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中央卸売市場の役割

ページ番号749

2015年8月26日

第1 中央卸売市場の役割

 

 中央卸売市場は,市民の食生活に欠かすことのできない生鮮食料品(野菜,果実,生鮮水産物,加工水産物)などを,日本国内はもとより諸外国からも集荷して適正な価格をつけ,すみやかに分荷し,市民の台所へ送る役割を担う公設の市場です。

 生鮮食料品は他の商品と異なり,次のような特徴があります。すなわち,

 

  1. 生産地が日本全国や外国に散らばり,消費地から遠く隔たっているものも多い。
  2. 腐敗しやすく貯蔵に向かないものが多く,迅速な取引が要求される。
  3. 天候,生産,出荷状況などによって価格の変動が大きい。
  4. 流通の両端には,多数の生産者と多数の消費者とが存在する。
  5. 多品目,多品質で規格化が難しいものが多く,消費者の好みも多様多種で,購入単位も小さい。

 

 このように,生鮮食料品はその流通の巧拙が生産者や消費者に強く影響するという特殊な商品であるため,農林水産大臣が指定する中央卸売市場開設区域に,地方公共団体が中央卸売市場を開設し,管理運営しているのです。

 中央卸売市場は整備された施設,取引機構と法律・条例などによる取引ルールによって,次のような機能を担っています。

 

  1. 大量の生鮮食料品の能率的,衛生的な集荷,分荷
  2. 適性価格の形成
  3. 明確な信用決済
  4. 需給に係る情報の収集及び伝達

 

 そして,これらの機能が働くことによって,中央卸売市場は,消費者には適種,適品を適正な価格で供給して市民生活の安定と向上を図り,また生産者には継続的で安定的な販売ルートを確保するという重要な役割を果たしているのです。

 一方,近年,生鮮食料品などの流通をめぐる環境は大きく変化しつつあります。

 供給面においては,生産及び出荷の組織化・大型化の進展に伴う市場選別の動きが強まり,流通の面では,専門小売店の減少と量販店の増加など,小売業態の変化が一層進行するとともに,貯蔵性・規格性を有する品目や輸入品の市場外流通にみられるように流通経路が多元化しています。さらに消費の面においては,食料消費の多様化と消費量の伸びの鈍化が現れています。

 このようにわが国の卸売市場制度は,生産・供給面,消費・需要面など生鮮食料品の卸売市場流通を支える基礎条件の質的変化や競争環境の変化により,市場運営において数々の課題を抱えています。

 こうした生鮮食料品の流通をめぐる諸事情の変化も踏まえ,国においては平成11年に卸売市場法(昭和46年制定)を改正し,卸売業者及び仲卸業者の経営体質の強化と公正かつ効率的な売買取引の確保等を図るための措置が講じられたところです。

 本市においても,取引の多様化や流通の効率化などに対応するため,業務条例などの整備を行いました。

 

 

お問い合わせ先

サイト管理元 京都市中央卸売市場第一市場
電話: 075-311-6251 ファックス: 075-311-6970

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