救急医療週間実施中!新型コロナウイルス感染症に対応した心肺蘇生法について
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2021年9月6日
救急医療週間実施中!新型コロナウイルス感染症に対応した心肺蘇生法について

はじめに
「救急医療週間(9月5日(日曜日)から11日(土曜日)」では,救急医療に対する国民の理解を深める目的で,全国各地で様々な取組がされていることから,左京消防署・左京消防団では,新型コロナウイルス感染症に対応した心肺蘇生法について,お伝えしたいと考えています。
また,京都市で昨年10月よりスタートした救急の電話相談窓口「救急安心センターきょうと(#7119)」についても併せて御紹介させていただきます。
さて,新型コロナウイルス感染症対策として,日常生活におけるマスクの着用,消毒,手洗い等の感染防止対策は日々欠かすことができませんが,いざという時に皆さんに実施していただく心肺蘇生法についても感染防止対策の観点から留意していただきたいポイントがあります。
ポイントは以下の4点となります。
1 倒れている人の顔と1メートル以上の距離をとる。

倒れている人を発見した場合,周囲の安全を確認したのちに大きな声で呼び掛ける等して反応を確認しますが,その際に顔と顔の距離を1メートル以上離すとともに,素肌にはなるべく触れないように注意してください。(写真左)
(反応がなければ119番通報で救急車を呼び,AEDを準備するよう周囲に助けを求めてください。)
また,離れた位置で胸やお腹の動きを見て,普段通りの呼吸があるかどうかを確認します。(写真右)
2 胸骨圧迫を始める時はハンカチ等で倒れている人の口と鼻を覆う。

反応がなく,普段通りの呼吸がない場合あるいは呼吸があるかないか自信が持てない場合は胸骨圧迫を開始しますが,その際にハンカチ等により倒れている人の口と鼻を覆い,倒れている人の吐いた息ができるだけ拡散しないようにしてください。
なお,マスクを既にされている場合はそのままにしてください。
3 大人には胸骨圧迫・AEDのみ,子どもには人工呼吸もできるだけする。

通常の心肺蘇生法では胸骨圧迫と人工呼吸を繰り返し行いますが,新型コロナウイルス感染症対策の心肺蘇生法では胸骨圧迫のみを行います。
AEDが装着されていれば,音声ガイダンスに従って電気ショック等を行います。
また,お子さんの場合,呼吸のトラブルが原因で心停止になるケースが多く,人工呼吸の実施が有益であるため,可能な限り人工呼吸も併せて行ってください。
ただし,感染の危険等を考え人工呼吸を行うことにためらいがあれば,胸骨圧迫のみを継続してください。
4 手と顔を石鹸と流水で洗い,口元を覆っていたハンカチ等を破棄する。

救急隊が到着して心肺蘇生法を交代した後は,手と顔を石鹸と流水で洗い,倒れていた人の口元を覆っていたハンカチ等は,ビニール袋等を利用して,直接手で触れずに破棄してください。
おわりに
倒れている人が心肺停止状態であった場合,救急隊が到着するまでに,少しでも早く心肺蘇生法を開始することで,その人の意識・呼吸・脈拍が無事に回復して,普段通りの暮らしをできるようになる可能性が高くなります。
京都市消防局では新型コロナウイルスに対応した心肺蘇生法を学ぶ「普通救命講習」を行っていますので,機会があれば是非受講していただき,身近にいる大切な人を守る方法を身に付けましょう!
※現在,新型コロナウイルスに係る緊急事態宣言により京都市消防局では普通救命講習を一時中止しております。
「新型コロナウイルスに対応した救命講習テキスト」は下記リンクで御覧頂けます。
- 「新型コロナウイルスに対応した救命講習テキスト」
新型コロナウイルス等感染防止対策に対応した救命講習テキストになります。
- 京都市消防局が開催している普通救命講習の案内はこちら
京都市消防局が開催している普通救命講習の案内です。
救急の電話相談窓口「救急安心センターきょうと(#7119)」について
皆さんは,「救急車を呼んだほうがいいのかな?」「今すぐ病院で診てもらったほうがいいのかな?」「今診てもらえる病院はどこ?」など,「急な病気」や「けが」で迷ったことはありませんか?
そんなとき,24時間365日,電話で看護師に御相談いただける「救急安心センターきょうと(#7119)」が,令和2年10月1日から運用しており,看護師が病気やけがの症状から緊急性や医療機関の受診,応急手当の方法について助言します。
詳しくは下記リンクを御参照ください。
- 「救急安心センターきょうと(#7119)」
救急の電話相談窓口「救急安心センターきょうと(#7119)」の案内です。
お問い合わせ先
京都市 消防局左京消防署
電話:075-723-0119
ファックス:075-723-1999