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京都市北区

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リレー学区紹介-小野郷学区

ページ番号56213

2009年2月1日

小野郷:自然と環境を大切に

霧ケ谷の滝の写真

(市民しんぶん北区版「いきいき北区」 平成11年8月15日号より転載)
自治会長で市政協力委員連絡協議会会長を兼ねられている磯部正男さんと小野町内会長の高橋平和さんにお話をお聞きしました。

清滝川源流の里
 小野郷学区は,近世の小野郷十村のうち,東河内,西河内,中と上,下の清滝川流域の五つの村からなります。これらは仙洞御料であり,材木や鮎などをはじめ,端午の節句には菖蒲を献上する「菖蒲役」を担うなど朝廷との結び付きがうかがえます。 明治7年に上,下村は小野村に,翌年,東・西河内,中村は大森村となり,同22年,真弓村,杉阪村と合併して小野郷村が成立します。昭和23年,京都市に編入時には,真弓,杉阪が中川村となり,現在の小野郷学区が誕生しました。周山街道(国道 162号)開通まで,大森は山国街道,小野は供御飯(くぐい)峠により京都市街と結ばれていました。

自然と伝承あふれて
 大森には,安楽寺をはじめ惟喬親王にまつわる遺跡や伝承が数多く残り,また,大森賀茂神社のほか霧谷の滝,牛滝など自然に恵まれ,ゲートボール場やキャンプ場もにぎわっています。 周山街道から大森へ向かう分れ道にあるのが小野を代表する岩戸落葉神社。イチョウの紅葉が見事で,近年,多くの観光客が訪れます。また,小野郷バス停の近くには桜本寺(おうほんじ)があり,十一面観音像が祭られ,毎月17日は「観音さんの日」として親しまれています。

ごみゼロのまちづくり
 学区では,老人クラブが定期的に空き缶拾いを行なったり,学校では「空き缶車(あきかんしゃ)トーマス」を作って美化意識の高揚を図るなど,地元を挙げてまちを美しく,ごみゼロ目指して取り組んでいます。 四季を通じてたくさんの人が小野を訪ずれますが,悲しいことにごみの山が残されます。私たちも出したごみは持ち帰るなど,いつまでも美しい町並み,自然をお互いに守っていきたいものです。

新しい風を吹き込む
 学区内は,北山丸太と杉や檜などの材木を生産する林業従事者とサラリーマン世帯に分かれています。また,山仕事をする人も住居は市街地に構えるなど,若年層の流出により小学校の新入生がなかった年もあり,今では,小学生21人,中学生13人にまで減少しました。 最近になって,比較的耕地に恵まれている条件を生かして,新しい産物の開発が必要との考えもあります。今年7月10日には,初めての試みが行われました。「小野ふれあい朝市」です。トマトやキュウリなど自作の新鮮な野菜や各家庭から持ち寄った品々が物々交換され,フリーマーケットのようににぎわいました。今後も,定期的に開かれることが期待されます。

自治会を中心に
 小野郷学区では,小野町内会と大森3町連合会とで自治会を構成し,その委員が社会福祉協議会など各種団体の長を分担するなど,自治会が地域活動の中心となっています。 昨年8月からは,「原谷こぶしのさと」からサテライトデイサービスとして,月2回,70歳以上の方に昼食や入浴のお世話などを行い,毎回30人程の参加者にたいへん喜ばれています。 このほか,さまざまな催しが岩戸落葉神社氏子会館を会場に行われています。また,里帰りする世帯も多いお盆には,夏まつりが行われます。これは小野町内会の取り組みですが,大森からもたくさんの方が集まりにぎわいをみせます。 今後とも,自然環境を大切に守りながらも,地域の活性化を図るため,新しい試みへのチャレンジが期待される学区です。
(写真:霧ヶ谷の滝)