しょうちゃんとプチのかわあそび
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2019年6月13日
しょうちゃんとプチのかわあそび(防災紙芝居)
「しょうちゃんとプチのおやくそく ~プチのしっぽがしましまになった理由~」に続く第二弾。
「しょうちゃんとプチのかわあそび」を作成しました。
子供の水辺の事故防止や,水災害・土砂災害の備えに,是非御活用ください。
(実物の裏面には,指導のポイント等も記載しています。)
- しょうちゃんとプチのかわあそび(紙芝居動画)
「しょうちゃんとプチのかわあそび」の紙芝居動画です。 You tubeでご覧になれます。

しょうちゃんとプチのかわあそび
~たいふうせっきん!!どうなる?どうする?~

僕,しょうちゃん。隣にいるのは,僕の親友「プチ」。
「プチ」は,ダルメシアンっていう種類の,犬のぬいぐるみ。
実は京都の消防士もやっているんだよ。
なんで消防士になったのかは,また別のお話し~。
今日は,夏の思い出をみんなにお話しします。


しょうちゃんは4歳の男の子。
お父さんとお母さんと3人で住んでいます。
しょうちゃんの宝物は犬のぬいぐるみの「プチ」。
電池が入っていて,頭をなでると「わん!」と吠えます。
明日は家族と一緒に川へキャンプに行く日。
いとこのお兄ちゃん・お姉ちゃんと久しぶりに遊ぶので,うきうきしてなかなか寝られません。
しょうちゃん「あ~早く明日が来ないかなぁ~。」
その頃,隣の部屋ではお父さんとお母さんが,天気予報を見ていました。
お母さん「台風が来ているようだけど大丈夫かしら?」
お父さん「しょうちゃんが楽しみにしているからな~。行くだけ行ってみよう。」


次の日,お日様がキラキラ輝くキャンプ日和。
早速お父さんたちは,お昼ご飯のバーベキューの準備です。
いとこ「うわーすごく気持ちよさそう~。早く水遊びしようよ~」
いとこのお兄ちゃんとお姉ちゃんが川に近付いていきました。
いとこ「大丈夫だって!しょうちゃんも早くおいでよ!」
お兄ちゃんとお姉ちゃんが楽しそうに遊んでいます。
しょうちゃんも早く遊びたくなって,川の中にちょっとだけ足を入れてみました。
しょうちゃん「冷た~い!」
川の水は思った以上に冷たくて,とても気持ちがいいです。
お兄ちゃん,お姉ちゃんのところに行こうとしたそのとき…
しょうちゃん「うわっ!危ない!」
しょうちゃんが石の上でつるっとバランスを崩した瞬間,サンダルが流されてしまいました。
しょうちゃん「あ~どうしよう,僕のサンダル…」
急にプチが「ワンワン」と吠えました。


プチが吠えてくれたおかげで,ご飯の準備をしていたお父さんたちが気付いてくれました。
おじさん「おじさんがとってあげよう。」
水泳の得意なおじさんが川に入っていったけど,あれれ?なんだか様子がおかしい。
もしかして流されている?お父さんが浮き輪を投げて,どうにか岸に上がってくることができました。
おばさん「子どもから目を離した私たちも悪かったけど,子どもだけで川で遊んだら危ないからだめよ。」
おばさんがしょうちゃんたちに優しく言いました。
おばさん「あなた,お酒を飲んでいるのに水に入ったらダメじゃない!溺れて流されたかもしれないのよ!」
おばさんがおじさんに,ものすごーく怒って言いました。


お昼ごはんを食べた後,みんなで楽しく川遊びをしました。
だんだん灰色の雲が出てきて,風が吹いてきました。
遠くで雷もゴロゴロ鳴り出し,向こうの山では雨が降っているようです。
しょうちゃんたちは川遊びをやめて,キャンプ場の建物の中に入ることにしました。


雨が降ってきました。
バチバチと屋根や窓をたたく雨の音がします。
ゴロゴロと大きな音で雷が鳴っています。風も強くなってきました。ビュービューと風の音もします。
窓ガラスがガタガタと音を立てて震えています。
昼間に遊んでいた川も,水の量が増えてすごいことになっています。
あんなに透きとおっていた水の色も,土が混じって茶色い色になっています。
テレビのニュースでは,アナウンサーが「大雨による水災害,土砂災害に注意してください。」と話し,台風が近付いていることを伝えています。
いとこ「たーくさん雨が降ったら,川の水が溢れたり,山の土が水でお腹いっぱいになって崩れたりするんだ。しょうちゃんも砂場のお山に水を掛けて遊んだことない?」とお兄ちゃんが教えてくれました。
お母さん「台風が近付いているのがわかっていたから,中止にした方が良かったかもしれないわね…」
お母さん「しょうちゃん,風が強いから何かが飛んできて,窓ガラスが割れるかもしれないわ。危ないからカーテンを閉めて,窓から離れなさい。」とお母さんが言いました。


テレビのニュースでは,アナウンサーが
アナウンサー「避難勧告が発令されました。」と伝えています。
しばらくすると,キャンプ場の人が
キャンプ場の人「まだまだ雨が降るようです。ここも水につかるかもしれないので,念のため近くの頑丈な避難場所へ避難してください!」と言いに来ました。
お父さんとお母さんは
お父さん「しょうちゃん,ここのキャンプ場が水浸しになってからでは逃げられないから,今のうちに,安全なところに行こう。」
と言って,持っていく荷物の準備をしました。


外に出ると水が溜まってきていました。
お父さんが言いました。
お父さん「しょうちゃん,絶対,お父さんの手を放すんじゃないぞ」
しょうちゃん「うん…」
向こうの方では,消防士さんたちが
消防士「ここは危険ですから避難場所へ避難してください。逃げられない人はいませんか?」と,大きな声で呼び掛けています。
お父さんとお母さんは,水の中が危なくないかどうか,棒で確認しながら進みます。
最初は足首だった水の深さが,膝までに…,太ももまでに…と,どんどん増えていっています。
しょうちゃん「うわー,どんどん増えていってるよ~。お尻が冷たいよ~」

しょうちゃん「うわ!」
お尻が冷たい!と思ったしょうちゃん。
実は…
寝る前にスイカ食べ過ぎちゃったね。


紙芝居,どうでしたか?
水遊びは気持ちよくて楽しいけど,気を付けないとけがをしたり流されたりすることがあります。
みんなから見たら,何もないように見えるかもしれないけど,海や川の中に入ったら思っている以上に深かったり,水の流れがきつかったりして,驚くことがあります。
だから,子供だけでは絶対に遊ばない。何か落としたり,流されたりしても,自分だけで取りに行ったら絶対ダメですよ。
あと,台風といってすごくたくさんの雨が降ったり,すごく強い風が吹いたりすることがあります。いつもは少しの水しか流れていないところでも,たくさんの水が流れたりします。
お水でおなかがいっぱいになったお山の土が崩れたりします。
強い風でいろんなものが飛ばされたりすることがあります。外にいると危ないので,用事がなければ外に出掛けないようにしましょう。
- 雷の対応
雷が木に落ちることがあります。雷が鳴っているときは,建物の中に入るようにしましょう。
- 竜巻,暴風の対応
渦を巻いて動いていくすごい風のことを「竜巻」といいます。この竜巻のときや台風などの強い風が吹いているときは,建物の中に入りましょう。
危ないので,窓に近付いてお外を見てはいけません。カーテンを閉めて窓から離れたところにいましょう。
- 水辺の近くでは
子どもだけでは絶対に近付かないようにしましょう。
みんな約束できるかな?
では,このお約束を守る良い子になってくださいね。
(おわり)
お問い合わせ先
京都市 消防局消防団・自主防災推進室
電話:075-212-6692
ファックス:075-212-6958