「救命入門コース」を実施しました
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2023年6月16日
「救命入門コース」を実施しました
京都市では,一人でも多くの市民の皆様に応急手当の知識や技術を身に着けていただくために救急講習会を実施しており,今年4月からは,小学校5年生から受講可能な「救命入門コース」を新たに創設し,実施しているところです。
山科消防署では,小学校高学年の児童が,緊張したり恥ずかしいという気持ちを持つことを和らげて,より学習効果が上がるように,手作りした判りやすい教材を使って,更に,音楽を取り入れた「救命入門コース」の指導要領についての研究に取り組んでいます。この度,その第1回目の講習として,京都市立鏡山小学校の6年生の皆さんを対象に,消防音楽隊が生演奏をして,楽しみながら,集中力を持続させて学ぶことができる「救命入門コース」を実施しました。
その模様を御紹介します。
会場の様子です

鏡山小学校の体育館で実施しました。始まる前の会場の様子です。
消防音楽隊の演奏

応急手当の大切さ


手作りのイラストです。

胸骨圧迫で圧迫する点を判りやすく覚えてもらうために作成したものです。
まずは,やってみよう


それでは,実際に応急手当てをしてみましょう。学生消防サポーターの指導で,胸骨圧迫を体験しました。1分間に100回以上のリズムで胸が5cmくらい沈む強さで真上から圧迫します。
次は人口呼吸に挑戦
人口呼吸の体験もしました。大きく口を開けて,ゆっくりと息を吹き込み,倒れている人の胸とお腹が膨らむのを確認します。
反応の確認

学生消防サポーターが倒れた人に対して行う「反応の確認」方法を展示してくれました。
AEDの取扱い

救急隊と学生消防サポーターがAEDの取扱いを展示しています。

児童もAEDの取扱いを体験しました。学生消防サポーターが取扱方法を指導しています。

まとめは消防音楽隊の演奏に合わせて
コースの締めくくりは,消防音楽隊が演奏する「バックドラフト」のテーマに合わせて,一人一人が「反応を調べる」「大声で助けを呼び,119番通報とAEDを要請する」「心肺そ生法を実施する」「AEDを使う」の動作を全て行いました。応急手当を実際にやっている児童には,自分がやっているんだという思いを強く持ってもらうため,体に青い三角巾を着けてもらいました。




学生消防サポーターの皆さんにお礼をしました

校長先生から講評をいただきました

おわりに
小学校高学年の児童に心肺蘇生法を有効に履修してもらうための方策を研究課題として取り組んでから,今回,初めて実際に救命入門コースを実施しました。体力面からうまくできるか心配していた胸骨圧迫でしたが,消防音楽隊の音楽に合わせて実施することによってほとんどの児童が有効な胸骨圧迫を実施することができました。また,コースの最後に一人一人が実施した,人が倒れているのを見つけてから救急隊がくるまでの間の応急手当でもバックドラフトの勇壮な音楽がバックに流れることによって,こちらもほとんどの児童がきちっと最後までやりきることができました。消防音楽隊の生演奏には,指導補助を児童と年齢が近い学生サポーターに担当してもらったことともあいまって,児童たちが最後まで集中力をきらさず,積極的に応急手当てに参加するという効果が大いに認められ,効果的な指導が実施できたと思います。今回の救命入門コースの結果を検証して,小学校高学年の児童に対して更に有効な「救命入門コース」を実施していくための研究を続けていきたいと思います。
お問い合わせ先
消防局 山科消防署
電話: 075-592-9755 ファックス: 075-591-1999
住所:京都市山科区西野今屋敷町2番地の10 〒607-8341