深泥池
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2019年1月25日
天然記念物 深泥池生物群集
所 在 地 :京都市北区上賀茂深泥池町
指定年月日:昭和2年6月14日
概要
深泥池(みぞろがいけ)は,京都盆地の北にある周囲1.5km,面積9haの小さな池です。この池には,西日本の平坦地では珍しい浮島があります。また,氷河期以来の動植物が今も生き続けるとともに多くの水生植物,昆虫,魚類,野鳥等がいます。
この池の水生植物群落を保護するため,昭和2年に国の天然記念物に指定されました。
昭和63年には生物群集全体が対象になりました。
浮島
深泥池の不思議の一つに浮島があります。池の中央に広がり,池全体の1/3の面積を占めています。この浮島の下には水の層があって浮いていることが確認されています。浮島は水温や水質の関係で,有機物の分解が遅く,植物の遺体が分解されずに堆積し,その上にミズゴケや種々の植物が生育しています。浮島は季節により上下に変動しています。夏には浮かび上り,冬は沈んで冠水します。冬に冠水する平坦部分(シュレンケ)にはミツガシワをはじめカキツバタ等が生育し,冬に冠水を受けないやや高い部分(ビュルテ)にはアカマツ・ネジキ等の樹木が成育しています。池内の植物の大部分がこの浮島上で生育し,多くの小動物もここで育っています。
夏の浮島
冬の浮島
深泥池の動植物
ミツガシワ
3月末から蕾を水面上にだし,
4・5月にかけて白い花を咲かせます。
カキツバタ
大田神社の紫色に対して
深泥池では白色の花が見られます。
ジュンサイ
初夏から秋にかけて水面一杯に
葉を浮かべ,暗紅紫色の花を咲かせます。
ヒメコウホネ
ジュンサイと同じく水面に葉を
浮かべますが,葉が大きく夏には
黄色の花を咲かせます。
タヌキモ
ジュンサイやヒメコウホネの生育水域
の水中に繁殖し,初夏から初秋にかけて
素面上に黄色の可憐な花を多数
のぞかせます。
野鳥
野鳥の楽園として,100種類以上
の留鳥や渡り鳥が見られます。
外来植物の猛威
繁殖力が強く池の中では在来の水生植物群落に悪影響を与えるため,全て抜き取っています。
外来植物 ナガバオモダカ
外来植物 キショウブ
交通のごあんない
市バス :三条京阪から4系統,深泥池下車
京都バス:京都駅前から45系統,深泥池下車
地下鉄 :烏丸線北山駅下車
お問い合わせ先
京都市 文化市民局文化芸術都市推進室文化財保護課
電話:075-222-3130
ファックス:075-213-3366