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門川市長年頭記者会見(2019年1月4日)

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2019年1月28日

市長記者会見(2019年1月4日)

年頭の抱負

 明けましておめでとうございます。平成結びの新年を迎えました。「人々の 幸(さち)願ひつつ 国の内 めぐりきたりて 十五年経(へ)つ」15年前の「歌会始(うたかいはじめ)」での天皇陛下のお歌です。常に国民の「幸せ」を第一に願うお姿に,心打たれたことを思い出します。長きに渡る御在位の間,我が国の国民の幸せ,世界の平和を祈り続けてこられた天皇陛下,そして,共に歩みを進めてこられた皇后陛下に,まずは心から敬意と感謝の意を申し上げます。そして,新しい御代が,平和で,人々の幸多い年となるように,念ずるものでございます。

 昨年は,大地震や豪雨,3度にわたる台風等に見舞われ,自然の厳しさを改めて実感した一年でした。かつて,疫病や災害が起こるのは,疫病神の怒りや死者の怨霊が鎮まってないからだと考えられていました。祭礼はその怒りを鎮め,豊作や豊漁,商売繁盛,疫病の退散など,地域住民の息災と繁栄を神に祈る意味がございます。願いをたてて,皆で行動する,これが祭りであります。同時に,宗教と政治は,行政は別でありますけど,そういうことから,「まつりごと」ともいわれた。あらゆる祭りが,災難から始まっているといっても過言ではないと思います。

 本年,創始から1150年を迎える祇園祭は,越中越後で,播磨で大地震が,富士山が,阿蘇山が大噴火する。先の東日本大震災と同じ地域で,ほぼ同じ規模の大地震と津波がおこり,1000名の方が亡くなりました。その12日後に,帝が神泉苑に当時の国の数である66基の矛を立て,そして,日本中の天変地変の治まり,蔓延していた疫病の治まりを祈られた。そこに,祇園社から3基の鉾が送られた。祇園祭と「SDGs」。祇園祭の関係者等々が,世界の平和を,世界の人々の助かりを願い,行動するという位置づけをして,祇園祭だけでなく,あらゆる祭りの原点を考え,今日的意義を今に生かしていこう。このような取り組みが始まろうとしております。自然災害といっても自然だけの責任ではない。地球温暖化等々,人間社会が利便性,快適性を追求し続けてきた結果でもある。そういったことも含めて取り組んでいこう。まさに,この2年議論してきました「レジリエント・シティ」。あらゆる災難に対して,より力強く立ち直り,より良いまちを作ることに通ずると思います。

 文化を基調としたまちづくり,「レジリエント・シティ」そして「SDGs」を,しっかりと融合していく。歴史に学び,今を見つめ,未来社会をデザインし,願いをたてて,市民ぐるみで,京都はもとより日本,世界を視野に行動していく年にしたいと考えております。

 様々な面で,心強いこともございました。民間大手シンクタンクの都市力ランキングで,「文化・芸術」「科学技術」「イノべーション」が評価され,日本一となりました。さまざまな企業が京都にデザイン拠点,開発拠点を創設されたことでも,都市格の高まりを実感いたします。そんな京都で,本年9月,世界141の国と地域から,3千人を超える博物館・美術館の専門家が集まり,日本で初開催の「国際博物館会議(ICOM)京都大会」が開催されます。博物館・美術館,この中には動物園,水族館も入ります。文化と人,自然をつないでいく,正に,多様性の国際会議であります。

 さらに,年内には 京都市美術館の再整備工事もほぼ完成し,世界に冠たる,世界の文化都市を目指す京都に相応しい美術館になることと確信しております。京都市立芸術大学,美術工芸高校の,京都駅東部崇仁地域への移転も着工し,4年3か月後には完成するスタートの年でもあります。これは単に芸術大学等が,京都駅前に移転するという話ではありません。芸術を学ぶ学生と地域,さらに国内外の方々との交流による,文化・芸術を基軸とした都市経営をいっそう強力に進めていく,そして文化・芸術で世界の平和と人々の幸せのために貢献していくということであります。COP24が,一応の合意が整いました。それに続けて京都で気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の総会が開催されます。しっかりと京都市が,役割をはたしていきたいと思います。

 人口横ばい,観光客が増えている中で,エネルギー消費量をピーク時に比べて27.2%も削減,ごみ量はピーク時に比べて半減(82万トン→41万トン)させております。こういったことも評価されていますが,プラスチックごみの問題など,より一層,市民ぐるみで強力に進めていきたいと思います。

 さらに,京都経済百年の計「京都経済センター」がオープンします。 大変な難産でございましたが,素晴らしいセンターになり,地域企業の発展への「センター」になると確信しております。JR「梅小路京都西駅」のオープン等,様々な取組が始まります。ラグビーワールドカップ,東京オリンピック・パラリンピック,「ワールドマスターズゲームズ関西ジャパン」。そして,その先,2025年,大阪関西の万博が決定いたしました。オール関西で取り組んできた一員として喜んでおります。こうしたことを,しっかりと未来に生かしていく。京都の市民の取組と融合していくことを,しっかりと進めていきたいと思います。

「京都市地域企業の持続的発展に関する条例」(仮称)の制定及び「地域企業応援プロジェクト」の実施について

 続きまして,『全国初の「京都市地域企業の持続的発展に関する条例」の制定及び「地域企業応援プロジェクト」の実施』について,御報告いたします。京都は国内外から人や物が集い,伝統と革新が融合し,千年を超えて都市の機能が継続してきた世界でも特異な地域性のなかで,数多くの企業が地域に根付き,繋がりながら,育まれてきました。このような歴史ある京都で新たなイノベーションを生み出し,世界規模で展開しながら,決して本社を京都から移さない企業は多々あります。また,創業100年はもとより,1000年を越える老舗もあります。利益の追求だけではなく,社会や地域に貢献するという確固たる理念,社訓を大事にしてこられた企業が,産業を支え,地域の発展とひとびとの暮らしを応援し続けていただき,京都の礎を築いていただいております。昨年の様々な自然災害の時も,中小企業の方々が,社長自らが社員とともに夜を徹して緊急対応される姿を見て,私も感銘を受けました。

 3年前,京都の未来を切り拓くため,本市が,意欲ある若手・中堅経営者を核とし,経済団体や金融機関の代表者の方々にも顧問として参加いただき,「京都市中小企業未来力会議」を創設しました。未来力会議では,企業の皆様が業種を越えて,新たなビジネスの創出や実効性ある振興策について,徹底的に議論,提言,行動。「出会い」,「気づき」,「連携」の中から,数々のアイデアが提案され,企業の活性化に繋がる事例も生まれています。本市においても,会議での意見を積極的に取り入れ,既に18の事業を予算化しました。私も時間の許す限り出席し,毎回熱い議論に中小企業のリーダーは,やはり京都の宝だなと感銘をうけました。こうして,未来力会議創設以来,延べ1,164名の参加者による英知が結集し,「京都・地域企業宣言」が発表されました。昨年9月10日のことです。

 「私たちは,規模を基準とする中小企業ではなく,人と自然と地域を大切に,地域に根ざし,地域と繋がり,地域と共に継承・発展する『地域企業』である。その自覚と誇りを胸に,京都から日本,世界,そして未来を見据えて活動していくことを宣言する。」

 宣言の一節です。地域企業が,経済の発展だけではなく,地域の文化,安心安全,そして,未来を創造し,持続可能な社会のモデルを作っていく,という力強い思いが込められています。世界共通の目標であるSDGsやレジリエント・シティの実現にもつながる,京都の地域力,人間力,未来力の結晶であります。現在,京都の企業,特に,市内企業の99.7%を占める中小企業にとっては,担い手不足,後継者不在等,企業の存亡に関わる大きな課題に直面しています。この事態が進行すれば,経済の基盤を揺るがすだけでなく,地域が継承してきた文化の衰退が危惧されます。

 他都市では企業の規模を基準とした支援条例を策定していますが,京都市では発想を大きく転換。規模ではなく,地域との繋がりに着目した全国初の「京都市地域企業の持続的発展に関する条例」(仮称)の制定を進めてまいります。さらに,この条例に基づく具体策として,地域企業の日本,世界,未来を見据えた活動を強力に後押しするため,「地域企業応援プロジェクト」を新たに実施してまいります。

 まずは,地域企業とは何か。企業の規模に関わらず,市内に本店又は主たる事務所を有し,地域に根ざして活動される事業者を地域企業と定義します。

 次に,条例の基本理念です。3つの柱を掲げたいと考えています。

 まず1つ目の柱は,「事業を通じて地域と共に発展すること」です。地域企業の持続的発展のため,地域企業が各事業を通じて,経済的発展だけでなく,文化の継承,安心安全への貢献,地域コミュニティの活性化等に御貢献いただきます。社業の発展と地域への貢献を両立させることは,宣言に掲げる地域企業の根幹となるものです。

 2つ目の柱は「自助努力及び地域企業連携の推進」です。地域企業の持続的発展は,各自の自助努力に加え,互いに連携することで推進されます。未来力会議では,企業間連携によるビジネスアイデアが,これまで40件以上提案されています。1社で出来ないことが,2社,3社と業種を越えて手を携えることで,実現できると考えております。京都には伝統産業から先端産業まで,多様な産業と世界に誇る38の大学があります。産学公はもとより,あらゆる連携を推進することによって,新たなイノベーション,価値観を生み出し,地域企業の持続的発展に繋げてまいります。

 3つ目の柱は「多様な担い手の育成」です。熱意ある担い手が,社会に貢献する喜びや働きがいを実感できる環境づくりが重要です。本市が実施する最新の景況調査においては,「担い手育成」を経営上の不安要素として挙げられる企業が最も多く,5割近くにのぼります。そして,地域企業を取り巻く喫緊かつ最大の課題は,担い手不足です。跡継ぎがなくお店をたたむ,また,培ってきた独自の技術が継承されない。そうした課題の解決に向けて,地域企業と共に,担い手の育成に積極的に取り組んでまいります。

 次に,地域企業及び本市の責務,そして市民の皆様の役割です。地域企業の責務は,地域企業が地域の持続的発展に果たしてきた大きな役割を,改めて認識したうえで,京都に蓄積されてきた文化や知恵,技術をこれまで以上に学び,新たな価値の創造に努める。その活動を通じて,条例に掲げる理念の実現にも寄与することになります。

 本市の責務につきましては,地域企業の持続的発展を支援する,実効性ある施策の策定と実施であります。施策 の検討に当たっては,未来力会議をはじめ,様々な機会を通じてお聞きした地域企業の生の声を反映していきます。

 市民の皆様の役割は,地域企業への理解を深めていただくことです。例えば,地域企業の製品やサービスの利用を通じて,地域企業の持続的な発展を支援していただきたいと考えております。

 次に,「地域企業応援プロジェクト」を御説明します。来年度,この条例に基づき,京都・地域企業宣言の実現を後押し,地域企業の持続的発展を支援すべく,「地域企業応援プロジェクト」として,新たな具体的施策をスタートさせたいと構想を練っています。ここでは,3つの施策について説明します。

 1つ目は「地域企業未来力創出コーディネート事業」です。未来力会議では,京都の未来のため,英知を結集した魅力的なビジネスアイデアが数多く発表されており,中には,本市の施策と連携できるものもあります。市民のくらしや文化,安心安全,地域コミュニティを支えるアイデアの更なる事業化に向けて,幅広い知見を持つコーディネーターによる助言,連携先とのマッチングなど,強力な支援を行ってまいります。

 2つ目は,「地域企業顕彰制度の創設」です。地域企業宣言の理念に基づき,「企業間連携」,「地域コミュニティ活性化」,「担い手育成」等,モデルとなる事業や活動を行う地域企業を表彰し,市民ぐるみで地域企業の理念を浸透させ,普及啓発を図ってまいります。

 3つ目は,「地域企業レジリエンス構築支援事業」です。 昨年,我々が経験した事のない災害に見舞われました。しかし,本市のアンケート結果では,緊急時の対応を想定した計画の策定など,持続可能な経営の取り組みを実施していない企業が6割を超えています。その理由として,最も多い4割の企業が「ノウハウがない」という回答でした。災害時の事業継続計画(BCP)策定をはじめ,企業防災,地域企業のレジリエンス構築は喫緊の課題です。セミナーの開催等を通して,しっかりと支援をしてまいります。

 以上,「地域企業応援プロジェクト」として検討している一部を御紹介しました。さらに,「経営支援」,「担い手の育成及び確保」等,既存の施策についても,条例に規定することによって,継続的に実施し,「地域企業応援プロジェクト」と組み合わせて,中小企業をはじめとする地域企業の皆様の活動を支援してまいります。現在,条例骨子案については,パブリックコメントを実施中です。たくさんの御意見を頂戴したい。その後,意見を取りまとめ,2月市会に条例案を提案し,市会の御議決をいただいたうえで,平成31年4月1日から施行してまいります。また,「地域企業応援プロジェクト」についても,平成31年度予算案として提案し,議決され次第,速やかに事業を執行してまいります。

 地域の商店から,世界に展開する企業まで,京都のゆかりを共通点に,地域と共に継承発展を目指す「地域企業」。誰ひとり取り残さないSDGsの取組を推進し,50年先,100年先,さらには1,000年先も京都が京都であり続けるために,欠かせない重要なプレイヤーであります。さらに,今年は,京都経済百年の計である京都経済センターがオープンし,様々な知恵が融合して新たな価値を生み出す「交流と融合」の場の提供など多彩な機能によって,支援環境も一層充実します。

 「地域企業」の活躍を支え,また共に文化の継承,新たな価値の創造,持続可能な共生社会の実現に,全力で取り組んでまいります。私からは以上です。

質疑応答

報告案件に関する質疑

記者 

 条例の制定による企業が得られるメリットは?また,他都市の中小企業振興条例と比較し,どのような点で新しいのですか?

市長 

 京都市も地域企業の応援をより一層,強化します。しかし,何よりも大事なのは,地域企業が地域と繋がる,地域企業同士で繋がることです。地域企業の中には,全国展開,世界展開しながら,京都に本社を置く企業もあります。

 30,40年前,企業間連携は非常に強かったです。一番安いところから買うのではなく,地元のお店で買う。このような地域との強い繋がりがありました。しかし,バブル経済がはじけてから,グローバルスタンダードという名において,1円でも安いものを買うという傾向になってきています。そんな時に,地域企業が企業の大小にかかわらず繋がって,お互いがイノベーションを起こし,より高め合っていく。大学のまち京都において,学生や若い子ども達が地域企業と共に学び,育っていこう。こうした機運を作り上げていく。地域企業宣言の発するまでに,若いリーダーたちが,このような議論を重ねてきました。

 今,世界から京都市に進出したいという企業がたくさんあります。京都の企業,大学,歴史,文化の魅力を再認識し,そして繋がることによって,大いなる可能性を生み,イノベーションを起こしていけると確信しています。イノベーションは,科学技術だけではなく,企業同士の繋がり,連携のイノベーションも含めてです。これらに着目して,我々もしっかりと応援していきます。そして,その最大の応援は,先ほど説明したコーディネート事業であります。もちろん,これまでの中小企業支援も,その中に含めていくのは当然であります。

 また,誇りと可能性を再認識することが重要です。例えば,この間,消防団の団員が大きく増えてきおり,50年ぶりに4,500人を超えています。京都の企業は,消防団活動と自分の会社の担い手の確保を,一体的に捉えておられます。これは,京都の誇りの一つであると思っております。物事を当面の損得だけで考えずに,地域で繋がることを大切にし,それを支援してまいります。

 全国で様々な中小企業振興条例がありますが,ほとんどが理念条例です。これまで,本市では,国の法律に基づく施策等,様々な取組を進めてきました。それを今回,地域企業という視点に立ち,地域と企業の発展を一体的に捉えて支援していく。そこに大きな違いがあると思います。

 

記者

 地域企業応援プロジェクトを進めることによって,どのような効果や企業間連携を期待していますか?

市長

 例えば,ものづくりと文化,サービス業。今までは,これらをバラバラに考え,ものづくり企業だけの団体で,ものが売れないという議論をしていました。しかし,ものづくりとサービス業,そして大学等が繋がり,地域や人々の幸せのため,何が必要か考えた時に,新たなビジネスチャンスの発見や第二創業に繋がります。

 また,後継者のいないところ同士がマッチングすることで,一緒に仕事をしていく。伝統産業は,非常に細分化されています。そのため,それぞれの段階に専門家がいることで,良いものを大量に作ることが出来ます。しかし,一つが厳しくなれば,全部が厳しくなります。その時に他都市の生産地と繋がるのではなく,もう一度再構築し,京都で繋がって行こう。このような議論もされました。大いなる期待が出来ると思います。

 「売れない,売れないといいながら,ネットで物を買っていた私達であった。」と仰る方もいました。地域と連携した中で,取引をしていく。それにより,少し時間がかかっても,少し値段が高くなっても,お互いさまになっていけば,両方が耐えられるのではないか。この20,30年,バブル経済がはじけてから,色んなことが変わってきました。これを否定するわけではありませんが,自分たちが自分の会社の発展,存続だけに着目していた点を,もう一度見直していくという新しい潮流ではないかと思います。

報告案件以外に関する質疑

(亀岡市がプラスチックのレジ袋の使用を禁止する条例を制定することについて)

記者

 昨年末に亀岡市長がレジ袋を廃止するという条例を発表し,桂川流域の自治体とも協力していきたいとの意向も示されていますが,京都市は具体的にどのような連携を考えておられますか?

市長 

 あらゆる連携が大事であります。同時に世界と連携していく問題であると思います。京都市では,「2R」及び「分別・リサイクル」に重点を置いて取り組んできました。その結果,ごみは5割減,さらに市民一人あたりの一日のごみ量は402gであり,全国の政令市平均557gと比較し,約3割少ないです。ごみ量は,都市部が多く,昔の生活文化が残っている小さな都市ほど,少ない傾向ですが,京都市は周辺市町村と比べて圧倒的に少ない。

 平成27年,市民の皆様と議論を重ね,ごみの半減をめざす「しまつのこころ条例」を施行し,食品スーパーでは,既にレジ袋を有料化していただき,コンビニでも必要かどうか確認していただいております。市民参加のもとに,一つ一つ議論し,市民,事業者の皆様の意識変化と共に取り組む事業は結果が出ているなと実感しております。

 プラスチックごみがようやく世界的に課題となってきました。その一つであるペットボトルについては,既にしまつのこころ条例で,事業者に対しマイボトル持参者への飲料のみの提供等を努力義務と定めておりますので,その徹底とともに,国の施策も含め,より強力に取り組んでまいります。

 

記者

 亀岡市長から京都市も連携して同様の規制をしてほしいというような要請はありますか?

市長

 一切ございません。我々は,審議会を開き,パブリックコメントを実施し,市議会でも議論して取り組んでいますので,そうしたことを引き続き進めていきたいです。また,京都ではすでに大きく前進しています。

 例えば,レジ袋の有料化については,京都市が全国で初めて取り組みました。ごみの減量が全国で一番進んだことは,市民の皆様にも共感いただけてきたからだと実感しております。

 例えば,タバコの受動喫煙について,兵庫県と神奈川県が条例を定められ,調査をされましたが,返答率が2,3割で,店内禁煙についても2,3割という結果でした。京都市では33.4%の回答率で48%が店内での禁煙をすでに実施されています。したがって,条例で規制せずとも,店頭に「受動喫煙防止のステッカーを貼りましょう」と事業者団体等と市民ぐるみで取り組んできたことが功を奏しています。そうしたことを大事にして行きたいと思っています。

記者

 つまり,条例で押し付けて規制をするのではなく,市民ぐるみで進めて行くことが必要ということでしょうか。

市長

 そうですね。レジ袋の有料化については努力義務を条例化しましたが,市長がいきなり条例を制定するというような仕事の仕方は,私は就任以来していません。市民ぐるみで議論し,そして取組を進めていきたいと考えています。

 

(淀川舟運について)

記者

 大阪市の吉村市長が万博の会場となる大阪湾の人口島・夢洲から,淀川を経由して京都につなぐ舟運構想を実現したいとの意向を示されましたが,京都市としてどのように対応していくとお考えでしょうか。

市長

 すでに,淀川舟運整備推進協議会というものが設立されており,枚方の伏見市長が会長となり,私も参画させていただいています。今,京都観光において「とっておきの京都,~定番のその先へ~」というプロジェクトを進めています。伏見の観光と言えば稲荷大社が大人気となっています。伏見には他にも酒蔵など非常に魅力がある所がありますが,観光客はまだ少ないです。そうした所にスポットが当たる非常に良い取組だと思っています。

 ただ,課題もたくさんあります。上流に行くほど,土砂が堆積していますので,浚渫工事して整備していくためには大変なコストがかかります。いわゆる民間の採算点に達していくかどうかということが大きなテーマになります。そうしたことも含め,可能性を追求して協議していきたいです。夢のある話だと思います。

 お陰様で,琵琶湖通船では昨年の秋も多くのお客様に御利用いただき,非常に人気がございました。これも20数年前は不可能だと言われていましたが,様々な挑戦により実現しました。夢を掲げ,連携して可能性を探っていくということは大事なことではないかと思っています。

 

(2019年の観光消費について)

記者 

 年始から少し円高が進んでいますが,2019年の観光消費の見通しについて,市長のお考えお聞かせください。

市長

 円高については,京都のものづくり企業等では輸出が大きな比重を占めている所もありますので,その辺りも気になります。観光については,一定の影響はあると思います。しかし,私たちは,観光都市として,数を求めるのではなく質を高めて,数を確保するという考え方です。

 円高でコストが少し高くなるから京都には行かないでおこうと考えられる方もおられると思いますが,それを超えて来ていただけるような観光都市を目指していきたいと思います。長期的に,我々が目指している観光都市のイメージというのは,京都の魅力を高め,発信していけば,円高の問題も超えていけることだと思っています。

記者

 3つの混雑について以前お話しをされていましたが,混雑緩和について達成状況など,進捗はいかがでしょうか。

市長

 インバウンドのために混雑していると思われていますが,実はそうではありません。確かに京都に来ていただいている外国人観光客の多くが欧米の方のため,少し目立ちます。しかし,訪日外国人旅行者のうち京都に来られる方は約25%,宿泊される方は約12%と,まだまだ国内観光客が中心です。もちろん,中長期において,インバウンドが大きな比重になっていくということも事実です。したがって,その円高の問題を全く気にしないというわけではないですが,円安だから来ていただけるという発想に立たず,魅力ある観光都市経営を進めることが大事だと思います。

 また,3つの混雑対策について,まず季節の分散。16年前,繁忙期と閑散期の差が3.6倍でした。一昨年には,1.5倍まで縮小しました。これもインバウンドによって縮小したと思っておられる方もいますが,そうではありません。京都に来られている観光客の86%が国内の観光客です。様々な閑散期対策を観光事業者等々と実施してきた成果だと思います。

 2つ目に,時間の分散。夜観光,朝観光などの取組により,宿泊観光が大きく向上してきました。日帰りはこの間,5,600万から5,300万になり,300万人程の日帰り観光客が減りました。また,縦貫自動車道ができたことで,海の京都,森の京都,お茶の京都などに行っていただき,京都市内への近隣府県からの日帰り観光客が減りました。ただ,まだ約7割が日帰りの方ですので,商業も含め,午後から夕方まで大変混雑します。烏丸通,河原町通でも午後6時半なら空いていますが,午前11時半~午後5時は混雑しています。この時間の分散というのがこれから大きなテーマです。

 最後に,場所の分散。今でも渡月橋だけが混んでいます。松尾大社など,西京には素晴らしい観光地があります。かつては大覚寺の方が天龍寺よりお客さんが多かったですが,今は大覚寺,奥嵯峨は極めて静かです。

 しかし,大原三千院への観光客が一時の3分の1になりましたが,観光の分散について色々と取組をしてきた結果,昨年は三千院への観光客がだいぶ増えてきました。

 行政がもちろん様々な取組をしますが,その地域と一緒になり,地域の文化,地域の歴史,地域の方々の人間力,そういったことと結び付けて取り組んでいき,それを,DMOも含めてしっかりと応援していくことが大事です。この奥深い京都の街全体が,観光と文化,地域の発展,そうしたことと結びつくように取り組んでまいりたいと思います。

記者会見資料

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