平成27年4月号 消防活動へのとびら 2
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2015年4月1日

平成27年2月5日,6日の2日間,本部指揮救助隊が京都市国際消防救助隊の訓練を行いました。
国際消防救助隊は,海外で地震等の大規模災害が発生したときに,全国の国際消防救助隊登録消防本部の救助隊員で編成される部隊が,国際緊急援助隊チームの一員として警察,海上保安庁,医療班等と共に被災地に派遣され,救助活動を行います。
本市では本部指揮救助隊から11名を登録しており,過去に4回(台湾,アルジェリア,モロッコ及びニュージーランド),計10名の隊員を派遣しています。
訓練は,厳冬期の被災国からの要請により派遣したとの想定で,被災地空港において被災国から指示のあった2つの災害現場で時系列に沿った活動を行いました。
訓練内容は,山岳地の集落から要救助者を救出する『山岳耐寒訓練』と,市街地で倒壊した耐火建築物内に複数の要救助者がいる『震災対応訓練』を行いました。
『山岳耐寒訓練』は,京北地域の山岳地で実施。積雪状況の中,スノーシューやカンジキを使用した長時間徒歩訓練,急な斜面での登降訓練,簡易テントの設営訓練のほか,斜面上に倒れている要救助者を救出・搬送する想定で訓練を行いました。

また,『震災対応訓練』は,消防活動総合センター内の震災訓練場で実施。夜間で冷たい小雨が降る悪い環境の中で,倒壊建物内に複数の要救助者が取り残されている想定で,要救助者が発する小さな音を拾う「地中音響探知機」や建物の亀裂などの小さな空間から中の状況を確認する「画像探索機」などを用いた捜索訓練のほか,閉鎖空間内の要救助者の観察・救出訓練を行いました。

平成23年2月に発生したニュージーランド南島地震災害以降,国際消防緊急援助隊の海外派遣はありませんが,日本国内では,広島県の土砂災害や,御嶽山の噴火災害をはじめ,甚大な被害をもたらした自然災害が発生しています。
このため,今後も引き続き,日本国内外の大規模災害に備えてこのような訓練を実施し,最前線で活動する本部指揮救助隊の技能向上を図っていきます。

お問い合わせ先
京都市 消防局消防学校教育管理課
電話:075-682-0119
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