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平成19年度第2回京都市政策評価委員会摘録

ページ番号36306

2011年11月22日

平成19年度第2回京都市政策評価委員会摘録

日時  平成20年2月22日(金曜) 午後2時~4時

場所  京都ロイヤルホテル&スパ 「麗峰の間」

1 開会

2 総合企画局政策推進室企画部長あいさつ

3 議事

(1)来年度の改善方針(案)について

 

【新川委員長】

それでは議事(1)に入る。事務局から説明願う。

 

【事務局】

資料1(来年度の改善方針(案)について)により説明

 

【新川委員長】

ただ今,来年度の改善方針案について説明があった。感想も含めて,御質問・御意見があればお願いする。

 

【河村委員】

柔軟な姿勢でこれまでの指摘点を盛り込んでおり,あまり申し上げるべきことはないが,あえて言えば,今後も常に市民に政策評価制度を浸透させるために,機会あるごとに広報に努め,市民の関心を喚起する必要がある。

 

政策評価のホームページも,他の部局のホームページからリンクを張ったりして,工夫に努める必要がある。

 

【事務局】

 政策評価ホームページへのアクセス件数は,行政評価条例の制定の効果などもあり,昨年度と比べ着実に増加している。今後も,地道に努力していきたい。

 

【細田委員】

 行政評価条例リーフレットだが,発行部数を教えてほしい。

 

【事務局】

 3,000部作成している。現時点で残部数は約700部ある。区役所には多くの配布物が集中するため,昨年9月の発行後約3箇月間置いていたが,現在は置いていない。一方で,大学等には引き続き置いていただくようお願いしている。

 

【細田委員】

区役所で配布しているということだったが,なかなか目につかない。一方で,カラー刷りのリーフレットは経費もかかるだろうから,コストがあまりかかり過ぎないよう配慮しながら,政策評価結果のリーフレットを作成してほしい。

 

【小林委員】

参考資料2の新設ホームページ(素案)には,成功狸ときつねを乗せられている。大変良いと思うが,もう一工夫ほしい。

 

例えば,京都市の花は桜,色は紫が指定されている。他にパープルサンガを登場させるなど,市民の間で身近な話題になるよう,また,もっと面白くなるよう広報してはどうか。

 

【細田委員】

参考資料2のホームページ掲載用の素案を興味深く拝見したが,冒頭の10ページに記載されている,政策,施策,事務事業の関係説明用の三角形の図が市民にとっては分かりにくいのではないか。もう少し分かりやすく工夫したほうが良いのではないか。

 

【新川委員長】

 事務局に一工夫お願いしたい。

 

【山岡委員】

 「たとえ」を使って説明することが必要ではないか。少々不正確でも,分かりやすく表現する必要がある。政策を「戦略」,施策を「戦術」にたとえることも考えられる。一つでも二つでも「たとえ」を入れたほうが分かりやすいのではないか。

 

また,行政評価クイズといったものを入れても良い。「あなたが政策評価委員会委員なら,どうしますか」といった紹介の仕方もある。

 

私の経験でも,「いけずの京都クイズ」という本を出版したが,テレビにも取り上げられた。マスコミに取り上げられれば,市民への大きな広報になる。

 

【新川委員長】

ホームページでクイズを使って政策評価を説明するのも面白い。参考にしてほしい。

 

【細田委員】

 資料1には「音声や動画などの工夫」といった記載がされているが,他都市の例はあるのか。

 

【事務局】

 近隣では,城陽市のホームページで動画を使って,市政に関する情報提供を行っている。インターネットの世界では,近年,ユーチューブなどを使っての動画配信,利用が一般的になってきている。

 

また,釧路市では,手作りのマンガを使って紙芝居形式で政策評価をホームページで紹介している。動画については,フラッシュといった仕組みも活用できる可能性があるのではないかと考えている。また,本日,この委員会のビデオ撮影を行っているが,これをホームページで紹介していくことも考えており,色々な手法を試行的に取り組んでいきたいと考えている。

 

【木田副委員長】

分かりやすくするということは良いことだと評価する。しかし,難しいとは思うが,関心を持った市民が次のステップとして,問題意識を持ってもらえるようにしていく仕組みができれば良いと思う。

 

【新川委員長】

 入口としての紹介の次に,政策評価を勉強していくステップを設ける必要があるのではないかということかと思う。

 

 私から2点指摘をしておく。1点目だが,政策評価の客観指標は充実してきているという印象を持っているが,一方で各部局がどう考えているのかが大変気になっている。十分受け止めていただいていると聞いているが,トップリーダーとしての各部局長が客観指標や評価結果の動きに対する見解を持ち,それを市民に明らかにしていくことが必要なのではないか。部分的にはそうした動きもあるが,市役所全体でそういう取組を行っていくべきではないか。

 

 2点目だが,今年度は京都市基本計画点検委員会の資料に政策評価結果を活用するに当たり,総合企画局と各局との間で評価に関する双方向の議論ができたのは良いことだと思う。しかし,数年に1度しかない点検委員会の際しかそうした議論ができないのは少しさびしいなと思う。総合企画局と各局の双方にとってプラスになる,客観的な良い議論の場を試み的にでも設けていく努力をされてはどうか。

 

【事務局】

 1点目の御指摘はそのとおりと認識している。今年度から「原因分析・今後の方向性」欄を評価票に設けたが,これが第一歩であると考えている。政策評価制度は,えてしてA,B,Cといった評価結果だけに注目されがちであり残念に感じているが,行政運営のマネジメントに結び付けていくことが重要であると考えている。政策評価は基本計画の政策体系に基づいて実施しているが,次期基本計画が2011年から始まる。それまでにマネジメントシステムをどう構築するか検討していきたい。

 

 2点目の御指摘についてだが,今年度の各局との議論の経験も踏まえ,今後も各局と十分議論していきたい。

 

【山岡委員】

大学や研究機関などが行っている取組について情報収集が必要ではないか。一昨年,市長の「観光に関する大学が必要」という提案を聞き,平安女学院では観光大学を開講した。また,京都市内にあった大学が市外に流出していく状況を踏まえ,制約となっていた工場等制限法の撤廃を提案した。このように市以外に民間で色々な取組がされている。こうした情報を収集することが必要だ。各部局がきちんと市外部の団体や機関と話し合う必要がある。

 

他の自治体のことだが,民間も出席する会議への出席者レベルが課長,課長補佐,担当者と開催するごとに段々と出席者の職位が落ちていく。無駄に多くの関係機関会議を立ち上げる必要はない。

 

【新川委員長】

「こうした事例があった」というように,各部局が把握している特筆すべき事例,社会的な成果を紹介することも良いかも知れない。

2点目だが,事務局としては,庁内で行われている会議が十分効率的に行われていると認識されているか。

 

【山岡委員】

民間も入った「○○運動」というのは京都市内にも100近くあると思う。他の自治体の場合のことだけ申し上げると,形骸化しているものも多いと感じている。

 

【事務局】

現場から情報収集ができているかという御指摘については,門川新市長は「現地現場主義」を掲げられており,今後一層,現地現場の情報が政策評価の分析に反映できるよう,各局にもお願いしていきたい。

 

また,特筆すべき事例や成果を紹介してはどうかという御意見に関しては,本日御提案した政策評価結果を紹介するリーフレットに盛り込んでいくことが考えられる。

 

3点目として,行政内部の効率的な運営に関する御指摘だが,法定の審議会が40数件あるほか,条例や要綱設置の審議会が99件,委員数は延べ1,000人を超える状況となっている。それぞれの審議会としては機能していると思うが,これらが総体として有機的に効率的に機能しているかどうかは常に点検する必要があると認識している。

 

(2)市民生活実感調査(案)について

 

【事務局】

 資料2(市民生活実感調査(案)について)により説明

【新川委員長】

 回収率の低下を踏まえ,回収率向上の観点から,市民生活実感調査の見直し提案があった。また,経年比較を行う観点から,「原則として設問は変えない」という方針を採るべきかと思うが,調査対象者に適切に設問を理解いただく観点から,設問の若干の変更について提案があった。自由に御質問,御意見をお願いする。

 

【山岡委員】

 「総合育成支援教育」という表現は分からないのではないか。説明を入れても良いのではないか。総合育成支援教育とはどのようなものか。

 

【事務局】

 従前,養護学校を中心とした教育を「養護育成教育」と呼称していたが,普通学級に在籍する学習障害(LD)の方なども含めた教育の呼称として「総合育成支援教育」という表現を用いているものである。

 

【山岡委員】

 難しい表現は避けるべきではないか。

 

【新川委員長】

 担当課として正確さを追求する姿勢は理解できるが,言葉の正確さだけに拘泥してもどうかとは思う。

 

【河村委員】

 「障害のある子どもに対する教育が子どもの状況に応じて十分行われている」といった表現はどうか。

 

【山岡委員】

 「総合教育」と表現しても良いのではないか。

 

【新川委員長】

 この設問の表現については,事務局で検討してほしい。

 

【河村委員】

 観光に関する設問だが,「京都」だけでは府下も含まれてしまう。「京都市内」という表現にすべきではないか。

 

【山岡委員】

 府下と市内では,観光面での注目度が大きく違う。「京都市内」とすべきだろう。

 

【新川委員長】

 そうした表現にしていただきたい。

 

【細田委員】

 「ライトアップ」とあるが,私は環境の側面から批判的な意見を持っている。

 

【山岡委員】

 平安女学院でもライトアップしており,それに対する批判をお受けすることがあるが,認識不足の場合がある。LEDを用いてライトアップしているが,1日にかかる電気料金はわずか600円であり,学生が省エネ,環境問題に関心を持つためにライトアップしている。

 

【新川委員長】

 「ライトアップ」という表現には色々御意見があるが,経年比較のためにもこのまま置いておいて,今後の検討課題としておきたい。

 

【木田副委員長】

 調査対象者の負担感を少なくするため,従前記載していた「施策名」を削除するということだが,施策名と設問がセットになって初めて設問の意図が通じる場合もあるのではないか。引き続き施策名を記載しておいたほうが良いのではないか。

 

 例えば,アンケート調査票AのQ42について言うと,「企業のIT化は十分進んでいる」という設問だけでは調査対象者の受け取り方が様々になる可能性があり,施策名を併記し,市が何を目指しているかを明らかにする必要があるのではないか。

 

【山岡委員】

 私もそう思う。施策名が掲載されている方が,何が聞きたいのか明確になるのではないか。

 

【小林委員】

 アンケート調査票AのQ10だが,調査対象者の本音を探るためにも,例えば「高齢者虐待が起こらないためのサービスが充実しているか」といった表現にしてみてはどうか。

 

【河村委員】

 木田副委員長の指摘については,私も迷ったところである。提案された調査票は,従前の横使いではなく,縦使いになり,大変見やすくなっている。その点では,提案されたアンケート票のほうが良いと思うが,施策名があったほうが良いとも思う。

 

 両者の良い点を取り入れて,選択肢欄を少し小さくしてでも,施策名を入れたままで縦使いにできないか。

 

【山岡委員】

 例えば,アンケート票AのQ49(区役所で保健や福祉のサービスも利用できるなど,便利になった)では,従前どおり設問の隣に「区役所の総合庁舎化」という施策名がなければ,調査対象者からすれば「当たり前やないか」と感じてしまう。設問の意図が分かりにくい。

 

【新川委員長】

 調査票は従前の横使いから縦使いに変更するが,施策名は残すということでどうか。事務局で検討願いたい。

 

 小林委員の御提案の「虐待が起こらないサービス」といった表現だが,事務局提案の設問変更案には,ホームヘルプサービスという具体的な事例を入れて分かりやすくするというものもあるので,例えば,「高齢者虐待防止」といった要素を入れて分かりやすくしても良いかも知れない。

 

【小林委員】

 助けがほしい方にきちんと支援が届いているかどうかを焦点において考えてほしい。

 

 選択肢の表現だが「どちらかというとそう思う」といった表現があるが,短く「ややそう思う」といった表現に改めてはどうか。そのほうが答えやすいのではないか。

 

【河村委員】

 「やや」と「どちらかと言うと」という表現を比べると,「やや」の方が少し強い表現となっている。

 

【山岡委員】

 非常に難しい問題だ。

 

【新川委員長】

 「どちらかと言うと」で引き続き調査していきたいと思う。

 

【事務局】

 先ほどの「虐待が起こらないサービス」といった表現にという御提案だが,「高齢者の人権の尊重」については,アンケート票AのQ2で問うことになっている。また,経年比較する観点からも,現行どおりの方がいいのではないか。

 

【細田委員】

 調査の回答率が年々減少しているが,事務局としての回答率の目標はどれくらいか。

 

 

【事務局】

 過去最高であった平成16年度の回答率が41.2%だった。また,毎年本市で別に実施している市政総合アンケートの回答率は40%前後である。事務局としては何とか40%台に乗せられればと考えている。

 

【河村委員】

 郵送なら32%という今年度の回答率も悪くはない。

 

【細田委員】

 調査対象者は,区別人口に比例して抽出しているのか。

 

【事務局】

 現時点では,区別人口比と男女別人口比を考慮して調査対象者を抽出している。今後,年齢別人口比での抽出も検討していきたい。

 

【新川委員長】

 本日御議論いただいた「来年度の改善方針」等の内容は,平成20年度に向けての当政策評価委員会からの意見として取りまとめ,京都市に提出したいと考えている。私と事務局でたたき台を作成し,各委員に御覧いただきたいと思っている。そのうえで最終的に私に御一任いただきたい。(意義なし)

 それでは,これで司会進行を事務局にお返しする。

 

4 閉 会

 

【事務局】

市民生活実感調査の結果の公表は6月頃,政策評価の結果の公表は9月を予定しているが,今後,委員会から頂戴する「政策評価制度に関する意見」等を基に,制度の見直しを行い,平成20年度の政策評価に取り組んでいく。

 

なお,現委員の任期については,「京都市政策評価委員会設置要綱」上,本年3月31日までとなっており,現委員の皆様による委員会は,本日をもって終了となる。今後については,後日,個別に御相談したいと考えているので,宜しくお願いしたい。

 

 

第2回京都市政策評価委員会出席者

 

委員長   新川達郎    同志社大学大学院総合政策科学研究科教授

副委員長 木田喜代江  公認会計士

委員    河村律子   立命館大学国際関係学部准教授

       小林香代子  公募委員

       細田茂樹   公募委員

       山岡景一郎  経営コンサルタント,平安女学院大学学長(理事長・院長) 

お問い合わせ先

京都市 総合企画局市長公室政策企画調整担当

電話:075-222-3035

ファックス:075-213-1066

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