地域の住民が国を構成するとの考え方に変わりつつある。税金を払っているから参政権を付与するという議論は確かにわかりやすいが,それ以前の問題として,住民が地域社会をつくっているという視点が必要である。

○ 個人的に選挙権がほしいとは思わない。生活していくのが精一杯であった自分の生いたちからして,参政権の問題を議論すること自体,時代の変遷を感じずにはいられない。地域においては,市政協力委員や少年補導委員,体育指導委員等を務めてきた。民生委員については,外国籍市民は就任できないと聞いているが,どのように選任されて,どの程度の世帯数を担当しているのかよくわからない面がある。

○ 国籍を媒介とする国政参政権と住民たる地位に基づく地方参政権とは性質が違う。憲法15条の国民固有の権利と93条の地方公共団体の住民とは異なり,地方レベルで永住外国人に参政権を付与することは法的に問題ないということである。一方,帰化して日本国籍をとればよいという意見がある。また,帰化に先行して一定範囲で定住外国人に参政権を付与することにより,段階的に市民権を付与するという考えもある。これは,日本国民と外国人との極端な二分法を改善するための考えである。日本はこれから多文化が共生する多民族,多文化的国家へと移行しなければならない。単一民族国家の虚像に基づく硬直的な日本人概念,あるいは前述の二分法のもとに,永住外国人への地方参政権付与を否定し,又は帰化により日本文化への同化を強要することは,日本を衰亡させることと等しいと考える。京都市においても,外国籍市民の地方参政権への期待は大きく,「京都市在住外国人意識・実態調査」にも表れている。国際化推進大綱にも,市議会の意見書を踏まえ,国に対して要望することを検討する旨記されている。京都のまちづくりや観光誘致,国際化の推進等を達成するには外国籍市民の協力が必要であり,少しでも早く地方参政権が付与されるよう願っている。

○ 都道府県と政令市の首長あてのアンケート結果を見ても,その多くが態度を明らかにしていない。永住外国人への地方参政権の付与問題については多くの議論があるが,憲法上の規定も曖昧である。95年の最高裁の判決からもその曖昧さがうかがえる。また,地方参政権が付与されなくても,自治体の国際化担当の窓口等を通して外国籍市民の声を行政に反映できるという考え方もある。各紙の世論調査結果を見ても地方参政権付与に賛成する人が多数を占めている。個人的には,日本を永住の地と決めていることもあり,地方参政権が付与されることを希望している。なお,日本に来て11年目になるが,住民票に配偶者や子どもの名前はあっても自分の名前はない。住民とは見なされていない面がある。地方参政権の問題と同様,解決されるべき問題である。

○ 今までの国や国籍のあり方にとらわれ過ぎるとこの問題は議論ができない。50年前憲法が想定した状況と現在の状況は変化しており,憲法の「国民」が誰をさすのかも曖昧である。95年の阪神・淡路大震災のときにできた災害救助法は「住民」を対象としていたが,その「住民」という概念も曖昧であった。まず,外国籍の方も含めて被災地に住んでいる者が法の適用対象となる「住民」とされた。次の段階では,誰が被災地に住んでいるのかが問題となり,住民登録と外国人登録がそのもととなった。ところが,かなり多くの日本人が住民登録をせずに被災地に住んでいた。結局,居住の実態がある者が「住民」とされ,水道料金の領収書や震災前の手紙の住所等がその認定に使われた。超過滞在の在住外国人にも法が適用された。誰が住民かということに関しては,各々の法律によりかなりの幅があるといえる。その時々により地域住民の実体が変わっていくことを考えると,法律等の弾力的な運用が必要である。地方参政権の問題の憲法上の可否を論じることも必要であるが,50年前に憲法が想定し得なかった実態に見合う制度を考えていくことも必要である。憲法や法律にとらわれ過ぎると実のある議論ができない。国が乗っ取られる等の根拠のない感情論ではなく,事実に基づいた議論が必要であると同時に,自分たちの住む地域をどうしていくかといった地域戦略的な発想がこれからは必要である。京都市はこれからどのような地域社会をめざすのかという中で,京都市の戦略にとって在住外国人に参政権があった方がよいのかどうかを議論するべきである。なお,参政権が必要ないという外国人の方もいるかもしれないが,必要ない人は権利を行使しなければよい。すべての永住外国人,できれば定住外国人に地方参政権を付与すべきだと考えている。

○ 今後60万人の外国人が2005年までにやって来ると言われており,既に日本は多民族国家へと移行している。日本国籍の取得が今後も増えていくことを考えると,「国籍」という枠組みでは在住外国人の中で多数を占めている在日コリアンの存在は小さくなっていく可能性がある。ただ,それを単に同化としてとらえることはできないと考えている。お祭り好きの民族性からして,選挙は好きで楽しみにしているが,選挙権がないためにしばしば歯がゆい思いをしている。また,参政権を希望しない人はあくまで権利を行使しなければよいだけのことだと考えている。参政権の付与が同化につながるとは考えていない。民族のアイデンティティと参政権が付与されるか否かは別の問題である。参政権問題についてはいろいろな議論がされているが,帰化すればよいとの意見には非常に腹立たしい思いをしている。今後益々増えていく在住外国人の参政権を求める声を抑えるのは難しくなってくると思う。市職員採用の国籍条項の問題と共に相乗作用的なものを醸し出してくるはずである。例え一票でも,思いがあり願いがあれば,それをもって市政に参画していくことは積極的に推進されるべきである。

○ 地方参政権を認めることは,地域社会におけるメンバーとして在住外国人を受け入れていくこと同じであると考えている。地方議会の動向を見ても,地方参政権については認めるという方向性が出ており,結論を出す時期にきている。自治体が地方参政権を付与するか否か判断するという考えもあるが,選挙という性質上,全国一律で行うべきである。今後,地方参政権が認められれば,地方の選挙の実態が変わってくる可能性がある。その場合,その変化を日本における民主主義の定着にプラスとなるような方向に生かすべきである。また,この地方参政権にかかる議論をガラス張りにしていくべきである。参政権付与に反対する意見も明らかにし,賛成論と反対論をとことんぶつけあう必要がある。そうすることが国民全体の理解を求めるうえでプラスになるはずである。

○ 審議会等の外国籍の委員が少ないのは,外国籍の委員が初めからなれないと思っているからである。外国籍でも就任できるものは,募集の際に明記すべきである。また,団体からの推薦の場合,外国籍委員について意識がない。意識を変えることが必要である。

* 地方参政権の問題については,各委員の発言を記録としてとどめることとし,提言は行わないことを確認した。

第2 提言

1 ニューカマーの差し迫った諸課題について

 本年度第3回会議において,向島地区の中国帰国者とその家族についてヒアリングを行い,「ことば」の問題が教育や医療・福祉など,様々な面で大きな壁となっていることが報告されました。これは,中国帰国者のみならず,中南米出身者をはじめとするニューカマーの人々も同様の状況にあります。「ことば」は地域で暮らしていく上で必要不可欠であり,言語習得機会の保障や通訳・翻訳体制の拡充を早急に図ることが必要です。

 こうした「ことば」の壁や在留資格の制限により,就職や進学の面でも課題が生じているとの報告もありました。外国籍市民,とりわけニューカマーの人々の自己実現へのサポートが必要です。

 外国籍市民が増加し,様々な課題を抱えているという事実を知らない日本人市民も多いという状況もあります。これは,外国籍市民が地域コミュニティに参画する機会が少なく,日本人市民と交流する機会が少ないために生じています。外国籍市民に対する地域活動やボランティアについての情報提供と共に,外国籍市民自身によるコミュニティづくりを支援する施策も検討する必要があります。

 

 以上を踏まえ,次の4項目について取り組まれるよう提言します。

(1) 自主的な日本語教室の運営に対する支援と日本語取得機会の拡充

(2) 教育や福祉・医療など専門的な研修を受けた通訳派遣と就職ガイダンスや就学オリエンテーションの実施

(3) 行政情報,特に医療・福祉情報の多言語化の拡充と日本語による情報提供の場合の平易な文章の使用とルビ付け,標識や行政窓口の多言語対応等のきめ細かい対応

(4) 外国籍市民の地域コミュニティ活動への参加を促進する環境づくり

2 市政参画について

 本懇話会と同様な組織が次々と各地で設置されている状況に見られるように,身近な自治体の行政に参画したいという外国籍市民の機運は高まっています。しかしながら選挙権がないために外国籍市民は各種委員等へ選任されません。また,各種審議会を見ても外国籍委員の数は極めて低い状況にあります。地方参政権の議論と共に,市政や地域活動について外国籍市民の声を反映し,さらにその参画を図っていく必要があります。

 

 以上を踏まえ,次の項目について取り組まれるよう提言します。

(1) 審議会等の委員の公募拡大と募集に際して外国籍市民が就任可能であることの明記

(2) 地域での様々な活動についてのきめ細かい情報提供

資料

1 市職員採用における国籍要件にかかる申入書

                               申 入 れ

 

 京都市外国籍市民施策懇話会では,2000年9月14日に「市職員採用における国籍要件について」の審議を行ったところ,多くの委員から京都市の職員採用における国籍要件について改めて「早い時期に撤廃すべき」という意見が出されたところです。本懇話会では,本年度末に報告書を提出する予定ですが,2001年度の職員採用試験から国籍要件が撤廃されるよう,早急に対応していただく必要があると考え,下記のとおり申入れを行います。

 

                                  記

 

 京都市は,現在,一般事務職,一般技術職,消防職及び学校事務職の4職種を除く,69職種について,外国籍市民にも門戸を開いているものの,外国籍職員数は極めて少ない状況にあります。

 京都市は,京都市国際化推進大綱において「最大の職員数を数える4職種について,地方自治法における住民本位の精神に立ち返り,採用可能な職種・職位の検討を進める必要がある」と定め,本懇話会も1998年度報告書において「市職員採用における国籍要件の緩和(一般事務職等における外国籍市民の採用可能な限りの拡大)」を提言しております。

 今日,永住外国人地方選挙権付与法案が国会に提出され,外国籍市民の地方自治参画の機運が熟しつつあり,また,地方公務員として地域社会に貢献したいという外国籍市民も多く,既に多くの政令指定都市を含む国籍要件を撤廃した自治体では,何等の支障もなく一般事務職,一般技術職等として活躍し,また,管理職に昇進した人もいます。

 世界文化自由都市宣言を都市の理想とする京都市におかれましては,市職員採用における国籍要件について早急に大胆かつ抜本的な見直しを行なわれますよう,京都市長に提言します。

2 京都市外国籍市民施策懇話会委員名簿

京都市外国籍市民施策懇話会委員名簿

国籍

氏名

日本

 白石 厚子(シライシ・アツコ)

田村 太郎(タムラ・タロウ)

仲尾  宏(ナカオ・ヒロシ)  ◎座長

三好 克之(ミヨシ・カツユキ)

余  昌英(ヨ・ショウエイ)

韓国・朝鮮

 李  美葉(イ・ミヨプ) 

金  明広(キム・ミョングヮン)

姜  信春(キョウ・ノブハル) 

許  芳江(キョ・ヨシエ)

中国

 孫  攀河(ソン・ハンカ)

ブラジル

 鈴木ルイス・カルロス信義(スズキ・ルイス・カルロス・ノブヨシ)  *1

インド

シワニ・ナンディ  *2

タイ

スプラーニー・リンパヤラヤ

◎ 座長

*1  2000年6月30日退任

*2  2000年7月1日就任

お問い合わせ先

京都市 総合企画局国際交流・共生推進室

電話:075-222-3072

ファックス:075-222-3055

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