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第4回御池通沿道のマップづくりワークショップの記録2

ページ番号4867

2010年11月19日

 

3 グループで話し合う

 鴨川~烏丸,烏丸~堀川,堀川~千本の3つのグループに分かれて話し合いました。

 

第4回マップづくりワークショップのようす

 

4 発表(発表順)

<3班:堀川~千本>
・ まちの自慢や私たちが自慢できる誇りのあるまちだという情報を集めていきたいと話し合いました。
・ 今生きている人の歴史が大切だというご意見があり,江戸時代とか平安時代も大切だけど,今の歴史を重要に考える必要があるのではということになりました。
・ そのために,二条城をしばらく隠しておこうかと思います。二条城が出ると大政奉還で終わってしまうような古い歴史の話ばかりが出てくるので,一旦隠しておきます。
・ エリアは,堀川から千本,押小路から三条ぐらいを一つのエリアにしようかと思います。
・ のせる情報は,京都だから歴史的なものは重要だけど,チャンチャンバラバラ砂ぼこりという歴史ではなく,最近の近代的な歴史ということで,三条通には映画館が3つもあったとか,芝居小屋だったところが建売住宅になって今は何もなくなったとか,そういう近代的な歴史や今生きている歴史をのせるのもおもしろいのではということになりました。
・ 町名のいわれとか,なぜあの辺りにお醤油屋さんが多いのかとか,炭屋さんがまだあるということも近代的な歴史ということで考えていきたいと思います。地域の特性をたどりながら,醤油屋さん,お酒屋さん,燃料屋さん…と見ていきたいと思います。
・ 二条駅の前には「飛脚さん」という職業があって,毎日竹かごを持って山陰からの産物を持ってきて京都で売って,京都のみやげを買って帰られるということをされていました。そういう地域の特性をマップに表せないかなと思います。
・ また,まちおこしは「祭り」を中心にと考えています。
・ 大人が子どもへ,おじいちゃんが孫へと伝えられる思い出をマップにつくりあげていきたいと思います。楽しめる場所や事をコースとしてつくっていけないか。地図でご案内してはどうかと考えています。
・ 今生きている人の思い出をとりあげながら,例えば,古いバイク屋さんがあるので,「昔は自転車だけ売ってはったんやろな」「もっと昔は荷馬車や大八車を売ってはったかもしれんな」「馬車があって馬がいたら馬のえさを扱っていたところもあったんやろな」と,今は無いけど職業として続けられていることでも,昔はどんな仕事だったのかと想像しながら見るのも一つの歴史と思い出につながると思いますし,のせられたらおもしろいと思います。
・ 明治以前でなく,明治以後の動きをマップに入れてはどうかと考えています。
・ そういう楽しめる情報や地域のいろいろなことをみんなでまだまだ集めないとと思いますので,宿題をもらってしまいました。
・ 現在の職業も歴史があって続いているということをマップに書くのもおもしろいと思います。身近な歴史をマップに書いたら楽しいと思いますので,まだまだ情報を集めないとと思います。


 <2班:烏丸~堀川>
・ まず,範囲は押小路から姉小路とします。そこから上に行ったり下に行ったりして,価値のあるものは入れていこうという範囲でまとめました。
・ 対象は,町名の由来を調べると,それに基づいた石碑とか建物とか人間とかが出てくると思うので,痕跡のあるものを書き入れようということになりました。そうすれば必然的に歴史を調べることになるのではと思います。
・ もう一つ,「今現在生きている水」ということに注目しました。ポンプだけ残ってたり井戸の枠だけあるということではなく,モーターで上げていても今使っている水をお持ちのところを調べようということで,井戸や地下水を使っておられるところを探します。
・ 例えば歴史のないものでも文化財的価値があるものとか,この屋敷は書き入れたいという場合,選ぶ基準をどうしようかという話になりました。
・ 200年は必要だということになりました。200年前から続いている老舗とか,このころにあったものとか,このころから生業が続いているとか営みを伝えていっているものをのせようということになり,例え見ただけでは分からないようなものでものせていこう,存在を伝えようということになりました。
・ 今をどう伝えるかということも話題になりました。
・ 肌で感じる良さとか,主観から入らないとマップのおもしろさがないということで,おもしろいマップにして,波及していくようなマップにしようという話になりました。
・ 情報の集め方はヒアリングです。学区の既存のマップも使ってそれにのっているところを見て歩いてもいいし,聞いて回って集めようということになりました。

 

<1班:鴨川~烏丸>
・ 京都の場合,常に旧の小学校が単位になるので,南北の範囲は元学区にしようということになりました。
・ 柳池学区の場合は二条通から三条通まであって広くなるので,それでも入れるのかという話になったのですが,あまりきっちり決めなくてもいいのではということになり,ある程度の範囲で漠然と御池の近辺であれば良いのではという,とりとめのない結論になりました。
・ 案外,地元の人も知らなかったような御池通に関連のある歴史が結構あります。六角堂のへそ石とか虎石など,それにちなんだ町名もあります。
・ 今回は大企業からも参加がありました。
・ 何か良いスポットがあってもそこから続いていくところがなくて,連携ができてないのが問題だというご意見がありました。
・ 京都の歴史でいえば,公式なものはくさるほどありますが,庶民の目で見た歴史がないと思います。
・ 言い伝えではなく,今いる人から聞き書きができるのは昭和に入ってからの歴史ぐらいだと思います。昭和初期の記憶を持っている人は少なく,ひょっとすると第二次世界大戦に入ったぐらいのころからの記憶しかないかもしれません。集めるのは一日を争う問題です。そうでないと庶民の目から見た歴史が集まらないのではないでしょうか。
・ 京都は水が良いという話も出ました。大都会の真ん中でありながら,いまだにお酒をつくっているところもあるし,かつては100件ぐらいお酒をつくっているところがあったそうです。水は,御池通だけではないが一つの誇れる話題だと思います。
・ どうやってつくるかということで,今御池通やその界わいに戦前から住んでいる人だけでなく,疎開を余儀なくされた人とか,事情で戦前はずっとおられたけれど今は離れたところにいる人もいろいろな思い出もあるし歴史もご存知なのでそういう人にも聞いてみたいと思います。
・ 手間のかかる方法だと思いますが,市民しんぶんやリビング新聞で広報したらという意見も出ていました。
・ 表立った公式の歴史でなく,町衆の歴史を至急集めようということで,非常にしんどい話だけど,そこを一つの課題にしようという話になりました。
・ 烏丸から鴨川というのはあまり特色のない通りで,かえって姉小路とか三条とかが特色がある通りです。もちろん当時は御池通りも特色のある通りだったので,その頃を知っている人の話を聞かないとということになって,漠然とした結論で「こうしよう」というところまでは話し合えていないので,次回までの宿題ということになりました。

 

第4回マップづくりワークショップのようす

 

5 最後に(宗田先生)

・ 先ほどまとめないと言いましたし,今回はまとめる必要もないと思います。
・ 今回,昭和22年に米軍が撮影した航空写真をお持ちしました。何年も前に,町家の調査をしたときに現在の航空写真と重ねると,残っている町家が判別できるかと思って用意したのですが,実際はできなくて歩いて回るしかなかったのですが,それを思い出して2年前の御池の協議会が始まったときにお持ちしました。
・ そのときに,しげしげと見ておられた方が「ここが自分の家で,子どものころ遊びに行ってこの蔵にとじこめられた」というような話をされていたのが印象的でした。
・ この1枚の写真で強制疎開の後,引き倒すことができなかった蔵が残っていたり,そこに作物を植えていたりという様子が分かると思います。
・ 少し細かい写真で,昭和22年当時にいらっしゃった方しかピンと来ないと思いますが後ほど見ていただけたらと思います。当時をご存知の方は,航空写真なので風景まではわからないけれど,歴史の一端を顧みることができると思います。
・ 先ほどおっしゃいましたが,歴史というのは,市民が見る歴史と京都市史とか文化財からみる歴史というようなものとは違っていいと思います。
・ ここで御池通のマップをつくるときに,歴史すべてが書いてないかというとそんなことはなくて,皆さんが語れる歴史として昭和22年ごろの話は覚えておられる方は多いし,もっと古い話を覚えておられる方がおられるかもしれません。
・ 語り継がれる歴史は本に書かれている歴史とは違うんです。歴史というのは本来,本に書かれたものをいうのですが,本で読んで学ぶことと,人から直に聞くことではだいぶ感情が違います。
・ 私たちが文化財保護や世界遺産のことを考えるときに大事なことは,その周りに人が住んでおられることです。その方が訪れる方に遺跡に対する思い出などを直に話していただけると,それが単なる歴史ではなく感動として人から人に伝わるのです。歴史とか文化は人の心に宿るもので,心があって初めて人に感動を与えることができるのだと思います。
・ 冒頭で,いろいろなご意見をいただきましたが,印刷したマップということだけが目的ではなく,皆さんの心の中にもう一度記憶が呼び起こされて,みんなで話し合うことで,住民の数だけの歴史が心の中でマップに描けたという状況が,まちづくりや将来を考えていく上では一つの大きな資産になるのではないかと思います。
・ 2回目のときに申し上げましたが,過去を振り返って初めて未来が見えてくるということを皆さんも思っていただけたのではないかと思います。
・ 私の発言は「煙に巻く」と言われてしまいましたが,そんなつもりはありません。
・ 来るたびにいろいろな話を聞いて感動するのですが,いかににぎやかな学区だったかとか,室町が繁盛していてタクシー屋が三軒あって…というような話をされているのも新しい発見だったし,蛍を育てられた方がいらっしゃいますが,今日は京都ホテルの方が来られていて,お泊りのお客様が足元に飛んでいる蛍を見て喜んだという話も聞いていますし,同じテーブルで話をされたというのも今日のちょっとしたいい感動かなと思います。
・ いくつかの沿道の地元企業からも参加があって,交流が始まっているのかなと思います。
・ 今後,社員の方にも来ていただいて歴史を語っていただいて皆さんの思いが出てくるといいし,蛍を育てているということを伝えると感動もひとしおということだと思います。
・ 発泡スチロールで育てておられる様子を覚えていて,それがこの方だったのかとつながったということを以前発表でおっしゃっていた方がおられましたが,地域の方の感動にもつながっていると思います。
・ シンボルロードがあって,ライトアップされて…という話ではなく,例えば蛍をまちの一角で育てている人がいて川がきれいになったということが,こういう場で初めて分かるわけです。
・ 皆さんがまちを語り継いでいくことの集積が,今ここで目指しているまちづくりであって,強制疎開で地域バラバラになってしまった人のことまで考えて,もう一度御池通の歴史を編んでいこうという取組だと思います。
・ 先ほどご意見があったように,南北や東西で分断されていてなかなか皆さんがまとまって歴史を編むということができなかったのですが,今回こういう機会を通じて少しずつ取組が始まっていけば良いと思います。
・ まだ不十分なところもありますし,今までのいきさつがあって整理がついていないところもあって複雑な思いをもっておられる方もおられると思いますが,なかなかこういう事業でゴールが出るということではないので,御池通がこれからずっと何百年も続いていくのと同じように私たちの取組も続いていくと思います。
・ 幸い今日で終わりではなく,グループに分かれての作業が続いていきますので,来年度また,地元の企業の方にも協力していただいて続けていきたいと思いますので,気を悪くなさらずに,気長にご参加いただいて思いを共有していただければいいと思います。
・ 私もこれから続いて顔を出すように務めたいと思いますので,これからもよろしくお願いします。

 

第4回マップづくりワークショップのようす

 

6 次回の進め方(司会:岩城課長補佐)

・ 今まではこちらから日程をお知らせしていましたが,最初に申しましたように,これから班ごとに作業を進めていくということになるとそれぞれのご都合もあると思いますが,そのあたりを話し合われたところはありましたでしょうか。

 

(参加者7)
・ゴールはないのでしょうか。

 

(岩城課長補佐)
・ いちおう思いとしては,夏ごろまでに一定の成果が見える形にしたいなと思っています。いつまでもするというのも何ですし,そのぐらいを目途にしたいと思っています。

 

(参加者9)
・ そのマップを持って夏休みに子どもたちと歩くというのを目標にしてはどうでしょうか。

 

(宗田先生)
・ 来年度は地域の小学生と一緒にまちを歩くというようなことができたらいいですね。

 

(参加者9)
・ それから,今はゾーンごとに取り組んでいますが,最後には自分がかかわっていないところにも出かけたいので,他のゾーンで取り組まれることも全員に伝わるようにしてほしいと思います。

 

(岩城課長補佐)
・ わかりました。
・ では,次回はグループごとにもう少しお話を進めていただくということでよろしいでしょうか。

 

(参加者9)
・ ゾーンごとの名簿などをつくって連絡が伝わるようにしてほしいです。

 

(岩城課長補佐)
・ 名札の裏にご連絡先を書いてください。住所と電話番号,FAX番号,班名などを書いてください。
・ 今までご参加いただいた方にはこちらから連絡させていただきますので,新たな方が参加されるかもしれませんがよろしくお願いします。
・ 遅くまですみませんでした。本日はどうもありがとうございました。

 

第4回マップづくりワークショップのようす

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