平成27年4月号 装備課News!
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2015年4月1日

「消防・救急緊急自動車運転技能者課程」の受講
消防局における交通事故防止対策の一環として,安全運転技術の指導者を養成するため茨城県ひたちなか市にある「自動車安全運転センター 安全運転中央研修所」において「消防・救急緊急自動車運転技能者課程」を受講しています。平成18年から毎年3名程度が受講しており,昨年6月には,多年にわたる継続積極的な受講及び職場一体となった交通事故防止活動の推進に努めたことにより,自動車安全運転センターから感謝状を頂きました。
当課程は4日間の研修で,全国の消防本部からも受講されており,消防車・救急車の安全運転に必要な知識や,スラローム,スキッドコントロール,狭あい路走行,バック走行等のほか,緊急走行時に必要な知識と技能について講習が行われます。
研修所は東京ドーム約20個分に当たる広大な敷地内に最新の教育設備を備え,車両点検の方法と必要性(日常点検)を体験により学ぶことから始まり,スキッド走行と呼ばれる横滑りやスリップ体験,路面に雨を降らせた状況を再現した道路環境の違いによるブレーキング操作等の公道では体験できない運転上の危険限界を体験しながら,安全運転の基礎と応用について学ぶことができます。
研修は昼間のみでなく夜間にも実施され,昼間との速度・距離感覚の違い,蒸発現象,歩行者の着衣の色彩による視認性の違いなどについても体験することができます。指導は全国各地から選ばれた現役警察官(全国白バイ安全運転競技大会において上位入賞者等)が行い,実体験を通しての車両特性や危険性についてより深く学ぶことができます。

安全運転中央研修所(全景)
緊急自動車安全運転技能向上訓練

自動車練習場は,実際の市街地を模した交差点,踏切,坂道,狭あい路などが配置され,3級機械技術者認定直後の新任運転員に対する緊急走行訓練の場としては最適の施設と言えます。
模擬街路緊急走行訓練においては,赤色灯点灯,サイレン吹鳴して消防車を運転し,交差点付近に模擬の一般車両や歩行者を配置し,見通しの悪い状況での走行時の注意点をイメージしやすい訓練としました。
方向変換及び車両誘導訓練では,特に運転員が死角となる箇所や誘導員から知らせてほしいポイントに視点を置き,これまでの事故事例を教訓とし,今後同様の事故を発生させないように事故発生予測を考えながら思考能力を高める訓練としました。
また,危険回避訓練においては,時速約30キロメートルで走行し,危険を察知して急ブレーキをかけた際,ABS装置の有無により車両にどのような現象が起こり回避できるかを実感し,速度と制動距離を学ぶ訓練としました。
安全運行のための留意事項
車両走行中は思いもよらぬ危険が潜んでいます。特に緊急走行時においては,道路交通法上の優先通行権や特例に基づいた走行を行うことがありますが,特例等に過信することなく,より一層安全に留意し,運行しなければなりません。
運転者は,初めて自動車運転免許を取得したときや機械技術者に認定されたときの気持ちを思い出し,初心に戻り安全運転を励行するとともに,乗組員全員が道路交通法や安全運転に関する要領等を今一度再確認し,交通事故の防止を徹底していただきますようお願いします。
お問い合わせ先
京都市 消防局消防学校教育管理課
電話:075-682-0119
ファックス:075-671-1195