第一市場の概要
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2015年8月26日
第3 京都市中央卸売市場第一市場の概要
1 設立の背景
京都市中央卸売市場第一市場は,昭和2年,現在の位置に開設されて以来,今日まで京都市民への生鮮食料品供給センターとして大きな役割を果たしてきています。
この中央卸売市場が発足するまでは,京都に12の民営市場が分散していましたが,都市化の進展によって市内の食料品需要は急激に高まり,旧来からの個人問屋による流通機構ではまかないきれなくなっていました。
更に,第一次世界大戦後の物価上昇は市民生活の安定を脅かし,その対策が強く望まれていました。
そこで政府は,大正12年,物資の配給機関を整備して,都市における食料品の供給を円滑にすると同時に,その取引組織を改善し,価格の決定を公正かつ適正にすることを目的とした中央卸売市場法を公布して,生鮮食料品の流通機構の改革と価格の安定を図りました。この法律に基づいて,京都市では,早速,中央卸売市場の設立に着手しましたが,旧来からの食料品流通機構を根本的に再編成することは相当な困難を伴いました。
このような環境の中にあって,京都市が,全国にさきがけて中央卸売市場を開設した意義は高く評価されるものがあり,これがきっかけとなって,全国各地に次々と中央卸売市場が設立されるようになり,今日では主要都市のほとんどで開設されています。
市場名 | 1箇年取扱金高 | 問屋数(注1) | 仲買人数 | 1日平均買出人数 | 問屋口銭(注2) | 歩戻(注3) | 荷主及び買出人に対する決済方法 |
上の店(鮮魚) | 千円 3,500 | 22 | - | 200 | 5%~10% | 生魚 3% 正味物1.5% | 委託につきせり後送金 買出人に対し1箇月払 |
錦 | 7,500 | 66 | 8 | 700 | 〃 | 〃 | 〃 |
問屋町 | 4,000 | 32 | - | 400 | 〃 | 〃 | 〃 |
七条 | 1,000 | 5 | - | 100 | 〃 | 〃 | 〃 |
西納家 | 7,000 | 86 | - | 700 | 〃 | 〃 | 〃 |
仏光寺 | 4,000 | 56 | 164 | 500 | 〃 | そ菜・果実2% バナナ5% | 〃 |
高倉 | 1,000 | 8 | 68 | 300 | 〃 | 〃 | 〃 |
上の店(果実・そ菜) | 1,000 | 12 | 57 | 200 | 〃 | な し | 〃 |
不動堂 | 600 | 4 | 70 | 150 | 〃 | 最高 3% | 〃 |
甘藷組合 | 300 | 6 | - | - | 10% | な し | 〃 |
京都果実合名会社 | 1,750 | 9 | - | - | 〃 | 買出人に対し2% | 〃 |
京都青果合名会社 | 15 | 6 | - | - | 〃 | 買出人に対し5% | 〃 |
注1:現在の卸売業者にあたる。 (資料「市場30年史」より)
注2:生産者が問屋(卸売業者)に支払う手数料のこと。
注3:現在の完納奨励金(卸売業者が買受人に対して,代金の期限内完納を目的として支出する交付金)
にあたる。
2 開設後のあゆみ
京都市中央卸売市場第一市場は,開設後,戦時体制下の物資統制,戦後の物資欠乏などの困難な時期を経て,今日まで京都市内はもとより,京都府下,滋賀県,その他近隣府県の生鮮食料品等の円滑な流通を確保するための卸売の中核的拠点として大きな役割を果してきました。
開設当初は,鮮魚,塩干,川魚,青果の4部でしたが,現在は青果部,水産物部の2部となっており,卸売業者は,青果部1社,水産物部2社。仲卸業者は,青果部78業者,水産物部106業者を有し,その他加工食料品卸販売業者並びに市場業務に関連した,金融業,運送業,日用品販売業,飲食業など98業者が業務を行っています。(平成27年4月1日現在)
なお,我が国における食肉の需要の急激な伸びに伴い,公開による大量規格取引が要求されていた状況にかんがみ,京都市では,中央卸売市場法に基づく食肉類を専門に取り扱う卸売市場を全国で9番目の市場として昭和44年12月1日に開場し,これに伴い従来の市場を京都市中央卸売市場第一市場,食肉卸売市場を京都市中央卸売市場第二市場と呼称して今日に至っています。
3 市場の概要
(1) 設 立
大正10年 2月16日 京都市中央卸売市場建設を市会で議決
大正13年 3月14日 京都市中央卸売市場建設費起債を市会で議決
大正14年 6月 2日 開設認可
大正14年12月24日 起工
昭和 2年 4月20日 竣工
昭和 2年12月11日 開市(鮮魚部,塩干魚部,乾物部)
昭和 3年 1月16日 青果部開市
(2) 位 置
京都市下京区朱雀分木町80番地
(3) 主要施設面積
総 敷 地 面 積 | 147,192 | |
主 要 施 設 名 | 面 積(床面積) | |
卸売場及び仲卸売場 | 青 果 | 26,359 |
水 産 | 27,176 | |
駐 車 場 | 89,222 | |
買荷保管積込所 | 6,441 | |
冷 蔵 庫 | 10,637 | |
倉 庫 | 2,068 | |
業 者 事 務 所 | 29,746 | |
関連事業者店舗 | 14,059 | |
管理事務所他 | 3,526 |
4 開場の状況
(1) 休場日
○ 日曜日(1月5日及び12月27日から12月30日までの日曜日を除く。)
○ 国民の祝日に関する法律に規定する休日
○ 1月2日から1月4日まで及び12月31日
ただし,上述の規定に関わらず,市民の食習慣,産地の出荷使用等を考慮し,特に必要があると認めるときは,休日に開場し,又は開場日に休場することがあります。
(2) 開場時間(京都市中央卸売市場業務条例第4条による)
開場時間は,午前0時から午後12時まで。
ただし,必要があると認めたときは変更することがあります。
(3) 卸売のための販売の開始及び終了の時刻(京都市中央卸売市場業務条例施行規則第2条第1項による)
開始時刻 ------------ 午前2時
終了時刻 ------------ 午後3時
(4) せり開始時刻
水産品 鮮魚・塩干・・・・・午前5時20分
農産品 野菜第一次市・・・・午前6時
野菜二次市・・・・午前9時30分
果実・・・・・・・・午前6時
5 取扱品目等
生鮮食料品の総合卸売市場として,次の食料品を取り扱っており,京都市内はもとより,京都府下,滋賀県その他近隣府県に供給しています。
(1) 取扱品目
部別 | 取扱品目 |
青果部 | 野菜,果実及びこれらの加工品 |
水産物部 | 鮮魚,冷凍魚,鯨肉,塩蔵・塩干品,ねり製品,淡水産物及びこれらの加工品 |
(2) その他の食料品
その他の食料品 | つくだ煮,乾物,つけ物類,鳥肉,鳥卵及びこれらの加工品 |
お問い合わせ先
京都市 産業観光局産業企画室中央卸売市場第一市場
電話:075-311-6251
ファックス:075-311-6970