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京都市消防局

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しょうちゃんとプチのおやくそく ~プチのしっぽがしましまになった理由(わけ)~

ページ番号161162

2019年6月13日

平成21年度,防火紙芝居

「しょうちゃんとプチのおやくそく ~プチのしっぽがしましまになった理由~」を製作しました。

火遊びによる火災をなくすため,是非御活用ください。

(画像をクリックすると画像だけが表示されます。)



僕,しょうちゃん。隣にいるのは,僕の親友「プチ」。プチは,ダルメシアンっていう種類の,犬のぬいぐるみ。

 ダルメシアンって,外国では消防車と一緒に出動して,火事の現場で働いてたんだって。白と黒のぶち模様なんだけど,プチはちょっと違う。

なんで違うのか,今日は特別にみんなにお話しします。


しょうちゃんは4歳。近くの幼稚園(保育園)へ,元気に通う男の子です。

お父さんとお母さんと3人で,マンションに住んでいます。

しょうちゃんの親友は,犬のぬいぐるみの「プチ」。

電池が入っていて,頭をなでると「わん!」と吠えます。

しょうちゃんは,プチと遊ぶのがとっても大好き。

プチもしょうちゃんが大好きです。


今日は雨,外に遊びに行けません。

 

しょうちゃん「つまんないな~。」

 

しょうちゃんは家の中で,プチと遊ぶことにしました。

そこへお母さんが言いました。

 

お母さん「お父さんとお母さん,ちょっとお買いものに行ってくるけど,一人でお留守番できる?」

しょうちゃん「うん!プチがいるから大丈夫。」

お母さん「じゃあお留守番お願いね。すぐに帰ってくるからね。」

 

お父さんとお母さんすぐに帰ってきてくれるかな~?



しょうちゃん「プチ,戦いごっこやろう!」

 

しょうちゃんは,バスタオルをマントにしてヒーローに変身!プチは悪者役です。

しょうちゃんが,悪者の手下をやっつけ,最後の決めポーズをしようとした,その時です。

 

しょうちゃん「ん?こんなところにおもちゃがある!」

 

しょうちゃんは,テーブルの上のピストルを持ってきて,プチに向かって撃ち始めました。

みんな,このピストルっておもちゃかな?



しょうちゃん「うわっ!!」

 

ピストルの先から炎が出て,しょうちゃんはびっくり。

なんと,おもちゃのピストルだと思っていたものは,お父さんのライターだったのです。

 

しょうちゃん「すっげー!!」

 

しょうちゃんは,そのライターで遊び始めてしまいました。

ライターで遊んでもいいのかな?

ライターで遊んだら,どんなことになると思う?


しょうちゃん「お父さんとお母さん遅いな~。」

 

しょうちゃんは,ライターで遊ぶのをやめて,おやつを食べることにしました。

しばらくして… プチが急に

 

プチ「わん!わん!」

 

と吠えだしました。

 

住宅用火災警報器「ピー!ピー!ピー! 火事です。火事です。」

 

家の中で何か音もしています。

しょうちゃんは,おそるおそるさっき遊んでいた部屋をのぞいてみました。


しょうちゃん「かっ かっ 火事~!!」

 

さっきライターで遊んでいたのが原因で,隣の部屋が火事になっていました。

 

しょうちゃん「どうしよう!どうしよう!」

 

煙がすごくて,玄関まで逃げることができません。

しょうちゃんは,怖くて動けなくなってしまいました。

そのときです。プチが

 

プチ「わん!わん!」

 

と吠えました。

 

プチ「しょうちゃん!ベランダに逃げろ!」

 

と言ったような気がしました。

 

しょうちゃん「でもプチも一緒に逃げなきゃ!」

プチ「わん!わん!僕のことはいいから,早く逃げて!わん!わん!」



しょうちゃんはプチの言うとおりにベランダへ逃げました。

 

しょうちゃん「お父さ~ん!お母さ~ん!プチ~!」

 

しょうちゃんは泣き叫びました。

 

(ウ~カンカンカン,ウ~カンカンカン)

 

サイレンの音が近付いてきました。

消防車はマンションの下に停まるとすぐに,梯子を伸ばしました。

消防士さんがベランダにいるしょうちゃんを見つけ,助け出します。

 

消防隊員「もう大丈夫。よく頑張ったな。けがはないか?」

しょうちゃん「うん。でもプチがまだ中に…」

消防隊員「わかった。プチを助けてくるからな。」

 

そう言うと,しょうちゃんを救急隊に預け,消防士さんは燃えている部屋の中へ入って行きました。

他の消防士さんたちは1秒でも早く火事を消すために,テキパキとホースを伸ばし,消火活動を始めています。


マンションの下では,お父さんとお母さんが買い物から帰ってきたところで,家が火事になっていることを知りました。

 

お母さん「しょうちゃん~!」

しょうちゃん「お父さん!お母さん!」

救急隊員「しょうちゃんはベランダに逃げていて,煙は吸っていないようですし,けがもありません。」

 

と救急隊のお姉さんが言いました。

 

しょうちゃん「ごめんなさい。僕,ピストルの形をした火が出るやつで遊んでて…」

 

しょうちゃんが泣きました。お母さんが言いました。

 

お母さん「しょうちゃんを一人残して,出かけたお母さんが悪かったわ。ごめんね。」

お父さん「ライターを子どもの手の届く場所に置きっぱなしにしていたお父さんも悪かったよ。怖い思いをさせてごめん。」

 

とお父さんも言いました。



やがて,火事は消えました。

そこにプチを抱いた消防士さんがやってきました。

プチは煙で真っ黒になって,とても悲しそうな顔をしています。

尻尾が少し燃えて,なくなっていました。

頭をなでても,もう「わん!」と吠えてくれません。

 

消防隊員「しょうちゃん。プチを助けたけれど,ちょっとやけどしているんだ。」

しょうちゃん「プチ~!ごめんね。ごめんね。プチがベランダに逃げろって言ってくれたから,僕,僕,助かったのに…」

 

泣いているしょうちゃんに,救急隊のお姉さんが言いました。

 

救急隊員「しょうちゃん,プチを救急車で急いで病院に連れていくね。」

 

そう言って,お姉さんは救急車にプチを乗せて出発しました。



しばらくたったある日,消防士さんと救急隊のお姉さんがしょうちゃんの家に来ました。

手には,きれいになったプチを抱いています。

 

救急隊員「お医者さんが,一生懸命,やけどをなおしてくれて,尻尾も元に戻ったよ。」

消防隊員「ちょっと前と模様が違うけどね。」

 

と消防士さんが笑って言いました。

 

消防隊員「勇気のあるプチは,消防士になってもらうことにしたよ。」

 

プチは消防士さんと同じヘルメットをかぶって,とても誇らしそうな顔をしています。

 

しょうちゃん「消防士のお兄さん,お姉さんありがとう!プチ良かったね。本当に良かった。僕のこと助けてくれて

        ありがとう。僕,もう絶対火遊びしないって約束するよ。」

 

プチが急に「わん!」と吠えたのでみんな笑い出しました。

プチは何て言いたかったのかな?


消防署からのお願いです。

(子供バージョン)

<コメント例>

みんな,紙芝居はどうだった?しょうちゃんとプチがしたお約束わかった?

 今の紙芝居で,みんなもわかったと思うけど,ライターやマッチ(マッチは知ってるかな?)で遊ぶと,火事になるし,けがもするし絶対してはいけません。

(時期によって それから,花火をするときは大人と一緒にしようね。危ない遊び方をするとけがをするよ。花火を消すための水の入ったバケツも準備してね。)

じゃあ,最後にみんなもプチとお約束しましょう。大きな声で続けて言ってね。

「マッチ・ライターのあそびはしません」

「あぶないはなびあそびはしません」

みんな約束できるかな?

では,このお約束を守る良い子になってくださいね。

(大人バージョン)

<コメント例>

全国的に,火遊びや火災による子どもの死傷事故が後を絶ちません。

 火災による痛ましい子どもの死傷事故をなくすためには,私たち大人が責任を持って,子どもたちを火災から守ることが重要です。

 京都市では,火遊びによる火災のうち,ライターが原因であるものは約70%。そのほとんどが,使い捨ての操作が簡単なライターです。

 また,その火災のうち,大切な命を失ってしまったり,火傷などの負傷をするケースは,非常に高い割合で発生しています。(消費者庁データでは,5歳未満でなんと約70%)

まず,ライターやマッチを子どもの手の届く場所に置かないようにしましょう。

 さらに,子どもの興味をそそる形をした,おもちゃと間違えるようなライターの使用はやめましょう。2段階で操作するライターなど,子どもが簡単に操作できないものを使用してください。

 子どもだけを残しての外出はやめ,日常生活で火を取り扱う機会を通じて,正しい火の取扱いや火の恐ろしさについて教えていただきますようお願いします。

(おわり)

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お問い合わせ先

京都市 消防局消防団・自主防災推進室

電話:075-212-6692

ファックス:075-212-6958