不登校の子どもたちへの支援
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2023年1月31日
不登校の子どもたちへの支援
不登校の子どもたちへの支援に際しては、それぞれの背景要因をしっかりと把握するとともに、その心に寄り添った対応が求められています。
また、将来の社会的自立に向け、子どものペースに合わせて様々な体験活動や学習を行うことができる居場所が重要と考えています。
本市では、各学校において不登校の子ども一人一人に応じた支援を行うとともに、教育支援センター「ふれあいの杜」の5つの学習室、学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)の洛風中学校・洛友中学校など、多様な居場所づくりに努めています。
また、専門的な教育相談機関である、こども相談センターパトナを運営し、児童生徒やその保護者の方々への教育相談(カウンセリング)を行うとともに、学校の取組へのサポートを行うなど、全市的な教育相談機能の充実を図っています。
学校における支援体制
校内委員会の設置
各校に登校支援委員会を設置し、「チーム学校」として学校全体で取り組む体制を確立の上、「見逃しのない観察」「手遅れのない対応」「心の通った指導」を実践しています。
スクールカウンセラーの派遣
児童生徒の心理相談に関して高度に専門的な知識・経験を有する者(公認心理師・臨床心理士)を「スクールカウンセラー」として全市立小・中・小中・高・総合支援学校に配置し,教育相談体制の充実を図っています。
【配置校】全市立小学校,中学校,小中学校,高等学校,総合支援学校
スクールソーシャルワーカーの派遣
教育分野に関する知識に加えて,社会福祉等の専門的な知識・技術を用いて,児童生徒の置かれた様々な環境に働き掛けて支援を行う「スクールソーシャルワーカー」を配置し,教育相談体制の充実を図っています。
【配置状況】全市立全中学校区等
学生ボランティアの活用
不登校の子どもたちへの関わりを通じた心の居場所づくりに向け、心理・教育専攻の学生を中心とした学生ボランティアを学校や、ふれあいの杜に派遣しています。
学びのパートナーの派遣
児童・生徒等が悩み等を気軽に話せる環境づくりを行い、ストレスを和らげることを目指して、子どもたちの相談相手、学習の補助者として、教職員やスクールカウンセラー等と連携して活動する学生ボランティアを、「学びのパートナー」として派遣しています。
【配置校】京都市立小・中・小中学校
不登校児童生徒支援ボランティア(洛風パル・洛友パル・ふれあいアシスタントの配置)
洛風中学校・洛友中学校・ふれあいの杜における柔軟で幅広い教育活動を展開するために、生徒の話し相手・相談相手、学習の補助者としてスクールカウンセラーや教職員等と連携しながら活動を進める学生ボランティアを「洛風パル」「洛友パル」として洛風中学校・洛友中学校に、ふれあいの杜には「ふれあいアシスタント」を配置し、生徒の支援体制の充実を行っています。「パル」とは英語で「友達・仲間」という意味です。
教職員研修
全ての子どもたちにとって魅力ある学校づくりに力を発揮するとともに、困りを抱えた子どもたちの心に寄り添った支援を行う教職員の育成に向け、様々なテーマの教職員研修を実施しています。
生徒指導の三機能チェックリストの活用
教職員が生徒指導に求められる三つの機能(自己決定の場を与える、自己存在感を与える、共感的な人間関係を育成する)に基づき授業場面や生活場面で具体的に自らの取組を確認できる「生徒指導の三機能チェックリスト」を作成し、活用を進めています。
クラスマネジメントシートの活用
学級担任等が、アンケートにより学級や児童生徒の状況を適切に把握し、対応策を導くためのツールとなる「クラスマネジメントシート」を開発し、その活用を進めています。
心の居場所づくりハンドブックの活用
不登校児童生徒への支援のあり方などについて解説した教職員向け冊子「心の居場所づくりハンドブック」を全教職員に配布し、活用を進めています。令和3年度からは、GIGAスクール構想によるICT環境を最大限利用した支援に向け、ICTを活用した支援に特化した内容で「心の居場所づくりハンドブック(別冊)」を作成・配布しています。
京都市児童生徒登校支援連携会議
京都市内で不登校児童生徒への支援に関わっている学識経験者、学校、家庭、フリースクール、児童相談所、教育委員会などの行政の代表者が一堂に会して協議する場を設定し、情報交換及び不登校児童・生徒やその保護者を支援するための取組について協議を行う京都市児童生徒登校支援連携会議を設置しています。
また、不登校についての考え方やその対応について、関係機関等がお互いの連携のあり方について考える不登校フォーラムを年1回程度開催しています。
在籍校以外での多様な学びの機会の確保
不登校状態にあり、登校に向けた支援方法や在籍校以外での学習を希望する子どもたちの活動の場等に関する相談窓口です。
利用に際しては、京都市立の在籍校から相談申請を行います。
在籍校の取組では不登校状況が十分に改善せず、不登校が長期化した子どもたちの活動の場として「ふれあいの杜」を開設しています。子どもたちは学校に在籍しながら通級し、在籍校への登校を含む社会的な自立を目指しています。
入級については、京都市立の在籍校からの申請に基づき、不登校相談支援センターにおいて、相談や体験活動を経た後に決定します。
学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校) 「洛風中学校」 「洛友中学校」
不登校を経験した生徒のため、子どもたちが無理なく学習できるよう柔軟で特色ある教育課程を編成した新しいかたちの中学校「洛風中学校」「洛友中学校」を設置しています。
転入学については、京都市立の在籍校を通じて不登校相談支援センターで相談を行い、「授業体験」「体験入学」等に参加した後に決定します。
なお、転入学の時期は、5月1日(前期)及び10月1日(後期)の年2回です(ただし、後期転入学は定員に達していない場合のみ実施)。
不登校の取組で実績のある市内のフリースクール等民間団体4団体と連携して体験活動や家庭訪問活動等を実施し、不登校児童生徒の心の居場所づくりを進めています。
在籍校以外の相談窓口の設置
教育・心理専門の50名を超えるカウンセラー等が、子どもたちの不安や悩み、保護者の心配や気がかりの相談に対面で応じています。
子育て等の悩みに関する24時間体制の電話相談窓口「こども相談24時間ホットライン」を開設しています。令和3年度から利便性向上のため、ライオンズクラブ国際協会335-C地区御協力のもと、短縮ダイヤル「#7333」の運用を開始しています。
SNSを活用した相談窓口を開設し、中学生及び高校生等の様々な相談に応じています。令和3年度からは、より効率的な運営に向け、府市協働で相談窓口を開設しています。
保護者向け啓発冊子の発行
お問い合わせ先
京都市 教育委員会事務局指導部生徒指導課
電話:075-213-5622
ファックス:075-213-5237