【左京区役所インタビュー】誰一人取り残さない社会を![左京地域コミュニティHub(Sakyo-ALL) ]
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2025年11月11日
「左京地域コミュニティHub(Sakyo-ALL)」!
多様な人が気軽に参加でき、楽しめる場づくり!
京都市では令和7年度から、人と人とをつなぐ結節点となり、全ての人に「居場所」と「出番」を創出するため「地域コミュニティHub(ハブ)」を設置しています。
「左京地域コミュニティHub(Sakyo-ALL)」では、地域住民の「気になる」を入り口に、多様な人が気軽に参加でき、楽しめる「場づくり」をコーディネートしていくことを目指しています。
今回は、左京区役所の3名(森元区長、松本係長、吉田まちづくり協働コーディネーター)にお話を聞きました!
市民の皆さんと一緒にイベントを開催したり、協働によるまちづくりの仕組みを模索するなど、奮闘する左京区役所の舞台裏をレポートします。

最初、新たな枠組みをどう捉えた?
「地域コミュニティHub」という新たな枠組みは、組織の縦割りを解消し、部署の垣根を越えて協働を促進しようとするものです。
そして市民の皆さんと一緒に、まちづくりを進めていくことを目指しています。
しかし組織において、新たな枠組みの導入は必ずしもスムーズに進むことばかりではありません。
左京区役所の皆さんには、当初この構想に対して、戸惑いはなかったのでしょうか?

左京区:この構想を初めて知った時は、地域コミュニティの希薄化に対して、全市的に取り組んでいく本庁側の方針を改めて感じました。
部署の垣根を越えて協働する「地域コミュニティHub」という枠組みを活用して、色々なことに取り組むことができそうなので、積極的に活用していこうと感じました。
こうして生まれた!「左京地域コミュニティHub起動イベント」
テーマは「新しく〇〇はじめる人」♪
左京区では令和7年5月に「左京地域コミュニティHub起動イベント」として、「新しく〇〇はじめる人」をテーマに、市民の皆さんに「つながる」を楽しんでもらうイベントを開催しました。
春に左京区に引っ越して来たばかりの「新しく左京に住みはじめる人」や、スポーツ・音楽などの「趣味をはじめる人」、また「地域活動をはじめる人」等を対象に、「遊ぶ」・「食べる」・「語る」などの気軽なコンテンツを通して、「つながる」交流を楽しんでもらい、地域コミュニティに関わるきっかけづくりを目指すコミュニティイベントとして盛り上がりました!

着想段階から市民の皆さんと!
たくさんの市民の皆さんと協働で取り組んだこのイベントは、どのように着想・準備が進んだのでしょうか?

左京区:昨年度(令和6年度)3月に、左京区のある場所の活用についてワークショップが開催されました。そのワークショップには、地域でまちづくりに取り組むプレイヤーの方々が集っていました。
その時、「春には区役所の窓口は、手続きに訪れる転入者でいっぱいになる」という話をきっかけに、「ようこそ左京区へ」という気持ちを込めたウエルカムパーティーをやったらどうかという話になりました。熱い想いを持った市民の皆さんとその話で盛り上がったのが始まりです。
左京区:その後、区役所内で関連職員への説明・調整などを行い、改めて市民の方の意見も反映し、「左京区で何か始めたい人向けのイベント」にしようということになりました。
「地域コミュニティHub」の構想よりも前から動き始めた企画でしたが、「左京地域コミュニティHub」の起動イベントとして位置付けることになりました。
起動イベントの手ごたえは!?
左京区:イベント当日、入口で来場者に聞き取りをしたのですが、左京区に新たに引っ越してきた人が4組来てくれていました!
また、このイベントに関わってくれた団体と企業がつながって、後日コラボが生まれるケースもありました。

左京区:例えば、左京音頭(左京女性連絡協議会)と叡山電鉄がつながったことで、「八瀬えいでん夏まつり」にて来場者と一緒に左京音頭を踊るという展開が生まれました!
左京を愛する人なら誰でもなれる「左京カタリスト」!?
「左京地域コミュニティHub(Sakyo-ALL)」では、一緒に左京をもっと元気にし、盛り上げる活動をする「左京カタリスト」を募集しています。
カタリストとは、化学反応を手助けする「触媒」という意味です。
つまり「左京カタリスト」とは、人と人との出会いで、新たな気づきや新たな活動を引き起こし、左京を盛り上げていくうえで、「触媒」のような働きをする人たち!
左京を愛する個人・団体が「左京カタリスト」になり、一緒に左京を盛り上げています。
バッジ(肩書き)を外した仲間たち!
左京区:現在、市民の方々約80人、職員約30人が、「左京カタリスト」として登録しています。
これからどんどん増えたらいいと思っています!
「左京カタリスト」は、バッジ(肩書き)を外した、バックボーンにとらわれない枠組みです。既存の枠とは違う、純粋に左京愛から始まる仲間です。

「左京カタリスト」と共に創る未来とは?
左京区:「左京カタリスト」のアイデアをいっぱい実現したいです!
新たなアイデアについて、「無理」とか「ダメ」ではなく、「やるんだったらこうしよう!」という前向きな議論をしていきたいです。
区役所ロビーを「左京カタリスト」の方々のアイデアで活用してもらうなど、左京を面白がりながら一緒に進めて、カタリスト同士のつながりも作りたいと思っています。
「左京カタリスト」同士の交流も!
左京区:学区を超えた「左京カタリスト」同士のサードプレイスのように機能する場を作りたいと考え、令和7年8月に「第1回左京カタリスト交流会」を実施しました!
34名が参加し、新たなコミュニケーションが生まれる仕掛けの意見交換などを行いました。
「地域コミュニティHub」の効果はいかに!?
「地域コミュニティHub」という枠組みが導入されて約半年。
この新たな枠組みに、現場の皆さんは効果を感じているのでしょうか?
区役所内に、どんな変化があったか?
左京区:他部署に話をしに行く時、「地域コミュニティHubの枠組みがあるので…」と言うことで、物事を進めやすくなりました。
この枠組みがあるから、組織文化として「つなげる」意識づくりへのチャレンジができています。
庁内の人間関係は深まったのではないかと感じています。
左京区:あと、公務として参加できるイベント等の幅も広がりました!
例えば、社会福祉協議会のイベント等にも参加できるようになったことで、福祉分野のことを今まで以上に知ることができました。
子ども食堂に提供されたお肉!

左京区:具体的なエピソードとして、株式会社 銀閣寺大西さんが、地域貢献としてお肉を提供したいと申し出てくれたことがありました。
従来だと庁内での調整に時間がかかったと思います。
けれど「地域コミュニティHub」のメンバーに相談することで、左京区社会福祉協議会を通してこども食堂に提供することがスムーズに決まりました!
お肉たっぷりカレーが子ども達に振舞われたと聞いています。
「地域コミュニティHub」の枠組みがあることで、部署間の調整手続きが省略されるメリットがありますね。
誰一人取り残さない社会づくり!
つながりの場づくりの水面下にある想い
左京区:「おせっかい」を広げることで、取り残しのないように網の目を埋めていきたいです。
私たちが実施しているイベントをはじめとするつながりの場づくりの背景には、「誰一人取り残さない社会づくり」という想いがあります。
孤立で埋没することのないように…!
もしかすると、このような場がなかったら孤独だったかもしれない人もいると思うんです。
その場で、別に必ずしも活躍したりしなくても良くて、ただ居るだけで許される居場所が必要とされているのではないでしょうか?
地に足のついたつながり形成を!
左京区:左京区役所は図書館や青少年活動センター併設ではない、単独施設になります。
用事がないと訪れることがない場所です。
なので、イベントやつながりの場づくりによって、諸手続きなどの用事でなくても、訪れるきっかけにしてもらいたいと思っています!

左京区:イベントを開催して終わりという風にならないように気を付けてはいます。
また、区役所だけでなく、図書館や公園、小学校を活用したイベントなどを開催しながら、地に足のついたつながり形成を促進していきたいです。
共に歩む、未来への模索!

左京区:区役所のロビーなどを活用して、「左京カタリスト」の持ち込み企画をどんどん実現していきたいですし、カタリスト同士のネットワークがつながることで、社会の中で孤独を救える機会が増えるといいと思います。
左京区らしい「地域コミュニティHub」の在り方について、職員や「左京カタリスト」の皆さんと対話しながら深めていきたいと考えています!
関連ページ
左京区の取組に関するページ
京都市の取組に関するページ
- 地域コミュニティHub(ハブ)
「地域コミュニティHub」の概要、記事一覧を掲載しています。 - 地域コミュニティ活性化支援施策(一覧)
地域活動を応援していくための、様々な支援施策の一覧です。 - まちづくり・お宝バンク

市民の皆さんから、まちづくりの取組提案を募集し、サポートを行っています。
お問い合わせ先
京都市 文化市民局地域自治推進室連携改革・区政担当 (連携改革担当)
電話:075-222-3047、075-222-3049
ファックス:075-222-3042
メールアドレス:[email protected]







